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最も美しい市場 [フランスのお宝]

 ツツジの時期になりました。いつの間にかピンクと白の華やかな花壇があちこちに出来ていました。

 4月ももう下旬。青葉若葉の季節がもう直ぐやってきます。

 さて、フランスの民間テレビ局TF1の午後1時の報道番組では、“フランスで最も美しい市場”コンクールを開催中です。

 最近の日本風に言えば “フランスで最も美しい市場” 総選挙。

 25の候補の中から一つを選んで一般市民がネット上で投票し、得票数の多かった市場がグランプリに輝きます。

 そのサイトが→こちら。すでに200万人以上が投票しています。

 地図のアイコンまたはその下にあるリストのアイコンをクリックすると該当の市場の写真や解説のページが開きます。

 そしてそのままその市場に投票することもできます。

 本日はこの25の候補の中の一つ、イル=ドゥ=フランス代表ヴェルサイユの市場を紹介しましょう。長い歴史を持つ市場のようです。

Paris_Versailles.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 その市場の名は、ノートル=ダム市場。空から見ると4つの建物で出来ているのがわかります。

 昔はこんな感じの市場でした。そして今はこんな感じ。賑やかですね。

 チキンが串刺しになったお店もあります。これからローストするんでしょうね。

 「勝てると思いますか?」と取材班。

 「もちろんだよ。勝たなきゃダメなんだよ」とお店のおじさん。

 「アピールし続ければお客さんが投票してくれますよ」と別のお店の男性。

 街のあちこちにコンクールのポスターや記事が貼り出されています。

 魚屋さん、お客さんに投票を呼びかけるのを忘れません。

 しかし、市場である限りはモノが良くなくてはどうにもなりません。ノートル=ダム市場には何世代にもわたってここでお店を開いてきた人たちが集まっているようです。

 ということは、ものを見る目のある人たちが集まっているということ。

 「ヴェルサイユに市場を作ったのはルイ13世で、1634年のことでした。その後1669年にルイ14世が今の場所に移転させ、1720年に今のような施設になりました。それは4つの区画からなっており、それぞれ小麦粉の棟、野菜の棟、鮮魚の棟、肉の棟と呼ばれていました」

 現在の市場にあるのは食べ物ばかりではありません。お花屋さんだってあります。

 「いい季節ですね。せっかくですからこの季節を満喫したいです」と女性客。

 「ここには100軒ほどがお店を出しています。ですから、お客様が欲しいと思ったものはたいてい揃ってます」と店主。

 先ほどちらっと映像に出てましたが、レバンノン料理とか中東のスペシャリテなどと書かれた看板がちらりと見えていました。国籍も様々ですねえ。

 そして、こちらではブルターニュのスペシャリテ、クレープを焼いていました。民族衣裳を身にまとい、お客様へのサービスも忘れません。

 この時はアメリカ人観光客がクレープを食べに来てました。

 そしてこちらは星付きレストランのシェフ。この方もこの市場でお買い物です。

 まずは味見をしてからです。40か月熟成のチーズを試食してました。

 「ここは僕にとっては図書館みたいなところです。物が綺麗に並べられ、どれも美しくて美味しい。料理のヒントをもらいにここを訪ねるんです」とシェフ。

 皆さん、お客様に投票をお願いしていましたが、グランプリを獲得できるでしょうか?

 発表は来月の5月。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、市場でお店を出している。一人の女性がやってきて、イチゴを一粒だけ買っていった・・・

VDM(Vie de Merde)より



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宇宙からの物体??? [トピックニュース]

 東京は一昨日の夜からどんどん気温が下がって、またまた分厚いセーターを着込んで冬に逆戻り。そうかと思えば、今週末は夏日になるとか。

 この極端な気温の変化はしんどいですねえ〜。早く安定した気候になってもらいたいものです。

 さて、ブルターニュ地方のとある島に、奇妙なものが打ち上げられていました。

Paris_IleQuemenes.jpg

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下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここケメネス島(Ile Quéménès)の岩のゴロゴロした海岸に向かうと、巨大な丼のようなものが打ち上げられていました。

