ダニオvsダニオ [トピックニュース]
ダニオ(Dagniaux)は、フランス北部の町ルベにある中小企業のアイスクリーム屋さん。
中小企業と言っても、操業は1923年と100年近い歴史を持つ老舗です。
一方、ダニオ(Danio)は、あの大企業ダノン社が今年の1月に販売を開始した乳製品の一つ。
このダニオとダニオ、綴りは異なるものの発音はほとんど同じ。
これに納得できないのはルベのダニオ社です。ついにDanioは引っ込めてくれと訴えを起こしました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2014年11月14日に放送)
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左がルベのダニオ社が製造している高級アイスクリーム。
右はダノン社の乳製品ダニオ。
ほとんど同じ発音の名前に脅威を感じているのがルベのダニオ社です。
なにしろダノン社のダニオが発売された今年、売り上げが15%もダウンしてしまったのです。
「当方は大量生産ではなく全部手作りの小さな会社なんです」と社長のセバスチャンさん。
従業員は70人ほど。10万人の従業員を抱えるダノン社とは比べものになりません。
セバスチャンさんによると、最近、ダノン社のダニオのせいで変な思い込みをするお店が出てきて、ダニオ社の商品を販売してくれなくなったとか。
すでにダノン社には名前を変えてくれるように要望したそうです。
フランスのTV局France 2がダノン社に取材を申し込んだところ、カメラ取材には応じなかったものの、次のような答えてきたそうです。
「我々の製品の名前を変えるなど論外です。単に読み方が似ているというだけのことです。これ以上の議論は望んでおりません」
もう100年も前からダニオという名前で製造を続けてきたダニオ社は、結局、裁判に訴えることにしました。
「むこうは最近作ったばかりの名前でしょ」と女性従業員。
「大企業を相手に大丈夫ですか?」と取材班。
「法律がありますし、正しい方が正しいんですから」と男性従業員。
社長のセバスチャンさん、ダノン社が単に読み方が似ているだけのことと言って切り捨てたのに対し、今度はダノン(Danaune)という名前を商標登録することにしたそうです。
こちらも単に読みが似ているというだけのことというわけです。
しかし、ダノン社はそんなことしたら裁判に訴えると言いだしたとか。
この戦い、どのような結末になるのでしょう?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、バスに乗っていると、向かいの女の子は私のことをじっと見つめていた。気になって尋ねてみると、私がジュリアに似ているというのだ。ジュリアって誰?と聞いてみると、真面目な顔で女の子が言った。『うちの犬』」
VDM (Vie de merde)より
メディアへの対応といい、コメントの出し方といい、ダノン社の対応は杜撰ですね。しかもダニオ社の逆襲訴訟がお見事!ダノン社は、大企業病かもしれません。
by opas10 (2014-12-06 12:48)
opas10さん
やはり中小企業だと思ってなめてるんでしょうか?かなり横暴な態度ですよねえ〜。今後の成り行きが気になります。
by carotte (2014-12-11 15:23)