ケラ地方を訪ねて4 [プロヴァンス地方]
近くの公園の梅園が赤と白に色づき始めました。
太宰府天満宮から分けてもらったという飛梅の子孫は、1月の上旬にはいち早く花をつけていました。
枝垂れ梅はどうかなと気になって見てみると、赤い小さな花が開いているではありませんか!
とは言っても、全体にはまだ2〜3分咲きといったところ。
毎年開催される梅まつりは来週の土曜日からのはずですが、すでに仮設小屋やテントが設置してありました。
梅まつりが始まると人で混雑します。のんびり梅を観賞できるのも今のうち。
さて、ケラ地方シリーズの四回目は、フランスアルプスの風景とともに冬の自然を紹介しましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年1月26日に放送)
冬、ケラ地方へと続く道はこのギル峡谷(Gorges du Guil)のみ。
終点まで車を走らせると、手つかずの自然が待っていました。険しい岩山に雪が積もっています。
ニコラさんがケラ地方にやってきたのは今から20年以上も前のこと。
以来、ここでずっと暮らしています。ニコラさんを虜にしたのはこの自然。
「こういう人里離れたところで暮らすということは、孤独を覚悟しなくてはなりません。でも、完全に孤独ではないんです。むしろ逆ですよ。こうして山を歩けば、様々な植物や生き物に出会うからです。そして自然の中で暮らすというのは自由を感じることでもあります」
谷間には小さな集落があります。その向こうには雪をかぶったアルプスの山々。
様々な植物や生き物と言っても、これだけの雪の積もった冬では出会うのはちょっと難しそうな・・・と思っていたら、その痕跡が見つかりました。それはキツネの足跡。
「ほら、これですよ。まだ新しいので昨晩ここを通って行ったのでしょう。2匹いたはずです。キツネは餌を探して何キロも移動するんです」
周りを見渡すと何もないと思っていた雪山に鳥や鹿の姿が見えてきました。
「冬は食料が乏しくなりますから、動物たちのためにこうして餌を置いているんです」とニコラさん。
確かに干し草が置いてあります。しかし、野生の動物は警戒してなかなかこちらにはやってきません。
この辺りは標高2,800〜3,000メートルの山の中。この地域独特の動物たちが暮らしています。
のろ鹿、ムフロン(ヒツジの一種)、シャモワ等々。
しかし、何と言っても注目はこの鳥、クロライチョウです。
なんだか随分おしゃれな鳥ですね。オスです。この地方のエンブレムのような存在です。
これだけ美しい鳥ですが、その姿は簡単には見ることができないそうです。
そんな自然公園の中には人間がスキーを楽しめるようにコースが作られています。
ただし、コース以外は自然保護のために進入禁止になっています。
「それぞれが自分たちの活動範囲を守って暮らしているんです」
野生の生き物やメレーズの森など、ケラの住人にとっては自然が一番の宝物かもしれません。
続く・・・。
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******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私が働いている日焼けサロンに、スキー用のゴーグルをつけたお客がやってきて言った。『会社の同僚たちに見せるためさ。あいつら羨ましがるぞ〜』」
VDM (Vie de merde)より
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