 「一体、何かしら???」と女性。

 どうも長きに渡って海を漂っていたようです、貝殻のようなものがみっちりへばりついています。

 よく見る何やらシールが貼り付けられています。そこに書かれていた文字は「SpaceX」。

 「ええっ、これって、宇宙からやってきたってこと!?」

 スペースXは、宇宙輸送を業務とする民間企業。国際宇宙ステーションへの物資補給のためにロケットを飛ばしています。

 そのロケットの先端部分が切り離されて大気圏に再突入し、燃え尽きることなくまた地球に戻ってきたようです。

 詳しく言うと、このドラゴンという名の宇宙船の頭の部分にあたります。

 落とされたのはニュージランドとチリのほぼ中間地点にあるポイント・ネモと呼ばれる区域。

 人間の居住区域から隔絶され、特別重要な生物も生息していない場所とされ、人工衛星の落下地点として利用されてきました。

 そのため「人工衛星の墓場」とも呼ばれています。

 よって、今回の物体もその地点に落ちてきたと考えられます。

 そこから大西洋を北上し、ケメネス島にたどり着いたというわけです。

 これを発見した人物がSNSに投稿し、その正体がやっと分かりました。

 結局、発見者はトラクターを使って自分の家まで運んだらしい。

 さすがに底はもうボロボロになってますねえ。一体、どのくらいの間海を漂っていたのか・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、私が離婚したのをツイッターで初めて知った

VDM(Vie de Merde)より



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世界最古の映画館 [フランスのお宝]

 世界で最も古い映画館といえば、そう、あの活動写真に登場した町にあります。

Paris_LaCiotat.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2018年4月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここは地中海に面したコート・ダジュールにある町ラ・シオタ(La Ciotat)。

 世界で最も古い映画館エデン・テアトル(Éden Théâtre)はここにあります。

 最古の映画館のわりにはピカピカで新しい感じ。中に入ってみましょう。

 「これはここで初めて商業映画が上映された時のポスターです。1899年のことでした」

 250人の観客の前で上映された映画がこれ。リュミエール兄弟の一人ルイ・リュミエールが撮影した「ラ・シオタ駅への列車の到着」。

 この映画を初めて見た人々は驚いて座席を立って逃げたという話はあまりに有名ですが、実際はのちの人がこの上映を伝説にするべく話を盛ったということらしい。

 とは言え、観客が驚きを持ってこの映画を観たことは確かなようです。

 「ものが動いているのを見た人たちにとってこれは革命であり、大変な衝撃だったんです」と、この映画館を運営しているレ・リュミエール・ドゥ・レデン協会の会長さん。

 ここでは映画の上映、ショー、スポーツの試合など様々なイベントが開催されました。

 しかし、1982年12月、突然の悲報がこの劇場を襲います。オーナーが強盗に襲われ亡くなってしまったのです。

 「最後の上映が終わった直後に、ここで強盗がレジの現金を奪おうとしたのに抵抗して命を奪われてしまったのです。この事件でエデンは30年もの間、閉館を余儀なくされました」

 手入れされることもなく放置されたままの映画館は外観も室内もこの通り傷んでしまいました。

 結局、町がここを買い取り、1996年には国の文化財に指定されます。2002年には、住民たちが再建のために支援活動を始めます。

 「ここは残しておかなければならない大切な場所です。歴史を残す本物の建物だからです」とクラウディア・カルディナーレ。

 あのイタリアの女優さんです。お年を召してもお美しい!

