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復活祭のご馳走 3 [フランスの郷土料理]

 4月18日発表のフランス大統領選候補者の支持率は下記の通り(Ifop調べ)。

 

 マクロン   23%

 ル・ペン   22%

 メランション 19.5%

 フィヨン   19%

 アモン     8%

 その他    --

 

 何れにしても上位4名は団子状態。

 

 社会党のアモンは、メランションがポイントを上げるのに反比例してどんどん減っていきました。

 

 3月の今頃はそれぞれ12.5%と12%だったのに、今はご覧の有様。社会党の多くがマクロン支持に回ってしまったのかもしれません。

 

 さて、シリーズの三回目は、フランス中南部リムザン地方を訪ねます。

 

Paris_MarcillacLC.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月12日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 お客様方が待っていたのは、このオーブンから取り出したばかりの料理、リムザン地方の復活祭のパテ。

 

 ナイフを入れると・・・この通り。真ん中に入っていたのは、またもやゆで玉子。あの緑色はなんでしょう?

 

 お客様がお見えになる前、レジーヌさんが料理の準備をしていました。

 

 まずは材料を買いに市場へ向かいます。八百屋さんで手に入れたのは、ほうれん草。あの緑はほうれん草でした。

 

 「このほうれん草、立派でしょう?サラダにも使ったりますよ。お料理を美味しく作るには材料がちゃんとしたものじゃないとダメなんです」とレジーヌさん。

 

 次に向かったのは自宅の庭にある鶏小屋。生みたての玉子を頂いていきます。

 

 材料が揃ったところで調理の始まりです。

 

 まずはストーブに火をつけます。燃料は小枝。

 

 次に必要な分の小麦粉を測り、水、イースト菌、塩一つまみを加えてよく練っていきます。

 

 指で押さえてもすぐに元通りになれば生地の完成です。

 

 1時間ほど寝かせて発酵させたらパテの型に敷き、ほうれん草とイラクサを生クリームと香辛料で柔らかく煮たものを詰めていきます。

 

 そこにゆで玉子をのせます。

 

 「復活祭の前までは皆さん食事は控えめですから、復活祭にはちょっと贅沢をすることになります。パテの中にお肉を入れる人もいれば、うちとはちょっと違った玉子を入れる人もいます。でも緑野菜は必ず入れますよ」とレジーヌさん。

 

 お客様がた、一つのパテを皆んなで分け合って召し上がっています。

 

 子供の頃を思い出す人もいますが、初めてこのパテを食べる人もいます。

 

 「とても美味しいですね。野菜の味が生きています。イラクサという野菜は知りませんでした。食べたのは初めてですがとても美味しいです」と女性。

 

 「ほうれん草を味わったら次は玉子。周りのパテもふんわり仕上がって完璧です」と男性。

 

 これもシンプルで素朴なお料理でした。

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、20歳になる妹がゆで玉子の茹で方について電話してきた。『3〜10分でいいのようね?』と妹。『ええ、そうよ』と私。しばらくしてまた電話がかかってきた。『ところで水はいるの?いらないの?』」

 

VDM (Vie de merde)より

 



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復活祭のご馳走 2 [フランスの郷土料理]

 急に暑くなると疲れますねえ〜。もうバテバテで体がついて行きません。

 

 もう少し穏やかに季節は変わっていってもらいたいものです。

 

 さて、シリーズの二回目は、ニースのパン屋さんを訪ねます。

 

 ニースには復活祭の時に食べる特別のパンがあるそうです。

 

Paris_Nice.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月11日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 それがこちら。ブリオッシュの生地をまあるく輪にして、赤や緑に色づけされたゆで玉子をのせて焼き上げたもの。

 

 「私は子供の頃にこれがあったのを覚えていますから、その前からあったんだと思いますよ」と女性。

 

 このブリオッシュ、中世の頃から作られてきたパンです。

 

 ニースでは “エショデ(échaudée)” と呼ばれています。

 

 というのも、昔は早く焼き上げるために、一度お湯で茹でてから焼いていたそうです(échauderは「熱湯に通す」という意味)。

 

 このエショデを作って販売しているパン屋さんはそう多くはありません。

 

 「お店にやってきたお客さんが珍しそうに目をキョロキョロさせてエショデを見てますよ。これはニース伝統の食べ物ですから絶やすわけにはいかないんです」とパン屋さん。

 

