お迎えの時間 [トピックニュース]
今年のノーベル文学賞、誰になるのかなと思っていたらフランス人作家パトリック・モディアノさんが受賞しました。
期待された村上春樹さん、受賞ならずで残念でした。
しかし、私は長年の読者としてモディアノさんが受賞したのはちょっと嬉しいです。やったあ!
フランスの大手出版社ガリマール社の社長がモディアノ氏に電話でお祝いを伝えたところ、いつもの慎ましい様子で、C'est bizarre.(英語ならIt's strange.)と言っていたそうです。
とは言っても、もちろん受賞には大変喜んでいたそうです。
それはさておき、本日は学校の話題です。
日本は集団登下校が普通ですが、スランスの場合は親が必ず送り迎えすることになっています。
問題はお迎えが遅れてしまう親がどうしてもいること。
そこで考え出されたのが罰金です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年10月9日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
ここは南仏の町カルパントラの小学校。なにやらドアには貼り紙が・・・。
それを見た保護者はびっくり。
貼り紙には ”学校は午後6時で閉門。遅れた場合は、15分ごとに5ユーロを支払うこと” と書かれてあったのでした。
「罰金というシステムには全面的に賛成というわけじゃないですが、遅れて来る親を減らすことにはなるでしょうね」と保護者。
お迎えが遅れる親のために町が支出する金額は年間20,000ユーロ(約280万円)ほど。
「単純に計算して15分送れると10ユーロの支出なんです」と町長さん。
どうやら授業が終わって親が迎えにくるまでの時間、子どもたちを学校で預かるシステムがあるようです。
そして、その子どもたちの面倒をみてくれるのがanimateurと呼ばれる指導員です。
指導員の皆さんは今回の罰金システムを歓迎しているとか。
「ご両親が時間通りに迎えに来てくれれば私たちはさっさと帰宅できますからね」と指導員の男性。
「制裁を加えるというのはいいことだと思いますよ」と女性の指導員。
この罰金システム、効果を上げているようです。
「しっかり時間を考えて、あれこれやらないでまっすぐ学校に迎えに来ました」
「6時5分前。時間内ですよ!(笑)」
この日は、全員が時間どおりにお迎えに来ました。よって罰金の徴収はゼロ。
事はもくろみ通りに進んでいるようです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、駐車違反で罰金をくらった。『駐車禁止』とかかれた個人の車庫の前に車を止めていたからだ。しかし、その個人の車庫とは私の車庫だった・・・」
VDM (Vie de merde)より
わたしもモディアノで大ハッピーです(笑)
村上春樹は過大評価ではないかと…。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2014-10-10 17:55)
イヴォンヌの香り、観なくては....
一度見たことがあるので、内容忘れている.....
by 島酔潜人 (2014-10-10 22:29)
末尾ルコ(アルベール)さん
モディアノが受賞して私も大満足です。別に応援していたわけじゃないですけど、ル・クレジオが受賞した時、それならモディアノもいけるんじゃないのかななんて思ったりしたもんでした。
by carotte (2014-10-11 14:52)
島酔潜人さん
「イヴォンヌの香り」の原作がモディアノでしたね。私もだいぶ前に見ましたが、内容を忘れてしまいました。とにかくなにかドラマが展開するような感じじゃないですからねえ。
だいぶ昔ですが「ルシアンの青春」という映画でルイマルと共同で脚本を書いてますね。あれも良い映画でした。
by carotte (2014-10-11 14:57)
結局は、モラルの問題だったようですね。行政も、約束を守らない親のために経費を支出するのは、割に合わないですし。
by opas10 (2014-10-11 17:21)
opas10さん
はい、モラルの問題のようです。ちょっとくらい遅れてもという心のゆるみが町の財政に大きく影響するんですね。
by carotte (2014-10-11 19:02)