週末はベイルートで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はレバノンの首都ベイルートを旅します。パリからは空路の直行便で最短で4時間半。
レバノンはシリアにも隣接してますし内戦もありました。なんとなくきな臭い感じがしますが、ベイルートの今は平和なようです。
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月22日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この風景、どこかですでに見たような・・・と思ったら、テルアビブでした。近代的高層建築が並んでいるところはそっくり。
とは言っても、人類がこの地にやってきた5000年前と変わらないものがあります。それがこの岩(青印)。“鳩の岩” と呼ばれ、ベイルートのシンボルのようになっています。
この岩がよく見えるテラスで待ち合わせたのはマリオさん。
「ここは様々な人々が集う大切な場所なんです」
マリオさんはベイルートでよく知られたカフェを経営しています。
なるほど、これは特等席ですねえ。有名な理由がよくわかります。ヨーロッパからの観光客がよくここに来て写真を撮っていくそうです。
次は中心街に行く前に、レバノン東部のベカー高原にある古代の遺跡を見に来ましょう(赤印)。ここにはグレコ・ローマン様式の3つの神殿が残っています。
こちらはその中の一つ、ジュピター神殿。世界で最も高い神殿として知られています。現在、修復工事が続けられています。
ジュピター神殿の向かいにあるのがバッカス神殿。西暦200年頃に造られました。保存状態が良く、細かな装飾が施されているのがよくわかります。
「ここにいると自分がとても小さくなった気がします」と女性。
「現代のような高度な技術がなかった頃に、よくもこれだけの石の塊を運んだなと思います。大変な作業だったはずです」と男性。
確かに、これは並の大きさではないですね。圧倒されます。現代の高層ビルと大して変わらないように見えます。見学の費用は往復の交通費と入場料を合わせて16ユーロほど。
さて、次はベイルートの中心地にやってきました。そろそろお腹も空いた頃。美味しいものでも食べに行きましょう。やってきたのはレストランTawlet(オレンジ印)。
「タウレとはテーブルのことです。うちではレバノンの家庭料理を出しています」とオーナー。
このお店、日替わりでレバノン各地の家庭料理を味わうことができます。
「私は肉の詰め物料理を作りました。また別の詰め物料理をこちらに運んでくる予定です」とトリポリ出身の女性。
「今の世代は知らない料理かもしれません。何しろ私たちの祖母や祖父が食べていた料理ですからね」とラ・ベッカ出身の女性。
どれもすごく美味しそう!ビュッフェ形式になっているのもいいですね。
「宗教や民族の違いを超えて美味しく食べられる料理を出すように努めています」とオーナー。
それにしても皆さんフランス語を上手にお話になります。それもそのはず、戦前まではフランスが統治してました。そしてレバノンは「中東のパリ」と呼ばれた時代もありました。
次はそろそろ今晩の宿へと向かいましょう。クレマンソー通りにあるこの美しい建物が今晩の宿。
19世紀に建てられた邸宅は、1980年代に勃発した内戦時の爆撃を逃れて、現在は宿泊施設に生まれ変わりました。
「かつてレバノンの家には必ず庭が付いていました。ですから公共の公園というのはなかったんです」とアラブ建築センターの責任者の方。
中に入るとまるで宮殿のよう。しかし、この邸宅は小さい方なんだそうです。この玄関ホールはイベント会場として利用されているとか。客室はアールデコ調になっています。ここなら優雅な気分で一夜を過ごせそう。
しかし、1975年から1990年まで続いた内戦時代はそんなことを言っていられるような状態ではありませんでした。それを物語る建物がそのまま残されています。
ベイルートでは、この内戦の跡を見学するツアーがあるそうです。
「ここは東西のちょうど分かれ目、つまり内戦の最前線だったのです。その内戦からの復興はかなり進みましたが、戦いの痕跡は未だに残っているんです」と、ツアーをオーガナイズしているアラブ建築センターの方。
内戦当時の様子が写真に残されています。こちらのタマゴ型の大きな建物は1960年代に劇場として使われていました(緑印)。内戦の嵐に巻き込まれましたが、今もこうして街の中心地に残っています。現在、これを文化センターにする計画が持ち上がっているそうです。
