再生への一歩 [地方の小さなできごと]
フランス南部ロゼール県のマルヴジョル(Marvejols)。人口5000人足らずの小さな村です。
先週末、暗いイメージを払拭するため、村人総出で村の模様替えが行われました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年6月12日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない時はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Lozère : Marvejols a organisé une journée citoyenne pour redorer son image
ここがマルヴジョル村。
フランスの小さな村で見かける風景とあまり変わりがありません。
しかしよく見ると、ペンキでカラフルな絵を描く女性がいます。
この方、“マルヴジョルに新しいイメージを!”という村の呼びかけに応えてここにやってきました。
「少し村をキレイにしようと思ってね。こうすれば心も明るくなるから」
運動に参加したのはこの女性だけではありません。
こちらでも、あちらでも、大人も子供も、ペンキと刷毛を手にがんばっています。
そして建物の修繕も行われました。
「ちょっとネガティブな事件が起きてしまいましたから、今度はポジティブになりたいんですよ。ですからこの活動に参加しました」と女性。
ネガティブな事件って一体何があったのでしょう?
実はこの村、ものすごい赤字を抱えているのでした。
2014年、選挙で新しい村長が誕生したことにより、翌年の5月、村の赤字が1,280万ユーロ(約15億7,000万円)にも達していることが明るみになります。
この赤字、前村長の19年間の任期中に積もり積もったもの。
税収や国からの分配金が減少する中、前村長が借金を重ねてしまったらしい。
少なくとも公私混同で血税を使い込んだわけではなさそう。
当時、この事件はちょっとしたスキャンダルとしてメディでも話題になったようです。
事件がここでとどまっていたらまだマシだったのですが、その年の6月1日の夜、前村長が自ら命を絶ってしまったのです。
そして、どういう理由か、新しい村長も辞任を余儀なくされてしまいました。
昨年に起きたこの暗い出来事は今も村の人々の記憶に残っています。
「昨年の出来事は出来事として区切りをつけ、新しい未来に目を向けていきたいのです。今回の活動を通じて村人たちが立ち直ってくれると信じています」と現村長さん。
「こうして村の人たちがボランティアでやってくれたら予算の節約になります。そして、協力し合えば希望も生まれて村が明るくなります」と男性。
マルヴジョル村が立ち直るのに10年はかかると言われています。
この日は再生への第一歩。団結力でがんばってほしいですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、知り合いの老人にばったり出くわした。元気かと訊くと、彼が寂しそうに言った。『お迎え来るのを待っとるんじゃよ』それで僕はもっとポジティブにならなくちゃいけない、時間はまだまだたっぷりあるんだからと言った。すると老人が言った。『迎えのバスが来るのを待ってるだけじゃ』」
VDM (Vie de merde)より
反対デモ [地方の小さなできごと]
ストライキでゴミの収集が止まっていたパリですが、金曜日の朝には収集が再開されたそうです。
とは言っても3分の1の清掃員はまだストライキを続けているので、パリの街角からゴミの山が消えるまでにはもう少し時間がかかりそうです。
そして、セーヌ川の遊覧船バトームーシュが約一週間ぶりに営業を再開したそうです。
休業中の損失は一日あたり150,000ユーロ(約3,800万円)にものぼるとか。
今は欧州選手権で観光客も大勢やってきているはず。なんとかこの損失を取り戻せると良いですね。
さて週末のフランスのニュース番組はその欧州選手権の話題でもちきりです。どこを見てもEURO 2016の文字が躍っています。
そんな中、やっとの思いでサッカーとは関係のないこんなニュースを見つけました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年6月11日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
モン=サン=ミッシェルにほど近い町グランヴィル(Granville)。
先週土曜日の朝、町役場の前には大勢の人が集まっています。その数700人ほど。
なにやらシュプレヒコールのようなものも聞こえてきます。
この方々、先月5月26日に町議会で採決されたある政策に反対して集まっていらっしゃいます。
「グランヴィル全体が反乱を起こしてるんです!」とデモ中の男性。
採択された政策によると、来月の7月11日から有料駐車場が2倍に増加されます。
有料駐車場が増えるとどんな不便があるんでしょう?
