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ルクセンブルク大公国 前編 [その他の国]

 今日と明日の二回に分けて、欧州の小さな国ルクセンブルク大公国を訪ねます。


 国の面積は2,586㎢。千葉県のちょうど半分くらいの広さです。人口は53万人弱。千葉県の12分の1ほど。


 今日は国の名前と同じ首都ルクセンブルクを訪ねます。


Luxemboug_Lux.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年6月9日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら




 様々な国の言葉が行き交うルクセンブルク。159ヶ国の人々が暮らしています。


 外国からの移民は国の人口の44%にも達します。その中で一番多いのがポルトガル。


 国営のラジオ局で音楽番組の司会を務めるラクエルさんもその一人。11年前にリスボンから家族で引っ越してきました。


 「60年代の終わり頃、ルクセンブルクは多くの労働者を必要としていました。ポルトガル人が移住して来たのはその頃のことです。主に建設業で活躍しました」とラクエルさん。


 世界で最も裕福な国とされているルクセンブルクには、不況に見舞われた近隣の国からたくさんの人が仕事を求めてやってきます。場合によって本国の二倍の給料がもらえるとか。


 首都で主に使われている言語は、仏語、独語、ルクセンブルク語の3つ。


 あるカフェに入ってみると、カウンターの中で働いているのは、ドイツ人、イタリア人、オーストラリア人。厨房はベルギー人が担当しているそうです。まさに多国籍のお店です。


 首都ルクセンブルクは要塞都市。高い石の要塞の上に出ると街が一望できます。


 旧市街地と要塞はユネスコの世界遺産に登録されています。


 そして、古い物と新しい物が混在しているのもこの街の特色。


 現代アート美術館(Musée d'Art Contemporain)に行けば、面白い作品を見ることができます。


 一見、教会の礼拝堂のように見えますが、ステンドグラスは人体のX線フィルム。ちょと不気味な作品です。


 美術館の建物は、あのルーブルのピラミッドを製作した建築家の手によるもの。


 そして、ルクセンブルクと言えば、なんといっても金融業。


 ここに集まる銀行の数は約150行。毎朝、フランス、ベルギー、ドイツなどから1時間ほどかけて14万人ほどが通勤しています。


 「ここには世界中から資金が集まってきます。財務や税金のシステムがより有利ですし、その分見返りも大きいのです」と銀行員のローランさん。


 そう言えば、ルクセンブルクも税金天国の一つとしてあげられていましたっけ。


 仕事の後はビールで乾杯。同業者の方たちばかりで皆顔見知りだとか。


 そして最後は芸術。


 ピアニストは中国人の方。すでにドイツと日本でリサイタルを開いていますが、ルクセンブルクは今回が初めて。評価は上々でした。


 次回は田舎の見どころを紹介します。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、人事異動でルクセンブルクに行くことになった。高給、会社から提供される豪華な住宅・・・やったあ!家に着くなり、妻に誇らしげにそれを告げると妻が言った。『あっちに行ったら連絡ちょうだいね』」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 6

t-toshi

おはようございます。この国は、私が3月に行ったベルギーの隣国ですね。いつか訪ねたいです。次回も期待しています。
by t-toshi (2013-06-17 09:54) 

yuzuhane

人口の44%が移民で159ヶ国の人が暮らす国ってすごいですね。これだけの混合国家だと国民としての意識の統一感はどんなところで出て来るのかなと興味がわきました。みんな自分をルクセンブルグ人と思ってないのかな?ベルギーのすぐそば、フランスストラスブールからもほど近いんですね。行ってみたいです。
by yuzuhane (2013-06-17 21:54) 

carotte

t-toshiさん
はい、ベルギーのお隣の国ですね。私もベルギーに行ったついでに寄りたいなと思っていたのですが、結局、行かずじまいになってしまいました。こうやってブログにしてみると、国があるのは知っていても、どんな国なのかまではよく分かっていなかったなと気づきます。
by carotte (2013-06-18 00:23) 

carotte

yuzuhaneさん
面白そうな国ですよね。国の半分は移民で成り立ってます。ベルギーなどは2つに分かれて紛争みたいになってますが、こちらは平和に見えます。でも、掘り下げるとそれなりに問題はあるのかもしれません。フランス、ベルギー、ドイツに囲まれた小さな国ですが、それなりに個性がありますね。私も一度行ってみたいです。
by carotte (2013-06-18 00:31) 

opas10

小さくても裕福な国は、お金が集まるようになっているんですよね。スイスやルクセンブルグは、お金をdealする場でなくstockする場だから、金融危機の際にも英国やアイスランドみたいに壊滅的な打撃を受けなかったのでしょう。そしてお金が集まる場所には、必ず才能も集まりますね。
by opas10 (2013-06-23 13:20) 

carotte

opas10さん
これといった産業はなさそうですが、お金をstockできる国として存在が確立されているのですね。ますますうらやましい国に見えてきました。^^
最近、フランスでは政治家がスイスの銀行にお金をストックして税金逃れしていたことが発覚し、にわかに「税金天国」問題が再浮上してきました。ルクセンブルクも税金天国に一つになるんでしょうけど、国によってシステムは自由ですし、抜本的な対策というのはなかなか難しいでしょうね。
by carotte (2013-06-25 13:33) 

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