食の愛好協会2 その3 [フランスのグルメ]
シリーズの三回目は、お菓子のヌガーです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年2月12日に放送)
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ヌガーというお菓子は、10世紀、トルコからシリアにかけての地域で生まれました。
それが世界に広がり、各国で作られるようになったそうです。
大きな襟のついた白いマントを羽織り、静々と歩いていらっしゃる方々が、ヌガー愛好協会の皆さんです。
ヌガーはモンテリマールの特産品。100年も前からその作り方は変わっていません。
蜂蜜の入った鍋を1時間ほど火にかけ、冷ましたところで玉子の白身を泡立て加えます。
そして、130℃に熱してドロドロになった砂糖を少しずつ流し込みます。
香り付けにバニラを加えたら、アーモンド、ピスタチオなどのナッツ類を加え固めます。
「最初にモンテリマールでヌガーが作られたのは1701年と言われています。それが継承されて今では伝統のお菓子になっています。現在、製造しているのは10社ほどです」とヌガー工場の方。
1930年代、モンテリマールにはヌガーを作って売るお店が22軒もあり、住民の生活を支えていました。
セピア色のモノクロ写真にはNOUGATの看板をかけたお店が並んでいました。
さて、町のお城は12世紀に建てられましたが、それと同じ頃に“コンフレリー(confrérie)”は生まれました。
そんな昔からある団体なんですね。ちょっと驚きました。
当時はヌガーがまだありませんでしたから、別の特産品や伝統をアピールしていたようです。
現代のヌガー愛好協会で、なにやら儀式が始まりました。
どうやら新しいメンバーの入会の儀式のようです。
「モンテリマールのヌガーはフランスの食文化の一部であり、大切な遺産です。モンテリマールと言えばヌガーですからね」と新会員のファブリスさん。
「ヌガー愛好協会は、1988年に結成されました。私自身、20年間ヌガーを作っていたんですよ」と会長さん。
世界的に知られるモンテリマールのヌガーは、この町の経済を支える重要な産業の一つだそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、妹がケーキを作るというので、必要なものを教えてやった。それは『砂糖、玉子3個、スプーン、はかり』。すると妹は、なにより先にスプーンの重さを計った」
VDM (Vie de merde)より
ミエルにドロドロの砂糖まで加えて、かなり甘そうです。愛好家のみなさんの衣装は会合をやっていた古めかしいお城の雰囲気に合う感じでした。愛好会があるのが驚きです。
by yuzuhane (2014-02-18 18:21)
yuzuhaneさん
かなり甘そうですねえ〜。愛好協会のユニフォームが古いお城の雰囲気にぴったりでした。こういう団体がこんなに昔から活動してたというのは驚きですね。地元の特産品を守り育てようという活動はずいぶん昔から行われていたんですね。
by carotte (2014-02-19 14:22)
雨の古城で入会の儀式、って何やら怪しい秘密結社のような(笑)!お城ができた時代からすでに愛好会があったとは驚きです。それだけの歴史があるのであれば、あの厳めしい儀式も合点がいきます。日本では最近すっかり見かけなくなりましたが、ヌガーは随分と歴史のあるお菓子なんですね。
by opas10 (2014-02-23 13:56)
opas10さん
なんだか前時代的で滑稽なくらい厳めしいなあと思っていたのですが、これだけ昔にできたとなれば、その名残があってもおかしくないですね。ヌガーは日本人はそれほど食べないですね。もともとはあの地域のお菓子らしいですよ。
by carotte (2014-02-27 20:39)