 エショデは、通常のブリオッシュの生地にオリーブ油とオレンジの花のフレイバー水を加えて作ります。

 

 「このパンは地元の料理であり歴史でもあるんです。ですから、この作り方をできるだけ長く伝えていきたいんです」と、お料理の先生。

 

 先生、お話ししながらもパン生地をキレイに三つ編みにしてました。

 

 まあるく輪にしたら、色づけされたゆで玉子をのせます。

 

 少々素朴ながら豪華な感じがします。それに粒々のお砂糖もかかっています。

 

 お祝いの時に食べるご馳走にふさわしいですね。

 

 復活祭までは豪華な食事はできなから、復活祭には少し贅沢したいという気持ちの表れかもしれません。

 

 エショデは、昔は復活祭のミサが終わってから食べていたそうです。

 

 「玉子は様々なもののシンボルなんです。宗教のシンボルですし、節約のシンボルでもあります。四旬節で食べずに取っておいた玉子をこうして使いましょうということなんです」

 

 このお話、アルザス地方のお菓子ラマラの時も出てきました。

 

 イースターエッグってそんな意味合いもあったんですね

 


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、厳しい6ヶ月のダイエット期間が終わったので、早速、パン屋さんに行っておやつを買った。パン屋の主人がブリオッシュを私に渡しながら言った。『ほ〜ら、君みたいにふっくらでまんまるだよ。良い一日を!』」

 

VDM (Vie de merde)より

 



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復活祭のご馳走 1 [フランスの郷土料理]

 刻一刻と近づいてくるフランス大統領選。

 

 調査会社Ipsosの4月14日発表の各候補支持率は下記の通りになっています。

 

 マクロン   22%

 ル・ペン   22%

 メランション 20%

 フィヨン   19%

 アモン    7.5%

 その他           --

 

 メランションとフィヨンがじわじわと追い上げています。

 

 前回の支持率からマクロンは1ポイント減、ル・ペンは2ポイント減。

 

 どうなるかわからないという人もいれば、ル・ペンが大統領になることはないと断定する人もいます。

 

 できれば後者になっていただきたいですが、どうなることやら。

 

 さて、キリスト教徒にとってクリスマスと並ぶ重要な記念日が復活祭。こういうお祝い事となると必ず登場するのがご馳走です。

 

 今日から5回のシリーズで、復活祭のご馳走を紹介します。

 

 第一回目の今日は、ブルゴーニュ地方のジャンボン・ペルシエ(Jambon persillé)(ハムのパセリ入りゼリー寄せ)、別名 “復活祭のハム” です。


Paris_LaRochepot.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月10日に放送) 

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。




 ここはブルゴーニュ地方の小さな村ラ・ロシュポ(La Rochepot)にあるルシエンヌさんのお宅。復活祭のために、ジャンボン・ペルシエを作るところです。

 

 豚肉、パセリ、白ワンで出来たご馳走は、先祖から伝えられてきたレシピをもとに作られます。

 

 豚肉は軽く塩づけにしたものを用意します。これを、ニンジン、玉ねぎ、ブーケガルニ等々と一緒に鍋で煮込みます。

 

 ルシエンヌさん、ストーブの上に乗せてましたね。ゆっくり時間をかけて煮込むようです。

 

 次に、ボールに刻んだパセリを敷いて、柔らかく煮上がった豚肉をほぐしながら、パセリと交互にのせていきます。

 

 最後に、煮汁を注ぎ入れたら、数日間、冷蔵庫の中に保管。その間に煮汁が固まってジャンボン・ペルシエの完成です。

 

 「復活祭には教会のミサに出かけます。そして母がこれを作ってくれました。特別なお祝いの日に食べるご馳走なんです」とルシエンヌさん。

 

 戦後しばらくの間、ブルゴーニュ地方の農家では、お祝いの時には飼っていた豚を家族で食べる習慣があったそうです。

 

 ある作家の小説にはブルゴーニュ地方の女性がジャンボン・ペルシエを作る様子が詳しく書かれているそうです。

 

 こちらはディジョンにある仕出し屋さんMaison Mitanchey

 

 2017年の今年、一番美味しいジャンボン・ペルシエを作るお店として表彰されました。

 

 復活祭の時期には、通常の4倍に当たる1トン余りのジャンボン・ペルシエを作るそうです。

 