さて今回の旅の費用は、遺跡見学が16ユーロ、食事代が33ユーロ、宿泊代が100ユーロ、内戦跡見学が17ユーロで、締めて166ユーロ(約20,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、結婚したくなって僧侶に相談に行った。すると、しばらく考え込んでいた僧侶が言った。『よ〜く考えるんだ。何しろ結婚は、敵と寝食を共にするという唯一の戦いだからだね』」
VDM(Vie de Merde)より
樹齢1000年! [スペイン]
欧州の猛暑は、その勢いをさらに増して居座り続けているようです。
フランスのある都市では45℃を超えたとか。ニュースの映像を見ているだけでもうぐったり。
この暑さ、かなり危険ですね。大きな被害が出ないことを祈るばかりです。
さて、本日は古いオリーブの木のお話です。その歴史は紀元前にまで遡ります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2019年6月27日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはスペイン東部の都市バレンシアから250キロほど奥まったところにある小さな村オリエテ(Oliete)。硬い岩山の上に作られた村です。
周りの土地にはたくさんのオリーブの木が植えられています。
かつてオリーブの栽培が盛んでしたが、そのまま放置されてしまった木が数多くあります。
その多くは樹齢数百年にもなるそうです。しかも中にはローマ時代にまでさかのぼるものもあるとか。
このような歴史ある大切な木を放置したままではいけない!と、住民たちが立ち上がりました。
その中の一人がカルロスさん。カルロスさんはバルセロナから家族でこの村に移住してきました。
「この村が大好きなんです。家を買って住み始めると、隣近所の方たちと知り合いになりました。そしてこの保存会のことを知ったんです」とカルロスさん。
昔ながらの方法で水路を作っていきます。大変な作業ですね。
ローマ帝国が現在のスペインを支配していた当時に作られた道路 “アウグスタ街道” 沿いに、数千というオリーブの木が植えられました。
バルセロナから南に下りたところにあるラ・セニア渓谷には、長寿の木が数多く残っています。
「この木は、コンスタンティヌス1世の時代の西暦314年に植えられたものです」と保存会の会長さん。
すごいですね。1700年経った今も枯れずに生きてきたオリーブの木。
しかし、中には掘り起こされて海外に売られて行ったものもあるとか。
「多くの木が外国に売られてしまいました。その時になって初めて、我々の大切な宝物がなくなっていくということに気がついたんです」
こちらのお二人はボランティアでオリーブの生育状況を調べています。この木は幹周りが4.68メートルあり、樹齢は1000年をはるかに超えているとか。
保存会では地元で野菜などを栽培している農家にオリーブ油の製造販売を呼びかけています。
それに答えて、この農家では、樹齢1000年のオリーブの木からオリーブ油を製造し、年間100本ほどを販売しているそうです。価格は60ユーロとかなりの高級品。
「若い木より古い木の方がポリフェノールの含有量が多いんです」と野菜農家のカルロスさん。
古いオリーブの木から採れるオリーブ油は化粧品にも使われるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、裸で寝ることにした。幸い、窓の外には大きな木があって隠してくれるから雨戸を閉めないで寝た。しかし、朝、目がさめると太陽の光が部屋いっぱいに差し込んでいた。誰かが木を切ったらしい 」
VDM(Vie de Merde)より
ミステリー・サークル? [トピックニュース]
なでしこジャパン、ベスト8ならず。残念でした。4年後の雪辱を期待しましょう!
さて、フランスは相変わらず猛暑続きですが、この異常気象の中、アルザス地方の小さな村の麦畑にミステリー・サークルが現れたそうです。しかし・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2019年6月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
田舎の道を歩いていると、麦畑の中に幾何学模様が描かれているのを発見!
