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松ぼっくりトレイン1 [プロヴァンス地方]

 今日から5回のシリーズで、プロヴァンス地方を走るローカル線 “松ぼっくりトレイン” (Train des Pignes)の旅を紹介します。

 松ぼっくりトレインは、地中海の都市ニース(下記地図の青印)と内陸の都市ディーヌ=レ=バン(Dignes-les-Bains)(赤印)を結ぶ全長151キロの列車のこと。

 第一回目の今日は、ニースからこの列車に揺られて1時間ほどのところにある小さな村ヴィラール=シュル=ヴァール(Villars-sur-Var)(黄緑印)を訪ねます。

traindespignes.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年9月17日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 二両編成のこじんまりした列車がプロヴァンス地方の山の中を走っていきます。この鉄道を走り続けて100年ほどになります。

 「この列車、松ぼっくりトレインとかいうんですよね。窓の向こうの風景をのんびり眺めながら乗っていますよ」と男性。

 「いいお天気で申し分ありません」とお子さん連れの別の男性。

 車掌さんが検札にやってきました。乗客の中には外国からの方もいらっしゃるようです。車掌さん、英語はあまり話せないらしい。

 車掌さんとは言っても、この方、この列車の全てを取り仕切る責任者です。時々大きく揺れる車両の中でバランスをとりながら動き回っています。

 こうして一時間ほど経った頃、目的地のヴィラール=シュル=ヴァール、略してヴィラールに到着しました。

 出迎えてくれたのはワイン農家のロシュさん。早速、ブドウ園を案内してもらいましょう。

 「ブドウの木を傷つけないように全て手作業で行います。樹齢40年の大切な木ですからね。中には95年という木もあります」

 層祖父の時代から引き継いできたと言いますから、ロシュさんは4代目。作るワインは赤、白、ロゼの三種類。

 「プロヴァンス地方独特の自然と、アルプスからの冷たい空気がこの土地ならではのワインを作ってくれるんです」とロシュさん。

 ヴィラールは崖の上にできた小さな村。その住人はお年寄りからこんな幼い子供たちまで。のんびりしたところですねえ〜。

 こちらのレストランではランチタイムの準備で忙しそう。シモーヌさんが作っているのはドーブのラヴィオリ(ravioli à la daub provençal)。

 ドーブ(daub)とはプロヴァンス地方のシチューのこと。これに、チーズ、玉子、ほうれん草を加えてラヴィオリの具にします。

 生地も手作り。伸ばすのに麺棒などは使いません。使っているのはガラスの瓶。

 「いつもこれを使って作りますよ」とシモーヌさん。

 専用の型を使って一気にたくさんのラヴィオリが出来上がります。

 「とっても美味しいわ」と女性。

 「シモーヌのラヴィオリと言えば、この辺りじゃ知らない人はいませんよ」と男性。

 村のもう一つのお宝がこちら。古そうな石造りの柱が並びます。15世紀に作られた寺院の柱だそうです。

 今では結婚式や洗礼式の記念撮影によく使われているとか。

 どこからか歌声が・・・。かつての洗濯場でミレイユさんが涼んでいました。足湯ならぬ足水。

 そして広場ではペタンクに興じる人たち。

 ゲームを少し楽しんだら、松ぼっくりトレインに乗って次の目的地へと向かいます。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******

今日、新しく引っ越してきた僕のアパートは駅と空港のそばにある。朝、起こされたのは列車の音でも飛行機の音でもなく、大騒ぎをする隣人だった[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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ジャスミン祭り [プロヴァンス地方]

 東京は昨日から涼しくなりました。これも一時的なもの。台風が去った後はまた猛暑に逆戻りのはず。

 昔の夏は良かったなあ〜。昼間は暑くても夜になるとす〜っと涼しい風が入ってきて癒されました。

 さて、香水の町として知られる南仏のグラース(Grasse)では、先週末、ジャスミン祭りが開催されました。

 グラースでは19世紀の中頃からジャスミンが育てられるようになったそうです。

 その花を愛でるのがこのお祭りです。

Paris_Grasse.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年8月6日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 おお、沿道の人たち、盛り上がってますねえ〜。どうやらパレードの人たちから花束が無料で配られるようです。

