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毛糸で名作を再現 [ノルマンディー地方]

 ニースのテロ事件から2日経った7月17日の夜(0時15分〜1時30分)、ニース近くの半島サン=ジャン=カップ=フェラにあるホテルから1時間以上にわたって花火が打ち上げられました。

 

 これがネット上で多くの人の怒りを買ってしまいました。

 

 国中が喪に服している時に花火とは!というわけです。

 

 マントンもマルセイユも花火の打ち上げをキャンセル。モナコ公国に至っては国際花火大会の開催を取りやめたとか。

 

 自粛と言う以前に、あんな悲惨な事件の直後に花火なんか見たいという気分になれないでしょう。KYなホテルですねえ。

 

 さて話は変わって、ノルマンディ地方では、4月16日〜9月26日まで “ノルマンディ印象派祭(Festival Normanide Impressioniste)” が開催されています。

 

 その一環として、ちょっと面白い試みが行われています。


Paris_PontAudemer.jpg
 

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年7月17日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック) 

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 

 「こんにちは、編んだのを持ってきましたよ」

 

 ここは町の図書館。女性が集まって、5センチ角のタイルのようなものを大量に編んでいます。

 

 「印象派の画家が滞在した町のユニークな企画なんです」と女性。

 

 「これを再現するには1万枚の小さな編み物が必要です。色もできるだけ原画に近いものを使わなくてはなりません」

 

 そう言う女性が手にしているのは、クロード・モネ作 “日傘の女性(Suxanne à l’ombrelle)”。

 

 そう、あの作品です。これを編み物で再現しようというのがこの企画。

 

 実現のためにノルマンディの住民の力を借りて、今年の4月から作業が開始されました。

 

 編み物のできる人なら誰でも参加できます。

 

 この企画を仕切っているのがルーアンの団体Cité mômes(“子供の街”)。

 

 「微笑みを編もう」を合言葉に始められました。

 

 四角に編むだけなので大した技術は入りませんが、難しいのは色選び。丁度いい色の毛糸がなかなか見つからないこともあります。

 

 「とてもいい企画だと思いますよ。作品作りに参加することができるんですからね」と女性。

 

 こうして編み上がった四角を使って、ジグソーパズルのように組み合わせていきます。

 

 かなり大きな作品になりますね。でもほとんど完成に近いです。

 

 「このような企画を立てたのには2つほど目的があります。一つはノルマンディの団結を強くすること。もう一つは、あまり知られていないノルマンディの繊維産業を知ってもらうことです」と責任者の方。

 

 夏が終わるまでにあと200枚ほど必要だそうですが、今日の集まりでその三分の一が出来上がったので、残り140枚ほどです。

 

 印象派祭の期間中には完成しそうです。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


 

「今日、義理の母に私の手編みカーディガンをプレゼントした。すると義母が入った。『ケチだねえ〜、本物のカーデガンを買わないで済まそうなんて』」

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 2

opas10

フランス人のつぶやき、どこの国でも嫁姑の確執ネタは定番なんですね~(笑)
by opas10 (2016-08-11 16:14) 

carotte

opas10さん
この関係はどこの国へ行ってもデリケートなことに変わりはないようですよ。
by carotte (2016-08-21 15:17) 

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