外出禁止の街21 [ラングドック=ルシヨン地方]
マクロン大統領がパリ郊外の小学校を訪問した時にしていたマスクがちょっとした話題になっています。
私の目には黒に見えたけど、実際はスーツの色に合わせた濃紺。しかもフランスの国旗と同じトリコロールカラーの縁飾りの付いたプチおしゃれな布製のマスクでした。
あれは一体、どこのメーカーが作ったものか?
パリから車で2時間弱のオーブ県にあるカットソー専門のメーカーChanteclair社のものでした。そしてあの縁飾りは、原産地保証、つまりメイドインフランスを保証するマークなのでした。
日本の代議士さんたちは皆さん白か水色の不職布のマスクをしてらっしゃいます。日本製???
普通に買おうとお店に行っても置いてないから、未だに私は手に入れることができません。
買い物は三日に一度で手早く済ませなくてはならないから、マスクを求めて歩き回るわけにもいかない。またネット販売はあまり信用できない。結局、自家製布マスクで済ませることにしました。
代議士さんたちは一体どこで手に入れていらっしゃるのやら・・・。
それはともかくとして、相変わらず日曜日恒例の週末旅は放送がないのでお休みです。
本日は、外出禁止の街シリーズの続きです。今回はガール県の名所旧跡を鳥になったつもりで空から見てみましょう。

下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年5月8日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ガール県の県庁所在地ニーム(Nîmes)にはローマ時代の遺跡が数多く残されています。その一つがこの円形闘技場。
いつもなら毎日1000人から2000人のオーディオガイドを手にした観光客でいっぱいなのですが、今はこの通りです。わずかな時間に外出を許された家族連れが散策を楽しんでいます。
「普段は寄り付くこともできない場所です。この時間は特に人で一杯ですからね。周りでは飲食店がテラスにテーブルや椅子を並べて忙しくしてますよ。こんなにのんびりできるなんて夢のようです」とお父さん。
ローマの遺跡はここにもあります。メゾン・カレと呼ばれるガロ・ロマン時代の神殿です。本当に人影すら発見できません。静まり返っています。
近くで見つけた人の姿といえば、住宅のバルコニー。外出禁止になってからというもの、多くの人がバルコニーで過ごす時間が増えたそうです。
「ここは家に留まりながら、街の人たちとも交流できる場所なんです」と女性。
知り合いが下を通るとバルコニーから声をかけるとか。ご近所づきあいは問題ないですね。
外出禁止は観光客のいなくなったニームの街を市民が再発見する良い機会にもなっています。
「いつも見慣れた運河や建築物をまた違った目で見ている自分に気がつきました」と男性。
「車の音の代わりに運河の水の音が聞こえてきて、穏やかな気持ちになれます」と女性。
こちらは泉水公園。今は閉鎖されていますが、ここの湧水がニームの起源になっているとか。
そんなニームでせっせと仕事に励んでいるのがワイン農家のブリュノさんです。ブドウの木は毎日の手入れと観察が欠かせないとか。
最後は、ニームから北東へ数十キロのところにある水道橋ポン・デュ・ガールに行ってみましょう。
相変わらず美しい造形ですね。5月には毎年4000人の観光客が訪れる名所中の名所ですが、今は誰にも邪魔されずに記念写真が撮れるくらい人の姿はありません。
下を流れる川では水浴を楽しむ人たちの姿もありません。今は近づくことさえ禁止されています。
そのせいか、草が伸び放題になっていました。夏を控えて草刈りの作業が始まったところです。
近くの飲食店ではテラスの見直しに着手中です。テーブルとテーブルの間を空けなくてはならないですもんね。
「今はここで素晴らしい眺めを独り占めしている感じですが、いずれお客様には大勢来ていただきたいですね」と店主。
このお店、いい場所にありますねえ。このお店なら美しい水道橋を眺めながらゆっくりできそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、コロナウィルス騒動が始まってから2か月になる。友人の一人が言った。『ねえねえ、コロナウィルスって、ガス???』」
VDM(Vie de Merde)より
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