 きれいな花束。なんとしてもらいたくなる気持ち、わかります。皆さん、かなり大きめの花束を手にしています。

 お花と照明で装飾されたパレードの山車が見ている人たちを別世界へ連れて行ってくれます。

 山車の上からお花を投げているのはミス・グラースとその仲間たち。

 「全部の色が揃っててとっても素敵でしょう?」と女性。

 「いい香りがするの」と女の子。

 ジャスミン祭りはジャスミンの花の収穫時期に合わせて行われるそうです。

 最初のジャスミン祭りは1946年に行われました。終戦直後に香水製造業者が開催しました。

 ということは、70年以上も続いてきた歴史あるお祭りです。

 この日は、全部で55,000本の花が沿道の人たちに配られました。

 そして人気なのがこれ。ジャスミンのエッセンシャルオイル入りの水撒き。撒いているのは消防士さんたち。

 涼しくていい匂いがして一石二鳥ですね。

 全部で1200リットルのジャスミン水が振る舞われたそうです。

 「頭のてっぺんから足の先までジャスミンだよ」と男性。

 「消防士さんがジャスミンの香りの水をかけてくれるなんて素敵!」と女性。

 「今日はシャワーにかからないわよ。このまままで寝るわ」と別の女性。

 見ているだけでジャスミンの香りがしてきます。夜には花火も上がったようです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、若くてハンサムな消防士が3人も家にやってきた![黒ハート] いやいや、喜んでる場合じゃなかった。わが家が浸水してしまったのだった

VDM(Vie de Merde)より



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ゴッホのアルル [プロヴァンス地方]

 日本もフランスも暑い暑いというお話ばかりで二倍疲れます。

 エアコンの効いた室内にいる時間の方がはるかに長いのにおかしな話ですが、もうぐったりです。

 ひたすらこの暑い夏が終わるのを待つという感じになってます。

 それはさておき、恒例の週末旅は放送がお休みだったり以前の再放送だったりするので夏の間はお休みです。

 その代わり今日は、アルル時代のゴッホの足跡を辿るツアーに参加してみましょう。

Paris_Arles.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 3で2018年8月3日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ゴッホの足跡を探してアルルに来たら、まっ先に訪ねたいのがこのカフェLe Café La Nuit(オレンジ印)。

 世界中に知られるゴッホの名作「夜のカフェテラス」に描かれているお店です。壁にはヴァン・ゴッホのカフェという文字。

 ゴッホの描いたお店と同じ場所に、絵と同じように再現されたカフェです。

 本日、ツアーに連れて行ってくれるガイドのアンヌさんとは円形闘技場で待ち合わせです(青印)。

 ゴッホが色と光に溢れるプロヴァンス地方の町アルルにやってきたのは1888年2月のことでした。

 「ゴッホが列車でアルルに到着した時、30センチほどの雪が積もっていました。つまり、雪のため列車はアルルで停車したまま動けなくなったのです。ゴッホはアルルについてはあまり良く知りませんでした。ですからここに来たのは偶然だったんです」とアンヌさん。

 ええっ、偶然だったのかあ〜。アルルを目指してきたのかと思ってました。

 ゴッホは始め小さな宿に宿泊していましたが、その後、この家に部屋を借りて住むようになります。これが「黄色い家」です(黄印)。

 1944年の空襲で破壊されてしまったため当時の家は残っていません。

 「ゴッホにとっては理想的な住まいでした。ちょっと歩けばすぐに田舎の風景が広がっていたからです」

 この風景に魅了されたゴッホは何時間もアルルを歩き回ったそうです。そして夏の間、麦畑の刈り取りの様子を好んで描きました。

 「外に出て、実際に畑で働いている人を近くで見ながら絵を描きたかったんです」

 秋になるとあのゴーガンがやってきました。二人は2ヶ月ほど一緒に制作に励みますが、その後、関係は悪化します。

 1888年12月、ゴッホはゴーガンと口論になり、耳切り取り事件を起こします。そして精神を病み入院することになります」とマルチメディア図書館の館長さん。

 このゴッホの耳切り取り事件、実際はゴーガンがゴッホの耳を切り取ったのではないかと推測する研究者もいます。

 ゴーガンには暴力の匂いがプンプン漂うので、何んとなくそれを信じたいような・・・。

 自分で自分の耳を切り落とした自画像を描いたのではなく、ゴーガンに耳を切り落とされた自分の姿を描いたのではなかろうか?

