あのコインは・・・ [イタリア]
梅まつりの開かれている公園に近い小田急線の梅ヶ丘駅。週末はさすがに混雑していました。
お昼に近かったせいか、駅からすぐの美登利寿司のお店の前には長い列、というか人だかりができていました。
改札口の前には出店が商品を並べていて、立ち寄って買っていく人がかなりいました。こういう時は皆お財布のヒモが緩くなるらしい。
なんとなく私もつられて商品を見ていたら、変わったものを見つけました。
B5サイズの箱に何か妙なものが入っている。右には銀色をしたペンダント、左側には何やら水の中に茶色いものが入ったパックが詰めてある。
茶色いものは何だ?と思い、よくよく見ると貝でした。パッケージには、“あなた自身で自分だけの真珠を見つけてくだい” ってなことが書いてある。
私が見たのは見本品で、貝は缶詰になっているらしい。要するに、缶を開けて貝を開き、中に入っている真珠を取り出し、ペンダントに付けてアクセサリーにするわけです。
この商品、カンパールっていうらしい。こんなの見たの初めて。買う人いるんだろうか?出店で売るには少々お高い金額だったような・・・。
それはさて置き、本日はイタリアの首都ローマの話題です。
ローマの観光名所の一つトレビの泉。後ろ向きにコインを投げた方は大勢いらっしゃるでしょう。
世界中からやってきた観光客がそれをやっているのですから今頃はコインが泉からこぼれ落ちていてもおかしくありません。
しかし、そうはならない。あのコインはどうなっているのでしょう????
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2017年2月14日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Fontaine de Trevi : des pièces pour une bonne cause
ああ、やってます、やってます。ここへ来たらこれをやらないとねえ〜。
右で投げるか左で投げるか議論になっているようですが、あの投げたコインはこの後どうなるのでしょう?
「謎ですねえ」と男性。
「僕が思うに、全部のコインを引き上げて、お祭りを開催して酒盛りでもするんじゃないですか」と若い男性。
そんなことはしません。皆が納得出来る良いことに使われています。
早朝、作業員がコインを引き上げています。
引き上げるというか、専用の機械で吸い取っているようです。ドル、円、ユーロなど各国のコインがずっしり。
「今日は250キロのコインを集めました。これが夏だったら2倍はあると思います」と担当者。
年間額にすると100万ユーロ(約1億2000万円!)にもなるそうです。
売上げ額とかそんなもんじゃないですよね。現金がそっくりそのまま手に入る、言わば “丸儲け”。
集められたコインは警護付きの現金輸送車でどこかに運ばれていきました。
さて、こちらの商業施設は、トレビの泉のコインで作られました。
caritas romaという名前から察するに、どうも支援事業のようです。
「どうぞ中を見てください。約600世帯がここで必要なものを購入しているんです」と経営者の方。
商品棚を見ると、一般のスーパーで売られているのと全く同じものが並んでいます。
どうやらこの商品の仕入れにトレビの泉のコインが使われているらしい。
そのおかげで、消費者は普通より30〜40%安い金額で購入することができるのです。
生活の苦しい人にとってはありがたいお店なのでした。
観光客の祈りのこもったコインはこんなところに福をもたらしていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、高速の料金所でカードで4.30ユーロを払おうとしたのだがカードが使えない。仕方なく50ユーロ札で払ったら、お釣りが全部小銭で出てきた」
VDM (Vie de merde)より
トレビの泉でコインを後ろ向きでなげると、またここに来られる(?)と言っていました。その通り、数年後2度目がありました。私のコインも何かに役に立っているようですね。
by t-toshi (2017-02-20 10:31)
t-toshiさん
そうらしいですね。となると確かに当たる!ってことになりますね。あのコインがこんなことに使われているなんていいお話でした。
by carotte (2017-02-22 22:08)