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地方の焼き菓子1 [フランスのお菓子]

 今日から5回のシリーズでフランスの地方に伝わる焼き菓子を紹介します。

 第一回目の今日は、ブルターニュ地方に伝わるファール・ブルトン(Far breton)というお菓子。

Paris_Henvic.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月2日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ブルターニュらしい海の風景。

 この土地で生まれたお菓子がこれ、ファール。お子様ランチみたいにブルターニュ地方の旗が立っています。

 このお菓子、どんな風にして作るんでしょう?

 まずは材料を求めて・・・鶏小屋へ。

 ゴティエくんとエリゼちゃんが玉子を探しています。あっ、ありました。大きな玉子。

 必要な分だけ箱に入れたら、おじいちゃんと一緒に家に持ち帰ります。

 家の台所ではおばあちゃんのアンヌ=マリーさんが準備をして待っていました。お兄いちゃんやお姉ちゃんも一緒です。

 さあ、お菓子づくりが始まります。

 まずは玉子を割ってボールに入れ、お塩を少々加えます。

 さらに砂糖、小麦粉、牛乳を加えます。アンヌ=マリーさんは、ここに溶かしバターも入れるそうです。

 美味しいファールを焼くためには生地をよく混ぜなくてはなりません。

 努力の甲斐あってなめらかな生地ができました。

 次はバットにバターを塗ります。ここに生地を流し入れたら、種を取り除いたプルーンを偏らないように全体に置いていきます。

 これを35分間オーブンに入れ焼きます。しばらくすると膨らんできました。さらにどんどん膨らんできます。

 「とにかくどんどん膨らませて分厚くなるまで焼いてましたよ(笑)」と父方のおじいさん。

 このお宅では6世代にわたってファールが作り続けられてきたそうです。

 おしゃべりしながら待っていると、焼きあがりました。

 おばあちゃんが切り分けてくれましたが、一切れがこんなに大きい!豪快ですね。

 子供たちは待ってましたとばかりにかぶりついています。

 「いつものようにとても美味しいです」と男の子。

 アンヌ=マリーおばあちゃんはプルーンを入れていましたが、干しぶどうを入れるお宅もあるそうです。

 このお菓子、どこかで見たことがあるなあと思っていたら、以前紹介したことのあるクラフティ(Clafoutis)というのにそっくりです。→こちら

 ただ、クラフティはプルーンではなくサクランボを入れてました。それにドライイーストも使ってましたっけ。

 あと2カ月足らずでサクランボの季節。イザベルさん、またクラフティを作るんでしょうね。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、電車の向かいに座ってお菓子を食べていた子供を笑わせては面白がっていると、その子が電車を降りるとき、私のバッグで手を拭いていった [ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より



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復活祭につきもの [フランスのお菓子]

 寒いのも困りますが、急に暑くなるのも調子狂っちゃいますねえ〜。

 それに、朝、出かけるのに何を着ていったらいいか迷います。

 今週末は家の中を少し整理して冬仕様から春仕様に変えて、これからの季節を快適に過ごせるように準備しようかと思っています。

 そんなことを考えながらカレンダーを見ていたら・・・今週日曜日には復活祭が始まってしまうではありませんか!なんだか今年は早いですね。

 というわけで、本日の話題は復活祭の甘いお菓子。

 フランス南東部の都市シャンベリ(Chambery)にある老舗のチョコレート店を訪ねます。

Paris_Chambery.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月27日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 生命の復活と繁栄を祝う復活祭のシンボルと言えばウサギ。

 そして魚。どうしてまた魚?

