ナポレオンとセントヘレナ島 vol.4 [イギリス]
TF1の取材班のセントヘレナ島滞在も残り少なくなってきました。
シリーズの最後は、少しずつ変貌を遂げる島をごらんください。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年3月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
本日、領事のミッシェルさんが案内してくれたのは、1815年にナポレオンが初めて島にやってきた時、2ヶ月ほど滞在した家です。
1959年にフランスに寄贈されました。部屋は一部屋のみ。寝室として使われたようです。
しかし、奥の扉を開けると、その向こうにいらっしゃったのが副総督のシーンさん。
建物の一部をシーンさんが借りているのだそうです。
「1年ほど前に改修をすませました。とっても快適ですよ」とシーンさん。
壁にはナポレオン関連のものの他に、フランス領事の歴史がわかるようなものも飾られています。
ナポレオンの家とお墓のある区域は、1857年にナポレオン三世が英国から買い取りしました。それ以来ずっとフランスの領地のままです。
ミッシェルさんは7代目の領事になります。
セントヘレナ島で暮らすフランス人は三人。
領事のミッシェルさん、ナショナルトラストで環境保護の仕事をしているシンティアさん。そして、もう一人、エンジニアのレミさんです。
セントヘレナ島で出会った女性と結婚し、お子さんもいます。
レミさん、酪農も営んでいるらしく週末は牛の世話をしています。牛はノルマンディーから連れてきたのだとか。
シンティアさんが島にはチーズはないと言っていましたが、セントヘレナ島のチーズが食べられる日が来るかもしれません。
とは言っても、牛が食べていたのは草ではなく葉っぱでした。どんな牛乳になるんでしょう?
さて、レミさんの本来の仕事は空港の建設。
「160人ほどの乗客を乗せた飛行機が就航するようになったら島の生活も180度変わりますよ」とレミさん。
山を平らに削って作られた細長い道は滑走路。ここで飛行機が離発着するようになれば便利になります。
観光客も増えるでしょう。島の経済も活性化されます。その代わり、これまでののんびりした生活とは違ったものになるでしょう。開港は2016年になるそうです。
ロングウッドの屋敷の屋根裏には様々なものが保管されています。その中の一つが、帆船ラ・ベル・プール号の模型。
1840年、ナポレオンの遺骸はこの帆船に乗せられフランスへと帰って行きました。
そして、TF1の取材班もフランスへ帰る日がやってきました。
出発前に島の名物の階段を上ってみることにしました。
なんとなくワーテルローのライオンの丘を思い起こさせる階段です。しかし、こちらの階段の数は699段もあります。
これはちょっとした登山ですね。頂上まで上がると、迎えの客船がやってくるのが見えました。
取材班も島に別れを告げて船に乗り込みます。
空港ができたらこの船の役割も終わりです。孤島というイメージもなくなりそうです。
南アフリカから一泊二日のオプショナルツアーが可能になるかもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、大急ぎで空港に両親を迎えに行った。途中、車から降りる私を見て、警備中の警官がニヤニヤしていた。で、自分がピンクのパジャマを着たまま出掛けてきたことに気がついた」
VDM (Vie de merde)より
たいへん面白く拝見させてもらいました。緑色はナポレオンの好みだったのでしょうか?空港ができたら随分様子が変わるでしょうね。どうもありがとうございました。
ところで、今年の「アルルの道」が、ミディ運河を2,3日通過します。2013年に訪れそこなったノールーズのミディ運河博物館はどこにあるのか、carotteさんのブログで確認させて貰いました。(13年はミディ運河の北側を走って通り過ぎてしまいました。今年こそ!)
carotteさんの「ユーロヴェロ6」、「ミディ運河」のブログは何度も見ています。「セント・ヘレナ」が加わって、これらがベスト・スリーとなりました。
by huck (2015-04-06 10:59)
大変興味深く拝見させてもらいました。
なんかセントヘレナ島に観光旅行した気分になりました。
ありがとう!
by kazenotomo (2015-04-06 15:30)
映像を拝見させていただきました。
空港ができて
ナポレオンの幽霊に出会うツアーとかができたら行ってみたいです。
ホテルなんかができると、
にぎやかになりすぎてしまうでしょうね。、
by 月夜のうずのしゅげ (2015-04-06 23:06)
huckさん
お付き合いいただきありがとうございます。
TF1の取材班、島の滞在を楽しんだみたいです。そのせいか一話がいつもの倍以上の長さありました。あれだけ緑を使っているとなると、ナポレオン、緑が好きだったのかもしれません。。
アルルの道はひょっとしてミディ運河と重複するところがあるんじゃないかなと思ってました。あの博物館は一昨年は見学できずだったんですよね。今年こそはしっかり見届けてきてください!当時、ブログを書いている時は私もミディ運河やユーロヴェロを自転車で走っているような気分で楽しみました。役立てていただいて本当によかったなと思っています。セントヘレナもこうして映像を見ていると遠いところではないような気がしてきます。ひょっとしたら行く日がくるかもしれません。なにしろ来年からは飛行機が飛ぶようになりますし、島の暮らしは変わるかもしれませんが、外から行く人にとっては便利になります。
by carotte (2015-04-08 11:54)
kazenotomoさん
こちらこそ、お付き合いいただいてありがとうございます。
歴史の教科書でナポレオンが流された島だということはわかっていても、具体的にどんなところかは知りませんでした。こんなところだったんですよねえ〜。TF1があちこち取材して見せてくれたので行ったみたいな気分になれました。
by carotte (2015-04-08 11:58)
月夜のうずのしゅげさん
お付き合いいただきありがとうございます。
ナポレオンの亡霊、出そうですよね。^^
ちょっと怖いですが、どんな気分だったのか会って確かめたいような気もします。飛行機が飛べるようになると便利ですが、船で5日かけて行くというのも捨てがたいです。
by carotte (2015-04-08 12:13)
空港ができると随分便利になるのでしょうね。でも高台から船を眺めるシーンで感じたような風情がなくなっちゃうのはちょっとさびしいような・・・・。
by opas10 (2015-04-12 21:42)
opas10さん
絶海の孤島のままでいる方がセントヘレナ島らしいですが、空港があるほうが断然便利ですね。島の経済の問題も考えると、観光地としての可能性も大きいですし、やはり空港は欠かせません。
by carotte (2015-04-15 15:06)