トマト缶 [イタリア]
秋になり木の葉がはらはらと落ちてアンニュイとかなんというけど、秋雨ほど憂鬱なものはない。2日続いただけでもうげんなり。
気温が下がった分だけマスクはしやすくなったが、気分的に盛り下がる。しかもコロナ感染拡大と来た日にこんな天気では元気になりようもない。
そんなこんなで、コロナの影響でイタリアではこんなことが起きていました。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはヴェスヴィオ山の麓にあるトマト畑。
ただいま収穫の真っ最中。こうして人の手で収穫されます。
サン・マルツァーノと呼ばれる品種でAOPのラベル付き。それゆえこの地域以外では栽培されていません。
こちらの農場では3世代に渡ってトマトを作り続けてきました。
「ご覧のように細長い形をしています。種と酸味が少なく、コクと甘みがあります」
収穫されたサン・マルツァーノは缶詰にされ世界中に輸出されています。
こちらがその缶詰工場。缶が目にも留まらぬ速さで運ばれてきては、あっという間にトマトが詰められていきます。
この缶、中国からの輸入だそうです。コロナ感染で缶の生産が滞り、この一年で値段が倍に跳ね上がってしまいました。
「量が少ないので値上がりしてしまったんです。このままでは缶詰にできないままトマトを保存しなくてはならないかもしれません」
この工場ではシーズンに入る6ヶ月ほど前に早々と発注し、その3分の2が到着していますが残りをずっと待ち続けている状態です。
一方、こちらはピッツェリア。
「イタリア伝統のピッツァが一番ですよ」と女性客。
ピッツァ・マルゲリータ、シンプルで美味しいですもんねえ〜。
ここに使われているのがあのサン・マルツァーノのトマト。
「このトマトがピッツァに一番合うんですよ。適度の水分があって、モッツァレラやパルメザンと相性が良いんです」
缶不足の影響で10%から20%値上がりしていますが、違うトマトに変えるわけにはいかないそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、町外れにぽつんと立つ一軒家でくらしている。夜の10時、ピッツァを届けに男がやってきた。そして言った。『ここは殺人事件にピッタリの場所ですね』」
VDM(Vie de Merde)より
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