箱ワイン [フランスのワイン]
ワインと言えば、専用の栓抜きでボトルのコルク栓を空け、グラスに注いで飲むというのが一般的。
しかし、これからはちょっと違って来るかもしれません。
フランスではバッグ・イン・ボックス(Bag-in-box)のワインがお店に並び、好調な売れゆきを見せているそうです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年7月17日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
お店に並ぶ四角い箱。この中に入っているのがワインです。
10年ほど前から徐々に売り場が増えて行き、今ではここまでになりました。
この手のワインが初めて登場したのは70年代のこと。
段ボール箱を空けると、ワインのつまったビニールのバッグが入っています。そして、蛇口をひねると簡単にワインが出て来るようになっています。
因に段ボール箱はワインが陽に当たって劣化するのを防ぐ役割を果たしています。
そして今の箱入りワインはこんな感じ。
コルク栓を抜くのに失敗することもありませんし、経済的、それに大勢で飲むには最適です。
この手のワインがスーパーで売られるワインの三分の一を占めているそうです。価格は通常より25%ほど割安だとか。
「このボックスのワインは12.50ユーロです。このボトルのワイン4本分が入っていて、普通なら15ユーロします」と売り場の責任者の方。
このスーパーではこの4年で箱ワインは2倍になったそうです。
それと呼応するようにAOC付きの箱ワインも登場するようになりました。
「ボトルのワインより安いですし、品質が劣るわけでもないですからね」と女性客。
「ピクニックにでかけたり、大勢で食事をする時に便利ですよ」と別の女性客。
高級ワインの産地として知られるボルドーのワイン農家も、箱ワインの生産に参入し始めています。通常の生産に比べて15%ほどコスト削減になるとか。
「4本分となると、ボトルならボトルが4本、コルク栓が4つ必要になりますが、箱ワインなら箱とバッグと蛇口だけで済みますからね」とワイン農家の方。
箱ワインを始めてから売上は2倍になったそうです。
問題は価格。ボーダーラインは20ユーロ辺り。
高級ワインをバッグ・イン・ボックスの安価で売るというのに抵抗のあるお店や生産者もいるようです。
その一方で、どんどん市場を席巻する箱ワイン。パッケージデザインに工夫を凝らしたものが出回るようになりました。
この箱ワイン、ボトルと同じという分けには行かず、賞味期限は出荷から6ヶ月以内だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、結婚を申し込むために愛する人の前でひざまずき、指輪の入った箱を開けた・・・いや、開けようとして2分間格闘したあげく、結局、開けられなかった」
VDM (Vie de merde)より
これは家庭での保管にも便利ですね。もっとも蛇口をひねったらすぐ出てくるのでついつい飲んでしまいそうです。
by opas10 (2014-07-20 23:05)
opas10さん
半年以内に飲んでしまえばいいんだったら、こっちのほうが確かにお得ですよね。コルク栓を開ける手間もありませんし。
by carotte (2014-07-25 13:37)