正確に描かれた丸い円、しかも模様は左右対称で、長さは150メートルもあります。
とても人間業とは思えません。地球外生物の仕業ではないのか?
この麦畑に模様が発見されたのは先週の月曜日のこと。インターネットのこの時代、この情報がネット上で拡散。
「宇宙人が描いたとしか思えない!」
「奴らは地球人の注意を引きたいんだ」
ツイッター上には様々なつぶやきが飛び交いました。またミステリー・サークルの愛好家たちは、これは太陽を描いたものだと言っているとか。
しかし、この畑の所有者はこう話しています。
「宇宙人の仕業ではないことは確かです。それに、ここからは音波など発信されていませんよ」
オーナーさん、ずいぶんはっきり否定してますね。
それもそのはず、誰がこの模様を描いたかを知っているからなのです。謎をとく鍵は “学校” 。
麦畑に見事な幾何学模様を描いたのは、この中学の生徒たちと先生なのです。
これは幾何の授業の一環だとか。それもただの幾何ではありません。中世の頃の技術を使って描いたものです。
「こうしてロープを握って、足をここに置いて、麦を倒しながら少しずつ前に進むんです」と生徒。
その時の様子がビデオに録画されていました。確かに素朴な道具を使って模様が出来上がっていく様子がわかります。
「ツイッターに写真がアップされて、宇宙人が描いたとか、誰かが祈りを捧げるために描いたとか書かれているのを見てびっくりしました。だって、私たちが描いたものだからです」と生徒。
この一件は生徒たちにとって数学の授業とはまた別の意味で勉強になったようです。
「生徒たちは自分たちが情報の中心にいたことに気がつきました。そして、ミステリー・サークルを作ったのは宇宙人ではなく自分たちだということを知っていましたし、ネット上で大きな反響を呼んだことも知りました。さらに、正確な情報を確認せず、人が書いたものを簡単に信じ込んでコメントしてしまう人たちがいるということもわかったんです」と数学の先生。
今回のことは子供たちにとってはいい経験になったということですね。
それにしてもこの授業、なかなか楽しい授業ですね。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、数ヶ月ぶりに天井の扇風機を回した。すると、クモが、ものすごい勢いで輪を描きながら飛び回っているのが見えた・・・」
VDM(Vie de Merde)より
猛暑と水とアイス [トピックニュース]
サッカー女子フランス代表はベスト8進出を決めました。日本代表は今日の試合で決めたいところですね。
しかし、フランスは25日も猛暑が続いているようです。日本代表、大丈夫かな?
試合の行われる場所はブルターニュ地方の都市レンヌにある競技場。他よりは気温は上がらなさそうです。予報では30℃前後。
しかも試合は夜に行われるようなので上がっても25℃止まり。熱波の影響はさほどなさそう。思う存分実力を発揮していただきたし。
それはともかくとして、昨日紹介した山小屋のあるサヴォワ地方は、予報では39℃となっていました。標高が高ければ気温も下がるので、まさかあの山小屋のあたりがそこまで上がるとは思えませんが、麓のあたりはかなり暑そうです。
この暑さで、あちこちで水とアイスが飛ぶように売れているとか。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月25日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらはフランス中部オーヴェルニュ地方の都市クレルモン=フェランのとあるスーパー。
24日のオーベルニュ地方は気温が36℃まで上がったそうです。それに比例して水の売上も上昇。
朝6時、お客様がお見えになる前に、スペースいっぱいに水入りペットボトルを並べます。
「おかげで失業しないで済みますよ(笑)。午前中は売り場が空っぽにならないようにもう一度商品を足さないといけないですね」とお店の方。
この暑さでもう一つ売れているのがアイス類。
「ものすごい量があっという間に売れてなくなります。今までにない売れ方ですよ」と女性店員。
暑いと、甘くて冷たいものが食べたくなるのはよくわかります。
「ミネラルウォーターは30%増、アイスクリームなどの冷凍ものが60%増、野菜や果物が33%増。私どもにとってはありがたいことです」と店長。
25日は午前中から気温が28℃まで上がってしまいました。温かいスープなんて飲んでられません。やっぱり冷たいものを食べたくなります。
「サラダとか冷たいものですね」と女性。
「お昼はサラダとアボカドとスモークサーモンを食べるつもりです」と別の女性。
サラダとアボカドはともかくとしてスモークサーモンとはご馳走ですね!