 「まがいものや大量生産のものとは違いますよ。うちで手作りしたものです。それが味の違いじゃないかと思いますよ」とお店の方。

 

 「この時期になるとあちこちでこれが売られてるんですよ。でも、ここのが一番ね」と女性客。

 

 「復活祭の食卓にはなくてはならない料理よ」と年配の女性。

 

 その食卓とはこんな感じ。ルシエンヌさんの作ったジャンボン・ペルシエが食卓に登場しました。

 

 バターを塗ったバゲットをかじりながらいただきます。ワインはアリゴテの辛口が合います。

 

 「母はこの習慣をいつも守っていました。これがないと復活祭ではなかったですね」

 

 なんとルシエンヌさん、La Paulineという民宿を営んでいらっしゃいました。

 

 サイトを見ると素敵な写真がたくさんあります。ツインまたはダブルベッドで一泊62ユーロ。泊まってみたいですね。




******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、大金をはたいて豪華な料理本を買ってきた。表紙に載っていたお菓子を家で作ろうと思ったのだ。しかし、作り方が書いてなかった・・・」

 

VDM (Vie de merde)より




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クリスマスの13のデザート [フランスの郷土料理]

 昨日の東京はとても12月とは思えない気候でした。

 

 急に暖かくなると調子狂っちゃいます。服装の調整が結構面倒。

 

 雨や雪は困りますが、冬は冬らしい天気のままでいてもらいたいものです。

 

 さて、アドベントカレンダーも残り2つとなりました。

 

 日本ではお正月が近くに連れ、やれエビだ!カニだ!とグルメの話題がテレビを賑わしますが、フランスでもクリスマスが近づくと、やっぱり同じように美味しいもののお話が登場します。

 

 その中の一つが、プロヴァンスの “クリスマスの13のデザート” です。

Paris_Marseille.jpg


 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年12月20日に放送)をクリックしても映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 


Les treize desserts : une tradition de Noël en Provence

 

 ここはマルセイユ。名物といえば、これ。ペタンクです。

 

 ゲームを楽しんでいらっしゃるのはフランスでも古くから続くクラブチームBoulomanesの皆さん。

 

 そこへ突然の鐘の音。食事の用意ができたようです。

 

 会場の一角には “クリスマスの13のデザート” が並べられていました。もう何世紀も前から続くプロヴァンスの伝統です。

 

 13と言えば、『最後の晩餐』のキリストと12人の使徒たち。そこからきているのでしょうか?

 

 13のデザートにはどんなものがあるのでしょう?

 

 まずはこのポン・パ・ルイル(pompe à l’huile)。

 

 小麦粉、オリーブ油、砂糖、オレンジの皮を使って作られたブリオッシュのようなパン。

 

 次に、クルミ、アーモンド、干しぶどう、干しイチジク。

 

 そして、デーツに、白と黒のヌガー。これで締めて8つ。

 

 ここに季節の果物や各家庭で作るお菓子を加えるとクリスマスの13のデザートの出来上がりです。

 

 様々な食感が楽しめる美味しそうなデザート。なんだか心まで豊かになりそうです。

 

 「甘いものばかりをたっぷり集めたデザートです。プロヴァンスの人たちは皆、このデザートを誇りにしてるんですよ」と地方観光協会の元局長さん。

 

 12月24日、真夜中のミサに出席する前に取るささやかな食事(Gros souper)がこれ。

 

 ここではパイみたいなものを皆さん召し上がってます。

 

 このGros souperのおかずは、塩漬けの真鱈だったりするそうです。日本で言えば鮭茶漬けみたいなものかしらん。

 

 でも、ワインだけは皆さんきちんとお飲みになってます!

 

 食後に伝統のデザートをいただきます。本当は真夜中のミサから帰宅した時に食べるのだそうです。

 

 「これをいただくと子供の頃のことを思い出します。家族で食べた食事や亡くなってしまった先祖のことなどねえ」と男性。

 

 さすがにペタンクのクラブチームだけあって、最後もゲームで締めでした。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、お店のレジで母とばったり出くわした。母は僕へのクリスマスプレゼントを、僕は母へのクリスマスプレゼントを買っていた」

 

VDM (Vie de merde)より




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地方の美味しいもの その5 [フランスの郷土料理]

 地方の美味しいものシリーズの最後は、フランス南部ヴォクルーズ県の町カルパントラ(Carpentras)を訪ねます。

 

