大潮 [ノルマンディー地方]
少し厚着をすると夜も暖房なしですごせるようになりました。
暦の上では昨日からもう春ですもんね。梅の花が散って、次は桜の番です。
東京の開花予測はどうなっているかなと調べたら・・・なんと本日ではありませんか!今年はずいぶん早いですね。
今週末から咲き始めるとなると来週末までもつかどうか。お天気しだいということでしょうか。
さて、本日の話題は、昨日も少しお話ししましたが、“今世紀最大の大潮”についてです。
ノルマンディーやブルターニュに大勢の観光客が押し寄せているようですが、一番気になるのはあの世界遺産のモン=サン=ミッシェルです。
どんな具合になっているのでしょう?土曜日の朝の様子をごらんください。
下記ウィンドウの▸をクリックしてビデオをご覧下さい。(2015年3月21日に公開)
朝7時45分のモン=サン=ミッシェルです。
周りがすべて海に覆われ、離れ小島になっていました。そばにはヨットが浮かんでいます。
“今世紀最大”とはいうものの、この現象、約18年に一度現れるそうです。
昨晩の最大引き潮の水位がこれくらいだとすると、それから14メートルも高い位置に上がってきています。建物にすると4階分ほど。
このスペクタクルを一目見ようと10,000人もの見物客が集まったそうです。橋の上は鈴なり。
「モン=サン=ミッシェルの周りにこれだけの人が集まるなんですごいことですよ。感動的です」と男性。
「これだけの海水が上がってくるなんてねえ。自然の力なんでしょうね」
「驚かされたのは潮の速さですね」
見物客は陸だけではなく海にもいました。
そして皆さん、写真撮影にお忙しいようです。この機を逃せば、2033年までお預けになってしまいます。
一方、モン=サン=ミッシェルにほど近いサン・マロの海岸も下記の映像のように大変なことになっていました。
海岸まで波が押し寄せています。防波堤を乗り越えて海水が浸入してきそうな勢いです。
危険なのでパトロール隊が巡回しているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、一緒に暮らして4年以上にもなるのに、彼が持っているのは私の写真より自分の車の写真の方が多い」
VDM (Vie de merde)より
空から見たモンサンミッシェル [ノルマンディー地方]
2020年には東京でオリンピックが開催されることになっていますが、2024年の開催地にパリ市が立候補しようとしています。
市長のアンヌ・イダルゴさんは大変乗り気で、今年4月に市議会に議案を提出し、可決されたところで立候補が発表されるという段取りになっているとか。
資金の調達先も確保されているようですし、立候補することは間違いなさそうです。
東京の次はパリか・・・。
パリと言えば、市長のアンヌ・イダルゴさん、昨日紹介したマクロン法に大反対で、「民主主義の逆行だ!」と述べたとか。
法案は可決されましたが、反対する議員さんも相当数いたようです。
ここまで不景気じゃなかったら、この法案も否決されていたかもしれません。
さて、話は変わりますが、最近、様々な分野から注目を浴びているのが、小型の無人飛行機ドローン。
微妙な高さからの映像を撮影したり物を運んだりと、活躍の場がどんどん大きくなりそうです。
本日はそのドローンが撮影した映像をごらんください。
当ブログでなんども登場している、フランスの世界遺産、モン=サン=ミッシェルの映像です。
またモン=サン=ミッシェルかあ〜とお思いの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、今回の映像はこれまでの映像と一味違って、一見の価値があります。バックに流れる音楽が今ひとつですが、ぜひご覧ください。
下記ウィンドウの▸をクリックしてビデオをご覧下さい。(2015年2月11日に公開)
Le Mont Saint-Michel 投稿者 EditionNumerique
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ボーイフレンドにダイエットを始めると宣言した。すると彼は、両手を合わせ、目を天に向けて叫んだ。『主をほめたたえよ!』」
VDM (Vie de merde)より
カマンベール村のカマンベール [ノルマンディー地方]
フランス人男性は、ハイヒールを履いている女性に親切だとか。
南ブルターニュ大学の研究者が行った調査によると、どうもそうらしいです。
調査は二人の女子大生の助けを借りて行われました。
一人はハイヒール(9 cm)を履き、もう一人はフラットシューズ。
このそれぞれが、通りでアンケート調査を行うのですが、このアンケートの最中に、わざと手袋を落とします。
で、男性がそれを拾うのを手伝ってくれるかどうかを調べる、というのが本当の調査の目的です。
結果、フラットシューズよりハイヒールを履いている方が、手伝ってくれる男性の数が30%ほど多かったそうです。
どうやらハイヒールの方が男性が女性をより強く感じる。従って女性に親切にする、ということのようです。
なんとなくうなずけるような結果ですが、日本人男性の皆様方はどう思われるでしょう???
