夜明け前のブドウの収穫 [フランスのワイン]
ブドウの収穫とワインの仕込みで大忙しのフランスのワイン農家ですが、だいたい10月20日頃にはすべての作業が完了するそうです。
ご存知のように、収穫から仕込みまでは、昼間、手作業で行われるのが一般的。
しかし、中には暗いうちにブドウを収穫して、早朝から仕込みの作業に入る農家もあります。
しかも、その作業のほとんどが機械化されています。そんな農家の一つを訪ねました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年10月7日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
南仏のワインと言えば・・・透き通った、フルーツの香り一杯のロゼ。
このワインを作っているのがDomaine Terre de Mistralです。
午前5時。日の出前のブドウ畑を走る一台の車。
この車、Machine à vendangerと呼ばれ、言うなれば自動ブドウ刈り取り機。
やはりこのような機械があったのですね。動いている様子を見ていると「刈り取り」が一番ぴったりする表現のような気がします。
優れもので、一台で、刈り取り、洗浄、運搬の三役をこなすそうです。
このマシーンで、日の出前の気温が低い時間にさっとブドウを刈り取ります。
「クリアで、適度の色合いと香りのあるワインにするために、気温の低い間に刈り取って仕込むんです」とセルジュさん。
フルーティなワインを作るためにはこのやり方がいいのかもしれませんね。
「空気に触れると香りが微妙に変化するので、できるだけ早くブドウを絞って樽の中で発酵させなくてはなりません」
先日紹介したブルゴーニュ地方の木の樽と違って、こちらは近代的な樽です。
ブドウの収穫の時期を決めるのはアルノーさんの役割。
サンプルのブドウを研究所に持ち込み糖度などを調べてもらいます。その結果で、収穫の日が決まります。
ここのワインにはAOPのラベルがついています。ボトルの形もどことなくスタイリッシュ。
お手頃なお値段のようですが、お味はどうでしょう?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、企業での2ヶ月に渡る実習が終わった。最後の日に上司が私に言ったのは・・・『社内の自販機に君が小銭を残してくれたことははっきりしてるが、ウチの会社に君が何をもたらしてくれたのかはさっぱり分からないねえ』」
VDM (Vie de merde)より
ブドウは手で摘むしかないと思っていましたが、やっぱりあるのですね。
ボトルにテル・ド・ミストラル文字の他に、上のほうにミレイユとありました。今日の私のは、これでいきます。(自己宣伝)
by cycloo (2013-10-09 10:43)
cyclooさん
私もすべからく人の手で収穫するものと思っていましたが、やはり機械化の波はここにもやってきてました。いろんな意味でコストダウンでしょうが、味の方はどうしても大味になりそうな気がします。そういうワインと思って飲めばそれなりに楽しめるということでしょうね。
ミストラルの「ミレイユ」ですね。さきほどそちらにお邪魔してきたところです。
by carotte (2013-10-09 19:09)
まだ暗いうちにああいう機械で刈り取りをするんですね。なんかちょっと乱暴な気がしますが、効率性は抜群でしょうね。綺麗な色したロゼ、エチケットもおしゃれでした。
by yuzuhane (2013-10-09 20:49)
yuzuhaneさん
前回は人の手で選別したりしてましたが、今回はそういうのはなしですよね。となると、やっぱりワインの味に影響が出てしまいますが、人件費が低い分、ちゃんとお値段もリーズナブルになっているところがいいですね。
by carotte (2013-10-10 00:21)
人件費の高い先進国で、お手軽価格のワインを作ろうとすると、のんびりした手作業ではやはり無理なんですね~。ブドウの刈り取り機はやはり存在したんですね!!これは確かに効率が良さそうです。すべてにおいて前々回と対照的な生産プロセスでした。
by opas10 (2013-10-14 19:38)
opas10さん
フルーティーでささっと飲めてお手軽価格となると、機械化は止む終えないでしょうね。そしてこの刈り取り機、いろいろ研究されて出来上がったんでしょうね。仕組みがどんな風になっているのか詳しく知りたくなってきました。^^
by carotte (2013-10-16 11:01)