やどり木を求めて [ローヌ=アルプ地方]
やどり木を求めてイタリアからフランスにやってくる男たちがいます。
やどり木は他の木に寄生し、その木を乗っ取ってしまう、あまりありがたくない木です。
しかし、その生命力の強さから、幸せのシンボルになっています。
そして、ちょうどクリスマスの時期は縁起物として家の玄関やツリーに飾られます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2013年12月7日に放送)
「朝は6時か6時半に起きて、コーヒーとミルクとパンで朝食を済ませると、やどり木を取りにでかけるんだよ」
この方々、なんと南イタリアのナポリからはるばるフランスのオート=サヴォワ県までやってきたそうです。
やどり木集めは先月の18日頃からすでに始まっており、今月の22日には終わることになっているそうです。ざっと40日間の仕事です。
「父がここでやどり木を取っていたんだ。子供の私も父と一緒に来ていたよ。代々続くクリスマスの仕事なのさ」と男性。
集められたやどり木は彩色されて装飾に使われるそうです。
三人はやどり木を求めて毎日100キロほど車を走らせます。
「20年前はあちこちにたくさんのやどり木があって、ここは良い場所だった。でも、今ではだいぶ少なくなってしまったねえ」
とは言うものの、何年もこの仕事を続けていると、どこへ行けばやどり木があるかだいたい分かって来るそうです。
こうやって勝ってにやどり木を取って行って大丈夫なのかと疑問になりますが、むしろ歓迎されているとか。
なにしろやどり木があると本体の木が枯れてしまいかねません。そのやどり木を持って行ってくれるわけですからありがたいわけです。
「皆、親切にしてくれますよ。やどり木を取って行くだけですからねえ。たまにはライフル銃を持って『なにしてるんだ!』なんてこともあるけど、たいていはコーヒーを出してくれます」
残り半月、身体に気をつけてお仕事続けて欲しいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、家の裏に生えている木の枝を切ることにした。どんどん切って行き、最後には梯子を立てかけていた枝まで切ってしまった」
VDM (Vie de merde)より
ミストラル、ヨーロッパではクリスマスに欠かせないけど、
日本ではほとんど出回りませんね^^;。
日本のお花屋さんではたった一度しか見たことないです。
やどり木、木に寄生するので悪者っていう印象でしたけど、
間近で見た実の美しさ、忘れられません。
by ハリネズミ (2013-12-08 08:21)
出かける前にフロントガラスに熱いお湯を掛けていましたね。
わかります。そうしないとワイパーも凍り付いていたりして…
それでもすぐに凍ってしまうくらいの気温ではなさそうですが。まだ。
思わず服装をチェックしてしまいました^^?
by orange (2013-12-08 12:41)
勝手に採取しているようで、実は年に一回庭の厄介モノを片付けてくれる有難いイタリア人、って思われているのでしょうか。フランスでもこのあたりは、もうすっかり雪景色なんですね。
by opas10 (2013-12-08 22:50)
ハリネズミさん
日本では、ツリーの習慣は根付いたみたいですが、やどり木の方は根付かなかったみたいですね。なかなか日本では見かけないです。やどり木の実、透き通っていてきれいですね。実がついているのがまた縁起がいいらしいですよ。
by carotte (2013-12-12 10:18)
orangeさん
確かに車のフロントガラスにお湯をかけてました。相当冷えてますね〜。あちらの方はフランスよりさらに冷え込みそうな・・・。冬の○○○○は趣があって楽しめそうですね。
by carotte (2013-12-12 10:22)
opas10さん
フランスの村人も厄介者を片付けてくれるイタリア人がまたやってきたというような感じで歓待しているみたいですね。これも一種の国際交流???毎年、こんなことが行われていたのかと思うと、なんともほっとします。
by carotte (2013-12-12 10:33)