 住民の方々、どうやら “1ユーロ募金” みたいなことをやったようです。

 おかげでご覧の通り改修を終え2013年に営業を再開したというわけです。

 それで新品のようにピカピカになったわけですね。

 ここでは水曜日と土曜日の上映の合間に中を見学することができます。上階には古い映写機も展示してあるようです。

 「とても感動しました。昔があってこそ今があると感じます」と女性。

 映画館の入場券は7.50ユーロ。家族でやってくる人もいます。

 営業再開から入場者数は2倍に増えました。2017年の入場者は25,000人にもなったそうです。

 プレジャーボートやヨットの並ぶ港のすぐそばに映画館はあります。その姿はまるで活動写真の蒸気機関車のようです→こちら


******* フランス人のつぶやき *******

今日、父が電話してきて、今付き合っている彼女と親睦を深めたという。レストランで食事?それとも映画でも観に行ったか?いやいや、結婚したんだって

VDM(Vie de Merde)より



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ココ・シャネル [パリ]

 例のごとくフランスでは抗議デモがあちこちで起きてます。まるでキノコのよう。

 マクロン政権が国鉄改革を発表したらご存知の通り国鉄がストライキを始め、大学進学システムの改革を発表したら学生たちがデモをやり、車の制限速度を80キロにする!と言い出したら、ドライバーたちが反対デモをやり始めました。

 これはもうフランス人の習性としか思えないですねえ〜。

 さて、本日はココ・シャネルのお話。ゆかりのある場所を2つほど訪ねてみましょう。

Paris_Paris.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2018年4月10日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 世界で最も知られる女性の一人。本名はガブリエル・シャネル。

 モード界に革命を起こし、女性の体のラインを変え、自身の伝説を作り上げました。

 亡くなったのは今から47年も前のこと。この白黒映像が生前最後の姿を捉えたものとなりました。

 パリ、カンボン通り31番地にあるお店の中へと入って行くガブリエル。

 その店は今も同じ場所にあります。

 そして中を案内してくれるのがシャネルのイメージキャラクターを務める俳優のアナさん。

 ここはブティックの上階にあるプライベートな住居スペース。

 ガブリエルが過ごしていた時のまま残してあります。この長椅子で、こんな風にくつろいでいたようです。

 「彼女は機会があればここで過ごしていたようです。とは言っても、そう長い時間いたわけではないと思います。例えばタバコを吸うためとか、本を読むためとか、そんな感じです」とアナさん。

 すご〜い個性的な声の女優さんですね!

 それはさておき、ここには様々なオブジェが飾られています。その数ざっと100点ほど。仏像があるかと思えば、豊穣のシンボルである麦のオブジェやライオンの像があちこちに置いてあります。

 「占星術に関連したものや水晶の玉などスピリチュアルなものが多いですね。それに宗教教育の強い影響を思わせるビザンティン様式の十字架もあります。でも、何を信じていたかといえば、自分自身だったんじゃないでしょうか?」

 さらに奥の部屋の天井には、アルファベットのCを組み合わせて造られたシャンデリアが部屋を明るく照らしています。

 そしてココ・シャネルは、階下の店で行なわれているショーの様子をこの階段のこの場所で見ていたそうです。

 ガブリエルが仕事から離れて夜を過ごす場所は別のところにありました。それはヴァンドーム広場にあるオテル・リッツ。

 「彼女はウェストミンスター公爵ヒュー・グローヴナーと交際していた当時、バルコニーのあるあの部屋に住んでいました」とシャネルブランドの遺産管理責任者の方。

 この方のお召し物もシャネルなのかしら???

 ガブリエルは、40年間、このリッツの部屋を自宅として使っていました。

 寝室は2つ。黒とゴールドが印象的なリビングルームもあります。ここにもあのライオンがいました。

 この豪華で特別なスイートルーム、現在では一泊25,000ユーロで宿泊できるそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、夫がバスルームの鏡に甘〜い言葉を書いていった。うっとりして眺めているうちに、あのシャネルの口紅を使って書いたことに気がつき、愛が怒りに変わった [ちっ(怒った顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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30ユーロで晩ご飯20 [お料理実践編]

 月曜日は恒例の節約晩ご飯チャレンジシリーズ。

 様々方にお願いして、30ユーロ(約4,000円)で4人分の晩ご飯をフルメニューで作ってもらいます。

 本日チャンレンジしてくれるのは、工業デザイナー。

 ええっ、そんな人にお料理なんて出来るの?!