 それはさておき、ここがその病院のあったところです(赤印)。

 ゴッホはここの庭を描いています。しかし、1960年には庭はなくなっていました。

 「ここは駐車場に作り変えられていました。車が何台も停められてたんです。病院は別の場所に引っ越していました」

 現在の庭はゴッホの絵をもとに復元されたもの。毎年、多くの観光客がこの美しい庭を見学にやってくるそうです。

 「ここでゴッホが苦しみに耐えていたかと思うと心が動かされます」と女性。

 ゴッホの個性的な絵と激動の一生に惹きつけられてアルルを訪ねる人がたくさんいるようです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、カフェテラスで友人と待ち合わせをした。カフェに着いた時、バッグの中に入れてきたのは携帯ではなくテレビのリモコンだったことに気がついた [ふらふら]

VDM(Vie de Merde)より



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サクランボの収穫2018 [プロヴァンス地方]

 昨日はあまりの寒さにマフラーを巻きました。

 一度、暖かい春を体験しているだけに、この寒さはちょっと堪えますねえ〜。

 冬物は洗濯してタンスの奥にしまいこんでしまったため、ひたすら春物を重ね着をして寒さを乗り切りました。

 雨の中、駅のホームで電車が来るのを待っていたら、土手に植わっている紫陽花に蕾がつき始めているのに気がつきました。

 今月末あたりから咲き始めるのかもしれません。

 さて、フランス南部の町ベルガルド(Bellegarde)ではサクランボの収穫が始まったそうです。

Paris_Bellegarde.jpg



下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月8日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらは朝の果樹園です。

 緑の葉っぱに覆われて実らしいものは見あたりませんが、よくよく見るとこんなところに赤い実をつけていました。

 おお、こんなに採れました。

 「サクランボの季節が始まりました。お天気が良くて日差しがありますが、暑すぎないので外で作業するのにちょうどいいですよ」と女性。

 こちらの果樹園ではサクランボの収穫のためにこの時期だけ臨時で6人の作業員を雇って本格的にサクランボの収穫を開始しました。

 赤い実もありますが、まだ青い熟してない実もあります。

 「熟してないの摘んでしまわないように気をつけなくてはなりません」と作業員。

 胡桃やアーモンドの木のように幹全体を小刻みにゆらして一斉に実が落ちてきたところを片っ端から拾うというようなやり方はサクランボには通じないですね。

 こうして手作業で収穫するしかなさそうです。

 ここで収穫されているのは “プリミュラ(primula)” と呼ばれる品種です。

 どれどれ、ちょっと食べてみましょう。

 「硬すぎず柔らかすぎず、瑞々しくて、適度に甘い。口の中でじわっと甘さが広がるような感じです」と男性。

 試食は労働者の特権です!

 一方、生産者にとっては喜びの瞬間です。

 「どれも粒ぞろいです。春先に霜が降りた時は心配しましたが、これだけたくさんの実をつけてくれたのでとても嬉しいです」と果樹園のオーナー。

 今日、収穫されたサクランボは1キロあたり6ユーロ(約800円)ほどで出荷されるそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、お酒を飲んだ後で無性に果物が食べたくなり、思わずキウイにかじりついた。皮をむかずに・・・

VDM(Vie de Merde)より



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ブラッスリー3 [プロヴァンス地方]

 大雪とこの寒さで、すっかり縮こまってしまったに違いないと思いながら、近くの公園の梅を見に行ったら、むしろ開花がさらに進んでおりました。

 梅は寒さにはめっぽう強いようです。

 さて、シリーズの三回目は、南仏の都市エクス=アン=プロヴァンスにあるブラッスリーLes Deux Garçonsを訪ねます。

Paris_AixenPro.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年1月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 南仏は冬の間も太陽の日差しがなくなることはありませんが、この日は曇り空。ちょっと寒そうな感じがします。

