地方都市のパサージュ その2 [ローヌ=アルプ地方]
シリーズの二回目は、フランス第二の都市リヨンのパサージュを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年3月11日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
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パサージュ・ドゥ・ラルグ(passage de l’Argue)を歩いていると、どこからか音楽が聞こえてきます。
なぜかと言えば・・・ここの二階には50年も前から音楽教室があるのです。ピアノやヴァイオリンを教えてくれるようです。
そして、開業当時のこのパサージュには、音楽関係のお店が軒を連ねていたそうです。
このパサージュが完成したのは1828年。同年に開業。
また、繊維の町として知られていたリヨンだけあって、ここには10軒ほどの織物工房がありました。
このパサージュの名前になっているアルグ(Argue)は、金糸や銀糸を織る機械を指します。
現在は小さな専門店が40軒ほど入っています。
例えばこのお店。ブラシとナイフを専門に取り扱っています。現在の店主は3代目。
ここのブラシでなければダメというお客さまがいるんでしょうね。
その向かいには帽子屋さんがあります。
「ここは今でも残っている古い帽子屋のうちの一つですよ。私はここであの帽子を買ったんだよ」と男性客。
小さなお店らしく対応が丁寧です。こうして綿密にサイズを測れば、ピッタリの帽子がみつかります。
「歴史の刻まれた場所にお店を構えられてよかったです。そして小さなお店なのでお客様とは親密に接することができます。そこがいいんですよ」と帽子屋さん。
パサージュを通る人の手には傘が・・・。こちらも雨が降ったんですね。
さて、入り口近くまで歩いてくると何か台座のようなものをみつけました。一体なんでしょう?
「ここにはマーキュリーの像があったんです。マーキュリーは商人の守護聖人なんです。4年前に盗まれてしまって、2015年には新しいのが設置される予定なんです」とバッグ屋さん。
このマーキュリー像、大変な歴史があるようです。
1942年のナチ占領下当時、ドイツ軍が大砲を作るために像を溶かしてしまいました。
また、1909年を皮切りに1995年、2011年と盗難の憂き目にもあっています。
入り口で皆を見守るように立っているマーキュリー。早く新しい像が設置されるといいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「僕はミュージシャン。今日、友人の家のディナーに招待された。2年前に自費で出したCDを買ってくれたのがこの友人だった。誰かがそのCDを聞きたいと言い出だすと、その友人が気まずそうな顔をした。それもそのはず、CDのビニールさえ開けてなかった」
VDM (Vie de merde)より
看板のサイズ、位置とも統一された感じが何ともデザイン的に良い感じです。頻繁に盗難にあっているマーキュリー像は、もしかしたら何か御利益があるような都市伝説でもあるのでしょうか。
by opas10 (2015-03-23 00:02)
opas10さん
あちらの方は看板の出し方なんか上手ですね。日本だったら、形も色合いも様々でこうはならない気がします。マーキュリー像、どうなんでしょうね。ここに設置されているとなるとそれなりの大きさです。それを盗んでいくんですから何かあるのかもしれません。^^
by carotte (2015-03-29 11:51)