 ここでは、西暦1155年から毎年、フランス料理には欠かせない、ある高級食材の市が開かれています。

 Paris_carpentras.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 



 おじさんが笛を鳴らした途端、長テーブルに包みを並べる方々。

 

 包みの中身は・・・黒いダイヤモンドとも言われる黒トリュフでした。

 

 今年最初のトリュフ市の始まりです。

 

 何やらメモ帳を取り出して交渉しています。1対1で取引が行われるようです。

 

 今年の相場は1キロあたり100ユーロ〜200ユーロ。例年よりちょっと高めです。

 

 「そうですねえ、市が始まったばかりの時はいつも高めなんですよ」と男性。

 

 トリュフ市はシーズン中なら何回も開かれるようです。

 

 「今年は数が少ないんですよ。まだまだ記録的な数字が出てくるかもしれませんよ」と別の男性。

 

 日本ではサケの不漁でイクラの数が減少し値段が高騰しているとか。フランスではトリュフですか・・・。

 

 雨が多いと育つのがトリュフ。今年は夏に雨の日が少なかったため、収穫量が減っているのだそうです。

 

 「ここがキレイな黒色をしているでしょう。いいトリュフだという証拠です」とレストランChez Sergeのオーナーシェフ。

 

 いいトリュフを手に入れたようです。

 

 取引は駐車場などの人目につかない場所でも行われています。

 

 なんだか闇市みたいです。でも違法な取引ではなさそう。

 

 先ほどのレストランのシェフの仕事場を訪ねてみました。

 

 「やあ、みんな!市でいいトリュフが手に入ったよ」とシェフ。

 

 早速料理に取りかかりました。何を作るかと言えば、トリュフのオムレツ。

 

 「このオムレツをお昼に作って出したい時は、前の日から玉子とトリュフを混ぜておくんです。夜に出したい時はお昼に混ぜておくんです」とシェフ。

 

 なるほど。トリュフの “出汁” が出てくるんでしょうかね?

 

 こうしてできたトリュフのオムレツ。いよいよ試食です。

 

 「いいですか、食べますよ」

 

 がぶりとシェフ。

 

 「う〜む、これは幸先がいいねえ」

 

 本日手に入れたトリュフは大正解だったようです。


 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


「今日、好きな男の子から、君をペリゴール地方に連れて行きたいと言われた。ちょっといい気分になって、どうしてペリゴール地方なのと尋ねた。すると男の子が言った。『君のその犬のような団子鼻なら、トリュフがたくさん見つかりそうだからね』」


 

VDM (Vie de merde)より




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地方の美味しいもの その4 [フランスの郷土料理]

 岩合さんのネコの番組よく見てますが、ネコって不思議な動物だなとつくづく思う。

 

 毎日、何をするでもなくウロウロしたかなと思うと、ゴロンと横になって身体を舐め始めたり、うつ伏せになって目を閉じて、眠っているのやら起きているのやらよくわからなかったり・・・。

 

 そして翌日も同じように1日が過ぎていく。

 

 結局、なあ〜んにもしてませんよねえ。

 

 これが犬だったら、番犬とか盲導犬とか、羊を追いかけたりとか、いろいろ人のために働いてます。でもネコはそういうのはありません。

 

 確かにネズミよけというような役割もあったかもしれませんが、近代社会に置いてはその役割も失われてしまいました。

 

 しかし、みんなに可愛がられてる。猫カフェなんてのもあったりして、社会の中にちゃんとしたポジションを占めています。

 

 やっぱり不思議な動物です。

 

 さて、本日は地方の美味しいものシリーズの続きです。

 

 第4回目は、フランス中部コレーズ県の小さな村アルナック=ポンパドゥール(Arnac-Pompadour)を訪ねます。

 

Paris_ArnacP.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 お客様がたが待っているテーブルに運ばれた料理テット・ドゥ・ヴォー(tête de veau)が本日の料理です。

 

 一体、何を使った料理なのか・・・。

 

 この日の朝、ジルベールさんが材料を求めて村の市場へ向かいました。

 

 まずは八百屋さんで、人参、じゃがいも、セロリ、ネギ、ブーケガルニ等々を入手。

 

 「あの食材を美味しくいただくにはこの野菜が欠かせないんでう」とジルベールさん。

 

 次は “あの食材” を手に入れるためにお肉屋さんへ。

 

