週末はナミュールで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はベルギー中部の町ナミュール(Namur)を旅します。
パリからは車なら高速道路で3時間強、列車なら3時間弱ほど。タリスを使えば2時間20分。
到着したら観光に出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年2月17日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
町を横切るのはムーズ川。この川のほとりにできたのがワロン地方の中心都市ナミュール。
待っていてくれたのがピックさんとギーさん。ニックネームなのか本名なのかはわかりません。まずは穏やかな流れのムーズ川を楽しみながら目的地へ向かいます。
「ムーズ川はフランスから流れてきてオランダまで達します」
ボートでの移動は街では普通に行われているとか。一回の乗車で1ユーロ。
「この小さな建物には出窓があります。『独身者の家』と呼ばれてます。あそこから外を眺めて恋人を探してるんですよ(笑)」
そんなピックさんのお話を聞いているうちに目的地に到着です。そこは城砦(青印)。上空から眺めてもかなり大規模なことがわかります。
中世のことろにナミュール伯爵の住居として城が作られ、19世紀末には村人達が暮らしていました。その歴史は2001年も前に遡ると言います。ムーズ川と城砦、美しい眺めですね。
係りの人が中を案内してくれます。向かったのは地下。城砦の地下はこんな具体になっています。
「このまま歩いていくと地下21メートルほどになります」と係員。
あっ、すご〜い。ヴィジュアルで説明してくれるようです。
城に地下道をつくるのは古代からあった習慣のようです。そして、これはフランス皇帝ナポレオン時代の戦いでしょうか?それより前のフランス国王ルイ14世の支配下にあった当時、あのヴォーバンがここを要塞化したそうです。
地下の見学が終わると、こんな景色が待っていました。
美しい風景を堪能したら、今度はグルメをいただきましょう。入ったのはここLe Temps des ceries。ナミュール伝統の料理を出してくれるレストランだとか。気さくな感じでいですね。
壁を見ると・・・フランスの女優さんカトリーヌ・フロの直筆のメッセージが!さらにシャーロット・ランプリンのサインもあります。ここは有名人も食べに来るお店なんですねえ〜。
出すものはといえば、ブダンや豚肉料理など。それに忘れてならないのが、このフライドポテト。フライドポテトが生まれたのはナミュールだとか。
「ムーズ川で魚が取れなかった時に、漁師の奥さんがジャガイモを魚の形にして揚げたというのが始まりだと言い伝えられています」
どうなんですかね〜。フライドポテトの発祥の地はパリだ!と言っている人もいて、真偽のほどはわかりません。
お腹がいっぱいになったら今晩の宿へと向かいましょう。向かったのはムーズ川に係留されているボートLa pénich “Ms Elisabeth”(赤印)。
中に入るとリビングがあります。寝室は下の階にあります。半分水に浸かっている船底。とは言っても窓も付いていて広々としています。バスルームもあり小さな一軒家を借りるのとほぼ同じ。
リビングではアペリティフのサービスも付いています。
さあ、夜になり城砦もライトアップ。美しいですね。
翌朝の歩道は真っ白に。木々の上にも雪が積もっています。気温は−2℃。
今日はこのプスプスと呼ばれる自転車タクシーに乗って町の観光に出かけます。
こちらは町の有名なキャラクターで、ジョゼフとフランソワ。二人は何をやらせてものろま。この時はカタツムリがカゴの中に入るのを待っています。
次に止まったのがサン=ルー教会前(緑印)。教会のファサードには二つの人物像が・・・。
「こちら側が空を見上げて、雨は降るか?と言っています。そしてあっち側の人物は、確かに雨は降っとる、何しろわしの手に水が落ちてくるからな、と言ってるんです」
ずいぶんとのんびりした気風ですねえ。
この辺りで出会ったと言われるのがフランスの詩人シャルル・ボードレールとナミュールの画家フェリシアン・ロップス。
この画家の作品を集めた美術館に行ってみましょう(こげ茶印)。この画家、こんな絵を描いていました。19世紀のポルノグラフィー。本人もそう思って描いていたかどうかは不明。
「ここには伝統的な芸術作品が描かれています。これらは石の中に閉じ込められており、その上を豚を連れたヌードの女性が歩いているわけです」と美術館の方。
となるとこれは単なるポルノではなさそうですね。
さあ、ベルギーの旅の締めはこちら、ビールです。ここは地下室にあるブラッスリーL’Echasse(黄印)。作っているビールの銘柄はHouppe。みんなで乾杯!
さて今回の旅の費用は、ボート代が1ユーロ、城砦見学が8ユーロ、レストランでの食事が25ユーロ、宿泊代が135ユーロ、プスプスでの散策が10ユーロ、美術館が3ユーロ、締めて182ユーロ(約24,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、食卓で子供たちがケンカを始めた。別に珍しいことじゃない。いろいろ言い合っているうちに、一人が『ママが好きか、それともフライドポテトが好きか!?』と言い、もう一人が『フライドポテト!』と言って、ケンカがおさまった」
VDM(Vie de Merde)より
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