ミネラルウォーターの重たいパックを手に帰宅する女性。買い物は午前中か夕方過ぎにすませる人が多いそうです。
それにしても、あの水を飲んだ後のペットボトルが気になります。どのように処分されるのか・・・。
プラスチックゴミ全体のほんの2%にしかならないレジ袋より、ペットボトルをどうにかするのが先決じゃないですかねえ〜。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、金魚のいる水槽の水を取り替えるのに、いつものミネラルウォーターではなく、間違って発泡水を入れてしまった!」
VDM(Vie de Merde)より
山小屋の準備 [ローヌ=アルプ地方]
週明けのフランスは猛暑。24日午後の天気予報はこんな具合になってました→こちら。
ブルターニュ地方を除き、どこも30℃超え。扇風機は在庫切れのお店が続出してるそうです。
一足早く夏がやってきたフランスですが、そろそろ夏山のシーズンが始まります。
そこで、登山やハイキングを楽しむ人たちのために山小屋の準備が始まりました。
フランス・アルプスに近いサヴォワ地方には約50軒ほどの山小屋があるそうです。その中の一つを訪ねてみましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月23日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
雪解け水が流れるタランテーズ川。
その谷間には花が咲き始めました。冬の間、活動を休止していた動物たちも顔を出します。
山の麓では、山小屋の管理人が荷物の準備を始めていました。
こちらのクレールさんが管理人。お年は32歳。ヴァノワーズ国立公園にある山小屋を管理しています。
荷物の総重量は3トン、金額にして15,000ユーロほど。これをヘリコプターが山小屋まで運んでくれます。
そして管理人も同様にヘリコプターで標高2,500メートルの山小屋に向かいます。
山小屋まではお店もなければ道路もありません。
3トンの荷物は10回に分けて、約1時間かけて運ばれます。簡単そうに見えますが、バランスを保ちながら運ぶのは簡単なことではなさそうです。
まだ小さい子供のいるクレールさん一人では荷物の整理は大変です。友人に手伝ってもらいます。
なんと荷物の中にはこんなものもありました!
放し飼いかと思いきや、山小屋にはちゃんと鳥小屋がありました。これなら安心です。毎日、玉子を産んでくれるといいですね。
また、電気技師も作業にやってきました。
「ちゃんと稼動するかどうかを確認にきました」
山小屋の電気は屋根に取り付けられたソーラーパネルが賄ってくれます。
受け入れ可能な客数は42人。この二段ベッドのある大部屋が寝室です。
そしてこちらが管理人さんたちの暮らすスペース。クレールさんには、それぞれ3歳と9ヶ月の息子さんがいます。
「1年のうち5か月ほどここで暮らします。子どもたちを自然の中で育てられるのはありがたいことです。ここは人混みも車もありませんから」とクレールさん。
山小屋には様々な国籍の人たちが訪ねてきます。子どもたちにとってはいい経験になるでしょう。
やっと準備が完了したようです。あと数日もしたら宿泊客がやってくることになります。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、初めてスキーをした。そして、初めて転んだ。で、初めてヘリコプターで運ばれた」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯68 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。