 “あの食材” とは、これ、仔牛の頭。そもそもテット・ドゥ・ヴォーとは仔牛の頭を指すのでした。

 

 なんだか仔牛の鼻にパセリが詰め込まれてます(笑)。

 

 さすがにそのまま頭を買って帰るのではなく、お肉屋さんで必要な部分だけ切り取ってもらいます。つまり肉と皮を剥ぎ取るってもらうわけです。

 

 作り方は、お鍋にぐにゃぐにゃの仔牛の頭、野菜、ブーケガルニを入れてコトコト煮込みます。

 

 3時間後、火の通った仔牛の頭をスライスし、野菜と一緒にお皿に盛り付けます。

 

 そして、上からソース・グリビッシュ(ビネガー+植物油+卵黄+マスタード+ピクルス)をかけます。これでできあがり。簡単ですね。

 

 「これ、とっても美味しいのよ」と女性。

 

 よく見るとお肉の周りにゼリー状のものが・・・。ひょっとしてコラーゲン?

 

 「食べたことない人なら、絶対食べてみるべきです。他にない美味しい料理ですからね」と男性。

 

 「子供の頃から食べ慣れてきた料理ですよ」と別の女性。

 

 このテット・ドゥ・ヴォー、親日家で知られる元フランス大統領ジャック・シラクさんの大好物で知られています。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、朝の3時に動物病院の救急センターに駆け込んだ。というのも、妻がものすごい勢いでうちの黒猫の頭を殴ったからだ。妻曰く『夜中に眼が覚めると、暗闇の中に二つの眼がじっと私を見ていたのよ。まるで悪魔のようだったわ』」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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地方の美味しいもの その3 [フランスの郷土料理]

 だいぶ日が短くなってきて、この時期、東京は夕方4時半くらいから暗くなり始めます。

 

 職場のあるビルの立つ通りは、春は桜が満開になり、冬はクリスマスのイルミネーションが飾り付けられます。

 

 今年はどうかなと窓から覗いてみると、まだキラキラにはなっていませんでした。来週あたりからかな・・・。

 

 

 さて、シリーズの第三回目は、昨日のニームから北西へ140キロほど行ったところにあるロゼール県のマンド(Mende)を訪ねます。

 

Paris_Mende.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月16日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 ここはコレットさんとモリスさん夫婦のお宅。

 

 コレットさんが招待客を出迎え、夫のモリスさんは何やらキッチンで料理の準備。

 

 これが本日紹介するトリュファド(Truffade)という食べ物です。

 

 お鍋ごとテーブルに運んで、熱々をみんなでいただきます。

 

 「これはこの地方の料理です。いわば製品のマークみたいなもんで、伝統なんですよ、そうだよね?」と招待客の男性。

 

 「ああ、そうだよ」とその友人。

 

 ジャガイモとチーズがベースになったこの料理、寒い冬には欠かせません。

 

 「ジャガイモとトム・フレッシュ(チーズ)を混ぜ合わせ味付けした料理です。とてもシンプルな料理ですが、これを食べれば働くエネルギーが湧いてきます」と男性。

 

 人口12,000人ほどの町マンドに、今年も霜の降りる季節がやってきました。

 

 そして、お客様がおいでになる前のキッチンでは、コレットさんがトリュファドを作り始めました。

 

 まずはジャガイモをスライス。

 

 「一人当たり250グラムくらい食べることになりますから、ジャガイモは2キロほど必要です」とモリスさん。

 

 スライスしたジャガイモを、油を引いたお鍋に入れて火を通します。焦げないように気をつけなくてはなりません。

 

 火が通ったら、サイコロ大に切ったチーズを加え混ぜ合わせます。

 

 味付けはニンニクと塩。とろりと溶けたチーズが糸を引いて美味しそうです。

 

 テーブルの上にものっていますが、地元のハムやソーセージと一緒に食べられることが多いそうです。

 

 簡単に作れて材料費のかからないトリュファドは、昔から農家で食べられてきた料理だそうです。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、落ちそうになったジャガイモを拾うために、手に持っていた20枚の皿を放り出してしまった。僕の最優先事項は、何あろう、食べ物だったのだ[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 

VDM (Vie de merde)より




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地方の美味しいもの その2 [フランスの郷土料理]

 五郎丸選手の所属するトゥーロンのクラブチームRC トゥーロン。

 