「そんなことしたら町には誰も寄り付かなくなりますよ。お店だってなくなります」と女性。
デモ隊の掲げるプラカードには「町長の駐車場にもパーキングメーターを!」と書かれてあります。
なるほど!どうやらこれまで無料で駐車できていた場所にメーターが設置され有料になるということらしい。
グランヴィルは来月から始まるツール・ド・フランスの3ステージ目の出発点になるようですが、今回の有料駐車場問題で影響が出るのを心配している人もいます。
「ツール・ド・フランスの期間中、商店を殺す気ですか?!サイクリストの邪魔はしなくても、町をツール・ド・フランスから遠ざけるつもりですか?!」
確かに、ツール・ド・フランスを追いかけて旅をする人たちにとって駐車場の問題は大きい。有料となってしまうとちょっと厳しいですね。
町長さんによると毎週日曜日は無料になるとか。でもそれだけでは納得できません。
「この問題はちょっと棚上げして、他に何か良い解決策はないか話し合うのが先だと思います」と男性。
今週月曜日の午後に、反対派と町が話し合いを行うことになっているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夫が、私が駐車違反をしないで済むいい方法を思いついた。私の車からワイパーを取り外してしまったのだ」
VDM (Vie de merde)より
村をプロモート [地方の小さなできごと]
カレンダーをめくって6月が始まりました。
祝日が1日もない6月。がっくり・・・。
なんとかしようという話がありませんでしたっけ?祝日、1日くらいは欲しいですよね。
不思議なことにフランスも6月は祝日がありません。6月というのは何かあるんでしょうか?
さて、フランス西部シャラント=マリティム県の小さな村マラン(Marans)の村長さんは、シャッター街になってしまったメインストリートを元の賑やかな商店街に戻すべくちょっと大胆なアイデアを思いつきました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年5月30日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Charente-Maritime : quand un maire rembourse les impôts locaux
小川のせせらぎ、のんびり糸を垂れる釣り人、たくさんのプレジャーボートが並ぶ港。
人口4,200人ほどの小さな村マランは一見したところ暮らしやすそうな村に見えます。
ところが、これ。村の大通りはご覧の通り、ひっきりなしに車が行き交います。
これではゆっくり買い物どころではありません。そのせいか、通り沿いのお店は次々に閉店していきました。
これでは村は寂れていく一方です。
一計を案じた村長さん、新しく村にやってきた人には、5年間地方税を返金するという策に出ました。
「これはプロモーションなんです。村を売り込むためのものです。『ほら、マランってこんなところだよ。住んでみませんか?』と注意をひくためなんです。そして、きちんとした受け入れ態勢が整っているということをアピールしたいんです」と村長さん。
この方法で、例えば、子供二人の4人家族なら、年間750ユーロ(約93,000円ほど)を節約できます。
しかし、村議会議員の全員がこの方策に賛成というわけではありません。
「彼のやり方には賛成できません。こんなやり方で問題を解決できるとは思えません」と議員。
住民の方はどうかといえば、こちらも意見は分かれています。
「長くマランに住んでいる人が何の恩恵も被らないというのはどうなんでしょうね」と女性。
「これで少しマランが活性化するんじゃないかと思います」と別の女性。
「これでまたお店が復活してくれたらいいと思ってますよ」と男性。
早速この “地方税返金策” に興味を持った人たちが現れているそうです。
これまでに20件以上の申請があったとか。
しかし、現在このやり方が違法に当たらないかどうか裁判所が審議している最中で、計画は保留になっています。
どんな判決になるのやら・・・。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、オンラインで所得税の申告をしていた母親が電話してきて、私についての情報を教えて欲しいという。何を聞いてきたかって?私の生年月日」
VDM (Vie de merde)より
アメリカ人住宅のその後 [地方の小さなできごと]
全仏オープンテニスが始まりました。
錦織選手、順調に3回戦進出です。優勝目指して頑張れ〜!
