終戦記念日 [トピックニュース]
アメリカの中間選挙、民主党が盛り返してホッとしましたあ〜。あの変な大統領に妙なことを好き放題にやられたんじゃ堪りませんもんねえ。
選挙といえば、フランス領のニューカレドニアでも先週、フランスからの独立の是非を問う住民投票が行われました。結果は、辛くも過半数がノー。これからもフランスの領土としてやっていくらしい。
それはさておき、今月の11日は第一次世界大戦の終戦記念日です。終戦から今年でちょうど100年目に当たるせいか、フランスのニュース番組は特集を組んで様々な角度からこの大戦について報道しています。
戦争で重要なのは、当然ながら武器。しかし、もう一つ重要なのは情報です。
今は何と言ってもインターネットの時代ですが、当時はそんなものはありません。戦争中の通信手段はもっぱらモールス信号で行われていたそうです。
ここで登場するのがエッフェル塔。エッフェル塔には通信センターが設置され、モールス信号を受信することができました。
そして1918年11月5日の朝10時、モーリス・アコ伍長が、ドイツ軍参謀本部から送られてくる信号に気がつきます。その信号は、休戦の話し合いを始めたいと言っていました。これが11日の休戦協定につながったそうです。
フランスではこの11月11日が祝日にまでなっているのに、ドイツではあまりそのような話は聞いたことがありません。どうしてなんでしょう?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年11月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
やってきたのはベルリンにある墓地。第一次世界大戦の痕跡を求めて探し回ってみますがなかなか見つけることはできません。
そこで責任者の方に聞いてみると、ありました。第一次世界大戦中に亡くなった兵士のお墓です。
「現在、12基ほど残っています。以前はもっとたくさんあったんですが、時の流れとともに傷んでなくなってしまいました」
ドイツでは11月11日は祝日ではありません。そして、街をゆく人たちに聞いても、この日が何の日かを知っている人はあまりいないようです。
「う〜ん、フランス革命の日かしら?」
「ベルリンの壁の崩壊だっけ?」
こちらは歴史博物館。中に入ってみると、ほとんどが第二次世界大戦とベルリンの壁の崩壊についての展示物ばかり。第一次世界大戦の終戦に関するものは数枚の写真だけ。
「ドイツではその二日前の11月9日の方が重要なんです。帝政が終わって共和国になった日ですからね」と博物館の責任者の方。
そして、専門家の中には別の見方をする人もいます。
「フランスにとっては終戦というだけでなく、ドイツ領だったアルザス・ロレーヌ地方を解放したというお祝いの日でもあるんです。つまりフランスにとっては勝利だったわけです。その点がドイツとはまるで異なっています」
確かに、この方のおっしゃるとおりかもしれません。
地方の自治体では毎年記念日としての式典が行われているようですが、国家として大々的な式典が行われることはありません。
その代わり、11月18日に地球上で起きたすべての戦争で犠牲になった人たちへの慰霊祭が行われるそうです。
一方、フランスはと言えば、今週に入ってマクロン大統領が激戦地だった場所を一つ一つ訪ね歩いては犠牲になった人たちを追悼しています。
そのクライマックスが11月11日に行われる終戦記念日の式典です。アメリカのあの方も招待されているらしい。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、授業で、終戦記念日の11月11日には何をしたか?について英作文することになった。ささっと書き上げてホッとしたのもつかの間、僕が書いたのは9月11日だったことに気がついた」
VDM(Vie de Merde)より
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