サン=ジェルマン=デ=プレ その2 [パリ]
シリーズの二回目は、時代の流れとともに変わりゆくサン=ジェルマン=デ=プレの中で、今でも昔と同じように営業を続けているお店を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年7月1日に放送)
かつては本屋さんがずらりを並び、知識人やアーティストが集まっていたサン=ジェルマン=デ=プレ。
今、カフェのテラスを占領しているのは、知識人というよりツーリスト。
カフェ”レ・ドゥー・マゴー”の4代目オーナーは時の流れとともにお客の質も変わってきたと言います。
「昔は、サルトル、ボーヴォワール、ヘミングウェイなど文学関係の人たちやアーティストがやってきました。ピカソがドラ・マールと出会ったのもここです」
そして、小さな本屋さんが姿を消してゆく中、残っている本屋さんの一つがL’Ecume des pageです。
「常連客とはちょっと違う感じの来客が増えましたね」と本屋さん。
「これがサン=ジェルマンのエスプリですからね。ここには文化と本は欠かせません」と女性客。
そして、もうひとつの有名な本屋さんLa Hune。
かつてはサンジェルマン大通りのカフェ・ドゥ・フロールとレ・ドゥー・マゴーの間という絶好のロケーションにありましたが、今はラベイ通りに引っ越してきました。
元あった場所には、あのルイ・ヴィトンを傘下ブランドにしているLVMHの店が開店する予定になっているとか。
そして、サン=ジェルマンと言えばジャズだった時代もありました。
作家・詩人だったボリス・ヴィアンは、この界隈のお店で自らトランペットを演奏していました。
本日訪ねたのはサン=ブノワ通りにあるジャズ・クラブChez Papa。
ここへ来れば、かつての熱いパリのジャズを聴くことができそうです。
歌を披露していた女性はアメリカからパリにやってきたシンガーです。
「大学に通っていた頃、パリでジャズを歌うことが夢だったんです。ちょうど2年前に夫と一緒にパリにやってきました。この雰囲気の中でジャズが歌えるなんて素晴らしいことです」
ここはマレ地区についで2番目にパリジャンに人気の界隈です。
次回は高級ブランドの店の並ぶサン=ジェルマン=デ=プレを紹介します。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私は事務所でマドモワゼル・クルーニーと呼ばれている。ジョージ・クルーニーと親戚だからというわけじゃあない。単に、事務所でコーヒーを入れているからそうよばれているのだ」
VDM (Vie de merde)より
当時、サン・ジェルマンと言えば、焼肉屋「東京」。ちょっと、レベルが違いますね。2004年の自転車の旅で、わざわざ再訪したほど。反省。
by huck (2014-10-25 12:27)
huckさん
いくらフランス人が文化の町と言っても、時代の流れには逆らえません。今のサン・ジェルマンはそういう感じのところじゃないですねえ〜。高級ブティックのショーウィンドウを眺めながらそぞろ歩くか、土産話に有名なカフェに入る、みたいな感じです。ただ、南側の小さな路地に入った辺りはわりに面白いですね。
by carotte (2014-10-25 21:21)
フランス人のつぶやき、あのネスプレッソのCMにひっかけているのですね。たとえ魅力的な有名人であっても、1人でネスプレッソを楽しむ時間は邪魔されたくない、というのがコンセプトのあのCMですが、折角ジョージとコーヒーを飲む機会を自ら放棄するなんて、carotteさまには絶対理解できないですよね!
by opas10 (2014-10-25 23:41)
opas10さん
私だったら、「ジョージ・クルーニーがここにいるよ!」なんて絶対叫びません!こっそり一緒にコーヒーを飲んで、お話なんかして、楽しい思い出を作ります。^^
by carotte (2014-11-01 10:23)