アレッポの石鹸 [トピックニュース]
フランスのオリーブ油は主に南仏で製造されていますが、その原料となるオリーブの実が今年は不作だとか。
例年の三分の一しか収穫できていないそうです。
原因は雨が少なかったこと。オリーブの木が植わっている地面はひび割れができていました。
お隣の国、スペインやイタリアはどうだったんでしょうね?気になります。
さて、そのオリーブ油を使って作る石鹸がマルセイユ石鹸。
そしてそのルーツは、シリアのアレッポにあるそうです。
オリーブ油と月桂樹のオイルと苛性ソーダを使って作られるのがアレッポの石鹸。数千年前から製法は今も変わっていません。
戦火の中、今も製造を続けている工場があるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年11月2日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
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Syrie : malgré la guerre, une entreprise du Var maintient ses importations du savon d'Alep
ここはマルセイユ近郊の村シーニュ(Signes)(上記地図の青印)。
11月2日水曜日の午前8時。一台のトラックが到着しました。
中に積まれていたのは26トンもの石鹸。アレッポ(赤印)から運ばれてきた石鹸です。
「到着するといつも感動します。そして、このコンテナーを開けるのが誇らしく感じるんです。20年前に初めて荷物を受け取ってから、これが274回目になります」とタデーさん。
石鹸、化粧品、その他雑貨を製造・販売する会社を経営しています。
2011年に戦争が始まってからアレッポからの荷物が届く回数は極端に減ってしまいました。
「こっちの包みはパラパラの状態の石鹸です。戦争のためにシリアでは最後の工程ができなかったのです。ですから、これはこちらで石鹸の形にして販売します」
フランスでアレッポの石鹸を輸入したのはタデーさんが最初。
以来、徐々に拡大を続け、フランスでは23名、シリアでは30名の従業員を抱えるまでになっていました。
しかし、2012年に工場が空襲にあいすべてを失ってしまいます。
しかし、なんとか会社を立て直し、石鹸の輸入だけは続けようとがんばっています。
「僕にとってこれはあれこれ議論する問題じゃあない。困難な生活を送りながらも戦火の国に残ってがんばっている人たちを支援する、それだけなんです」とタデーさん。
こうしてスカイプを使ってアレッポの取引先と連絡を取り合います。
スクリーンに現れたのは、20年来、取引を続けている現地の男性。
毎日のように爆撃に見舞われるアレッポで、今でもこうして製造を続けているのは奇跡としか言いようがありません。
「ここで仕事を続けるのは簡単じゃないんです。自宅にいることさえも厳しい時があるんです。断水や停電は日常茶飯事。将来どうなるのか先が全く見えない状態です」と男性。
こんな映像を見ていると、なんとか早く平和な状態に戻って欲しいとつくづく思います。
アレッポの石鹸は日本でも輸入販売されていますね。あちこちのお店で見かけます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ガス器具を洗うのに、お湯に石鹸を溶かして専用の洗剤を作っていると、スプーンでかき回しているうちに、思わず味見をしてしまいそうになった」
VDM (Vie de merde)より
あの洗い上がり観がとても素晴らしく
うちもアレッポ産の石鹸を愛用してます♪
でも、現地は相変わらず大変なんですね。。
by しゅわっち (2016-11-05 06:33)
しゅわっちさん
アレッポの石鹸お使いなんですね。
私の方はマルセイユの石鹸を使っていますが、同じように洗い上がりがいいんですよね。原料がオリーブ油だからでしょうかね。
ビデオのシリア人の話を聞いているとやっぱり大変そうです。
by carotte (2016-11-06 14:30)