 どうも4月1日(フランスでは「4月の魚」と言います。)と復活祭が時期的に近いためつながったようです。

 教会の鐘もチョコレートになってました。

 さらにセイウチにオマールエビ。こうなるとどうして復活祭に結びついたのか謎です。

 ま、とにかく創業1820年のフランスで最も古いチョコレート屋さんの一つConfiserie Mazetでは、復活祭が近づくとこんな形のチョコレートが登場します。

 「大好物のチョコレートはヌガティヌのショコラです」と女性。

 「20代と30代の娘と息子がいますが、大人になっても復活祭のチョコレートが大好きですよ」と女性。

 このハイヒールもチョコレートなら、その中に詰めるのもチョコレート。チョコレートだらけです。

 「復活祭といえば・・・チョコレートですね」と女性。

 「お祝いの日ですから甘いお菓子は欠かせませんよ」と男性。

 こちらはそのお店の厨房。厨房と言うよりアトリエと行った方が良さそうですね。絵筆を使ってチョコレートに装飾を施しています。

 「朝からずっと作り続けてます。ほとんどスポーツと同じですよ。私はスポーツが好きですから苦にはなりませんけどね」と女性。

 チョコを詰めて型を取ったり模様を描いたりと、やっぱりアーティストと行った方が良さそうです。

 復活祭の玉子を生む鶏もチョコになって綺麗なリボンをつけてもらっていました。

 最後に登場した2羽の鶏、やけにリアル。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、子供たちを連れて復活祭のイベントに参加した。校長先生が子供たちに復活祭のことを教えていた。『イエスは死にましたが、死者の中から蘇ったのです』すると9歳になるわが息子が言った。『ゾンビみたいだね』

VDM(Vie de Merde)より



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フランスのご当地菓子3 [フランスのお菓子]

 異例の寒さの後、それほど暖かいとも感じられないままふと見上げると、桜がこぞって花を咲かせてました。美しいですねえ〜。今週末が満開のようです。

 ジムのプールはガラ空き。皆さん夜桜見物にでもお出かけだったんでしょうかね。

 さて、シリーズの最後は、フランス北東部の都市メス(Metz)で作られている大人の味のチョコを紹介します。

Paris_Metz.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 壮大なゴシック建築の大聖堂。古い歴史を持つ都市メス。

 ここで有名なのがこれ。二つに割ってみると、中にはお砂糖の塊と透明の液体・・・。

 お酒の入ったこのチョコ、シャルドン・ドゥ・ロレーヌ(chardon de Lorraine)(ロレーヌのアザミ)と呼ばれています。

 これを作るのはそう簡単ではありません。

 沸騰した砂糖水に蒸留酒を加えリキュールを作ります。これをトウモロコシのデンプンの膜の中に閉じ込めます。

 どうやってやるかと言えば、トウモロコシのデンプンで出来た型の小さな窪みの一つ一つにリキュールを垂らし入れます。

 「1日にいくつくらい作るんですか?」と取材班。

 「3,500個くらいですね。素早くやらないとダメなんです」

 気が遠くなりそうな作業!このまま冷ますと膜ができるらしい。

 蓋をするように上からも粉をかけたら48時間放置。

 このシャルドンを作っているのがチョコレートのお店Fabrice Dumayです。

 全部手作り。色もカラフルです。

 「黄色がミラベル、緑は洋梨、オレンジはコニャック、ピンクはフランボワズ、紫はプラム、白はキルシュが入っています。人気なのはミラベルです。この地方の特産ですから」と店員。

 さて、こちらが48時間後のリキュールです。

 「周りが固まって、中にリキュールが入っています」

 次はこの塊をチョコでコーティングします。

 「シャルドンはロレーヌ地方の歴史であり伝統なんです。他と違ってうちのは100%手作り、3日もかけて出来上がるお菓子です。でも食べるのはあっという間ですよ(笑)」とオーナー兼チョコレート職人のファブリスさん。

