フランスのベニス1 [ペリゴール地方]
9月もいよいよ最終週になりました。
夏に、また来年会おうな、と言ってサヨナラしたいところですが、東京はまだそこまでは季節が進んでないようです。
さて、今日から4回のシリーズで、フランスのベニスと呼ばれている町や村を紹介します。
第一回目の今日は、ペリゴール地方にあるブラントーム(Brantôme)を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年9月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ブラントームは人口2,000人ほどの小さな村。
しかし、こんな立派な建物があります。お城かと思いきや修道院だそうです。
村の真ん中を流れているのがドロンヌ川。アーチ型の橋が優雅です。
この地域では最も美しい観光地の一つと言われています。
カモたちがのんびり川遊び。そのそばには、観光用ボートの発着場があります。
こちらの女性はバルバラさん。5年前から観光ボートの船長を務めています。
観光客を乗せていざ出発!
「ドロンヌ川は小さな川で、基本的には船が航行できるような川ではありません。でも、この手の平らな船なら大丈夫です。低い橋や木があっても通り抜けられます」とバルバラさん。
ブラントームは16世紀にベネディクト派の僧侶によって作られた村です。ここにはこんな運河もあります。
11世紀初頭、奇跡の泉が見つかり、不妊や小児病の療養のため、サンティアゴ巡礼者たちがここに立ち寄るようになりました。
「皆さん、こちらに見えるのはブラントーム修道院です。僧侶がここで暮らし始めたのは8世紀のことでした」とガイドさん。
8人ほどだったのが40人くらいに増え、革命の頃までここで暮らしていたそうです。
川沿いには古い石造りの家が並んでいます。そしてカヌーを楽しむ人ともすれ違います。
「7ヶ月間、毎日働いています。一日に5〜8往復します。ボートが木々の中を走り始めてお客さんがびっくりするのを見ると、ちょっと楽しくなります」とガイドさん。
確かに、急に鬱蒼とした森の中に入り込んだようになります。
その途中には朽ち果てた巨大な風車や建築中だったホテルの跡があります。
このホテル、1930年に着工されましたが、戦争が始まったため作業がストップしたまま今に至っているそうです。
おっと危ない!危うくカヌーと衝突しかけました。でも大丈夫。こういうことには慣れているらしい。
そして、ボートを走らせているとトンボが羽を休めにやってくることもあります。
この辺りの水深は40センチほどしかないのでエンジンを止めてカイを操りながらボートを進めます。
ドロンヌ川はこう見えても流れの速い川だそうで、カイで漕ぐのは力がいるそうです。
「僧侶が村を作り、人々は川を挟んで暮らしていたとか、長い歴史があるんですよね。静かでのんびりしたこの村が好きになりました」と観光客。
1913年9月15日、当時のフランス大統領だったレイモン・ポワンカレがブラントームを訪問した際、初めてこう言ったそうです。
「ブラントームはペリゴール地方のベニスだ!」
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ベニスに週末旅行に行くはずが彼女は空港に現れなかった。二人の一周年を祝ってサプライズでプレゼントした旅行なのに。いや、僕が嫌いになったわけじゃない。それに忘れてしまったわけでもない。単に彼女が信じなかっただけ。僕のプレゼントといえばたいてい “インチキ” なものばかりだったからだそうだ」
VDM(Vie de Merde)より
コメント 0