今回チャレンジしてくれるのは、お料理の先生をしているブランディーヌさん。特に野草を使った料理で知られています。
ではスタート。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2019年6月22日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
緑に恵まれたヴォージュ地方の山道を、野草を求めて歩く先生とリポーターさん。
女性の方が今回のチャレンジャーのブランディーヌさんです。
30分ほどもすると、カゴの中には15種類ほどの野草が揃いました。
「はじめはティザーヌのために野草を摘み始めました。それ以来、さまざまな料理に使うようになったんです」
ティザーヌとは、簡単に言ってしまえばハーブティーのこと。
ブランディーヌさんのお気に入りはこの野草、イラクサ。
「この野草は体にエネルギーを与えてくれます。それに植物性のプロテインが豊富です。一般の料理にも甘いお菓子にも使うことができます」
さらにこちらの白い花も食べられます。今回はデザートに使うようです。ブランディーヌさんのお話によると、回復力を高めてくれるらしい。
もちろん、野草だけで料理を作るわけではありません。メイン料理は鶏肉料理。
こちらのお店では放し飼いの鶏の肉を販売しています。ここでは胸肉を購入。これが6ユーロで、残りは24ユーロ。
次はズッキーニと玉ねぎを買いに生産者のお店にやってきました。いつもなら先生のお庭にある菜園のものを使うところですが、残念ならがまだそこまで育っていません。
ここの野菜は温室育ち。しかし、化学肥料などは使っていないそうです。野菜は合計で3.70ユーロ、残りは20.30ユーロ。
さらに、ここで作られている野菜ジュースを2本購入。これが6.90ユーロ。
これでお買い物は終了です。手元には13.40ユーロも残りました。何しろ野草はタダですからねえ。だいぶ節約になりました。では厨房で調理の開始!
まずは前菜から。
摘み取った野草をみじん切りにし、火を通したズッキーニとフレッシュチーズと一緒にミキサーにかけます。あとは盛り付けるだけ。
次はメイン料理。
鶏の胸肉をカレーソースと合わせ火を通し、ざく切りにした野草のラムソンを加えてさらに一煮立ちさせます。イラクサは茹でてフードプロセッサーでみじん切りにします。このイラクサは付け合わせになるようです。
最後はデザート。
まずはあの白い花を一つずつ取り外します。根気のいる作業です。全部取り外したら小麦粉などを混ぜ合わせオーブンで焼きクッキーにします。クッキーはお庭でとれた果物と一緒にいただきます。
前菜のヴルテはガラスの器に盛り付け、花でトッピング。全部食べられるそうです。
メイン料理のカレーソースのチキンはこんな感じに盛り付けます。みじん切りのイラクサは三角に成形してありました。何かで固めたんでしょうね。今回は詳しい作り方はいまひとつ不明。
野草を使った料理は、独特の香りや味がするんでしょうねえ。そして節約にもなりました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、玄関の方から、野生動物が唸っているような恐ろしい物音が聞こえてきた。恐る恐る玄関を開けると・・・酔いつぶれたお隣さんがイノシシのように横たわっていた」
VDM(Vie de Merde)より
週末はジュネーヴで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はスイスのジュネーヴを旅します。
パリからジェネーヴまでは高速列車で3時間ほど。平和の町で知られるジュネーブ、一体どんなところを訪ねるのでしょう?