 シャルドンを最初に作った人が誰なのかはわかっていませんが、この地域で作られ、この地域の名物お菓子として長く伝えられてきました。

 「地方の歴史や伝統を守っていくのは大切なことだと思います。現在、年間で2〜3トンのシャルドンを作っています」とファブリスさん。

 この方、フランスでは優秀なチョコレート職人らしい。

 シャルドンは様々なお店で販売されています。その範囲は国内だけでなく海外にも及びます。

 こちらは食料品店。棚にはミラベルの入ったリキュールが販売されています。そこにシャルドンも仲間入り。

 「カリカリっとして、その後にミラベルのリキュールが口いっぱいに広がります」と食料品店のご主人。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、ママがダイエットをしているおかげで、サラダとゆで玉子だけの食事になってしまった。2時間前、ママは一人でチョコレートを一箱食べたくせに [ちっ(怒った顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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フランスのご当地菓子2 [フランスのお菓子]

 シリーズの二回目は、甘いお菓子を求めてフランス北部の町カンブレ(Cambrai)を訪ねます。

 ここには2つのお菓子屋さんが “うちが元祖だ!“、“いやいや、うちこそ元祖だ!” と争っているお菓子があるそうです。

Paris_Cambrai.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 それがこのキャンディー。

 その名もベティーズ・ドゥ・カンブレ(bêtise de Cambrai)(“カンブレのドジ” とか “カンブレのヘマ” と言う意味)。

 「カンブレでは中世の頃から飴を作っていたことが知られています。現在では2軒の菓子屋、デピノワ(Despinoy)とアフシェン(Afchain)がベティーズの製造・販売を続けています」と観光ガイドのディアヌさん。

 どちらのお菓子屋さんも19世から続いている老舗です。

 200年近く前に生まれたこの飴が、今では日本、オーストラリア、アメリカなど世界中で食べられているそうです。

 それでは、まずはデピノワを訪ねてみましょう(青印)。

 確かに老舗の香り漂うお菓子工場です。ここでは1830年に考案されたレシピ通りにベティーズを作っています。

 この工場によれば、分量と煮詰め方を間違えて偶然生まれたのがベティーズだそうです。

 冷えて固まりかけた頃にこうして機械で練っていきます。空気が入り込むことで真っ白になるのだとか。

 頃合いを見計らってナチュラルミント水を加えます。

 最後にカラメルソースを加えて伸ばしてカットしたら出来上がりです。

 ジュリアンさんが案内してくれたのはベティーズが入っていた缶のコレクションです。

 「これが一番古い缶です。第一次世界大戦前のものです。昔の工場の住所が書かれてありますが、その工場は戦争で破壊されてしまいました」

 では、もう一つの元祖アフシェンに行ってみましょう(赤印)。

 「1930年、エミール・アフシェンが両親の経営していたお菓子屋で見習いとして働いていました。その時、間違えて砂糖の中にミントを落としてしまったんです。しかし、何も言わずそのまま飴を作って販売してしまいます。これがどういうわけか売れに売れました。口の中がさわやかになって美味しかったんです。こうして生まれたのがベティーズです」と社長のエリックさん。

 はあ、なるほどね。話としては後者の方が面白いですね。

 それにこんなトラックを走らせたりして宣伝活動が派手。

 「このトラックは1920年から30年にかけてベティーズを配達するのに使われていました。今でも時々こうして走らせてます」

 昔はミント味だけだったのが、今ではりんご味、フランボワーズ味、スミレ風味、ひなげし風味等々、種類も豊富になっているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、子供たちにウチの猫がヘマをやらかしたと言わなくてはならなくなった。というのも、二匹いたハムスターが一匹だけになってしまったのだ

VDM(Vie de Merde)より



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フランスのご当地菓子1 [フランスのお菓子]

 昨日の春分の日、東京は雪に降られましたぁ〜。

 窓を開けたら次から次へと白い綿のような雪が落ちてきてびっくり。とは言っても2時間くらいのこと。

 屋根には積もっても地面に積もるということはありませんでした。

 冬は最後に捨て台詞を残して去っていったようです。今日からはどんどん気温も上がって春を迎えることができそうです。

 さて、今日から3回のシリーズで、フランスのご当地菓子を紹介します。

 第一回目の今日は、フランス西部の都市アンジェのお菓子ケルノン・ダルドワズ(Quernon d’ardoise)。通称ケルノン。

 一体、どんなお菓子なんでしょう?

