昔ながらの工場を訪ねて その5 [フランスのお宝]
シリーズの最後は、飾り紐やレースを製造する工場JULIEN FAUREを訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年5月2日に放送)
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細い糸を複雑な仕組みの織り機にセットするのはデリケートな作業です。
これだけの飾り紐になると一日数センチしか織ることができないそうです。
クギの製造と同じで、小さな織り機で作っているのかと思いきや、一度に何本もの紐を織ることができる大きな機械が設置されていました。
「初めてここに来た人は織り機を見てびっくりしますよ」と女性。
「これはアメリカ向けのサスペンダー用の紐です。一日で3メートルほど織ることができます」と男性。
切手が模様になっていました。
織り機のなかには博物館から出てきたような古いものもあります。
「これはウチにある織り機の中で一番古いものです」と男性。
JULIEN FAUREの創業が1864年。ひょっとしてその頃から使われていたものでしょうか?
最近リストアされたばかりだそうです。
「ウチの自慢の織り機です。最新の機械ではできないことが、これだったらできたりするんですよ」
新旧おりまぜて複雑そうな機械が並んでいます。
しかし、使い方の講習会みたいなものはありません。皆さん、この工場で働きながら少しずつ覚えて行くのだそうです。
ルイーズさんはかつてこの工場で働いていました。
今日は、久しぶりにもとの職場を訪ねて大感激です。
「定年で職場を去るときはつらかったですよ。この仕事に打ち込んでましたからね。出来上がった紐はそれはそれはきれいでしたよ」
昔はルイーズさんのように紐を織る人がこの地域だけで3,000人もいたそうです。
そして今も操業を続けているのがこの工場です。
工場の資料室には、これまでに製作されたヒモのデザインが保存されています。
「これは1860年代のものです。当時はパリの百貨店のラベルなども織っていました」と今のオーナー。
これまでに作った紐の種類は4万種類にものぼります。
最近は昔ほどの需要はありませんが、新しい時代にあったデザインで市場を広げようと頑張っています。
「メタリックで、宝石のような感じで、より装飾性の高いものが人気です」
何に使うというわけでもなく、なんとなく持っているだけで楽しくなりそうな紐でした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ずっと探していた絹のリボンが、犬小屋の中でぼろぼろになってみつかった」
VDM (Vie de merde)より
今回のシリーズで紹介されたどこの工場でも、古い機械を大切にして、使う職人に工夫でものすごく精巧な仕事をしていますね。工場で働いている職人の誇りも伝わってきました。
by opas10 (2014-05-11 17:32)
opas10さん
こういう工場で働く職人さんというのは独特の雰囲気がありますね。長年の仕事で身に付けた技術で古い機械を相手に黙々と仕事をしているところが印象的です。
by carotte (2014-05-14 11:05)