果物のコンフィ [プロヴァンス地方]
この時期、クリスマスプレゼントの準備で忙しい方も多いかもしれません。
フランスでは年末の必需品をスペインで入手する人が結構いるそうです。
というのも、同じ品物でもスペインの方が安いとか。例えば香水なんかは20〜25%も安いそうです。
メイド・イン・フランスにこだわりながらも、背に腹は変えられないということでしょうか?
さて、年末のご馳走としてフランスのメディアが必ず取り上げるのが、フォワグラ、帆立、牡蠣。
日本だったら、数の子に伊勢海老に蟹というところでしょうか。
そして甘いものも欠かせません。そこで登場するのが、果物のコンフィ。
プロヴァンス地方のサン=レミ=ドゥ=プロヴァンス(Saint-Rémy-de-Provence)の古いお菓子屋さんの一つを訪ねてみました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2015年12月11日に放送)(映像が出て来ない場合は、ウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Patrimoine : à la découverte des fruits confits et des calissons de Saint-Rémy-de-Provence
ここはサン=レミ=ドゥ=プロヴァンスの青空市。南仏の美味しそうな果物がたくさん並んでいます。
この果物を使って甘いお菓子が出来上がります。鮮やかな色合いもその特徴です。
ここのお店では1世紀以上も前から果物のコンフィを作っています。
115年前にリラマンド家がサン=レミにお店を出したのその始まりでした。
そして現代は4代目が後を継いでいます。
「この仕事がとても好きなんです。もぎたての果物を使ってお砂糖で煮て、出来上がったものが食卓にのると思うと幸せなんです。果物のコンフィはお祝いに相応しいお菓子です」と4代目。
新鮮な果物は、まずこうして湯がきます。
次に沸騰した砂糖水で煮込みます。砂糖水がドロドロになったところで果物を引き上げます。
これを何度も繰り返すと砂糖が果物の中までしみ込むそうです。果物の色合いもより鮮やかになるような感じがします。
そして最後の仕上げがグラサージュと呼ばれる作業。
シロップの中にいま一度浸して固めます。こうするとツヤも出るようです。
このお菓子やさんでは毎年50トンもの果物のコンフィを作るそうです。
その中には、メロンのコンフィもあるそうです。
さくらんぼやオレンジはよく見かけますがメロンは珍しいですね。このお店のスペシャリテだそうです。
そしてもう一つ、忘れてはならないスペシャリテがあります。
南仏のお菓子、カリソン。
アーモンド・パウダーに果物のコンフィを砕いたものを混ぜた生地を型に入れ、その上からグラス・ロワイヤルという砂糖と卵白で作ったクリーム(時間を置くと固まる)でコーティングしたお菓子です。
一度食べたことがありますが、南仏を感じさせる独特の香りがあります。
果物のコンフィもカリソンもクリスマスに相応しいお菓子ですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、体重を気にする僕の彼女は、砂糖なしのアイスティーじゃなきゃ絶対飲まないと言い張ったくせに、夕方には板チョコを2枚も平らげた。どうなってんだ???」
VDM (Vie de merde)より
コンフィを作るのは、ずいぶんと手作業が必要なんですね。必然的に高級品になるので、ハレの場の特別なお菓子になるのでしょうね。
by opas10 (2015-12-30 21:58)
opas10さん
かなり手がかかってますね。コンフィを作るのは根気のいる仕事のようです。その分、お値段も高くなりますね。
by carotte (2016-01-01 17:26)