標高3842mのガラスの箱 [ローヌ=アルプ地方]
そのガラスの箱は、シャモニーからロープウェイに乗り、モン=ブランを含むフランス・アルプスの鋭峰が見渡せるミディ針峰(Aiguille du Midi)の展望台にあります。
なにはともあれ、映像をご覧下さい。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 3で2013年12月20日に放送)
雪をかぶった鋭峰の並ぶフランス・アルプス。
そこに突き出すように設置されたガラスの箱。
「この箱の目的は、訪れた方々にアルピニストと同じ感覚を味わっていただくことです」とプロジェクトの責任者の方。
ご想像のとおり、“空中を歩く”スリルを味わうために設置されたのがこのガラスの箱です。
スカイツリーにはガラスの床があるそうですが、こちらはほぼ全面がガラスです。
しかもここは標高3842メートル。
「いやあ、息をのむようなスリルを味わいました」と男性。
しかし・・・あのガラスは本当に大丈夫なの???
「このガラスの特徴は、特に透明度が高いこと。そして3枚の強化ガラスで出来ていることです。3枚はフィルムでしっかりと接着されています。たとえ一枚が割れてもバラバラになったりすることはありません」
時速220キロの強風に耐え、60℃の熱にもびくともしないガラスだとか。
設置工事の様子はさらにスリル満点です。
「山岳地帯の強風の中でガラスを組み立てなくてはなりませんからね。まずは、きちんとした足場を設置することが大事でした。さらにその日の天候を見ながら作業しなくてはなりませんでした」と工事の責任者。
こうして設置されたガラスの箱。これなら大丈夫でしょうか。
「右に見えるのがモン=ブラン、左手には氷河、その右隣にシャモニー、正面にはアラヴィ山岳地帯が見渡せます」と男性。
この風景なら普通の展望台からも見渡せますが、ガラスの床の上に立って眺めるのとでは見え方が違うかもしれません。
毎年100万人が訪れると言うミディ針峰。
針のように天に伸びた岩山。そこに突き出すように作られたこのガラスの箱を見れば見るほど、ここに一歩足を踏み出せる人はどのくらいいるのだろうと考えてしまいます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼女に時間を尋ねると、腕時計を見ながら呆然とした顔つきになった。そして部屋を歩き回りながら叫び始めた。『た、大変だ、短い針がなくなってる!』おいおい、単に長い針に隠れていただけでしょ」
VDM (Vie de merde)より
これすごい!
メイキングの画像、組み立てている作業者もただ者では無いですね。
by 島酔潜人 (2013-12-22 09:11)
島酔潜人さん
組み立てているところをみるだけでもぞ〜っとなりますね。皆さん高いところに馴れた方々ばかりなんでしょうけど・・・。よくこんなこと思いついたものです。
by carotte (2013-12-22 12:13)
すごい!!
迫力ありますね!
このアイディアは、最高!
by kazenotomo (2013-12-26 12:18)
kazenotomoさん
標高3000メートル以上の高さですから、すごそうです。
一度あのガラスの上に立ってみたいような、みたくないような・・・。
by carotte (2013-12-27 00:08)
東京タワーのガラスの床にも乗れない高所恐怖症の自分、あそこに立つのは絶対に無理ですね~。なによりあの岩山の頂上に辿りつくだけでも大変そうです。
by opas10 (2013-12-29 16:22)
opas10さん
確かにあの鋭角的な岩山だけでも躊躇しますね。それに、いくら頑丈に出来ているとは言え、ガラスの床は恐ろしすぎます。
by carotte (2013-12-31 17:43)