 ここ、ミラボー広場のブラッスリーLes Deux Garçonsのテラスでは、常連客が朝のホットコーヒーを飲んでいます。

 一方、お店の中のテーブルもお客様で埋まっています。

 こちらの男性は大学の歴史の先生。かれこれ25年も前からほとんど毎日このお店に通っています。

 「基本的にここは静かなんですよ。それに、今日みたいにお天気の悪い時は、お店の中がゆっくりくつろげる大切な場所なんです」と先生。

 しかし、お昼の時間になるとちょっと慌しくなります。

 ランチのための最初のお客様がお見えになりました。ご注文は海の幸の盛り合わせ。お店のスペシャリテです。

 おお、豪華。牡蠣にオマールエビにムール貝等々。美味しそう〜。

 厨房は、次から次へと入ってくるオーダーに大忙しです。

 お店の創業は1792年ですが、建物はそれより更に古く、1660年に建てられました。

 インテリアは前の二つに比べるとわりに上品は仕立てになっています。

 「あの見事なフリーズを見てください。小さな天使が花づなを持っている様子が彫られていますが、18世紀末の典型的な装飾の一つです。ルイ・フィリップ1世時代のものですが、この雰囲気が気に入って若者たちが集まるようになりました」と観光事務所の所長さん。

 その若者たちの中にいたのが、セザンヌやエミール・ゾラでした。

 更に、ピカソ、ピアフ、シャルル・トレネ、近年ではジャン・レノ、ソフィ・マルソー、ヒュー・グラント、ジョージ・クルーニーなど多くのセレブもこの店に足を運んでいます。

 「ここは街の目印みたいなものなんです。多くの人がここを待ち合わせの場所にしていますよ」と給仕係。

 「このブラッスリーは地元の人たちの生活の場になっているんです。決して飾りの一つではありませんよ」と女性。

 1840年に、カフェを経営していた二人の男性ギドニ(Guidoni)とゲリニ(Guérini)が店を買い取り、現在の名前Les Deux Garçons(二人の男子)に変えて再オープンさせました。

 「ここは創造を生む場所なんです。お店の中の人や物の全てに歴史があり、ここへ来れば日常とは違った別の世界にひたることができるんです」とデッサンの先生をしているヴェロニクさん。

 そして今日のお店にも甘くて美味しそうなデザートが揃えてありました。

 「ババオロム、レモンタルト、メレンゲ、マカロンなど、毎日豊富なお菓子をご用意してあります」と係の女性。

 そして南仏名物のカリソンもあります。

 セレブが訪れるというブラッスリーですが、気軽に誰でも入っていけそうなお店でした。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、勇気を出して好きな男の子のそばに座って討論会に参加した。すると向こう側に座っていた女の子が討論に加わってきた。そして会が終わる頃には、その二人が仲良しカップルになって帰って行った[もうやだ~(悲しい顔)]

VDM(Vie de Merde)より



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南仏伝統のクリスマス [プロヴァンス地方]

 昨晩、東京駅に行く用事があり、少し早めの時間に着いたので、あの新しく整備された丸の内側の広場でも見ていくかと思い立ち、行ってみました。

 ところが、人がいっぱいで、しかもあちこちにフェンスが置いてあって、ちっとも美しくない。

 結局、セコセコした広場でした。

 イルミネーションかなんかのイベントをやっていたようなので時期が悪かったのかもしれないですねえ。残念。

 さて、25日を過ぎると賞味期限の切れたケーキのようになってしまうクリスマスですが、フランスのニュース番組では、各地のクリスマスの様子が取り上げられています。

 その中の一つ、プロヴァンスのクリスマスを紹介します。

 ゴッホが療養で滞在していたこともある南仏の小さな町サン=レミ=ドゥ=プロヴァンス(Saint-Rémy-de-Provence)では、伝統的なクリスマスのミサが今でも行われているそうです。

Paris_StRemiPro.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年12月25日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 クリスマスイヴの夜。