Paris_Angers.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年3月12日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ケルノンはこのお店La Maison du Quernon d’ardoiseにあります。

 このブルーのチョコでコーティングされているのがケルノンです。

 「どう言ったらいいのかしら。ふわふわっとしたプラリネが中に入っていて、いいろんな味がして美味しいのよ」と女性。

 「カリカリっとして甘くて、ついつい食べ過ぎてしまうんですよ」と男性。

 そのケルノンはこの厨房で作られています。

 黄金色のヌガティヌ。ナッツ類を飴に混ぜたものです。

 「ここからがちょっと大変なんです。手早く作業を進めないとすぐに固まってしまうんですよ」と見習い中のアクセルさん。

 「肉体労働ですね」とリポーター。

 「ええ、ヌガティンが熱いですし、腕の力を使いますから」とアクセルさん。

 こうして伸ばし固めたヌガティンを一口大の正方形に切り分けます。

 そしてこちらの機械を通ると青いチョコレートでコーティングされます。

 でき具合をじっと見守っているのがエリックさん。ケルノンを作って45年になります。

 それにしてもこの青、絶妙な色合いですね。

 「ホワイトチョコをブルーに色付けしたものです。青い着色粉末をカカオに混ぜてるんです」とエリックさん。

 アンジェの街に出てみると、なんとケルノンと同じ色の屋根が並んでいます。

 どうやらこの地方ではアルドワズと呼ばれる結晶片岩が採れたようです。白黒写真には大きな石切場で働く鉱夫たちが写っています。

 この石、薄く切り出しても丈夫だったことから屋根を葺くのに使われたのだそうです。

 フランスのあちこちにあるお城の屋根にもアルドワズが使われているそうです。

 そのアルドワズの色のチョコをまとったケルノンは、1961年に菓子店ラ・プティット・マルキーズ(La Petite Marquise)のパティシエによって考案されました。

 このラ・プティット・マルキーズが2015年に今のように名前を変えて営業を続けています。その支配人がロマンさんです。

 「アンジェの宝である歴史を守っていくのが我々の務めだと思っています」

 毎日32,500個も作られているケルノン、世界中に輸出されているそうです。もちろん日本でも手に入ります。



******* フランス人のつぶやき *******

「今日、屋根を修理している間にハシゴを盗まれた![あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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マルディ・グラのお菓子 [フランスのお菓子]

 近くの公園で毎年恒例の梅まつりが始まりました。

 土日は人で混雑しますが、今のところ平日の午前中は人影もまばらで静かです。

 買い物に行ったついでに寄ってみたら、かなり開花が進んでました。歩いていると香りが漂ってきます。

 来週はまたお天気に一波乱ありそうですが、梅の木はみんな元気です。

 さて、フランス北東部のアルザス地方には、マルディ・グラに食べるおいしいお菓子があるそうです。

Paris_Alsace.jpg




下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年2月13日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 2月、フランス北部の冬の空はネズミ色。

