オート=プロヴァンスを巡る旅 3 [プロヴァンス地方]
プロヴァンス地方の小さな村を巡る旅シリーズの三回目は、「フランスの最も美しい村」の一つ、ムスティエ=サント=マリー(Moustiers-Sainte-Marie)を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月29日に放送)
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村の人口は700人ほど。二つの大きな岩山が村を見下ろし、村の中を川が流れています。
ガイドのジュヌヴィエーヴさんが村を案内してくれます。
急な階段の続く道を足取りも軽く登っていきます。見えてきたのは、金の星。
二つの大きな岩山を鎖で繋ぎ、その真ん中にこの星がぶら下っています。
村の名士であった騎士のブラカスが1210年にこの星をぶら下げたと言われています。
「十字軍で中東に向かったブラカスは、サラセン人に捕らえられ投獄されてしまいます。彼は、無事故郷に戻れるように毎日祈り続け、『願いが叶えられたら、村にそびえ立つ二つの岩の間に星をぶらさげましょう』と言ったそうです。無事に故郷に戻ったブラカスは約束を守りました」とジュヌヴィエーヴさん。
しかし、この星についてはもう一つ別の逸話があります。
仇同志の家に生まれながら恋に落ちてしまった二人が、愛し合うことを禁じられ自殺してしまいます。それを悲しんだ両家がこうして星を飾ったというもの。
この星を巡っては17種類もの逸話が残されており、どれが真実かは誰もわからないとか。
それはさておき、さらに坂を登っていくと、礼拝堂Chapelle Note-Dames de Beauvoirがあります。建てられたのは12世紀。
昔、この礼拝堂には死産の子供の奇跡を願った両親が祈りにやってきたそうです。
さて、地上に戻ると緑の自然が広がっています。
その中に、樹齢400年という大きなオリーブの樹があります。ちょうど今が剪定の時期。
「良質のオリーブを収穫するためには、今、剪定する必要があります」とステファヌさん。
ステファヌさんは、ここに600本のオリーブを所有していますが、最高品質のオリーブ油を数リットルだけ製造しています。
「樹を育てて、品質の良いもの作るというのはとても気持ちのいいものです。このオリーブ油は大変貴重なものです」とステファヌさん。
中庭の木陰でオリーブ油の試食が始まりました。
特売のオリーブ油を求めてさまよう私には、どんなお味なのかとっても気になります。
ムスティエ=サント=マリー村のもう一つの特産品が陶器です。
17世紀から18世紀にかけて、村は陶器の製造で繁栄しますが、18世紀の終わりには12あった工房も年とともに姿を消し、1873年には最後の工房が窯の火を消します。
それから約50年後の1925年、マルセル・プロヴァンスという人物がこの産業を再生したおかげで、現在ではムスティエの陶器として世界的にも知られるようになったそうです。
さらに、最近では村の地ビールも作られるようになりました。
養蜂家の作るビールだけあって、ハチミツ、ローズマリー、アニスなどフレーバー豊かなビールになっているとか。
ムスティエ産ビール、こちらも味が大変気になります!
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、あまりに暑いので、家では上半身裸ですごすことにした。一階の居間に降りていくと母が言った。『あんたのお腹はビール腹ね!』僕はまだ19歳」
VDM (Vie de merde)より
養蜂家の作るフレーバービール、確かにそのお味が気になりますね~。
by opas10 (2015-08-15 22:27)
opas10さん
次から次へと村の名産品が登場して、最後にピールとは意外でしたが、考えてみるとあってもおかしくはないですね。最近日本でも地ビールがさかんですし。このビール、飲んでみたいですね。
by carotte (2015-08-23 21:36)