 心配ご無用。この方、お料理好きで有名なんです。

Paris_Mouzon.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月7日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 このリュックサックを背負った男性が今日のチャレンジャー。

 早速30ユーロを渡して材料を揃えてもらいましょう。

 ここは生産者直売所。今日は全て地元で作られた食材を使って作ってくれるようです。

 まず向かったのは野菜の直売所。どれもオーガニック野菜です。

 緑のマーシュとジャガイモをお買い求めになりました。お値段は4.18ユーロで残り25.82ユーロ。

 アルデンヌ県では毎週金曜日に、生産者が直接消費者に販売できる市が開かれ、成功を収めているそうです。

 お肉屋さんには長い列ができているので、先に乳製品のお店に行くことにしましょう。

 ここではフェセル(faisselle)というフレッシュチーズと地元産のバターを買いました。合わせて3.40ユーロ。残りは22.42ユーロ。

 因みにフェセルは、一瞬ヨーグルトかと思ってしまうくらいフランスではよくデザートとして食べられています。

 さてお肉を買いたいところですが、あの長い列はなかなか縮まりません。

 しかし、列の最後尾に並んだら、うまい具合に目の前にリンゴ屋さんがありました。デザートに使うので早速購入。1.16ユーロで残りは21.26ユーロ。

 さあ、やっとお肉屋さんで順番が回ってきました。何を買うかといえば、アルデンヌ地方の名物ブダン・ブラン。

 「脂肪分の少ない豚肉と脂肪分の多い豚肉を混ぜ、牛乳と香辛料を加えて腸詰にしました」とお肉屋さん。

 ブダン・ブランは4本で6.30ユーロ。残りは14.96ユーロ。

 最後はチーズ屋さんです。それも羊専門もチーズ屋さん。

 前菜用にトムと呼ばれるハードタイプのチーズと、もう一つ個性的なチーズを購入。合計で11.40ユーロ。

 結局、3.56ユーロも残って買い物は終了です。それでは調理開始!

 まずは前菜。羊のチーズとリンゴを組み合わせた前菜です。付け合わせはマーシュ。色合いが春を感じさせます。

 次はメイン料理。ブダン・ブランをスライスして、バターを溶かしたフライパンで炒めます。

 ジャガイモは下ろして団子にし焼きます。ここに炒めたブダン・ブランをのせ、マスタードを添えます。

 最後はデザート。フェセルの入った器に、バターと砂糖で炒めたリンゴをのせたら出来上がり。

 うわあ、美味しそうですねえ〜。しかも、どの料理も簡単。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、8時のニュースで、ブルターニュ地方では家が浸水するのを防ぐためにブダンを使ったと言っていた。それを聞いた夫が言った。『あそこに行かなくちゃ。みんなが君を必要としている』

VDM(Vie de Merde)より



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一番美味しいバゲット [パリ]

 先日のマクロン大統領のインタビュー番組、小学校の教室で行われたのがちょっと驚きでしたが、あのインタビューは国鉄のストライキだけを取り上げていたわけではなかったようです。

 地方の学校閉鎖問題、大学進学システムの改革、新しい交通規制など、幅広くインタビューが行われました。

 それなら小学校の教室で行われたのも理解できますね。

 さて、日曜日恒例の週末旅は、残念ながら放送がなかったのでお休みです。

 その代わり、毎年この時期になると登場する、例の話題をお届けします。

 それは、パリで一番美味しいバゲット。今年も発表になりましたよ!

Paris_Paris.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月13日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 あっ、いい音してますね。どうやらこのバゲットが、今年のパリで一番美味しいバゲットに選ばれたようです。

