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バターの値上がり [トピックニュース]

 真夜中に日付が変わって2022年がやってきた。また新しい1年が始まる。

 目標にしたいことは色々あるが、なにはともあれ平穏な一年になってほしいと心から思う。

 さて、日本は牛乳の需要が減少したため供給過多に陥っていますが、フランスでは、なんとバターが不足しているとか。

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下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2021年12月30日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 バター不足で心配されるのが、年明け早々の公現祭に、このお菓子が食べられるかどうかです。

 ここ数年の間に日本でもパン屋さんやお菓子屋さんで見かけるようになった焼き菓子ガレット・デ・ロワ。

 美味しさの決めては・・・バター。生地と生地の間に挟んで、折りたたんでは広げ、折りたたんではまた広げを何度もくりかえして、あのパリパリっとした生地になる。

 ガレット・デ・ロワの50%がこのバターだそうです。ところがこのバターの価格が上がり続けています。

 「9月には4.50ユーロだったのが、今では6.50ユーロで、ほぼ1.5倍です」

 お店にとってバターを減らすということは考えられません。バターを減らす=品質を落とすです。

 となるとガレットの値段を上げるしか方法がありません。金額にして0.90ユーロの値上げです。1ユーロが130円ですから、かなりの値上げ・・・。

 「品質を落とすことはできません。材料の値上がり分だけ値上げすることにしました。他に選択肢がありませんでした」

 値上げとなると消費者には困った事態です。

 「そう簡単には買えないですね。自分で作ることも考えなくちゃならないです」

 「お店が値上げしなくてはならなくなったのは理解できますよ」

 一方、こちらは卸売店。バターの在庫が少ないため、海外から仕入れているようです。

 「これはアイルランドから仕入れたものです。品質は少し劣りますが値段は安いです」

 それにしてもなぜにバターの値段があがるのか?

 どうも牛乳の生産が追いついていないかららしい。

 「1キロのバターを作るのに20リットルの牛乳が必要ですが、チーズは同じ1キロでも9リットルの牛乳で済みます。そうなると農家はチーズの生産に行ってしまうんです」

 はあ、そういうことですか・・・。

 この貴重なバターをたっぷり使ったガレット・デ・ロワは、毎年1月だけで3千万個が売れるそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、妻がイワシの缶詰を開けて、バターを塗ったパンを缶詰のオイルに浸して食べたあと、イワシを全部捨ててしまった。彼女は問題の本質がわかっていないらしい」

VDM(Vie de Merde)より


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