気晴らし旅1 [パリから週末旅]
夏の間は週末旅の放送がないので、代わりに週に一回ずつ気晴らし旅を紹介します。
本日は、世界で一番古くて世界で一番小さな共和国サンマリノを旅します。
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
パリからは飛行機でアルプスを越え、車でぶどう畑の間を1時間半ドライブ。
さらにケーブルカーに乗り込むと、サンマリノの町並みが眼下に見えてきます。
マスクはしてないけど、挨拶は肘タッチ。他にはコロナの気配はまるでなし。感染者は出たようですが少数。
標高750メートルにつくられた世界最古と言われる共和国の町には歴史が散りばめられています。
町の歴史地区はユネスコの世界遺産に登録されています。3つの塔と3つの城塞が国のシンボル。
「ここからサンマリノの国土全体をながめることができます。海までは約10キロほどあります」
ナポレオンがこの地を訪れた時、国土を海まで拡大してはどうかと提案したそうですが、国民は拡大より伝統と独立を守ることを選んだそうです。当時の公文書が残っているそうです。
「ナポレオンはサンマリノにとても友好的でした。しかし、我々はきっぱりと断ったんです。海まで広げてしまうと他国に侵略される可能性が高くなりますからね」と公文書館の方。
独立と伝統を守るという国民性がこんなところに現れていました。アーチェリーのようなこのスポーツ、中世の頃から変わらずに続いてきたそうです。
的は36メートル先。放たれた矢のスピードは時速200キロメートルにもなります。
「第一に正確さが求められます。それに身体を動かしてはいけません。ここでのミリ単位のずれは、的ではセンチ単位になりますから」と選手。
こちらの女性はロンドン五輪の銅メダリスト。銅メダルを持って帰国した時は国を上げての歓迎ぶりだったようです。
伝統を重んじるこの国の政治制度はローマ時代から変わっていないそうです。
政治のトップは執政(Capitani Reggenti)と呼ばれ、必ず二人が選ばれます。しかも任期は6ヶ月間のみ。
何年も居座って失策に次ぐ失策を繰り出すどこぞの国の政治家とは大違い。
それにしても6ヶ月とは短いですね。おかげで元執政があちこちにいるそうです。
「私が執政だった時は世界で一番若い国家元首と言われました」と元執政の一人。
さて、空から見たサンマリノ、美しいですねえ〜。
外国からの観光客は年間200万人ほどで欧州では決して多いというわけではありません。しかし、この方々がお金を落としていってくれます。
何しろイタリアに比べて付加価値税率が低いため物価が安いのです。また地元の特産品が多いこともその理由です。
ぶどう畑は200ヘクタールにも及びワイン造りもさかんです。
「地元で作られているワインの90%が国内で販売されています」とワイン農家の方。
一方、こちらはサンマリノで唯一ミシュランの星を獲得しているシェフ。これから地元の料理を作ってくれます。もちろん食材はすべて地元産。
「これはサンマリノ産のトリュフです。オリーブ油も同じです」とシェフ。
材料の中にはズッキーニの花もあります。それに卵や小麦粉も。卵と小麦粉はこのパスタを作るためだったようです。茹でたら具と一緒にさっとソテーして出来上がり。
宮殿のテラスで夕日を眺めながらいただきましょう。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、妹にクイズを出してみた。『シャルル・ド・ゴールって誰?』すると妹が言った。『アメリカの大統領』」
VDM(Vie de Merde)より
2020-08-09 00:00
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