そのテニスですが、選手のウェアも時代とともに変わってきました。
1925年から2015年まで、全仏オープンで優勝した選手のウェアを一覧にしたのが→こちら。
ビョルン・ボルグは1978年と1979年は同じウェアで優勝してます。
1989年優勝のマイケル・チャンとアランチャ・サンチェスは全く同じ。同じメーカーのだったんでしょうね。
2000年になると凝ったデザインのものが登場します。
そういえば去年の覇者ワウリンカはチェックの短パンでしたね。
ここに錦織選手のウェアが加わるのも近い将来かもしれません。
さて、本日はフランスはノルマンディ地方の小さな村のお話です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年5月21日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アメリカのどこかで撮影されたような白黒映像。
しかし、ここはアメリカではありません。ここは、フランスはノルマンディ地方の小さな村エヴルー(Évreux)のラファイエット地区。
時は1950年代の初め。近くの空軍基地に勤務していたアメリカ人の家族が、この地区で暮らしていたのです。
しかし、1967年、すべての家族が荷物をまとめて母国に帰ってしまいました。
ということは、ノルマンディー大作戦でフランスにやってきたアメリカ軍はこの頃までフランスに駐屯していたということになりそうです。
50年経った今、ここは一般に開放されましたが、多くの家が空き家のまま放置されています。
シモーヌさん(80歳)は1969年にここへやってきました。
というのも、フランスの軍関係者がアメリカ人の後を引き継いで住まいとして使っていたからです。
シモーヌさんがここから出た後は住む人もなく空き家のままになっています。
現在も住み続けているのは7世帯のみ。その一人がセルジュさんです。
セルジュさんがこの家を購入したのが1980年のこと。以来、ここから引っ越すなんてことは考えたことがないそうです。
「広い敷地に建つ一軒家は静かでいいですよ」とセルジュさん。
とは言うものの、空き家が大半を占めるこの地区。このままではいけないと村が再開発の計画を立てています。
更地にした後に550世帯を収容できる住宅を建設するとか。
「もちろんこの地域を保存しておくことも重要ですが、将来に向けて考えることも大事です」と村長さん。
住宅の他に、記念館も作られる予定だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、アメリカ旅行中に、一人のアメリカ人に僕がフランス人だということを説明すると、彼は真面目な顔で言った。『えっ、ということは、フランス語を流暢に話すってことかい?』」
VDM (Vie de merde)より
わが家は離れ難し [地方の小さなできごと]
ヤフーのサイトを見ていたら「ジョコビッチとのディナーが当たる!」という広告を発見。
どんなものかと単純に好奇心で、名前やらメルアドやらを入力して「進む」をクリックしたら応募したことになってしまいました。
しまった!と思っても後の祭り。個人情報を提供してしまっただけかもしれません(涙)。
でも、普通、最後に「確認」のページが出てくるものではないですかねえ〜。どうでもいいけど・・・。
さて、フランスは日本に比べて平地が多いせいか、川が増水して近隣の家々が浸水してしまい、なかなか水が引かないという災害が割に多く発生します。
そのため、国は浸水しやすい地域の人々に転居するよう働きかけてきます。
フランス南部のガール県にある小さな村ネール(Ners)に住むユゲットさんも転居を言い渡されている一人です。
しかし、長年住み慣れた家を去るのは簡単なことではありません。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年2月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この方がユゲットさん、88歳。だいぶご高齢です。
「この家を壊したがってるんです。何しろここはレッドゾーンの危険地帯だから」とユゲットさん。
レッドゾーンと言われるだけあって、ここは何度も浸水の憂き目に遭っています。
そこで県は、立退料580,000ユーロ(約7,000万円)をユゲットさんに提案し転居してもらおうとしているのです。
しかし、ユゲットさん、頑として受け入れません。
「老人ホームには行きませんよ。ここで暮らします。この家で死にたいんです。お墓だって用意してありますから問題なし。私が死んだらこの家をきっと壊すでしょう」とユゲットさん。
2002年、この川が増水して橋を飲み込んでしまいました。
その時、家の一階が浸水してしまいました。
そのため国はこの地域は洪水の起きる危険地帯だと判断したのです。
「人里離れた場所でもありますから、救援隊が駆けつけることも難しくなるんです」と県の職員。
「私はそっとしておいて欲しいんです。このままここで暮らすために出来る限りの事をするつもりです」とユゲットさん。
「またもし洪水が起きたらマダムが元気でいるかどうかとても心配になります。でもあの家は思い出がたくさん詰まってますからねえ」と村の人。
家は1920年にユゲットさんのお祖父さんが建てたもの。
様々な出来事を見てきた家です。長い歴史があります。