 伝統の衣装を身につけ、ランプを手にした人たちが、太鼓と笛の音に合わせて行進していきます。

 「これは仮装行列なんかじゃないですよ。プロヴァンスの大切な伝統行事なんです」と男性。

 「田舎で生まれ育った羊飼いたちは、生まれたばかりのイエスに会いにやってきたんです」と別の男性。

 行列の向かった先はサン=マルタン参事会教会。

 時間は間もなく夜の0時。真夜中のミサがいよいよ始まります。

 やってきたのは2匹の子羊。

 これから神の祝福を受け、幼子イエスに捧げられます。その場面が寸劇で再現されているようです。

 「うちは4世代も前からこのミサを続けていますよ」と男性。

 ちょっとびっくりして暴れていた子羊も、しばらくすると慣れてきておとなしくなったようです。

 司祭らしき人が手にしているのが幼子イエス。

 「家族全員が揃うミサなんです」と男性。

 「プロヴァンス伝統のミサがこうして毎年行われ、私も参加できて幸せです」と女性。

 「ここのクリスマスは歴史と精神を感じます」と若い女性。

 実際に教会に通っている信者は昔に比べると少なくなっているようですが、こうして伝統を守り続けている方たちもそれなりにいるようです。

 改めてクリスマスはキリストの誕生を祝う日だったということを思い出させてくれる南仏の行事でした。


******* フランス人のつぶやき *******

今日、弟はキリストが水の上を歩いたことを初めて知った。そして、同じ名前でありながら、泳ぐこともできない僕のハムスターは、カゴの中でゴロンと横になっていた

VDM(Vie de Merde)より



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フランスのベニス4 [プロヴァンス地方]

 フランスのベニスと呼ばれている町や村を紹介するシリーズも最後になりました。

 今回は、アヴィニョン近郊の町イル=シュル=ラ=ソルグ(L’Isle-sur-la-Sorgue)を訪ねます。

 町の名前から察するに、どうもソルグという川が町を流れているようです。

Paris_lislesurlasorgue.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年9月21日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 板のようなボートをソルグ川に浮かべる男性二人。

 このボート、プロヴァンスでは “ネゴ・シン(Nego Chin)” という名でよく知られているそうです。

 ネゴは方言で「溺れる」、シンは「犬」という意味。

 どうも最初に乗り込む時が少々不安定らしく、イヌが溺れるボートというような意味らしい。

 とはいうものの、長さ5メートルの小さなこのボート、軽くて速いのが特徴です。

 そしてご覧の通り、どんな場所でもささっと通り抜けてしまいます。

 かつては漁師のための舟だったそうです。今はレジャーや観光に使われています。

 それにしてもソルグ川の水の美しいこと!この澄んだ水の上をネゴ・シンでスイスイ走っているのがヴァンサンさんとギヨームさん。

 「かつてはこの川に水車が14台も設置されていました。その動力のおかげでこの地域に産業が興たのです。19世紀中頃には工場が40軒ほどありました」とヴァンサンさん。

 この川の水は染物や製紙などにも利用されたようです。

 水路は合計で35キロにもなります。19世紀には150軒もの製造工場があり、数千家族がここで暮らしていました。

 マリーさんはこの地域の観光責任者。

 「この町はソルグ川を中心にして造られた町です。川の水は特にきれいで、温度は一年を通じて13℃。1965年まではこの水を一日に15,000リットル汲み上げていました」

 また、住民たちはここで採れた魚やザリガニを、20キロほど離れたアヴィニョンの教皇に献上していたそうです。

 こんなきれいな水で育った魚はさぞかし美味しかったでしょうね。それにザリガニも。

 マリーさんのお話によれば、ザリガニはワインのシャトー・ヌフ・デュ・パプと一緒に食べると美味しいそうです。

 水上を進んで行くネゴ・シンはベニスのゴンドラにちょっと似てます。

 「この町はプロヴァンスのベニスとよく言われますが、正確にはコンタディヌのベニスです。ここがフランス領になったのは1792年で、それまでは教皇によって治められていたコンタ国だったんです」

 水路にはあちこちにネゴ・シンが浮かんでいます。どこでも簡単に通り抜けられるとは言っても、こんな大変な場所もあります。これじゃあ犬も溺れます!