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月15日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ジュネーブは多くの車が行き交う大都会。高級ブランドのお店もあちこちに並んでいます。
その繁華街を通り抜けると、美しい湖が見えてきます。旅の始まりはこのレマン湖からスタート。
朝の9時。石垣に取り付けられた緑と赤のボタン。エミールさんが緑のボタンを押しました。するとカプセルが開いて何か飛び出してきそうな・・・。
「夏季になると毎朝ここにきてボタンを押す、この仕事ができてとても幸せです・・・」
エミールさんが話していると、湖の真ん中から水が噴き出しました。
ジュネーブと言えばこの大噴水ですよねえ(水色印)。エミールさんが毎朝ボタンを押して出しているとは初めて知りました。吹き上がる水の柱は140メートルもあります。
「19世紀末、職人たちは水力を利用して機械を動かしていました。しかし夜になると水圧が上がるため、水道管にバルブを付けたんです。このバルブを付けたことで噴水が起きたのです。最初は高さ30メートルほどでした」と関係者。
現在では水力として使われることはありませんが、一線を退いた男性5人に見守られながら稼働を続けています。
さて、次はプロテスタントの歴史が色濃く残る丘の上を訪ねてみましょう。案内してくれるのはダニエルさん。
「この界隈には500年から1000年の歴史があります。石壁もかなり古いものですが、保存状態は良好です」
丘の上にあるのがサン・ピエール大聖堂(赤印)。宗教改革の指導者の一人カルヴァンが本拠として教会です。中の見学は無料ですが、4.50ユーロで尖塔まで上がることができます。
尖塔からはジュネーブの街並みとレマン湖が一望できます。
人口20万人のジュネーブには、数多くの国際機関が本部を構えています。その一つは国際連合欧州本部(黄緑印)。このパレ・デ・ナシオンと呼ばれる建物の中を見学させてもらいましょう。
案内してくれるこの男性、10ヶ国語を使いこなすそうです。
通路を外交官や政府の要人が行き交うことも珍しくありません。こちらは人権に関する話し合いが行われる会議場。天井は個性的な作りになっています。
「この部屋は海の中の洞窟というようなコンセプトで作られています」とソリンさん。
そしてこちらが本会議場。193か国の代表がここに集まります。
「生物化学兵器禁止条約や核実験禁止条約が締結されたのはこの会議場です」
せっかくですから、フランス代表、つまりマクロン大統領の席に座ってみました。
さて次はちょっと変わった場所へ行ってみましょう。そこは時間を大切にする場所・・・時計屋さんです。
とは言っても、ただの時計屋さんではありません。こんな変わった掛け時計を作り出す職人さんのアトリエです。
ジャンさんは90歳。スイスの時計産業を体現する方です。元気なうちはまだまだ時計作りを続けていくそうです。
さあ、次は気分を変えて水上のスポーツを楽しみましょう。ジュネーブから15分くらい離れたところにラフティングが楽しめる川があります(青印)。70ユーロとちょっとお値段お高めですがRafting.chが準備からガイドまでをやってくれます。
1時間ほどのラフティングを楽しんだらそろそろ今晩の宿ibis styelsへと向かいましょう(こげ茶印)。
このホテル、お部屋が漫画になっています。漫画好きには堪えられないホテルですね。
翌日はホテルが無料で提供してくれたパスを使ってボートに乗りましょう。このパス、ボートの他にバスやトラムなどの交通機関を利用することができます。
陸の上では車の渋滞が始まっているようですが、この渡し船ならスイスイ進みます。
目的地はこちらBains des Pâquis(紫印)。地図には「露天風呂」などと書かれてありますが、お風呂ではないですねえ。むしろ海水浴場です。食事もできるらしい。さらにコンサートなどのイベントも開催され、レマン湖にできた娯楽施設といったところです。
さて今回の旅の費用は、見学料が18ユーロ、ラフティングが70ユーロ、宿泊費は110ユーロ、Bains des Pâquisが14.50ユーロで、締めて212.50ユーロ(約26,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、車を運転しながら父が言った。『なあお前、大都会で学生をやってるなら、もう少しシャキッとした格好をしたいと思わないのか?』・・・」
VDM(Vie de Merde)より
地中海の塩 [フランスのグルメ]
箱根の源泉かけ流し露天風呂に入ってきました。