 サイトを訪ねてみたところ、なんと日本語のサイトができておりました。→こちら

 

 五郎丸選手のインタビュービデオなども見られるようです。

 

 さて、前回紹介したノルマンディ地方のデザート、トゥルグール(teurgoule)の番組ですが、今日になって “地方の美味しいもの”シリーズの一つだったことが判明。

 

 そこで改めて5回のシリーズとして紹介することにします。

 

 第一回目がトゥルグールで、今日はその第二回目です。

 

 フランス南部の都市ニーム(Nîmes)を訪ねます。

 

 余談ですが、布生地のデニム(de Nîmes)は、このニームが語源です。

 

Paris_Nimes.jpg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月15日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 ここはパン屋さん兼お菓子屋さんのChez Frédéric。

 

 おいしそうなパンやお菓子が並んでいます。

 

 中でも一番人気なのがこれ、フーガス・オ・グラトン(fougasses aux grattons)。

 

 ニームのパン屋さんなら必ず置いてあるというこの地方の名物パンです。

 

 材料は、小麦粉、イースト菌、水。これをよく混ぜてこねます。

 

 ここまでは普通のパンと同じ。違うのは、これからです。

 

 広げた生地にバター、豚肉のコンフィ+塩・コショウをのせ、折りたたんで伸ばし、折りたたんで伸ばしを繰り返します。

 

 「こうすることでパイ生地のようになります」とパン屋さん。

 

 この中に入れた豚肉のコンフィなどの具をグラトンというようです。

 

 生地ができたら、四角に切って、こんな形に型取りします。

 

 16分ほどパン焼き釜に入れて焦げ目がつくくらいに焼きます。

 

 ホカホカの焼きたてが店頭に並びます。

 

 「このフーガスは子供たちに人気なんです」とお母さん。

 

 「会社の同僚たちとお昼と一緒に食べる時なんかに、このフーガス・オ・グラトンを持って集まります」と女性。

 

 早速、男の子が買ったばかりのフーガスをかじっていました。

 

 Chez Frédéricのように手作りのもあれば、冷凍保存したものを焼いた大量生産のフーガスもあります。

 

 ニームには一度行ったことがありますが、こんな美味しそうな食べ物があるとは知りませんでした。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、子供たちの洗礼式だった。式が無事終わったかと思ったら、妻が注文したというお祝いのお菓子ピエス・モンテを探し回って街のパン屋さんを訪ねて回った。注文した店くらい覚えておいてもらいたいもんだ[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 

VDM (Vie de merde)より




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地方の美味しいもの その1 [フランスの郷土料理]

 テニスのATPツアーファイナルズの集合写真はちょっと驚きです。(→こちら

 

 錦織選手、やっぱり身長が他の選手とこれだけ違うのかとひしひしと感じます。錦織選手と比べると皆大木のよう。

 

 

 それはさて置き、本日の話題は、フランスのグルメ。

 

 ノルマンディ地方には、あまりに美味しいのであっという間に食べてしまうというトゥルグール(teurgoule)という料理があるそうです。

 

Paris_Houlgate.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月14日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 ここはウルガットの市場。カマンベールチーズや新鮮な海の幸が並んでいます。

 

 中でも人気なのがこれ、茶色いクリーム状もの。

 

 初めて目にする人にとっては得体の知れない食べ物。しかし、皆さん、喜んでスプーンですくって試食しています。

 

 「とっても美味しいわあ〜」と女性。

 

 これがトゥルグールというノルマンディ地方伝統のデザート。

 

 「かまどの香りがする、ノルマンディ地方伝統のデザートなんです」と男性。

 

 「すごくクリーミーなんです。寒い朝に食べるとあったかくて美味しいんですよ」と女性。

 

 どうやらあの茶色のクリームは熱いらしい。

 

 作ったのはトゥルグールのチャンピオン、ジャクリーヌさんです。

 

 こちらの男性はお土産に2パックご購入になりました。

 

 「みんなこれが好きだからねえ。友達や家族にご馳走するんだよ」と男性。

 

 それにしてもこのデザート、いったい何でできているんでしょう。

 

 ジャクリーヌさんにつくり方を教えてもらうことにしました。

 

 材料は、牛乳2リットル、お米130グラム、砂糖170グラム、そしてシナモン。

 

 まずはボールにお米、砂糖、シナモンを入れ混ぜ合わせます。

 