さて、本日はチーズのお話です。
フランスのチーズで一番よく知られているのがカマンベール。ノルマンディ地方のあちこちで作られていますが、元々は同じ名前の村、つまりカマンベール村で生まれたのがカマンベールチーズです。
そして、現在、村に唯一残るチーズ製造所が売りにだされているそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年1月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが原因のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここがカマンベール村です。そして村に唯一残る製造所デュランで作られているのがこのチーズ。もちろんAOP付き。
フランソワ・デュランさんは、35年にわたってこのチーズを作り続けてきました。
「毎日、4時間くらい同じ動作の繰り返しですよ。すべて手作業で行わなくてはなりませんからね」
ちょっとお疲れでしょうか?
一日600個のカマンベールを製造し、年間の売り上げ高は600,000ユーロ。悪くないですね。
売りに出した途端、300件にものぼる応募があったそうです。
応募者が惹きつけられたのは利益率というより別のところにあるようです。
「皆さん、フランスのカマンベールの手作りチーズというのに一番魅力を感じていらっしゃるようです。特にアジアの方々にはそのイメージが強いようです」
ちなみに中国の企業が200万ユーロで買い取りたいと提案しているとか。
現在、有力候補として3つの企業が最終選考に残っているそうです。
所有者が変わっても同じ味を守って行って欲しいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、不器用で女らしさに欠ける私。現状を打破しようと、絨毯の敷かれたアパートの廊下をハイヒールを履いて歩く練習をしていたら、お隣さんにその姿を撮影され、YouTubeにアップされてしまった」
VDM (Vie de merde)より
秋の訪れ [ノルマンディー地方]
夏が終わらないとぶつぶつ文句を言っていたら、風邪を引き込んでしまい、ブログの更新ならずでした。(涙)
さて、予報を見ると東京はまだまだ25℃まで上がる日が続きそうですが、フランスのノルマンディ地方はすでに秋が始まっています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年10月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
チーズでお馴染みの村ポン=レヴェックの朝市。
朝の気温は、なんと5℃。秋を通り越して冬なのでは?
「足は夏、上は秋ですよ(笑)」とサンダル履きに厚手のジャケットを羽織った女性。
どうやら先週末はまだまだ夏の気候だったようです。これだけ気温が違うと合わせるのが大変ですね。
しかし、お店の方はそうでもなさそう。暖かそうなコートを着込んでます。
「もう冬間近ですよ」とお店の女性。
膝の上のワンちゃんもコートを着込んでました。
お店には暖かそうな料理が並んでいます。
ローストチキン、シュークルート、ブーフ・ブルギーニョン・・・。
「こうなると暖かいお料理を考えなくてはならないですね」と女性。
寒くなると食べたくなるのが暖かいスープやポタージュ。
となると主役の野菜は、ネギ、ニンジン、カリフラワー、ジャガイモ等々。
「私は朝の4時半頃に家を出てきましたが、気温は2℃でしたよ」と八百屋さん。
暖かいコーヒーを出すお店もあります。カフェ一杯1.30ユーロ(180円ほど)。安いですね。
「コーヒーと紅茶を用意しました。いつもより売れ行きはいいですよ」とお店の女性。
皆さん、寒い中、しっかりコートを羽織り、食材を求めて朝市にやってきました。
「ノルマンディーですからね。寒くなるのには慣れてますよ」とスカーフを巻いた女性。
やはり北のノルマンディーは寒くなるのが早いようです。
東京もそろそろ本格的な秋が始まって欲しいものです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、地下鉄が急停車したとき、初めて自分が厚化粧だということに気がついた。というのも、急停車したとたん、前の人の黒いコートに顔面衝突。慌てて離れてよく見ると、そこには私の顔がくっきりと・・・」
VDM (Vie de merde)より
橋の完成 [ノルマンディー地方]
一昨日の夕方の雷雨は強烈でした。
東京一帯が雷雲に覆われ、巨大な稲光があちこちでひっきりなしに起きたかと思えば、直後に耳をつんざくような轟音が鳴り響いていました。さすがに恐ろしくなりました。
このところ夕方になると決まって雷雨が発生します。朝は晴れていても夕方にはどうなるか分かりません。傘は必携です。
それはさておき、本日の話題は、ただいま改修工事中の世界遺産モン=サン=ミッシェル。
アクセスの悪さが問題になっていましたが、今週の火曜日に陸と島を結ぶ橋が完成しました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年7月22日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ツーリストの皆さんが歩いているのがその橋です。
全長700m。現在のところ歩行者のみ通行が許されています。
右側には土手の上に作られた道路がまだ残っています。
「こうして歩きながら、少しずつ近づいて来るモン=サン=ミッシェルを見られるのは良いですね」と女性。
「工事が始まった頃から気になっていました。橋が出来たら一番に渡ろうと思ってましたよ」と年配の男性。
工事が始まる前のモン=サン=ミッシェルには、乗用車や観光バスが止まれるような大きな駐車場がありました。
人里離れた島というイメージはどこにもありません。
そして、人工的に作られた土手の影響で、砂は堆積する一方。このままでは自然の風景が変わってしまうと、再生のための大工事が始まったのでした。
島のお土産屋さんを訪ねてみると、昔のモン=サン=ミッシェルの絵や写真が売られていました。
「この絵はがきは写真を加工したもので土手は消されてます」とお店の方。
因に土手が作られたのは19世紀末のこと。
土手が作られてから5年後の写真を見せてくれましたが、なんと列車が走っているではありませんか!
