愛のキューピッド像 [フランスのお宝]
数々の名作を所蔵するパリのルーブル美術館。
所蔵作品の展示や維持だけでなく、新しい作品の購入もまたその活動の一つです。
その費用を調達するためにルーブル美術館はこんなことをしていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年1月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
昨年の10月のこと。小ぶりの彫刻が小さなクレーンに吊るされ運ばれてきました。慎重に所定の場所に設置されます。
このキューピッドの大理石像、100年以上も前から個人のコレクションの中で眠っていました。
制作されたのは1753年。
作者はジャック・サリー(Jacques Saly)、タイトルは“一本の矢を放とうとするキューピッド”。
制作を依頼したのはポンパドゥール侯爵夫人でした。
1753年8月11日、夫人はこの作品を一般公開する前に、先にフランス国王ルイ15世にだけ見せたそうです。
その時、キューピッドの矢が国王のハートを射抜いたとか。
そんな逸話を持つ作品はルーブルを訪れたカップルに大人気となります。
「バレンタインデーにパリに来ることにしたんです。妻へのプレゼントです」と男性。
SNSは、キューピッドと一緒に記念撮影したカップルの写真でいっぱい。
この魅力的な作品を収蔵品の一つに加えたいと思ったルーブル美術館。
その資金調達のためにプロモーションをスタートさせます。
その名も「愛の募金にご協力を!」
フランス語や英語に混じって日本語でも呼びかけています。
キューピッドの像に熱い視線を投げかける若いカップル。どうやらこの作品を気に入ったようです。
「ルーブル美術館に収蔵されるよう、私も何かできるかもしれないと思ったんです」と男性。
募金はインターネットでできます。金額も20ユーロ(約2500円)からとお手軽です。
おかげで募金してくれた人の数は4,000人を超えました。
目標額は600,000ユーロ(約7,500万円)ですが、サイトを見ると110%と書いてあるので、達成して余りある結果になったようです。
そのサイト(日本語)は→こちら
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ボクは彼女いない歴10年。それなのに間違いで、携帯に知らない人から別れのメールが届いた。キューピッドにも見放されたボク 」
VDM (Vie de merde)より
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