 ちょっと鬱陶しいですが、お家の中は薪ストーブで暖かそうです。

 そんな時に食べるお菓子がこれ、シェンクル(Schenkele)。アルザス地方でマルディ・グラになると昔から食べられてきた伝統の揚げ菓子です。

 玉子を溶いたら小麦粉、アーモンドパウダー、砂糖、溶かしバター、キルシュ(さくらんぼのブランデー)を加え混ぜ合わせます。

 「子供の頃、カーニバルの日に祖母の家に行くと必ず食べさせてくれました」と奥さま。

 生地ができたら一口大に切って、こんな形にします。

 これ、女性の太ももの形なんだとか。なんだかちょっと色っぽい話になってきました。

 「カーニバルですから、なんでもありですよねえ〜(笑)」

 整形が済んだら、いよいよ油で揚げます。

 だいたい5分ほどで揚げ上がるそうです。油の温度は180℃。

 「油に入れると一度沈みますが、膨らんで浮いてきます。ちょうどいいくらいに色が付いてきたら引き上げます」

 最後にシナモン入り砂糖をまぶしたら出来上がり。

 主にアルザス地方南部で食べられてきたお菓子だそうです。

 お隣さんがお子さんを連れてやってきました。一緒にシェンクルをいただきます。

 「とてもおいしいお菓子ですし、伝統を守ることも大切です」

 イースト菌を使わないので、中はもっちり、周りはカリカリだそうです。

 子供達、美味しそうに食べてますね。

 ところで、冒頭に出てきた薪ストーブ、タイル張りでした。今ではあまり見かけなくなった暖房器具。

 以前、暖炉シリーズで同じようなタイル張りの暖炉を紹介したことがありますが、小さなベンチが付いていたり、保温効果も抜群でなかなかの優れもののようでした。

 このお宅では古いものを大切に使っているようです。

 さて、番組の最後にはリオのカーニバルの映像が出てきました。華やかですねえ〜。この時期の気温は22℃〜27℃。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、彼女に誓約書にサインしろと言われた。そこには『2月14日まで別れたりしません』と書かれてあった

VDM(Vie de Merde)より



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セットのお菓子 [フランスのお菓子]

 セーヌ川の増水が止まったおかげでパリは浸水を免れましたが、今度はセーヌ川の下流が大変なことになっています。その映像に興味のある方は→こちら

 海に近いため満ち潮とも相まってセーヌの水量が増大しているようです。

 フランスは各地で川が増水し、畑だけでなく家屋の浸水も起きているようで、ニュースの半分はその話題で埋まっています。

 さて、本日はフランス南部の海沿いの町セット(Sète)伝統のお菓子フレスカティ(Frescati)を紹介します。

Paris_Sete.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年1月29日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらはとあるお菓子やさんの厨房。

 パティシエのセルジュさんが作っているのがフレスカティです。

 「一番下が甘いサブレ(サクサクしたクッキー)で、その上にラムレーズン入りビスケットをのせ、全体をクリームで覆います」とセルジュさん。

 セルジュさんの作業服の左胸についているマークにご注目。

 このマークが付いているということは、セルジュさんが正式な菓子職人としての技術をマスターしたパティシエだということを証明しています。

 それはさて置き、ビスケットの上の白いクリームは、メレンゲとホイップクリームを混ぜ合わせたもの。

 これで全体を覆っていきます。この作業が重要だと言います。

 「最後にフォンダンカフェをかけて仕上げるのですが、クリームを均一でなめらかにしていないとうまく仕上がりません」

 お店のフロアーにはお客様さまがこのお菓子を求めていらっしゃっています。

 フレスカティの起源はイタリアにあるそうですが、作り方はナポレオン三世の時代のパリで開発されたと考えられています。

 「このお菓子を食べると子供の頃のことを思い出します。日曜日に家族で食事をするときに出てきたのがこのフレスカティです」と女性客。

 「お砂糖がたくさん使われていて、とても甘いお菓子ですよ」と別の女性客。

 確かに材料からして甘そうです。思い切り甘いものに浸りたい!なんて時に食べると満足できそうです。

 100年以上も前に発明されたこのお菓子、先代から次の世代へと継承されてきました。

 「祖父は50年もパティシエとして働いていました。私が14歳の時に70歳で亡くなりました。そのパティシエの末席に座らせてもらっているのが私です」

 トッピングのさくらんぼの砂糖漬けが可愛いですね。見れば見るほどどれだけ甘いか味わってみたくなります。

 最近は、どれも “甘さを抑えた” 中途半端なお菓子ばかりで、時にはどか〜んと甘〜いお菓子が食べたくなります。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、16歳になるわが娘が、粉砂糖を作ると言って、角砂糖を電子レンジでチンした

VDM(Vie de Merde)より



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続・マカロン [フランスのお菓子]

 今日から6月。

 線路脇の土手に植えてある紫陽花の花は3分咲きといったところです。

 関東甲信の梅雨入りは平年なら6月8日ごろのようですが、10日間予報を見てみると、そのような気配は見受けられません。

 ただ、7日前後あたりの降水確率がやや高め。来週末くらいには梅雨入りでしょうか???

