パリのパサージュ その4 [パリ]
パリのパサージュ・シリーズも最後になりました。
最後は、その作りというより、そこに入っているお店に注目です。
パリ10区にあるパサージュ・ブラディ(Passage Brady)を訪ねます。(下記地図のオレンジ印)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年5月15日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
パサージュ・ブラディは1828年に作られました。全長は216メートルもあります。
この地域はパリのインド人街です。つまりリトル・インディア。
となるとパサージュにもインド関連のお店がずらりと並んでいます。
東西南北、どこを見てもインド。とてもパリとは思えません。
それにしてもいつ頃からインドの皆さんが集まり始めたのでしょう?
今から50年ほど前の1970年代。デリアさんのお父さんアントワヌさん(白黒写真の方)がここにお店を出したのが最初だったそうです。
「父がお店をだしたのは1976年のことです。小さな香辛料のお店を出したんです。ロンドンで仕入れてここで売っていました」
以来、家族でお店をやるようになってから食料品店となり繁盛し始めました。
通りにはインド料理のレストラン、衣料品店、香辛料屋さんなどが並びます。
どうやらこの辺りはデリアさんの家族や親戚が経営するお店がかたまっているようです。
そしてこのパサージュでしか手に入らないものもあります。
「これはライムのような実ですが、このままでは苦くて食べられません。でも、皮が素晴らしいんです。ライムより強い香りがするんですよ」と男性。
レストランの厨房では昼食用の料理の準備が始まっていました。
釜で焼けていたのがナン。気持ちいいくらいに膨らんでいました。
定食の値段はかなりリーズナブル。ヘアカットの値段6ユーロより少し高いくらいです。
定食も安けりゃカット代も破格のお値段です。
さて、デリアさんの食料品店では娘のシンティアさんがお店を継いで三代目になる予定です。
「ここはパリで一番のアジア系食料品店です。それ自体すごいことですからね。続けていくことが大事なんです」とシンティアさん。
パサージュ・ブラディに来れば、インドに行かずしてあらゆるインドのものが揃えられそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、そして23年前から、僕の名前はラヴィと言う(僕はインドの出身です)。人に会うたびに「僕はラヴィと言います」と言うと必ず『私もです』という答えが返ってくる」
VDM (Vie de merde)より
パリのパッサージュは本まで買って研究して、今まで登場したもののほか、2区のヴェロドダだとか、6区のコメルスサンタドレ通りのパッサージュとか、サンドニ近くのはだかのマネキン人形ばかり並ぶパサージュケールとか、かなりめぐりましたが、ここだけ未踏地です。まるでインド、ここで生きていこうという力強さのようなものを感じますね。
by yuzuhane (2015-01-16 20:13)
ロンドンであれば旧宗主国なので驚きませんが、パリでインド人街ですか!しかも、できて40年くらいって、比較的新しいです。パサージュは、高級なお店が集まるところかと思いきや、庶民的なところもあるんですね!
by opas10 (2015-01-18 20:28)
yuzuhaneさん
そこまでパサージュを極めていらっしゃるとは、やはり只者ではなかったのですね。^^ ここのパサージュはかなり特殊ですね。いつの間にかここにインド関係のお店が集まってしまったのでしょう。いわゆるパリとは別世界ですね。スパイスの香りが漂ってきそうです。
by carotte (2015-01-31 00:12)
opas10さん
インド料理といえばロンドンですよね。でも、パリにもこんな界隈があったのですよ。インド関係のお店が入る前はどんなパサージュだったのかなあなんて気になってきます。パサージュもいろいろ個性的なところがあるようです。
by carotte (2015-01-31 00:14)