この時代、人間は便利さだけを追求していたのですね。
土手のおかげで砂が堆積し、今は島まで歩いて渡ることも容易になりました。
「昔のモン=サン=ミッシェルは、一日中、海に囲まれていたんです。つまり陸から離れた小島だったのです」と女性。
いずれ土手は解体され、堆積した砂も取り除かれます。
そうすれば、昔の姿を取り戻すことになります。しかし、完成までにはまだまだ時間がかかりそうです。
尚、工事についての詳細は以前の記事で紹介しています。興味のある方は→こちら
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、海岸で釣りをしていたら大きなスズキが釣れた。大満足で鼻高々。どうしても人に見せびらかしたくなって人通りの激しいビーチの砂の上にスズキを置いた。すると、一匹の犬がやって来て魚の匂いをかいだかと思ったら、おしっこをかけて立ち去った」
VDM (Vie de merde)より
エトルタの礼拝堂 [ノルマンディー地方]
フランス・ノルマンディ地方のリゾート地エトルタ。
英仏海峡に向かってそびえ立つ断崖と、その個性的な造形で知られています。
そのアモンの断崖の上にある礼拝堂が売りに出されたそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年7月9日に放送)
エトルタと言えば、アヴァルの断崖、アーチ型の岩、そして海から突き出たような岩“エトルタの針”ですが、反対側にあるアモンの断崖の上からなら、この全景を見渡すことができます。
そして、そこにあるのが船乗りたちの手に寄って作られた礼拝堂です。
正式な名称をノートル=ダム・ドゥ・ラ・ガルド礼拝堂と言い、1850年頃に作られ、第二次世界大戦で破壊された後、1950年に再建されました。
この礼拝堂、てっきり公共物だと思っていましたが、私物でした。
そしてこの度、売りに出されたというわけです。金額は28万ユーロ。日本円でざっと3900万円ほどです。
買手としてエトルタ村が有力視されています。
「村にとっては貴重な建物ですし、村の歴史の一つでもあります。村の文化的な施設としての役割を果たしてくれるのではと思っています」と男性(村長さん???)。
外観と同様に屋内も素朴な作りになっていて、来る人を暖かく迎えてくれそうです。
7月、8月は水曜日にミサも行われているそうです。
しかし、この礼拝堂を手に入れるためには28万ユーロが必要です。しかも、購入後も修復のためにさらなる経費がかかります。
村では、企業や個人からの寄付や司教区との連携などを念頭に、資金を集めることにしているそうです。
「ここで、ちょっとしたコンサートを開くなんていうのはいいですね。他にもいろんなことができそうですし。そうは言っても、先立つものは資金です。なんとかなるんじゃないかと思っていますがね・・・」
夢は大きく膨らみますが、小さな村で28万ユーロを集めるのはそう簡単なことではなさそうです。
でも、がんばっていただきたいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、17才の息子が、妹をネットオークションで売りに出した」
VDM (Vie de merde)より
D-Day [ノルマンディー地方]
今週木曜日、学生など若い人たちの呼びかけで、フランスの各地で反国民戦線のデモが行われたそうです。
その時の様子に興味のある方は→こちら。
「国民戦線が多数党になるようなことがあってはならないです」と、ストラスブールにある欧州議会本会議場前で、デモに参加していた女子学生が言っていました。
学生とは言え、このようなデモがどんどん拡大して行くと大きな力を持つようになるのがフランスです。
さて、来週の金曜日6月6日は、D-Day、あのノルマンディー上陸作戦の記念日です。
今年でちょうど70周年を迎えますが、この上陸地点となっていた海岸(下記地図の赤い線)を、ユネスコの世界遺産に登録しようという動きがあるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年5月30日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここがその海岸。
連合国側はここを5つの地点に分けて、ユタ・ビーチ、オマハ・ビーチ、ソード・ビーチ、ジュノー・ビーチ、ゴールド・ビーチというコードネームで呼んでいました。
フランスは、今年4月、この海岸全体をユネスコ世界遺産の登録候補として申請したそうです。
「フランスを解放するために亡くなった方々がおおぜいいらっしゃいます。感謝の気持ちを表すのは当然のことだと思いますよ」と男性。
海岸には激しい戦闘の跡が残されています。
カナダ軍が上陸したジュノー・ビーチには、当時の様子を物語る記念館が設けられています。
「当時の様子がよく分かるように展示されています。ここは関係者の人々がお金を出し合ってつくられた私立の記念館です。運営を続けて行くためには入場者が必要なんです」と記念館の方。