とは言っても、結局は壊されることになるようですが、県としてはできるだけ平和的な解決法を望んでいるそうです。
なかなかむずかしい問題です。88歳で長年住み慣れた家を出て別のところで暮らすというのはきつい話ですね。
しかし、かといって洪水が起きたときのことを考えると・・・。
なかなか良い結論は思いつきません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夫は家の外で過ごすことが多く、5歳の息子がそれに気がついてこう言った。『ねえ、今度パパをディナーに招待しようよ』」
VDM (Vie de merde)より
半旗 [地方の小さなできごと]
ストラスブールのクリスマスマーケットは開催されることが決まりました。
開催期間は11月27日〜12月31日まで。
伝統の催し物ですからいつものように安全に賑やかに開催されるといいですね。
さて、先週金曜日のテロ事件以来、いつもチェックしているフランスのニュース番組はこのテロ事件にまつわるものが大半です。
そんな中、こんなニュースを見つけました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2015年11月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Refus de mettre les drapeaux en berne
パリのテロ事件後、フランス各地で犠牲者を悼む会が開催され、市庁舎を始め村役場や町役場には半旗が掲げられています。
しかし、コートダジュール地方の、人口12,000人あまりの小さな町ロクブリューヌ=シュル=アルジャン(Roquebrune-sur-Argens)はちょっと違っていました。
町長さんが、半旗はイヤだ、正々堂々といつものようにはためかせる!と言って聞かないのです。
県からも半旗にするようにとのお達しがあったにもかかわらず・・・。
戸惑いを隠せないのが町の人たち。
「町長がそう言うんだからねえ。でも、個人的には半旗にするべきと思うよ」と男性。
「フランス国旗は国のものです。一個人のものではありません」と別の男性。
問題の町長さん、ソーシャルネットワークで、なぜ半旗にしないのかを次のように語っているとか。
「あの残虐なテロの犠牲者に対するオーマジュとして、青、白、赤の国旗をレジスタンスのシンボルとしていつものように掲揚することにしました」
町長のこのやり方に賛成できない人たちは、あちこちに半旗を掲げ回っているそうです。
「私は憤慨してます。こんな町長のいる町に住んでるなんて・・・・。町長にふさわしくありませんし、国の行政に関わる人とも思えません」と女性。
「フランスの条例に従うべきです。条例には、このような事件が起きた場合は、半旗にしなければならないと定めてあります」と男性。
こうして反対派の人たちは、町の目立つ場所に半旗を掲げているそうです。
そしてそこに、犠牲者を悼むロウソクや花を置くようにと呼びかけています。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、5歳になる男の子を預かることになった。そこでその子に、国旗を描かせることにした。その子が見たこともないような国旗を次々に描いたので、すごい想像力だねと褒めてやったら、その子が言った。『これ全部本当にあるんだよ。東チモール、モンテネグロ、キルギスタン、リヒテンシュタイン・・・』」
VDM (Vie de merde)より
給食費はタダ [地方の小さなできごと]
アフリカや中東から欧州に押し寄せる難民。このまま放置しておくわけにはいかない大きな問題になってきました。
そんな中、エジプトのあるお金持ちが「イタリアかギリシャの島を私に売ってくれ。そうすれば、そこに難民を住まわせて仕事も提供しよう」とツイッターでつぶやいたとか。
AFPが直接本人を取材したところ、どうやら本気らしい。
「無人島がいっぱいあるんだから、そこに住まわせればいいじゃないか」とおっしゃっているらしい。
確かに地中海やらエーゲ海にはそのような島がありそうな・・・。
ともあれ、状況が状況なだけに、欧州各国で分担して難民を受け入れるしか方法がなさそうな気がします。
さて、フランスのあるお金持ちは、村人たちのためにこんなことをしていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年9月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランス西部の小さな村サン=ミッシェル(Saint-Michel)。人口は3,300人足らず。
村の公立学校もいよいよ新学年度が始まりました。
そして、今年もまた誰も給食費を払う必要はありません。
というのも、村のある男性が全員の給食費をすべて負担してくれているからです。
250人の全生徒の給食費を合計すると年間70,000ユーロほど。
どうしてこんな奇特なことができるのかといえば、この男性、2009年にロトで大当たり。5400万ユーロを手にすることとなったのです。
それ以来、ずっと給食費を全額前払いで負担しているのだとか。
給食のメニューは学校の掲示板で発表されます。
「家計には大助かりですよ。子供たちにとっても大変ありがたいことです」と保護者。
「ありがたいことですよ。その分、子供たちに他の習い事をさせてやれますからね」と別の保護者。
給食にはどんなものが出るのでしょう?
