週末はバスティアで [パリから週末旅]
いよいよ今日から10月。なんだか急に夜は寒くなったような気がします。さすがに短パンに半袖Tシャツは涼しすぎる!
さて、日曜日は恒例の週末旅。今回はコルシカ島北端の都市バスティア(Bastia)を旅します。
パリからバスティアまでは空路の直行便で1時間35分。ただし、今回の旅は、トゥーロンからバスティアまでフェリーを利用しています。
トゥーロンはマルセイユとサン・トロペの間にある都市。
例えば、トゥーロンを夜9時に出発するとバスティアには翌朝7時に到着。バスティアをその日の夜8時に出発すると翌朝8時にトゥーロンに到着します。
これなら宿泊代を節約できそうです。ただし、パリからの週末旅となると空の旅になりそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年9月23日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フェリーがバスティアの港に入ってきます(青印)。
フェリーを降りた観光客が必ず訪れるのがこのサン=ニコラ広場(黄印)。
かつての宮殿や邸宅が広場を取り囲んでいます。19世紀、南アメリカとの交易で成功を収めた一族の邸宅です。
今回は観光ガイドのシルヴィーさんが街を案内してくれます。
まず最初に連れて行ってくれたのが、サン=ニコラ広場にある戦争記念碑(母親が末息子を国に差し出している像)(赤印)。
19世紀当時、一般女性を銅像にするのはかなり革新的だったそうです。そのため設置された時はちょっとした騒ぎになったらしい。
というのも、このすぐ近くにナポレオン・ボナパルトの像があったからです(緑印)。ナポレオン崇拝者が近くに女性像を設置されるのを嫌がったのだとか。
次は、旧市街(テラ・ヴェキア地区)を訪ねましょう。ここはサン=ロック通り界隈です(水色印)。さすがに古い建物が集まっています。
この一見何でもない建物の中に入ると、エントランスの天井に見事なフレスコ画が描かれています。17世紀のものだそうです。
「ドアを開くとこれが見えてきてちょっと驚きでしょう?主にバスティアを船で出発していく商人たちが描かれています。彼らのほとんどがイタリアとバスティアを往復していました。イタリア文化をバスティアに持ち込んだのは彼らなんです」
シルヴィーさんの案内で散策しているうちにプンテトゥ界隈にやってきました(黄緑印)。
ここではシルヴィーさんが珍しいものを教えてくれました。
「あそこに鉄製のハンガーみたいなのが見えますよね。今ではあまり見かけなくなりましたが、あれは棒を引っ掛けて水洗いした布を干すためのものです。ジェノヴァでよく使われていた器具なんです」
要するに、これに物干し竿をのせて洗濯物を干していたわけですね。今ではその用途は失われ飾りのようなものになっているそうです。
さて、路地を歩いているうちに旧港にやってきました(水色印)。なかなか美しい眺め。
港にはヨットや漁船が停泊し、港の周りを古い建物が取り囲んでいます。おしゃれなカフェやレストランが並び、観光の名所になっているそうです。
こちらのお三方は元漁師。ここで港を出入りする船を眺めているとか。
この旧港からさらに南に向かったところに城塞都市(こげ茶印)があります。ジェノヴァ共和国の支配下にあった頃に作られました。こちらは城塞の中にある総督の邸宅。
次は地元のグルメを求めて旧港の近くの青空市を訪ねました。こちらはアンチョビのお店。1瓶5〜10ユーロで売られています。
「このアンチョビは美味しいよ。バスティアでとれたカタクチイワシ、ニンニク、パセリを油に漬け込んで、ママの愛情を加えたものだからねえ」
そろそろお昼の時間です。近くのレストランA Scalettaでランチをいただくことにしました(オレンジ印)。
厨房では25年前から料理を作り続けてきた女性シェフがイワシを使った名物料理を作っていました。
「羊のチーズ、ニンニクとパセリのみじん切りを使います」とシェフ。
イワシにこれらをのせてサンドイッチにします。これに溶き卵を塗り餃子の皮のようなもので包んだらフライパンで火を通します。
「イワシと羊のチーズ!と最初は驚かれますが、食べてみると美味しいので皆さん納得されますよ」
熱々をテラス席でいただきます。これで14ユーロ。
夕方になるとどこからか歌が聞こえてきます。城塞にあるお店のそばで、コルシカ島伝統の歌を歌っているのは高校生二人組み。
海に目をやればこの絶景・・・。
最後にちょっと変わったレジャーを紹介しておきましょう。小さなボートで海へと向かいます。
おお、海の美しいこと!ここで軽くダイビングを楽しみます。
海に潜るとこんな変わった色のクラゲを見ることができます。
そして、この長く続く海岸線もまた見逃せません。夏にはバカンス客でにぎわったようです。
さて今回の旅の費用は、トゥーロンとバスティア間のフェリー代が190ユーロ、ガイド付き市内観光が15ユーロ、ランチのイワシ料理が14ユーロ、ダイビングが60ユーロで、締めて279ユーロ(約36,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、部屋の大掃除をした。教訓その1:天井を掃除するときは口は閉じるべし」
VDM(Vie de Merde)より
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