 さて、昨日紹介したマカロンブームですが、このお菓子のルーツは一体どこなんでしょう?

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年5月29日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 何とフランスではこれだけの地域で、地方の特産としてマカロンを製造販売しているそうです。

 東西南北まんべんなくフランス全土に及んでいます。

 よく見るとマクロン大統領の故郷アミアンでもマカロンが特産品になっています。

 これではどこが本家本元かさっぱりわかりません。

 一説には中東で生まれたと言われています。というのも、この地域ではアーモンドの栽培が盛んだからです。

 となると、どうやってそのマカロンがフランスにやってきたのか?

 ルネッサンス期、人々の移動が盛んになるにつれ、胡椒や香辛料がフランスにもたらされます。

 その輸入品の中にマカロンがあったと言われています。

 最初にマカロン作りが盛んだったのがイタリア。

 イタリアではマケローネと呼ばれていました。

 それがこの写真のクッキーの様なお菓子。

 「ガルガンチュア物語」の作者として知られるフランソワ・ラブレーが、このアーモンドパウダーを使ったお菓子について書物に書き記しているそうです。

 当時のマカロンは今とはちょっと様子が違ってますね。

 今のようなマカロンが生まれたのは19世紀になってからのことです。

 中にガナッシュを挟むパリ風マカロンができて、世界中に広まりました。

 特に、アメリカで人気になりました。

 ソフィア・コッポラ監督作品「マリー・アントワネット」(2006年公開)の中で、マリー・アントワネットが食べていたのがマカロンです。

 映画のヒットでマカロンもまたアメリカで知られることになりました。

 日本にマカロンが登場したのはもっと早かったような気がします。2000年頃にはすでに耳にしていたので、いつくかのお店で売られていたように思います。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、僕のフィアンセに映画に行こうと誘ったら、面白くないから行かないと断られた。それで僕は言った。「OK、それなら土曜日の夜は二人で一緒に過ごそう』すると彼女が言った。『映画は何時からやるの?』


VDM(Vie de Merde)より


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マカロン [フランスのお菓子]

 本日はマクロンではなくマカロンのお話です。

 日本でもすっかりお馴染みになったお菓子マカロン。

 様々な企業が、独自のマカロンを製造販売し始め、一大ビジネスに発展しています。

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年5月29日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 食欲をそそる色合いとこのフォルム。

 この10年ほどの間にマカロンは世界中で愛されるお菓子になっていました。

 マカロンを見るだけでも顔がほころびます。

 「味、口当たり、香りが気に入っています。フランスには本当にたくさんの種類がありますね。メキシコにはマカロンはありません」とメキシコ人の女性。

 こちらはかの有名なラデュレ(Ladurée)。パリ風マカロンを生み出したお店です。

 玉子と砂糖とアーモンドパウダーを使ってオーブンで焼き、真ん中に様々な具をはさんだお菓子マカロン。

 このお店では大と小があって、大が一つ5.ユーロ、小が一つ2ユーロで売られていました。

 高〜い!!!