厨房を尋ねると、デザートのタルトレットが出来上がっていました。
男性の寄付のおかげで有機栽培の新鮮な食材を使うことができるようになったとか。
料理の品数も増えました。大鍋でつくられているのは新鮮な野菜を使ったラタトゥイユのようです。
子供達はと言えば、大きなメロンを頬張っていました。
「ぜんぶ美味しいからぜんぶ好きです」と女の子。
「中でも何が好き?」と取材班。
「ラタトゥイユとチキンです」と女の子。
「給食は好き?」取材班。
「はい、好きです。たくさん食べられるから」と別の女の子。
給食の他にオヤツも出ます。そしてお祝いの日には特別メニューのご馳走が食べられます。
「いろいろ選択肢がありますよ。去年はフォワグラや鴨のコンフィ、それにラングスティーヌ(エビの一種)なんかにしました。それに特別メニューが一週間続いたこともありました」と嬉しそうに語る村長さん。
この村ではグルメな子供達が育ちそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、7歳になるうちの息子が言った。『ママ、僕のこと愛してるならお弁当より学校の給食を食べさせてくれ』」
VDM (Vie de merde)より
王様の別荘 その後 [地方の小さなできごと]
仕事が取り込みましてブログの更新ならずでした。
さて、数日前に、コートダジュールの町にサウジアラアの王様の別荘があり、ビーチを独り占めにしようとして近隣の人たちから怒りを買っているという話をしましたが、どうやら諸手を挙げて歓迎している人たちもいるようです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月23日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ヴァロリスに近いコートダジュールの都市ニース。
この豪華ホテル、サウジアラビアからのお客で予約がいっぱいだそうです。
なにしろ王様のお供で一緒にやってくる人たちが1000人はいるとか。
それを知った高級ブティック街の皆様方、大喜びで歓迎の声をあげました。
「皆さん、お金持ちばかりですからね。たくさんお金を使ってくれると思いますよ」
一方、ビーチではこんなに工事が進んでいました。
なにやらエレベーターも取り付けられるとか。
この土地は王様のものだったのか、それとも急遽買収したのか・・・。
とにかくここは王様のプライベートビーチになってしまうようです。
「残念ですね。ここに入る権利のない人たちがやってくるなんてねえ。正式な訪問ではなくバカンスで来るんでしょ。セキュリティがどうのこうのの問題じゃないんじゃない」と女性。
「150億ユーロのビジネスチャンスをもたらしてくれるなどと言われてますけど、こんなこと許す気にならないですよ。まるで私たちを人質にしてるみたいじゃないですか」と別の女性。
近隣の人たちにとっては、ノーと言えば巨額のビジネスチャンスを逃すけど、イエスと言えば、莫大な経済効果をフランスにもたらす、そんな構図になってるようです。
一方、観光関連事業に従事する皆さんは、こんな議論にはあまり興味はないようです。
「どこの国からのお客様でも、同じようにきちんとお迎えするのが筋です」
不況のフランス、とりあえずは経済が優先するということになるんでしょうか?
