ローストチキン [フランスのグルメ]
お正月の三日に鎌倉まで行って、あまりの人の多さに這々の体で引き返してきたのですが、単に引き返すだけというのも癪だったので、江ノ電に乗り、終点の藤沢まで行って小田急線で帰ってきました。
鎌倉の駅からすでに満員で、海を眺めながらのんびり電車に揺られてこようという目論見も大外れ。
世知辛い世の中になったもんです。というより、あそこが観光地だということをすっかり忘れていた我が方に問題があったのかもしれません。
さて、本日も食べ物の話が続きます。
フランスでご馳走の定番といえばローストチキン。フランス語ならプレ・ロティ(poulet rôti)。
市場やスーパーに行くと、必ずチキンがくるくる回りながらこんがり焼けるところをいつでも見ることができます。
最近は健康志向から牛肉よりも鶏肉の消費量の方が多いとか。フランスの皆さんがどれだけ食べているのかちょっと見てみましょう。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(今回は画像の埋め込みができませんでした。写真をクリックすると新しいウィンドウが開いて番組を見ることができます。)(フランスのTV局TF1で2020年1月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ローストチキンと言えば、おばあちゃんが作ってくれるというのが一般的でした。
日曜日には家族揃って鶏肉を食べるというのがその始まり。16世紀後半、フランス国王だったアンリ4世がそんな習慣の生みの親だと言われています。
おばあちゃんがローストチキンを切り分けてくれるのをじっと見つめる三人のお孫さんたち。それぞれ好きな部位があるようですが、人気なのはやっぱりもも肉。美味しそうですねえ。
鶏一羽を家族全員が分け合って食べるというのもいいですね。
フランスでは年間15億羽もの鶏が食べられているそうです。ローストチキンのお店を出せば潰れることはなさそうな・・・。
ジェロームさんはとある商社の幹部でしたが、勤めを辞めてローストチキンの商売を始めました。フードトラックでローストして、その場で消費者に販売します。
「匂いに誘われちゃうんですよ。お腹も空いていないのに、お店に行って匂いを嗅ぐと食べたくなる(笑)」と女性客。
確かに、匂いは人を惹きつけます。
ジェロームさんのようにフードトラックで売る人たちは大勢いるそうです。そのため、売り上げを維持するためには差別化も必要だとか。
「8種類のローストチキンを売っています。フランスに昔からあるものばかりです」とジェロームさん。
お値段はといえば、平均で12〜17ユーロ。ただ、鶏がどこのものかによって違ってくるそうです。
一番安いはスーパーのローストチキン。
そうかと思えば、ミシュランで三ツ星に輝くシェフが作るローストチキンもあります。
こちらはパリのモンマルトルにあるビストロLe Coq Rico。
「鶏なら宗教に関係なく誰でも食べられますよ」とシェフ。
ここではまず鶏をブイヨンで茹でてからローストします。鶏はシェフのお祖父さんが育てたそうです。1時間ほどしてできたのがこれ。
星付きローストチキン、深い味いが楽しめそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、スーパーでレジを担当している。レジでじっと座っている手がかじかんでくるけど、お客さんがローストチキンを買っていくと指先があったまる〜」
VDM(Vie de Merde)より