歴史ある学校1 [ペリゴール地方]
先週末のフランスの報道番組はどこも大型ハリケーン「イルマ」に大きく時間を割いていました。
このハリケーンでフランス領のアンティル諸島に大きな被害が出たようです。
ハリケーンが去った後は、被害にあった店の商品を公然と盗んでいく人々が後を絶たず、取り締まり強化及び支援のためにフランスから人員が派遣されるようです。
一刻も早い復興を祈ります。
さて、フランスは先週の月曜日から新学年が始まりました。
それに合わせて、今日から4回のシリーズで、フランスの歴史ある学校を紹介します。
第一回目の今日は、フランス南西部の町サルラ=ラ=カネダ(Sarlat-la-Canéda)にある小学校を訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年9月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがそのジュール・フェリー小学校です。
19世紀に初等教育の無償化、世俗化、義務化を実現したフランスの政治家の名前がついています。
古そうな校舎は17世紀の元修道院。中に入ると木製の階段を上がって教室へ。
「革命後、僧院は国のものになり、その後は個人の所有を経て町のものになりました。最初は女子校だったんです。ついで中学校になり、現在は小学校です」と先生。
17世紀からとなると、やはり様々なことがあったんですね。
授業が終わって休み時間になりました。今度は古い石の階段を降りて校庭へと向かいます。
この辺りは修道院の中庭だったんでしょうか?中庭の真ん中を大きな木が陣取っています。
その下に子供たちが集まっています。
「暑い時は皆ここに集まるんです」と女の子。
おっ、おしゃれなサンダル履いてますね!
一方、先生は取材班を3階に案内してくれました。ここはとっておきの場所だとか。
この方、単なる先生と思っていたら、校長先生でした。
「ここの窓からの眺めは素晴らしいんです」と窓を開けてくれました。
16世紀に建てられたルネッサンス様式の館の並ぶ町の眺めは確かに美しいですね。
そう言えば、昨年の11月に「週末旅シリーズ」で紹介しました。見逃した方、また見たい方は→こちら。
「外に出てこうしていると学校じゃなく別のところに来たような気がします」と男の子。
ここは元修道院だった場所です。それをうかがわせるような建物があります。
「こちらに礼拝堂があるんですが、数十年前から体育館として使われています」と先生。
これが体育館とは誰も思わないですねえ〜。
「夢の世界に迷い込んだみたいでしょう。それに涼しいんですよ」
こうしてみるとうまく再利用したなあと感心します。
さて、鐘を鳴らしているのは、この学校の卒業生。
「昔はこうして先生が鐘を鳴らしていたんです」と女性。
この学校に通ったのは50年代。中の様子は少し変わっていますが、教室の配置などは昔と同じのようです。
ジュール・フェリー小学校は、古い建物を維持しながら、これからも次の世代の子供たちを受け入れながら歴史を積み重ねていくのでしょう。
続く・・・
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、小学校の出口で息子が出てくるのを待っていると、一人のお母さんが言った。『お宅のお子さんはどの子?』冗談でこう答えた。『わからないわ、だってどの子にするかまだ決めてないんですもの』」
VDM(Vie de Merde)より
2017-09-11 00:00
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