夏休みの友 [トピックニュース]
夏休みと言えば「夏休みの友」。
これと似たようなものがフランスにもあります。Cahier de vacances(カイエ・ドゥ・バカンス)(夏休みの学習帳というような意味合い)と言います。
日本の場合は学校で全員に配られますが、フランスの場合は親の自由裁量。
なにしろ、学校は終了して夏休みは空白期間。宿題なんていうものはありません。
そして、日本の夏休みの友は宿題みたいなものですが、フランスの場合は、これまで学んで来たことを忘れないようにするための学習帳です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年7月23日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
お店に並ぶカイエ・ドゥ・バカンスの数々。どれにするかは中味を確かめてからです。
「読んだり、質問に答えたり、結構楽しいです」と男の子。
遊びながら学ぶというのがカイエ・ドゥ・バカンスの最近の傾向です。
形や色合い、登場人物も様々に工夫が施されています。中にはビーチサンダルの形をしたものもありました。
「昔のは、書き取りやら文法やらの復習であまり面白くなかったですねえ」と年配の女性。
「夏はぜんぜん勉強しなかったですね」と男性。
「朝とか雨の日にだけ勉強しましたね」と年配の女性。
このカイエ・ドゥ・バカンスを作ったのはパトリスさんの父親ロジェ・マニャールさんです。
1933年のことでした。映像に登場したのがそれです。
子供が親しみやすいように、ルルという男の子と、バベットという女の子が登場しました。
当時はモノクロ印刷。色がつき始めたのは1940年代になってからのこと。
そして、賞品付きのコンクールみたいなこともやっていたそうです。
この賞品がなかなか豪華で、自転車やテレビ、さらに60年代には車まであったそうです。
80年代にはメディアとの連携が始まり、現在はデジタル化も行われています。
パソコン、スマホやタブレットなどでも気軽に勉強ができるようするためです。
とは言っても今のところ印刷版が主流。毎年年間で400万部を売り上げているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私はレジ担当です。お客がカイエ・ドゥ・バカンスを差し出したので思わず言ってしまった。『ああ、私も小さい頃は毎年夏になると親が買ってくれんだけど、結局、一ページもやらずじまいでしたよ』するとお客が私をじっと見て言った。『あんた、ちょっとはやった方がよかったんじゃないかね』」
VDM (Vie de merde)より
夏休みに宿題が定番の日本の子ども達には羨ましいでしょう。
宿題のない夏休みを、それなりに工夫しながら過ごすことは素晴らしいことですね。
by rabbit (2013-07-25 10:49)
フランスで夏休みの友があるとしたら、世界各国はどうなんでしょう。欺瞞が涌いてきました。宿題が自由裁量というのが、羨ましいですね。日本的な宿題は実力は付かない、付けるのは教室である、というのが私の持論です。
by t-toshi (2013-07-26 09:51)
rabbitさん
宿題のない夏休みなんて日本の子供たちには考えられないでしょう。状況としては日本の春休みですが、それよりずっと休みが長いです。遊んでばかりいたらよくないということでフランスにもこういう学習帳が出て来たんでしょうね。
by carotte (2013-07-27 10:02)
t-toshiさん
きっとなにかしらあるんじゃないですかね。西洋諸国はみなこのスケジュールですよね。となると、やはりありそうな・・・。フランスの場合、夏休みの宿題はないようですが、日々の宿題がかなりあるようですよ。宿題の出し方が日本とは少し違っているかもしれません。もっとも、日本みたいに塾とかがありませんねえ。
by carotte (2013-07-27 10:07)
フランスでは出版社が出す市販品が主流なんですね。日本では今や学校の宿題と並んで「こどもチャレンジ」が幅をきかせて、しまじろうが夏休みの学習を主導しているようです(笑)
by opas10 (2013-08-04 21:11)
opas10さん
こういうのは、やはりベネッセが活躍しますね。^^
日本の場合は学年の途中に夏休みですから、どうしても宿題みたいになります。いずれにしても、長い夏休みの間に、子供がなにもしないのはよろしくないというのが日仏共通のようです。
by carotte (2013-08-08 16:30)