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、数日前に買った欠陥商品の苦情を言いにお店に行った。お店の人が商品と引き換えに代金を返してくれないので、私は言った。『お客様は王様よ!』すると相手が言った。『権力を乱用するとギロチンにかけるぞ』」
VDM (Vie de merde)より
王様の別荘 [地方の小さなできごと]
学校が夏休みに入って、いよいよ日本もバカンスシーズンに入りました。梅雨明けも間近です。
さて、バカンスシーズン真っ只中のフランス。コートダジュール地方では海水浴を楽しむ人たちで賑わってます。
そのコートダジュールの町ヴァロリス(Valauris)には、サウジアラビアの王様の別荘があるそうです。
この別荘がちょっとした事件になっています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月17日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
地中海に面した小さなビーチ。
ここは、もう何年も前から公共のビーチとして一般市民に使われてきました。
このビーチの突端にあるのがサウジアラビアの王様の別荘です。王様の別荘にしてはわりに地味な感じの建物です。
先週、このビーチに頻繁に通っている常連さんが、この建物の周りで工事が始まったのに気がつきました。
「あの砂浜に鉄製の塀を置き始めたんです。そして、あの壁の上部の左右に穴を開け始めました。それにコンクリートも置いてあります。妙ですよね。ここは夏の間みんなが海水浴で使っているビーチですよ」
サウジアラビアの王様、どうやら自分たちだけのプライベートビーチを作る気でいるようです。
地元の警察が見回りにやってくると、壁に大きな穴が開けられていました。
それに、今にも設置されそうな鉄格子も準備されています。
海岸へ出るために市民が利用しているこのトンネルを塞ぐためのようです。
しかし、そうするためには町の許可が必要です。
「許可なくこのようなことをするなど決して認められません。王様と言えどもフランスにいるんですから、フランスの法律を遵守してもらわなくては困ります」と町役場の助役さん。
「こんなことするなんて異常ですよ。ビーチは皆んなのものなんですから」と地元の女性。
「皆んなからビーチを奪ってしまうなんてひどい話です」と別の女性。
とは言うものの、王様がここに滞在中はセキュリティーの問題で一般人のアクセスが禁じられるそうです。
なにしろ国家元首がやってくるということですから、それも致し方なし。
問題は始まってしまった工事です。いったいどうなることやら。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ビーチで、ビキニの上を外して日光浴をしていると、同じように胸を出している人に出会った。私が『水着の紐の跡がつくと嫌なんですよねえ〜』というと、その人が答えた。『いやいや、私は男ですよ』」
VDM (Vie de merde)より
大声で罰金 [地方の小さなできごと]
130年前の昨日(6月17日)、パリで作られた自由の女神像がニューヨークに到着したそうです。
当時はバラバラにされて船に乗せられ、ニューヨークで再度組み立てられたそうです。
アメリカ独立100周年を記念してフランスからアメリカに寄贈された自由の女神像、今ではアメリカになくてはならない存在になってしまいました。
さて、本日は、大声を出したため罰金を課せられてしまった人のお話です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年6月17日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
エマニュエル・ファヴレルさんは、野菜や果物を作って市場で販売しています。
12歳の時から続けている仕事です。この威勢のいい声でお客さまとも顔なじみ。
ところが、2014年7月、ある住民から声が大きいと警察に苦情が申し立てられました。
そして、警察は、大声を出して公共の秩序を乱したとして罰金を言い渡しました。
その額、なんと30ユーロ(約4000円)。
「酷い上にせこい話だと思います。何をいくらで売っているかを皆さんに聞いてもらって売るのがわたしの仕事ですからねえ」とエマニュエルさん。
アミアン市によれば、エマニュエルさんが取り調べを受けた時、あまりいい印象を受けなかった結果だとか。
これを知ったお客さまがた、皆さん納得がいかない様子。
「こんなの異常ですよ。あの声のおかげでお店に活気が生まれるのよ」と女性。
「とんでもない話だよ。ここはいったいどんな国なんだろうね」と男性。
「どんな声をだそうが自由じゃないですか。罰金だなんていただけないわ」と女性。
TF1の取材班がその市場に出かけて行ってみると、なんと同じように罰金を払わせられたお店が他にもすでにあることがわかりました。
苦情を申し立てているのは同じ住人???市場の近所に住んでいるんでしょうか?
お店の人が声を出すのは一時の間だけだと思うのですが、我慢できないんでしょうかね。
一方、罰金を払わなくてはならないエマニュエルさん、相変わらず威勢のいい声でお店に立っていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕の双子の片割れと一緒に散歩していると、すれ違った人物が大声で言った。『一人目は良しとして、二人目もできちゃったなんて慎みがない!』」
VDM (Vie de merde)より