 「お客様がたはフランス風の暮らし方を求めておいでになります。それと同時に質のいい商品と行き届いたサービスも期待されています」とお店の責任者。

 お店に隣接するティールームでマカロンを食べることもできます。

 ここでは30種類のマカロンが用意されているそうです。

 マカロン産業は拡大を続けており、この市場に参入しようとする企業も増加しています。

 この会社Macrons de Folieもその中の一つ。7年前に会社を起こし成功を収めています。

 その秘密は味と香りの豊富さ。

 見た目もカラフルで楽しそう。全部で250種類近くもあるそうです。

 2016年は売り上げが3倍にもなりました。

 ここでは甘いマカロンだけでなく、食前酒のおつまみにもなる塩味のマカロンも作っているとか。

 従業員は10人。1日に2,000個のマカロンを製造しています。

 お値段は1つ1.40ユーロ。中にはトマトやモッツァレラチーズのマカロンもあるそうです。

 サンドイッチだと思えば不思議ではありませんね。

 そしてこちらは3年前にオープンしたというお菓子教室。

 マカロンの作り方を教えてくれます。受講料は71ユーロ。

 「そう簡単ではないです。でもなんとかなります」と生徒さん。

 フランスでもちょっとしたマカロンブームが起きてるようです。

 「よく出来てるのもあれば、出来の悪ものもあります。でも、初めてにしてはいい方でしょう」と生徒さん。

 マカロンを見ていたら自分でもオリジナルのマカロンが作れそうな気がしてきます。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、娘がお菓子を作り始めた。レシピに玉子を全部使うと書いてあったので、娘はその通りにした。その結果、生地の中に玉子が全部入っていた。殻も含めて・・・


VDM(Vie de Merde)より


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シェンケル [フランスのお菓子]

 本日はいつもの美容院で髪をカットしてもらいました。

 

 シャンプー+カット+ブローがワンセットで5000円足らず。

 

 シャンプーの後には頭、肩、背中をマッサージしてくれます。

 

 中でも頭のマッサージの気持ちいいことといったら・・・。

 

 硬いだけの頭なのに、キュン、モミモミとやってもらうと、血の巡りのいい柔らか〜い頭になるような気がしてくるのでした。

 

 さて、2月はあっという間に終わってしまいましたが、今年は2月28日がマルディグラでした。

 

 この日、賑やかなパレードの他に伝統のお菓子を食べて祝う地域もあるようです。

 

 そう言えば、リヨンではビューニュ(bugne)と呼ばれるお菓子がありました。(以前の記事を→こちら

 

 そして、アルザス地方でも似たようなお菓子を食べるようです。


Paris_Reichstett.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年2月28日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 



 

 アルザス地方の小さな村のパン屋さん。

 

 マルディグラだけあってお店の中も賑やかな飾り物でいっぱいです。

 

 そして、店頭に並んでいるのが伝統のお菓子シェンケル(Schenkele)。

 

 ボール状や円盤状など形は様々ですが、材料と作り方はどれも同じ。

 

 男性が一口でパクリ。美味しそうですねえ〜。

 

 「普通の揚げパンとはちょっと違うんです。特別の生地ですからね」と女性。

 

 お店の奥の作業場では、パン屋さんがシェンケルを作っていました。

 

 「材料は、玉子、砂糖、アーモンドパウダー、ラム酒、バター、小麦粉です」とフランクさん。

 

 普通と違うのはアーモンドパウダーやラム酒が入るからでしょうか?

 

 生地ができたら棒状に伸ばして、一口大に切り、これを油で揚げます。

 

 ふんわりというよりカリッと揚がったら、シナモン入り砂糖をまぶして出来上がりです。

 

 できたてから2〜3日は保つそうです。

 

 この日は、あっという間に数キロのシェンケルが売れたそうです。

 

 「いつもは自分で作るんですけど、今日は買って帰ることにしました」と女性。

 

 アングロサクソンの国では、この日はパンケーキを食べるようですが、どこの国でも、お祝い事に美味しいものはつきもののようです。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、ひとりでお菓子を一箱ペロリと食べてしまった。彼がそのお菓子を探しているから言ってやった。『さっき小さなネズミがウロウロしてたみたいよ』すると彼が私を見ながら言った。『むしろ、でっぷり太ったネズミでしょ』」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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