これから梅雨があけ夏になると、露天風呂はしばらく入れないですねえ。
去年の夏、猛暑の中、露天風呂に入って酷い目にあいました。湯船の中も外も熱くて、さっさと冷房の効いた部屋に逃げ込んだのでした。
次は秋になってからが良さそうです。
暑いといえば、予報によると来週のフランスは酷暑に見舞われるようです。気温は35℃〜40℃にも達するとか。旅行の予定のある方はご用心。
さて、わが家では、料理の味に深みが出るのでフランス西部のゲランドで作られている塩を使っていますが、フランス南部のオード県でも塩作りが行われており、その歴史は古代にまで遡るそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
400ヘクタールにもわたって塩田が広がっています。ピンク色の塩水は海の水の10倍もの濃度があるそうです。
「ここで働くのは楽しいですよ。事務所の中にいたらこの風景は味わえませんからね」と男性。
スコップでピンク色の塩水をさらうと、白い塩が出てきました。手に取ってみると結晶ができているのがわかります。
夜の間に冷たくなった塩水が太陽の光で温められて結晶ができるのだそうです。この現象、一年のうち夏のある時期だけにしか起きません。
塩作りは手作業。昔からこの方法で行われてきたそうです。
ピンク色は藻の色。肉眼では見えないくらい極小の藻だそうです。ひょっとしてフラミンゴのピンク色はこの藻からきているのかも。
塩田のピンクと緑色のカゴの取り合わせが印象的。塩の入ったカゴを乗せて運ぶ船も緑色。塩の結晶には藻は入り込んでないようです。
こちらはその塩を販売しているお店。結晶になったやや粗めの塩はフルール・ドゥ・セル(fleur de sel)(塩の花)と呼ばれています。
「この塩をひとつまみ料理に加えると本当に美味しくなります。素晴らしい塩ですよ」
その感じ、よくわかります。ゲランドの塩を使うと、料理が美味しくなるんですよねえ〜。ここの塩も一度使ってみたいものです。
「私はトマトサラダやある種の野菜にこの塩を振りかけます。そうするとカリカリっとして美味しいんですよ」と別の男性。
「私はヴォワグラに使います」と女性。
「鴨肉に使ってます。網焼きにしたのにとても良く合うんです」と別の女性。
お値段の方はどれくらいかというと、1キロ当たり最低でも15ユーロするそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ボスが親切にもコーヒーを買ってきてくれた。しかし、僕は砂糖と間違えてを入れてしまった。気を悪くされては困ると思い、彼女の前で全部飲み干した」
VDM(Vie de Merde)より
称号の維持 [トピックニュース]
通勤時に渋谷で銀座線に乗るのですが、ただいま新ホームの建築中でえらいことになっています。
改札口の数が減ってしまい、朝は列に並んでもぞもぞ進みながらやっと改札にたどり着くという有様。
しかも、人が一点に集中してしまうため、電車の前の方はガラガラなのに、改札近くの車両は満員、てな感じで出発していきます。
早く工事が終わってくれないかと願うばかりです。どうも来年の1月3日から新しいホームになるようなので、あと半年の辛抱。やれやれ・・・。
さて、本日は忙しない都会を忘れて、フランスの鄙びた村へと行ってみましょう。
鄙びた村と言っても、“フランスの最も美しい村” の称号を獲得した村です。
この称号、一度獲得すると未来永劫に持ち続けられるというわけではなさそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2019年6月19日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはフランス中南部の小さな村カレナック(Carennac)。フランスの最も美しい村のひとつです。
おや、ツーリストらしい人が写真を撮っています。手には何やら書類のようなものが・・・。
この方、ツーリストではありません。何をしているかと言えば、村のチェック。つまり、称号の条件をきちんと満たしているかをチェックしているのです。
「村長さん、あの建物のファサードは最近、改修されたんじゃないですか?」とチェックマンのパスカルさん。
こんなこと言われると、なんかちょっと緊張しますねえ。
「こうして写真を撮影し、委員会に提出するんです。そこで、村がきちんと称号にふさわしい条件を維持していることを確認するんです」とパスカルさん。
それにしても、カレナックって、中世の趣をたたえた素敵なところですね。人口は400人余り。
映像に登場したのはサン=ピエール教会。入口上のタンパンが見事です。
