島のグルメ その4 [ペイ・ドゥ・ラ・ロワール地方]
シリーズの四回目は、レ島から約100キロほど北上したところにあるユ島(île d'Yeu)(下記地図の黄印)。
本土からは20キロほど離れており、島への交通手段は船か飛行機。
定期便の飛行機はないそうですから、実際は船で行くのが一般的です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年6月20日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
船で島に到着すると、岩と一体化したような城塞が遠くに見えてきます。
これがVieux-château(古城)。建てられたのは14世紀。
今は閑散としてますが、夏のバカンスの時期には観光客でいっぱいになるのでしょう。
海岸を散歩している赤いジャンパーの男性が今日のシェフのステファヌさん。
「島の風景は季節によって様々に変わります。美しい島ですよ」
散歩の後にステファヌさんが訪ねたのが、なにやら大きな水槽のある作業場。
カゴの中の白い砂利のようなものは、パタゴ(patago)と呼ばれる貝です。
普段は海岸の砂の中に生育しています。美味しい食材にするために、ここの水槽につけて砂抜きします。
今日の料理はこのパタゴを使います。なかなか繊細な貝らしく、あまり火を通しすぎてはいけないそうです。
材料は、クリーム、ニンニク、タイム、パセリ。
まずは鍋でクリームを温めます。ここに、ニンニク、タイムを加えたら、パタゴを投入。
パタゴには既に塩味がついているので、塩を加える必要はありません。
貝の殻が開いたら出来上がりです。
「ずいぶんと簡単な料理ですね」と取材班。
「そうですね、でもこれが一番いいんですよ」とシェフ。
なんとなくアサリの味を思い浮かべますが、パタゴには独特の味があるそうです。
食べるときはフォークなどは使いません。そのまま手を使って食べます。こうして食べるのが一番ですね。貝とソースを一緒にかぶりと頂くことができます。
そして、残ったソースも貝の殻ですくって味わいます。
レストランLes Bafouettesの料理は他にもいろいろあります。
ルジェ(rouget)と呼ばれる魚を使った料理(なにやらお腹に詰め物がしてありました)、フランベしたオマール海老、そして海の幸のシュクルート。
締めのデザートは、フレジエ(イチゴのケーキ)、干しスモモのタルト、ブラックチョコとイチゴの生チョコでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、親戚中で趣味が悪いと評判の叔父が、私の新しい白いベストが気に入ったと言った」
VDM (Vie de merde)より
レ島とか短い名前の島が続きますね。遠くに城塞が見える光景は素敵でしたが、はるか遠くに来たなという印象もしますね。この貝は初めて知りました。白い貝殻ですね。みなさん歌も出て楽しくお食事されていましたね。
by yuzuhane (2013-06-26 08:26)
yuzuhaneさん
短くて変わった名前の島が並んでます。ケルトの影響かな?なんて勝手に想像したりしてます。海辺の城塞は絵になりますね。人影がないのでさらに寂れた雰囲気がただよいます。私もこんな貝は初めて見ました。patagoで検索しても詳しい説明のあるサイトは見つからずでした。ナレーションによるとこの辺りで穫れる貝だそうです。
by carotte (2013-06-26 10:37)
パタゴは、アサリやシジミに似ている外観と大きさですが、気水域に生息しているわけじゃないので、全く別物なんですね。調理法は簡単そうですが、それだけに火加減とかソースの塩加減とかで全く味が変わってしまいそうで、却って難しいかもしれません。
by opas10 (2013-06-29 22:51)
opas10さん
パタゴは私にとっては謎の貝です。それだけにどんな味なのか気になります。^^ 火加減が大事らしいですよ。皆さん、小さな貝の殻でソースをすくって食べてましたから、かなり美味しいんじゃないかと思うんですよね。
by carotte (2013-06-30 14:21)