世界遺産に登録されれば、観光客が20〜30%増えると予想されています。
そうなれば、記念館だけではなく一般の小売店もその恩恵を受けることになりそうです。
現在、ユネスコでは、21ヶ国によって世界遺産にふさわしいかどうかが検討されており、結果が分かるまでにまだ1年半ほどかかるとのことです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、初めて僕の彼女の家族にあった。不思議なことに彼女の父親とはどこかで合ったような気がした。父親の仕事が機動隊員だと聞いて、思い出した。高校のときデモに参加して機動隊に腕を折られそうになった。その時の隊員が彼だったのだ」
VDM (Vie de merde)より
フランスの最も美しい村2 その2 [ノルマンディー地方]
昨日の東京はいま一つのお天気で、春にしては少々肌寒い一日となりました。
春先はなかなかお天気が安定しません。油断大敵。
さて、フランスで最も美しい村シリーズの二回目は、ノルマンディ地方にあるル・ベック=ヘルワン村(Le Bec-Hellouin)を訪ねます。(下記地図の赤印)。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年4月15日に放送)(▸をクリックしても画像が出て来ない場合は、ウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
空に向かって伸びる修道院の塔。
サン=ニコラの塔と言って、村の目印のような建物です。
高さは130メートル。パリのノートルダム大聖堂の高さが127メートルですから、それより3メートルほど勝っています。
修道院の静かで美しい回廊。第二次世界大戦の頃は軍の施設になっていたというのが嘘のようです。
建物にはその時代その時代で手が入れられました。
そして再び僧侶の手に戻ったのが1948年のことでした。
ベネディクト派の修道院らしく“祈りと労働”が生活の基本。
その労働の一つが陶器の製作です。僧侶の手で作られた陶器は修道院の売店やネットで販売されているそうです。
毎年8万人あまりの観光客が訪れるというこの村のもう一つの魅力は、木組みの古い建物。
男性の後ろに見えていた建物は村で一番古い建物だそうです。
黒いジャケットの男性はクリスチャンさん。30年前からこの村で暮らしています。
「この教会の鐘の音・・・これが毎日聞こえてくるんですよ。いいでしょ?」とクリスチャンさん。
村は修道院と一体になった感がありますが、ちょっと意外な側面もあります。
「革命から第二次世界大戦までこの村には軍が駐屯していました。大勢の人がこの村に集まっていたのです。となると当然、男性を相手にその手の商売をする施設もありました。後ろの建物はそれ用の施設だったんですよ」とクリスチャンさん。
そんな歴史を持つ村も、今は人口400人ほどのゆったりとした時間の流れる村になりました。
そんな村に魅かれて一年前からレストランを開業したのがダヴィッドさんです。
「皆が顔見知りの小さな村ですよ。冬はし〜んと静まり返っていますが、暖かくなると大勢の観光客がやってきます」
春の訪れとともに植木の手入れに余念がないのがエリザベトさん。
「冬の間、ずっと部屋の中で過ごしていた植木たちを外に出して深呼吸させているんです」
それにしてもエリザベトさんのご自宅はみごとな木組みの家でした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、息子に水の節約が大事だと教えた。例えば、植木に水をやるときは、湧かしたお湯の残りを使うとか・・・。お湯が冷めるまで待てと言わなかったのが失敗だった。植物たちよ、アーメン」
VDM (Vie de merde)より
フランス西部岬めぐり その1 [ノルマンディー地方]
仕事が立て込みましてブログの更新ならずでした。
さて今日から、フランス西部の岬の町を訪ねます。いつものように5回のシリーズです。
第一回目の今日は、あの世界遺産のモン=サン=ミッシェルです(下記地図の青印)。
より大きな地図で フランス西部岬めぐり を表示
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月27日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
毎年350万人が訪れると言うモン=サン=ミッシェル。
いつ行っても観光客でいっぱいですが、さすがに冬は静かだそうです。
空から見たこの姿。回りを城壁に囲まれているのがよく分かります。
この島だけで一つの自治体です。人口は43人(2011年調べ)。ここで暮らしている人たちがいるんですね。
一番高いところには修道院が立っています。
冬の主役は観光客より、ここの修道士や修道女。
人口43人の中にこの方たちも含まれているのでしょうか?
