がんばる中小企業 [メイド・イン・フランス]
昨日お話したエリゼ宮のワインの競売。その様子が分かりました。
興味のあるかたは→こちら。
注目の1990年のペトリュスは、中国の方が落札されました。落札額は5,800ユーロ(76万円ほど)。
100万には達しなかったようですが、1本で76万円ですからねえ〜。グラス一杯で5〜7万円くらいにはなりそうな・・・。
競りは主に海外からの電話で行われたそうです。
競売会場にやってきたのはフランス人。もっぱら見学に徹していたそうです。
日本はアベノミクスとやらでにわかに景気回復の文字がメディアで踊っていますが、フランスは依然として低調です。
失業者の数は徐々に増えて、この一年の失業率は12.1%に達しています。
そんな中、60年もの間、一線を走り続けているフランスの中小企業があります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2013年5月31日に放送)
従業員は23人という小さな企業Hebecoは、アルザス地方のワインの産地コルマールにあります。
作っているのはワインではなくプラスチックの部品。
主力製品は、スーパーなどのカートに取り付けられているキャスター。
一度は中国に拠点を移すことも考えたそうですが、この地にとどまることにしました。
それを可能にしたのは、2百万ユーロを投資して設置された新しい製造機器でした。
これにより、人件費を含む製造コストをおさえることができたのです。
年間の売上高は4.5百万ユーロ。顧客数は400以上にもなるそうです。
「生き残るためには、新しい製品の開発が欠かせません。そして、どこに照準を定めたいのか様々な角度から研究する必要があります」と社長さん。
Hebecoにとって輸出も重要な柱の一つ。
現在は医療用ベッドの部品をメキシコに輸出しています。
不景気などなんのそので、間もなく新しい工場も作られることになっているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、スーパーのカートを押していたら、子供みたいにカートを走らせたくなってやってしまいました。結局、瓶入りピクルス30本を弁償するはめに・・・」
VDM (Vie de merde)より
Hebecoさん、頑張ってください。掲載地図では、ウンターデンリンデン美術館のすぐ近くですね。2008年の旅で、立ち寄りました。最近紹介されたリクヴィールの町とともに綺麗な町でした。ストラスブールを除いて、アルザスの双璧ですね。ここで飲んだ、Edmond Rentz "Klevner-Pinot Blanc"という2,000円位のが、今まで飲んだ白の最高でした。
by cycloo (2013-06-01 10:01)
cyclooさん
一度ストラスブールに行った時に寄りたかったのがコルマールです。その時は都合で残念ながら素通りでした。白ワイン、飲んでみたいですし、町をうろうろしてみるのは楽しそうですね ^^
そういう観光地にこういう中小企業が活躍しているというのがなんとなく面白いですね。
by carotte (2013-06-01 12:32)
沢山の中小企業の皆さんがいろんな分野で国を支えていますね。日本でも中小企業の皆さんがそれぞれ素晴らしい技術をもって頑張ってます・・・
by rabbit (2013-06-01 20:52)
コスト競争で勝つには、人件費の安いところで作るだけでなく、ノウハウのある場所で積極投資をして、さらに付加価値のある商品を開発するという、正攻法のやり方が効くんですね。
by opas10 (2013-06-02 22:14)
rabbitさん
最近、中小企業が注目されてますね。やはり独自の技術が認められているからでしょうか?いろいろ調べると、もっとたくさんの中小企業ががんばっているのかもしれません。
by carotte (2013-06-07 00:42)
opas10さん
確かに、これは絵に描いたような正攻法ですね。積極投資のあたりがなかなか難しいところですが、これをやらないとどうしてもコスト競争には勝てなさそうです。
by carotte (2013-06-07 00:45)