それはさておき、チェック項目は全部で27点余りもあるそうです。それらすべてが合格ラインに達していないと称号を失いかねません。
「こうしてチェックしているのは村に意地悪をするためではありません。むしろ、きちんとした維持が出来るように支援することなんです」とパスカルさん。
1982年に創設された “フランスで最も美しい村” の称号。現在、158の村がその称号を獲得しています。
その一方で、一度獲得した称号を失った村も20ほどあるそうです。
「村に活気をもたらしてくれる大事な称号です」と男性。
チェックマンは年に30ほどの村を回っては状況を調べているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、初めての職場でのコーヒーブレイクで、同僚が村にある美容院について噂していた。『あそこはねえ、カットしかやってくれないのよ』その髪をカットしているのは私の妻」
VDM(Vie de Merde)より
ダ・ヴィンチと料理 [トピックニュース]
わが家の最寄り駅は、梅雨の季節になると紫陽花が見頃になり、例年ライトアップされるのですが、今年は2割ほどしか花が咲いておらず、なんだかしおれた感じに見えます。
新芽の出てくる季節までは元気そうにしていたのに、花が咲く頃になって徐々におかしくなってきました。
ネットで調べてみると、どうも植え替えをするらしい。新しい株で出直しということのようです。来年はどうかな、元気に咲いてくれるかな。
さて、今年はレオナルド・ダ・ヴィンチが亡くなってから500年になるそうです。それを記念して、ルーブル美術館では今年の10月24日から “レオナルド・ダ・ヴィンチ展” が開催されます。
画家としてだけでなく発明家としても知られるダ・ヴィンチ、実はお料理とも密接なつながりがあるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2019年6月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ぶどう畑の広がるトスカーナ地方。
ここに、あの “最後の晩餐” を描いた画家が、料理を作るのに今も欠かせない技術の生みの親だったことがわかる場所があります。
それがレオナルド・ダ・ヴィンチ博物館。フィレンツェから約60キロほど西に行ったところにあります。
こちらの設計図のようなものはダ・ヴィンチが描いたもの。これを実際に作ってみるとこんなものになります。
自動焼き串回転機、つまり暖炉の上でお肉を回転させて満遍なく焼く道具です。
「これを暖炉に設置すると、暖かい空気が上昇して、上の風車を回すようになっています」とアレッサンドロさん。
ダ・ヴィンチの専門家でもあるアレッサンドロさんは、この博物館の運営を担当しています。
ここには、ダ・ヴィンチが残した設計図を基に制作されたものが展示してあります。
「これは飲み物を冷やしておくための装置です」
どうやらふいごを動かすことによって真ん中に吊るしてある液体が冷えるようになっているようです。
ワインなど温まらないようにするんでしょうね。
幼少期をぶどう畑に囲まれた土地で過ごしたダ・ヴィンチはワインが好きだったようです。
この辺りの風景は5世紀前とあまり変わっていないそうです。
「彼の父親が20ヘクタールにも及ぶぶどう畑を所有していました。少年がたわわに実るぶどうの造形に心惹かれたことは容易に想像できます」
帰宅したダ・ヴィンチ少年は見たものをスケッチに残しました。そして、ちょっと変わった方法でぶどうを栽培することを思いついたようです。
「これは1502年に描かれたスケッチです。ぶどうを少し高いところで栽培する方法を記しています。現在、トスカーナ地方で、同じようなやり方でぶどうを栽培しているところがあります」
高いところで栽培すれば腰をかがめないで済むから、その分収穫が少し楽になりそうですね。
このスケッチ帳には、食べたものについての記述もあり、野菜だけではなく様々なお肉も食べていたことがわかるそうです。
「ダ・ヴィンチは自分が食べたものについてよく知っていたようです」とシェフのエンリコさん。
エンリコさんは、このルネッサンスの巨匠の残した作品や日記を基に、料理を創作しています。
ダ・ヴィンチさん、こんな料理、食べてたんでしょうかねえ〜。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、私の誕生日。義理の母がお料理の本をプレゼントしてくれた。こう言いながら・・・『これがあれば、私が来た時に美味しいものを作ってくれるわよね』」
VDM(Vie de Merde)より