 さらに、水路の入り口はかなり狭く、流れに逆らうように進まなくてはならないらしく、力がないとちょっと難しいらしい。

 陸上ならこんな素敵な眺めをのんびり楽しむことができます。

 川の両岸にはカフェやレストランなどの他に、250もの古物商が軒を並べているそうです。

 終わり。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、危うく溺れるところだった。洗面台で髪を洗いながらウッカリ眠り込んでしまったのだ[あせあせ(飛び散る汗)]


VDM(Vie de Merde)より


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ラベンダーの収穫 [プロヴァンス地方]

 このところ「国民を馬鹿にしてんのか?!」と言いたくなるようなことばかりでイヤになります。

 獣医学科を増やすより、ちゃんとした政治家を育成することの方が最優先事項じゃないですかねえ〜。

 それはさて置き、南仏ではラベンダーが開花の時期を迎えています。

Paris_Valensol.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年6月27日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 あたり一面に広がるラベンダー畑。紫一色です。

 ツーリストの皆さん、早速、記念写真をパチリ。

 「ラベンダー畑を見つけたら、これがまた素晴らしいじゃないですか。だから写真を撮ったんです」と男性。

 「この色、このラベンダーの色がいいんですよ」と女性。

 色だけではありません。あたり一面に漂うこの香り。

 これだけ咲いてるんですから確かに、あの香りでいっぱいなんでしょうけど、ビデオだけではどうにも・・・。

 今年は雨の量が少なかったせいで、発育が早く、収穫もいつもより少々早めになるようです。

 「これを見てください。半分開花して半分はまだです。この差がもう少し縮まったら収穫します」とジルさん。

 ヴァランソル(Valensole)は人口2,000人ほどの小さな村ですが、ラベンダーの村として世界中にその名が知れ渡っています。

 海外からのお客様が特産品を求めてお店にやってきました。

 ラベンダーの石鹸。ずいぶん大きいですね。

 猛暑で汗でベトベトになった身体をこの石鹸で洗ってシャワーにかかったらずいぶんと気持ちがいいでしょうね。

 洗った後にはラベンダーの香りが残ります。

 そしてエッセンシャルオイルもあります。

 無水エタノールで希釈してスプレーすると部屋の中に香りが広がっていい感じになります。

 そして袋詰めラベンダー。

 村では代々ラベンダーに薬のような効果があることが伝えられてきました。

 「気分がふさぎ込んだ時に、こうして揉んで匂いを嗅ぐと心が休まりますよ。お風呂の中に入れてもいいんです」とお店の方。

 お店の方のお話によると、いびきを防ぐ効果もあるとか。

 本当かしら?

 最近はやらなくなってしまいましたが、昔はラベンダーの香りのお線香をトイレのにおい消しに使ったりしてました。

 このビデオを見ていたらまた使ってみたくなりました。

 確かにイライラした時なんかにラベンダーの匂いを嗅ぐと心が休まりました。不思議です。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、朝の7時58分にシャワー室に入って8時1分に身体中に石鹸をつけて、8時2分に思い出した。8時から水道工事で断水になることを・・・


VDM(Vie de Merde)より


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ジプシーの巡礼祭 [プロヴァンス地方]

 アメリカのロサンゼルスで、ドナルド・トランプのそっくりさん世界大会が開催されたそうです。

 その時の様子が→こちら

 人相や身なりだけでなく、その発言内容もそっくり度が審査されるとか。

 最後に拍手で舞台に上がったドメニコさんが初代チャンピオン。さすがによく似てました。

 本物は外遊中。マクロンとはブリュッセルで会うようです。

 さて、5月24日と25日はジプシーの巡礼祭。

 毎年、南フランスのカマルグ地方の街サント=マリー=ドゥ=ラ=メール(Saintes-Maries-de-la-Mer)で行われます。

Paris_StMDM.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月24日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 巡礼は聖女サラに捧げる歌から始まりました。聖女サラはジプシーの守護聖人です。