 ここに温めた牛乳を注ぎ入れたら、そのままオーブンに入れ、何と7時間かけて焼きます。

 

 7時間経つとこんな風になります。表面が焦げて茶色の膜が出来ています。

 

 

 この膜を剥がすと、あのトロッとしたクリームが姿を現します。

 

 このデザート、分かりやすく言うとシナモン風味のお米のミルク煮です。

 

 7時間経つうちにお米が煮えて牛乳と一体化すると、あんなクリームになるらしい。

 

 確かに焼きたては熱そうです。

 

 7時間かけて焼くというがネックですが、材料は普通に手に入りますし、料理自体は難しくありませんから自分で作れますね。作ってみようかしら?

 

 お米は粘りのある日本のお米が適してる感じがします。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、私の彼を自宅のディナーに招待した。デザートを持ってきてと頼んだら、なんとツナ缶を持ってきた」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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冬の郷土料理 その5 [フランスの郷土料理]

 シリーズの最後は、フランス北部フランドル地方の代表的な料理カルボナード・フラマンド(carbonade flamande)を紹介します。

 

 今回は、ベルギー国境に近い小さな村にあるエスタミネ(フランドル地方独特の飲食店)のシェフが作ってくれます。


Paris_Bergues.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2014年11月14日に放送)(映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック!)

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VIDEO. Les secrets de la carbonade flamande

 

 黒いお皿に盛り付けられているのがカルボナード・フラマンド。ビールとフライドポテトと一緒にいただきます。

 

 「この地方の郷土料理なので大好きです」と女性客。

 

 この料理のポイントとなるのが牛肉とジャガイモ。

 

 そして今日の料理を作ってくれるのがエスタミネLa Bruegelのシェフ。

 

 お店の建物は16世紀のもの。そして25年前からカルボナード・フラマンドの変わらぬ味を守ってきました。

 

 「カルボナードの語源はカルボン(carbón)から来ています。当時、多くのスペイン人が炭鉱で働いていたんです。スペイン語で石炭のことをカルボンと言い、そのうちこの料理のことをカルボナードと呼ぶようになったのです」とシェフのアンドレさん。

 

 そう言われると、お肉の塊が石炭のようにも見えます。

 

 作り方は、まずは牛のチャックステーキと呼ばれる部位を角切りにします。

 

 次に、ブラウンシュガーとマスタードとviandoxと呼ばれるソースを混ぜてつなぎを作ります。どうやら甘辛味のつなぎになるようです。

 

 そして、最後に添えるパンデピスも用意しておきます。

 

 鍋にマーガリンを溶かし、肉を炒めます。軽く焼き色がつくくらいに炒めます。

 

 そこに先ほど作った甘辛味のつなぎとビールを加えたら3〜4時間ことこと煮ます。

 

 番組では紹介がありませんでしたが、玉ねぎも一緒にビールで煮込むようです。

 

 このビール、ブリューゲルの作品にも登場するこの地方を代表する飲み物です。

 

 こちらはビール工場。

 

 「これは醸造の第一段階で、温水に麦芽を加えているところです。1〜2時間ほどかかります」と工場の方。

 

 次に液体と絞りかすを分離します。

 

 液体の方は大きなタンクに貯蔵されビールになります。この絞りかすは動物の餌になるそうです。

 

 こうしてできたビールはボトルに詰められ出荷されます。

 

 カルボナードに使われるのはこのブラウンビールです。

 

 「ソースに影響するビールですから、これはピュアモルトのビールなんです」

 

 そのビールを使ってできたカルボナード・フラマンドはパンデピスと揚げたてのフライドポテトと一緒にいただきます。

 

 「お肉がとても柔らかいです。長い時間煮込んだんでしょうな」と男性。

 

 「ビールの味が強すぎてはいけないんですよ。これはほんのりビールの味がしてとても美味しいですよ」と女性。

 

 ちょっとブーフ・ブルギーニョンに似てますが、あちらは赤ワインで煮ますが、こちらはビール。少し軽めでしょうか?

 

 柔らかいお肉が美味しそうでした。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、コンサートの真っ最中に、ほろ酔い気分の男がちょっとしたはずみに手に持っていたビールを僕の肩にこぼしてしまった。その男はビールを取り戻すために僕の肩をなめ始めた」

 

VDM (Vie de merde)より




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