日曜日も開店 [トピックニュース]
先週、フランスでは国民議会で、日曜日に店を開ける回数を増やす法案が可決されました。
日曜日にお店を開けるのが自然な日本ではちょっと奇妙に思えますが、フランスではこれまで年に5回まで日曜日に店を開けることが法律で許されていたそうです。
これが今回の法案(マクロン法)(Loi Macron)の可決により12回まで開けることができるようになります。
さらに各都市の国際的観光エリアにある店なら12回と言わず毎週開けることができます。
しかし、これにはいろいろ条件があるようです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年2月14日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
国際的観光エリアとはどんなところかと言えば・・・まずはパリから。
シャンゼリゼ大通り、モンテーニュ通り、ジョルジュ・サンク通り。
そして、ロワイヤル通り、有名店の並ぶサン・トノレ通り、宝石店の集まるヴァンドーム広場。デパートの立ち並ぶオスマン大通り。
左岸はと言えば、こちらも高級ブティックの並ぶサン=ジェルマン大通りとボン・マルシェ百貨店のある通り。
これらがパリの国際観光エリアです。
地方にも対象になるエリアはあります。
例えば、南仏のカンヌは海岸沿いのクロワゼット通り。
そして、北西のノルマンディ地方はドーヴィルのウジェーヌ・コラ通り等々。
しかし、この法令にも条件がついていました。
過半数の従業員の同意が得られなければ日曜日に店を開けることはできません。
また、日曜日に従業員の子供の世話をしてもらうための費用は雇用者の負担、時間外労働の時給は2倍、帰宅費用は雇用者持ち、というさらなる条件もついています。
すべてをクリアできた時、めでたく日曜日にお店をあけることができます。
そしてツーリストにも便利になります。日曜日で買い物をあきらめた方もたくさんいらっしゃるでしょう。しかし、これからは心配する必要もなくなります。
そして、経済大臣のマクロン氏は、経済が活性化し雇用が増えるのを期待しているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、寝坊したのに気がついて、あわててベッドから飛び起きた。うまい具合に朝の9時に会社に着いたのだが誰もいない。ははあ〜、これは冬時間から夏時間に変わったのだと思い、1時間後に出直すと、それでも誰もいない。で、気がついた。今日は日曜日だった」
VDM (Vie de merde)より
パリも7区にできた施設(グルネル何とか?)やサンラザール駅の新しくなったショッピング街、ベルシービラージュとか日曜日でもやるところが増えたと聞きましたが、この法案で、さらに増えそうなんですね。ただし半数以上の同意ですか。結構そのハードルが高かったり?雇用者の負担も大きいですね。
by yuzuhane (2015-02-16 17:13)
日本では「規制」=悪、という図式になっていますが、考えてみたらさまざまな歴史の上にできた規制なので、野放図にしないというところがフランス式なのでしょうね。こうした緩和が、保守政権でなく社会党政権の下で行われるというのも面白いところです。
by opas10 (2015-02-22 12:57)
yuzuhaneさん
マレ地区も日曜日に営業してますね。この法案が通ると、もっときちんとした感じで日曜日に営業できるってことなのかな?いろいろ条件があって、お店も大変ですね。その条件をクリアしても日曜日に開けたほうが売り上げが上がるとなれば、やはり毎週開けることになりそうですね。
by carotte (2015-02-22 21:04)
opas10さん
フランスは人権の国のせいか「労働者を守る」という意識が高いような気がします。それが、日曜日開ける代わりに提示された条件を守るというのに表れていますねえ。
by carotte (2015-02-22 21:07)