 1994年から毎年開催されているこのコンクール、定められた規則を満たしたバゲットだけがエントリーできます。

 長さは55〜65センチ、重さは250〜300グラム、小麦粉1キロあたり18グラムの塩を含んでいなくてはなりません。

 その後、厳しい審査の結果、今年グランプリに輝いたのが14区でパン屋を営んでいるマームドさん。(215 boulevard Raspail)。

 去年は7位でグランプリを逃しましたが、今年はついにやりました。

 180本ものバゲットの中から、5時間にも及ぶ厳しい審査を経て選ばれたのです。

 お店を切り盛りしているのはマームドさんのお母さんです。

 「息子は小さい頃から私と一緒にお店で働いていました」とお母さん。

 「大統領に食べてもらえるなんてとても嬉しいです」とマームドさん。

 そうそう、グランプリを受賞するとメダルと4,000ユーロの賞金の他に、大統領官邸のエリゼ宮に1年間、バゲットを納品することになっているのです。

 レジには、急遽、パリで一番美味しいバゲットに選ばれたことを知らせる札が立てられています。

 常連のお客様もこれに気がついたようです。

 「周りがちょうどいいくらいに焼けてますよ」と女性。

 「外側はカリカリっとして、中はもっちりで美味しいですよ」と男性。

 お値段は1.15ユーロ(約150円)。同じ値段でエリゼ宮にも納品されるそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、0.99ユーロのバゲットを買った。お店の子が電卓を取り出してお釣りを計算し始めた。おいおい、僕が払ったのは1ユーロだよ

VDM(Vie de Merde)より



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地方の焼き菓子5 [フランスのお菓子]

 フランスの地方に伝わる焼き菓子シリーズも最後になりました。

 最後は、ケーキをラム酒のシロップに浸したお菓子ババ・オ・ロム(Baba au rhum)。

 このお菓子が誕生したのがフランス北東部の都市ナンシーです。

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下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2018年4月6日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 この独特の形。これがババ・オ・ロムです。

 このお店ではトッピングが選べるらしい。こちらのお客様は生クリームをトッピングしたババをご注文。

 「いい香りがしますよ」と男性。

 「軽くて柔らかいお菓子ですよ」と女性。

 そのお菓子、どうやって作るんでしょう?パティシエが実演してくれます。

 まずは生地作り。小麦粉に、卵白を泡立てたものとイースト菌、砂糖、卵黄を加えよく混ぜます。

 「気泡が壊れないように混ぜ、なめらかで粘り気のある生地を作ります」

 ここに干しぶどうを入れ、型に流し込み発酵させます。

 「すぐには焼かないで、発酵させて膨らませます」

 このお菓子と切っても切れない人物がスタニスラス1世です。

 18世紀前半、祖国ポーランドで王位を失ったスタニスラス1世は、ロレーヌ公としての地位を与えられこのナンシーにやってきました。

 これがきっかけとなりババが生まれたのでした。

 「このお菓子の起源は、バブカ(babka)と呼ばれるポーランドのブリオッシュ。歯が少なくなり、そのままではバブカが食べられなくなったスタニスラス1世は、これをトカイワインに浸して食べていました。これなら柔らかくて咀嚼する必要もありません」

 これがババ・オ・ロムの起源となりました。

 ナンシーではラム酒のシロップに浸すのが伝統ですが、ここのレストランでは元祖にならってトカイワインに浸しているそうです。

 お客様には、生クリームとサフランのアイスクリームを添えて出しています。

 この3つがとても良く合うそうですが、かなり大人のお味のような気がします。

 最後に気になるのが、このフォルム。どこからこの形が生まれたのでしょう?

 「バブカはポーランド語でお祖母さんという意味です。そのバブカがこんな形をしていたんです」とパティシエ。

 この波のようなものはスカートのひだを表しているのだとか。ポーランドのおばあちゃんはこんなスカートを着ていたんでしょうかね?

 今では様々なババが生まれて、こんな瓶詰めのものまで登場したそうです。

 終わり。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、冷蔵庫を開けるとイチゴがあるのを発見。しかも美味しそうな生クリームがのっかっているではないか!口に放り込んだら妙な味が味がした。乗っていたのは生クリームではなく、カビだった[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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地方の焼き菓子4 [フランスのお菓子]

