収穫と仕込みの一日 [ブルゴーニュ地方]
労働法改正に反対する初めての大規模なデモが、今月の12日にフランスでありました。
この二日後に行われた調査によると、フランス人の68%がこのデモは失敗だったと感じているそうです。
今後のデモの行方については、しだいに下火になる、いやしだいに激しさを増す、と答えた人はそれぞれ50%ずつ。先でどうなるかは予測不能ということなのか?
また、今回の改正が雇用に与える影響については、良い影響をもたらすと答えた人が26%、いや悪い影響を与えると答えた人が38%、影響なんてないと答えた人が36%だったそうです。
ということは、改正はあまり役に立たないと考える人が74%もいるということになります。マクロン政権、前途多難ですねえ。
それはさておき、この時期、フランスではあちこちのブドウ園で収穫とワインの仕込みが本格化しています。
今日は、ブルゴーニュ地方のムルソー(Meursault)にあるブドウ園の1日を紹介しましょう。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年9月14日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ブドウ園の真ん中にできた町がムルソー。ワイン造りは2000年も前から続いてきた伝統です。
ここは白ワインの産地として知られています。ブドウの品種はシャルドネ。
「この粒の中に糖分が凝縮されています。それが豊かな果汁を作り、美味しいワインの元になるんです」とブドウ園の方。
一年間、欠かさず手入れを続けてきたブドウの木に実ったブドウを収穫する時がやってきました。
ブドウの収穫と同時に、ワインの仕込みをしなくてはなりません。
まずはそのための設備の点検と準備です。タンクを洗ってキレイにしておきます。
そしてこちらはブドウの収穫の手伝いに来てくれる人たちの宿泊所。明るくて清潔そうです。
この時期のブドウ園の朝はまだ暗いうちに始まります。時刻は6時。ちょっとまだ眠たいですね。
階下では朝食の準備ができています。手伝いに来てくれたのは現役を退いた元若者と今の若者たち。
これから始まる労働のためにエネルギーを補給します。
ブドウ畑に出た頃には朝日が昇っていました。
「バケツいっぱいのブドウが入るたびに少しずつ地面にめりこんでくよ(笑)」と元若者。
「ブドウも太陽の光も輝いていて幸せな気分ですよ」と女性。
作業を続けるにつれ、はさみの使い方も軽やかになっていきます。
収穫のために集まった人たちの出身地も様々です。フランス北部から来た人もいれば、ブルターニュ地方やパリから来た人たちもいます。
ドローンで見たブドウ畑の映像は、また一味違っていますね。
「働いてお金を稼ぐというだけでなく、仲間と一緒に仕事ができる喜びみたいなものがあるんですよ」と男性。
お昼の休憩時間は野外パーティーのよう。
「できるだけ昔から続いてきた伝統を守ろうと心がけています。みんなが仲良くおしゃべりをして、寝食を共にするというのが大切なんです」とブドウ園の方。
こうして収穫されたブドウは作業場に運び込まれます。圧搾されたブドウがタンクに詰められると発酵が始まります。
去年は多くのブドウが霜にやられてダメになったようです。ブドウ園の方の表情からすると、今年は大丈夫のようです。5万本分のワインを作る予定だとか。
仕込みが終わったらワインをいただきながらホッと一息。
15年前に引退して、娘たちに経営を任せることにしたユベールさん。
「娘たちはやさしくて働き者ですから頼りになります。すべてがうまくいっていますよ」
台所では夕食の準備が始まっていました。そして宿泊所では若者たちがのんびりギターを弾いています。
1日の労働が終わってそろそろお腹が空いた頃、夕食会が始まりました。
「二週間をこうやってみんなで過ごすんですよ」と男性。
「他へは行きたくないですよ。ここがいいです」と別の男性。
最後は歌で締めでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、高級菓子店で働いている。制服は黒で、キチンとした身なりでなくてはいけないのだ。で、ふと自分の服装を見てみると・・・シャツがパジャマだったことに気がついた
」
![[あせあせ(飛び散る汗)]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/162.gif)
VDM(Vie de Merde)より
コメント 0