フランス風タコス [フランスのグルメ]
5月1日、日本は新しい年号に変わりました。
一方、フランスはスズランの日。あちこちでシズランのブーケを手にする人たちの姿が見られる日です。
ああ、平和だなあ〜・・・と思っていると、そうでもなさそうです。
5月1日は労働者の日でもあります。つまりは、労働者がデモをする日。ジレ・ジョーヌのデモは小規模にはなったものの延々と続いています。
先日は大きな労働組合CGTがジレ・ジョーヌに合流してデモ行進をしたようです。となると5月1日は一体どうなるのか?
国は厳戒態勢で臨むようです。暴力的にならないことを祈ります。
さて、ファーストフードの波は美食の国フランスにも押し寄せているようですが、最近、新しい仲間が加わったそうです。
それは、フランスで “タコス” と呼ばれている食べ物。あのメキシコのタコスのこと?
いや、似たようでちょっと違っているような・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2019年4月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがそのフランスのタコス。名前は同じでもメキシコのとはだいぶ違うようです。
若者を中心に急速に広まりつつあり、あちこちにお店ができています。
「手に持って、ものの5分もあれば食べ終わります」と男性。
「ボリュームがあるのがいいところですね」と別の男性。
「週に2回から3回くらい来てますね。中毒になっちゃってるのかも」と若者。
おお〜、これは確かにかなりの量ですね!しかも、白いどろどろのソースが・・・体に悪そ。
このフランス風タコスが生まれたのはリヨン。
そば粉で作ったタコス(トルティーヤ)に、ソース、数種類の中から選べるお肉、フライドポテトをのせ、最後にチーズと生クリームで作ったソースをかけたら包みます。
「手に持って食べても、口の周りや手が汚れることはないですから便利です」とお店の従業員。
これ一つで、なんと1000キロカロリーあります。若者にはいいけど、中高齢には危険すぎる食べ物。最後はパニーニのように焼くようです。
このタコスの利点は、食べやすい上に、自分で具を選べるところ。ソースは3種類、お肉は4種類、魚はツナですが料理法が6種類もあります。さらに1ユーロ追加すれば5種類のチーズから1種類を追加することができるようです。
作る作業はどうかといえば、こんな感じ。
「ここで全ての作業ができるようになっています。右から左へと進めていけばいいんです」
これなら注文を受けてから5分でお客に渡すことができます。
この商売、利益率がかなりいいそうです。平均価格は5ユーロほど。材料費は1.30ユーロ。
「60%が肉とチーズ、残りがフライドポテトです。一番のコストは人件費です。人がいないとこの商売はできません」と経営者。
それにしても材料費が安いですね。
こちらは業務用食材を提供しているお店。売り上げの30%をタコス店が占めています。
どの材料も大量に調理されたものばかり。しかも90%が輸入物。鶏肉はタイ、牛肉はポーランド、タコス生地はベルギー、ソースに使うチーズはドイツから輸入したものです。
「全部をフランス製にすると価格を値上げせざるをえなくなります。そうなると商売がやっていけなくなりますよ」と専門家。
実際に若者が食べている様子を見ると、確かにかなりの量がありますね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼女が料理をしているので見ていたら、水とトマトをボールに入れて電子レンジでチンし始めた。トマトソースを作るらしい・・・」
VDM(Vie de Merde)より