 フランスのTV局TF1のインタビュー番組に登場したマクロン仏大統領、国鉄の改革は何が何でもやり抜くと答えたそうです。

 興味のある方は→こちら

 インタビューによると国鉄の民営化は全く考えていないようです。

 それなら、どうやって改革するのか・・・。

 それにしてもこのインタビューの場所には驚き。どこかの幼稚園か小学校の教室ですねえ。

 それはさておき、シリーズの四回目です。」 フランス中部クルーズ県に伝わる焼き菓子ガトー・クルゾワ(gâteau creusois)を紹介します。

 ガトー・クルゾワとはクルーズの焼き菓子という意味。

Paris_Crocq.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月5日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 熱いオーブンから出てきたのはヘーゼルナッツ。このお菓子の中心となる材料です。皮をむいたらミキサーにかけて粉にします。

 クリスチャンさんは元菓子職人。現役を引退したとは言え、その技術はまだまだ衰えてはいません。

 お客様をお迎えした時などは、こうしてガトー・クルゾワを作ってもてなすそうです。

 材料はヘーゼルナッツの他に、砂糖、バター、玉子、小麦粉。

 全部を混ぜて型に流し込みオーブンで焼きます。

 「この焼き菓子を作ったのは私の父なんです」とクリスチャンさん。

 家の壁には記念のプレートが飾ってあります。

 「お菓子が生まれて40周年を記念して撮影された写真です」

 以来、この小さな村クロックはこのお菓子の中心地として知られるようになりました。

 さあ、お菓子が焼きあがりました。周りはパリパリで中はふんわり?クレームアングレーズと一緒に食べるようです。

 このお菓子の起源をたどると15世紀にまで遡ります。というのも、僧院の修復工事の際に、羊皮紙に書かれたレシピが発見されたからです。

 その写しがこれ。これをヒントに、1968年、今のガトー・クルゾワを作り上げたのがクリスチャンさんの父親だったというわけです。

 「私はヘーゼルナッツが大好きなのでこのお菓子も大好きですよ」と男性。

 15世紀当時はこんな感じで僧侶がお菓子を作っていました。型の代わりに使っていたのは瓦。

 これを現代に甦らせたのがこちらのパティシエ。

 「生地が厚めなので時間をかけて焼き上げます」とアランさん。

 中はふんわりと言うよりモチモチっとした感じでしょうか?

 お店には様々な形のガトー・クルゾワが並んでいます。

 「おかげで大都市みたいになりましたよ。他には大したものはありませんけどね(笑)」と女性。

 「来訪者があれば必ずここに連れてきますよ。本当に美味しいですし名物ですからね」と別の女性。

 ガトー・クルゾワは今年で誕生50周年を迎えます。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、国鉄がストライキをしていた。おかげで面接に遅れた。国鉄の面接試験にね

VDM(Vie de Merde)より



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地方の焼き菓子3 [フランスのお菓子]

 フランス国鉄のストライキはまだまだ続いています。

 そのため、駅前の飲食店の客が減ったとか、妙なところにも影響が出ています。

 予定では6月まで続くようですが、これからどのような結末になるのやら・・・。

 それはさておき、シリーズの三回目は、フランス北部のノール県に向かいます。

 この地方の名物お菓子はプダング(pudding)。

Paris_Bergues.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月4日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 これがそのプダング。