小さな地下礼拝堂ではミサが行われていました。
11月から翌年の4月までミサの場所として使われているそうです。そして、観光客にも開かれています。
荘厳なミサというより、親密で暖かいお祈りの会と言った雰囲気のミサです。
これが終わると、修道士たちは別の部屋で食事をとります。
さて通りに出ると、やはり観光客が古い街並の中をそぞろ歩いていました。
これくらいの人数なら、ゆっくり落ち着いて観光ができそうです。
「昔の観光客と今の観光客とでは買って行くお土産もちょっと違うようです。昔は、巡礼に来た証しとして鉛で出来たバッジのようなものを買って行きました」とここの歴史に詳しい男性。
昔は観光地というより巡礼地としての意味合いが大きかったのかもしれません。
島の高いところからは湾に沿って草原が広がっているのが見えます。
この草原では食用の羊が放牧されています。あの“プレ=サレの子羊”の産地です。プレ=サレはこの草原のこと。
納屋ではちょうど子羊が生まれたばかり。
「30分もすれば自力で立てるようになります。これから3週間くらいするとプレ=サレに出して放牧することになります」と農家の女性。
夜の闇に浮かび上がるモン=サン=ミッシェル。ここだけの特別な風景です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、観光客がスーパーのレジで値段の交渉を始めた」
VDM (Vie de merde)より
ミステリーゾーン その3 [ノルマンディー地方]
シリーズの三回目は、ノルマンディー地方コタンタン半島の先端シェルブールに近い小さな村マルタンヴァ(Martinvast)を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2013年11月6日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合や、直接TF1のサイトでご覧になりたい方は→こちら)
ここにあるのがマルタンヴァ城(château de Martinvast)。ネオゴシック様式のお城です。
現在の姿になるまでに様々な出来事を体験してきました。
百年戦争(14〜15世紀)で廃墟同然となり、16世紀後半に再建。
19世紀後半にプロセイン王室の一員であった銀行家に売却され、現在のようなネオゴシック様式に生まれ変わりました。
しかし、第二次大戦中に焼夷弾で全体が火事に見舞われ、再建されたのはそれから約20年後の1967年のこと。
現在のオーナーであるクリスチャン・ドゥ・プルタル伯爵が中を案内してくれました。
「これが私の祖父と祖母です」と伯爵。
先祖代々この城で奇妙な体験をしてきたとか。
「私は誰かが階段を下りる音を聞いたことがあります。そんな人間はいないはずなんです。ここには何か霊のようなものが住み着いていて、動き回っているような感じがします」と伯爵。
一方、この城に住んでいるブルックさんもまた怖い体験をしています。
「夜中に私が寝ていると、誰かの荒い息づかいが聞こえてきて目が覚めるんです。それにビー玉で遊ぶ人影が見えたりもします。それも決まって夜中の1時ころ」
ブログを書いている私までなんだか気味が悪くなってきます・・・。よくこんなところに住んでいられるものですね。
あまりに奇妙なことが起きるので、お城から霊を追い出してもらうために専門家を呼びました。
その道25年のエリックさん。霊を探してヨーロッパ中を旅しているとか。
なにやら見たこともないような道具をカバンから取り出しました。
まずは赤外線を出す機器を手に霊を探します。
次にL字型の二本の棒を使うこともあります。
「この棒が右や左に動いて導いてくれます。そして、何かいるときは、この棒が交差するんです」
こうしてこの城を調べたエリックさん。いくつかの霊が取り憑いていることを確認したそうです。
この後、霊を追い出すことはできたのでしょうか?
そこが知りたかったのですが、番組ではふれないまま終わってしまいました。
ここは宿泊施設もあるようです。宿泊してみればどうなったか分かるかもしれません・・・。
次回は、フランス中部オヴェルニュ地方のお城を訪ねます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、友人の家にお泊まりすることになった。二人でホラー映画をビデオで見た後、トイレに行きたくなって薄暗い廊下を歩いていると、お化けに出くわし思わず携帯を投げつけた。よく見るとお化けではなく、このうちのお祖母さんだった」
VDM (Vie de merde)より