ヴェネツィアの住民怒る [イタリア]
昨日はイタリアのフィレンツェの週末旅を紹介しましたが、本日はヴェネツィアの話題です。
「観光客にはもう我慢ならない!」とヴェネツィアの住民の皆さんがお怒りです。
一体どうしたというんでしょう?

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年9月16日に放送)(映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
オレンジ色のポロシャツにはSAN MARCO GUARDIANの文字。
ガイヤさんとミカエルさんは、ツーリストの皆さんにきちんとルールを守ってもらうためにヴェネツィアの街をパトロールしているのだとか。
「英語を話せますか?」とツーリストのグループに話しかけるガイヤさん。
「すみませんが、ここは座って物を食べたりしてはいけない場所なんです。ユネスコの文化遺産として保護されている建物ですからね」
すごすごと立ち去るツーリストもいれば、そうでない人もいます。
「こんなことするなんて普通じゃないわね」と愚痴をこぼすフランス人観光客。
そして怒り出す人もいます。
「ここは公共の場なんじゃないのかね」と男性。
「いえ、ここは歴史的建造物で文化財なんです」とミカエルさん。
「酷いことするもんだ。イタリアさまさまだね」と捨て台詞とともに去っていく男性。
パトロール隊は1日平均で800人ほどのツーリストに注意をしているとか。
歴史的街並みや美しい運河を、高速道路の下品なサービスエリアと勘違いしている観光客は少なくありません。
「10〜15人くらいのツーリストが所構わず敷物を引いて、ガスコンロに火をつけピクニックをしているところを見つけたことがあります。こういうのは禁止されているんです」とミカエルさん。
そして、暑い夏にはこんな行為に及ぶグループもいます。住人が撮影したビデオです。
「ここはディズニーランドじゃないだから飛び込んだりしたらダメよ。止めてさっさと帰りなさい」とパトロール隊。
また結婚式をあげるために多くのアジア系の人たちがヴェネツィアにやってきます。
しかし、運河に浸かって体を洗う中国人カップルがいたり、運河に向かって子供におしっこをさせる母親を見て住民はびっくり。
また、ゴンドラに乗って平気で下品なポーズをとるツーリストもいます。
人間って海外旅行となると道徳のタガが外れてしまうんでしょうか?
ヴェネツィアを訪れる観光客の数は年間2,500万人に登ります。住人の数はその450分の1しかありません。
その一人、エレーナさんは次から次へとやってくる観光客の波をくぐりぬけながら二人の子供を連れて歩きます。
「人が多すぎて通りを歩くのは地獄みたいなもんです。子供とはぐれないように必死ですよ」
そして、あまりの事態に先週末は住民がデモに及びました。
『日常を返せ!』とばかりにショッピングカートを振りかざしています。
もうこんなところには住めない!と街を出て行く人もいるとか。
観光で成功を収めたが故に、誰も住めない街になってしまうのでしょうか?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、子供たちと一緒に動物の飼育場で遊んでいると、5歳になる娘が生後6ヶ月の弟を観光客に売りつけようとしていた」
VDM (Vie de merde)より
ベネチアは20年くらい前に行ったきりなんですが、最近の観光客凄いんですね・・・
サンタルチア駅で、電車のチケット買おうと並んでいたら、
前の人と窓口の人がいきなり大ゲンカ始めて、窓口閉まっちゃって、
すごく困った記憶が今でも鮮明に。
そんなベネチアの人も迷惑っていうことは、スゴイんでしょうねー
by nicolas (2016-09-21 13:31)
nicolasさん
大変な目に遭われましたね!
私も約20年前に2回行きましたが、確かに観光客は多かったような気がします。しかし、ここまで行儀が悪かったかどうか・・・。住民がデモをやるくらいですから、日常生活に影響が出ていることは確かなようです。観光客が多すぎるというのも問題ですねえ〜。
by carotte (2016-09-22 00:06)