 本当に “プダング” って言うんでしょうねえ?ちょっと村の中心街に行って、村人に確かめてみましょう。

 なんだか今日はお祭り?吹奏楽団が演奏しながら村を行進しています。

 「あのお菓子、なんて呼んでるだっけ?」と女性。

 「プダングだよ」と男性。

 「プディングじゃないんですか?」とリポーター。

 「そんな風には言わないねえ(笑)」と男性。

 「プディングは英語ですぞ」と別の男性。

 ということはフランス語はやっぱりプダングというようです。

 それではそのプダングの作り方を教えていただきましょう。

 マリー=クリスティーヌさんが子供たちと一緒に作り方を実演してくれます。

 まずは硬くなったパンに牛乳を加えてよく染み込ませます。

 次に干しぶどうを加えます。これを火にかけたらラム酒を少々加えます。

 「プダングの味の決め手がこのラム酒です」とマリー=クリスティーヌさん。

 温かくなったら火から降ろして砂糖を加えます。

 その間に黙々と玉子の準備をしているのがウジェニちゃん。手回しの泡立て器で卵白を泡立てているようです。

 ツノができるくらいになったら、先ほどの生地に加え混ぜ合わせ、型に流し込みます。

 「さあ、オーブンに入れて焼きましょう。55分ほどかかりますよ」

 プダングと言えば、マルディグラの前後に開催されるカーニバルと切っても切れない関係にあります。

 こちらは今年のカーニバルの様子。カラフルで賑やかですね。

 ノール県で開催されるカーニバルでは、参加者のグループのうち誰かが「うちに来ないか?」と言ってくれたら順にその家を訪ねて回ることになっているそうです。

 誰もいなかった場合はそれぞれ家に帰ってプディングを食べたり、ハムやソーセージをおつまみに地元のお酒を飲んで楽しむらしい。

 一方、マリー=クリスティーヌさんは、プダングが焼き上がる間、子供達にフランドル語を教えています。

 この方、フランドル語研究所の副所長さんでもありました。

 そう言えば、この辺りはフランドル地方ですもんね。

 さあ、いよいよプダングが出来上がりました。子供たち、美味しそうに食べてます。

 「少し食べさせてくれない?」とリポーター。

 「嫌だよ!」と男の子。

 そりゃそうですよね。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、幼稚園でバースデーケーキを作ることになった。子供たちに、ケーキを膨らませるにはどうしたらいい?と聞いたら、ある子が言った。『ポンプを使う!』

VDM(Vie de Merde)より



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地方の焼き菓子2 [フランスのお菓子]

 シリーズの二回目は、焼き菓子トゥルティエール(tourtière)を紹介します。

 トゥルティエールと言っても地方によって様々な種類があります。

 今回紹介するのは、ブランデーのアルマニャックで知られるアルマニャック地方のトゥルティエールです。

Paris_EugenieLB.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年4月3日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ウジェニ=レ=バン(Eugènie-les-Bains)は温泉の村。

 お湯の温度は38℃と言いますから、熱いお湯に慣れている日本人にとってはちょっと物足らないですが、あちらの人たちにとっては十分に暖かい温泉です。

 19世紀中頃にできた村で、“ウジェニ” はナポレオン3世の妻であるフランス皇后の名から取って付けられました。

 人々は健康のため、また痩身のためにこの村にやってくるそうです。

 しかし、村の市場には誘惑の甘い罠が待ち受けていました。

 それがこのお菓子、アルマニャック風トゥルティエール。

 「私の住む西部では見かけないお菓子ですが、とても美味しいですね」と早速罠に引っかかってしまった男性。

 「パイ生地の甘いお菓子ですね。それにリンゴが入ってます」と女性たち。

 「薄くて軽い食べ物です」と別の女性。

 地元の女性ミシェルさんがつくり方を実演してくれました。

 テーブルを布で覆い、その上に打ち粉をします。

 「生地は前日に作っておき、一晩寝かせておくことが肝心です」

 因みに生地は小麦粉、玉子、少量の塩水で作ります。

 この生地を少しずつ伸ばしてテーブルの上に広げていきます。一体、どこまで広げるのやら・・・。

 どんどん広げていって、こんなに薄くなりました。穴があかないように細心の注意が必要です。

 結局、テーブルいっぱいに広がりました。ちゃんとした生地に仕上がってないとここまでは広げられないですね。

 次にシロップを用意します。バター、砂糖、アルマニャックで作ります。

 これを生地にかけたら三分の一を折り、さらにシロップをかけ、もう片方の生地を三分の一も折ります。これで生地は三層になりました。

 これを繰り返して大体9〜12層くらいになったら、切って型に入れます。残った切れ端も使います。

 そこに輪切りのリンゴをのせたらシロップをかけ残りの生地で蓋をします。

 これをオーブンに入れ焼きます。12分もあれば焼きあがるそうです。

 おいしそうですねえ〜。それに洗練されたお菓子です。

 続く・・・。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、彼女がもう別れようと言い出した。『私たち、もう続かないわ。健康に良くない』僕はタバコをやめると宣言したばかりなのに

VDM(Vie de Merde)より



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