消えた郵便ポストの謎 [地方の小さなできごと]
最近、物が大量に盗まれる事件が頻発していますが、フランス北部ノール県の小さな町では郵便ポストが同時に11台も盗まれ、謎が深まっています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年12月12日に生放送)
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最初に郵便ポストがなくなっているのに気がついたのがこの方。
ここの壁には本来、黄色い郵便ポストがあるはずなのですが、跡形もなく消えていました。
よく見ると黄色のペンキがわずかに残っています。因みにフランスの郵便ポストは赤ではなく黄色。
「5通ほど手紙を書いて出そうとしたら、なくなってたんです」
それから間もなく、別の場所に設置してあった郵便ポストも次々になくなっていることがわかりました。その数、合計で11台。
レカンでは駅前に設置されていたポストは、台座だけが残され、本体はもぬけの殻。
「こんなものが盗まれるなんでびっくりですね」と女性。
いったい誰が何のために盗んだのか?
スクラップにして売り飛ばした、いやいや異常な収集家の仕業だ等々、様々な憶測が飛び交っています。
「あの黄色い郵便ポストはヴィンテージものだから希少価値があるんじゃない?」とマダム。
最初に疑いをかけられたのは、なんと郵便局。
その背景にはこんなことがありました。
ポストの利用率は毎年6%ずつ減少し続け、全く使われていないものあるとか。そのため郵便局はポストの撤去を進めてきました。
となると、今回の事件も郵便局の仕業か?となったわけです。
しかし、郵便局はこれを否定し、警察に盗難届を出したそうです。
警察は早速捜査を開始しました。
「この手の犯罪の捜査は初めてですが、3年の禁固刑と5,000ユーロの罰金刑が科せられる可能性があります」と警官。
警察は、犯人はポストの中の手紙に興味があったわけではないだろうと見ているそうです。
ではやはりスクラップにして売り飛ばして儲けようとしたのか?
業者によれば、鉄くずはキロ当たり0.13〜0.15ユーロほど。ポストの重さが2.5キロですから、1ユーロにもなりません。
たったこれだけのために危険を冒してまで盗むとは考えにくい。
一方、ネットのオークションサイトでは、いわゆる “絶滅危惧種” は高値を呼んでいるといいます。
60年代の郵便ポストは一台で150ユーロ以上もの値が付くらしい。
今年9月に正式なオークションで売りに出された郵便ポストはその10倍もの値段で落札されたそうです。
となると、やはりあのマダムが言っていたように、ヴィンテージものを狙って盗んだか・・・。
ここは警察にがんばっていただいてホシをあげて謎を解いていただきたいものです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、おばあちゃんがネコの写真10枚を送ってきた。と言ってもメールで送ってきたわけじゃない。USBメモリーに保存して、郵送してきたんだ」
VDM(Vie de Merde)より
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