 「小さい頃から父がこうしてギターを弾きながら歌ってくれました」と男性。

 音楽が聞こえてくるとダンスが始まります。

 こちらのご家族、毎年、この日になるとこうして巡礼にやってくるそうです。

 「小さい時は馬に乗ってきましたよ。この日は必ずここにきます」と女性。

 ロマ、シンティ、ツィガヌなど、様々なルーツのジプシーがこの街に集まってきます。

 そして、観光客も世界中からやってきます。

 その数、数千人にもなるとか。

 「5月になるとなぜかここに来たくなるんですよ」と男性。

 「これは一つの文化なんです。それに愛でもあります。家族全員がここに集まるんです」と別の男性。

 音楽とダンスで再会をお祝いしたら、静かにお祈りの時間です。

 ここはノートル=ダム=ドゥ=ラ=メール教会の地下礼拝堂。

 ろうそくに日を灯し、黒い聖女サラ像に祈りを捧げます。

 サラは、キリストの磔刑後この地にやってきた3人のマリアの従者で、エジプトまたはインドから来たとされています。

 そのために黒い像になっているらしい。

 「喜びや苦労を打ち明けに来ました」と女性。

 何か願いを叶えてもらうために来た人もいるようです。

 「聞き入れてくれるのかくれないのかわかりませんけどね」と男性。

 このジプシーの巡礼祭は1935年から始まったそうです。

 25日には、この黒いサラ像は興しに乗せられ海まで連れて行かれるようです。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、幼稚園で初めてギターを子供達に見せた。10分ほど演奏すると子供達が周りに集まってきた。ギターについて何か聞かれるぞと思ったら、最初の子が言った。『どうして先生には髪の毛がないの?』


VDM(Vie de Merde)より


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さくらんぼの季節 [プロヴァンス地方]

 マクロン大統領がドイツのメルケル首相を訪問した映像が→こちら

 すごく仲よさそうじゃないですか。5年も前からの知り合いだそうですから心配なし。

 一方、組閣ですが、現地時間の今日午後3時(日本時間の午後10時)に発表されるそうです。

 散々待たされた挙句、またあの事務局長が発表するんでしょうか?

 今度は人数が多いから15秒で終わりってわけにはいかないですよ。

 男女半々ということらしいので16人くらいでしょうか?となると一人15秒で少なくとも5分くらいはかかりますよね。

 どうも、右派、左派、中道を、がらがらぽんとやって出来るんじゃないですかねえ。ちょっと楽しみです。

 とはいうものの、来月には国民議会選挙が控えているので、選挙後にまた組閣をやり直さなくてはならなくなるでしょう。

 それはさておき、フランスではそろそろさくらんぼが市場に並び始めました。

Paris_MVentoux.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月16日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 緑の葉っぱの間から、たわわに実った赤いさくらんぼがのぞいています。

 ここはヴァントゥー山の麓にある果樹園。

 1週間ほど前からさくらんぼの収穫が始まりました。

 果樹園のオーナーのジャン=クリストフさん、お天気と相談しながらここまで育ててきました。 

 「質のいい実に育ちました。いい色をしています。ツヤもありますよ。中には糖分がいっぱい詰まってます」

 さくらんぼにもいろんな種類があるようです。それによって熟す時期も違うそうです。

 「ここは自然の環境に恵まれた特別の場所なんです。日差しに恵まれ、雨も多すぎず少なすぎず、必要な分だけ降ってくれます」

 収穫されたさくらんぼは、すぐに青空市場に並びます。

 一つ二つ味見をしたら、どのお客様も必ず買って行ってくれるそうです。

 「すごくおいしいわあ。デザートにしていただきます」

 ここはフランスで一番さくらんぼの生産が盛んな地域なんだそうです。

 収穫は後6〜7週間続けられるそうです。

 もう何年の前のことですが、欧州を旅して回っていた頃、街角の屋台で売っているさくらんぼをよく食べました。

 三角の紙の袋一杯に詰め込んでくれるの、上の方から順に歩きながら食べたものです。

 またこの時期の欧州の気候がいいんですよねえ〜。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、飲み会から帰ったらフルーツが食べたくなった。で、思わず皮付きのキウイを丸かじりしてしまった[あせあせ(飛び散る汗)]


VDM(Vie de Merde)より


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