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英国人の散歩道 [コート・ダジュール地方]

 やっとお日様が顔を出してくれました。


 さすがにここまで雨が続くとうんざりでしたね。今日も晴れるそうです。


 さて、コート・ダジュールの都市ニース。


 この街の海岸沿い7キロにも渡って作られた遊歩道がプロムナード・デ・ザングレ(Promenade des Anglais)(「英国人の散歩道」というような意味合い)。


 この遊歩道が、今年、250周年を迎えたそうです。


 そして、間もなくユネスコの世界遺産に登録されることが約束されています。

Paris_Nice.jpg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月8日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 地中海のブルー。


 そこに弧を描くように作られているのがプロムナード・デ・ザングレです。


 海とビーチを眺めながら散歩を楽しむことができます。


 「プロムナード・デ・ザングレって言うんでしょ。素晴らしい道ですよ。だからここにアパートを買いに来たんです」と英語圏の男性。


 さて、この散歩道、どういうわけで作られることになったのでしょう?


 1820年頃、海岸沿いにシュマン・デ・アングレ(chemin des Anglais)(英国人の道)という道がありました。


 冬、寒さを逃れて南仏にやってきた英国人グループが作ったものでした。


 当時は石ころだらけの普通の道だったそうです。


 1850年頃から、英国人、ロシア人、ドイツ人、そしてフランス人が資金を投入して、さらなる開発が行われました。


 周りにはホテルやヴィラなどの豪華な建物も作られ、今のような姿になったそうです。


 現在、世界遺産への登録を確実なものにするために、ニースでは14もの展覧会が開催されています。


 その一つがニース美術館。


 かつてロシアの王女の宮殿だった建物で、現在、ラウル・デュフィー展が開催されています。


 デュフィーは1920年代から1940年代にかけて、英国人の散歩道を描き続けてきたそうです。


 「ここまで歴史ある遊歩道になったのは英国人やロシア人のおかげですよ。その名は世界中に知られていますしね」と地元の女性。


 遊歩道を実際に歩いてみると、ローラーボードで走り回る子供達がいるかと思えば、ベンチに座って瞑想する人もいたり、さらには楽器を演奏する人までいます。


 「シーズン中は沢山の人が海水浴を楽しみにやってきます。そして地元の人にとっては買い物に行くための通り道だったり通学路だったりするんです」と男性。


 「心配事があったり気になることがあったりしても、ここへ来るとほっとするんです」と女性。


 お買い物のついでに、こんな美しい眺めが楽しめるなんていいですね。


 それにしても、こんな名前がつくくらいですから、昔はさかんに英国人がぶらぶら散歩していたんでしょうね。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

「今日、浜辺を歩いていると、私の長い髪が風に吹かれてちょっとロマンチックな気分。隣を歩いていた夫にキスしようとすると、夫が私の髪をかき分けながら言った。『なんだか、むく犬みたいで、どっちが頭でどっちが尻尾かわからないな』」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 2

opas10

海沿いの美しい景色が絵になる道ですね。陰気臭い英国の冬を逃れてよほど多くのイギリス人が押しかけて来たのでしょうか、それとも海沿いの道に、あのやたらと鼻の抜けの悪い英語が飛び交っていたのでしょうか(笑)
by opas10 (2015-07-26 20:49) 

carotte

opas10さん
英国人のコミュニティが出来たくらいですから、数多くの英国人が陰気臭い天候を逃れて南仏にやってきたんじゃないですかね。特に冬場あたり。
by carotte (2015-08-08 23:15) 

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