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世界の絶景で水浴 4 [その他の国]

 関東地方に梅雨明け宣言が出されました。

 これを受けてテレビのニュースキャスターが「本格的に暑くなりますね」と言ってました。

 でも、正直に言って、そんなの10日以上も前から本格的に暑いです!単に気分の問題じゃないですかね?

 それはさて置き、ちょっと変わった場所で水浴を楽しむシリーズの四回目は、アフリカへ向かいます。

africa_Victoria.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年7月6日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ここはザンビアとジンバブエの国境を流れるザンベジ川。

 大挙して泳いでいるのはカバの群れ。それに川岸では恐ろしいワニがお昼寝。その先では、象が気持ちよさそうに泳いでいます。

 ここでは人間が泳ぐのは禁止。泳いでいいのは野生の動物たちだけです。

 そしてこちらがヴィクトリアの滝。

 南米のイグアスの滝と並んで世界最大の滝です。

 流れ落ちる水が霧となって虹を作っています。ここでしか見られない風景。

 ユネスコの世界遺産に登録され、アフリカで最も見学者の多い場所の一つです。

 最大落差は108メートル、水流が速いことでも知られています。

 このヴィクトリアの滝の上、水が落ちる寸前のところに、人が入れるくらいの水たまりができています。

 この水たまりは “悪魔のプール” と呼ばれているそうです。

 そのプールにボートで向かっているのがこの男性二人。悪魔のプールで泳ぐそうです。

 「わあ、すごいね。あそこに虹が見えるよ」

 「プールはどこにあるんだろう?」

 プールに向かう前に支度を整え、ガイドさんの注意を聞きます。

 「こちらのパネルに書かれてあることをよく読んでください」とガイドさん。

 “danger” とか “risks” の文字が・・・。さすがの二人も緊張の面持ち。

 心を落ち着けたら靴を脱いでいざ出発。プールは数十メートルほど先にあります。

 この雄大な自然を眺めながら順番を待ちます。

 先にプールに向かっていたのは女性のグループ。ちょっと寄り道をして崖の上から下を眺めます。足がすくみそう。

 「ちょっと怖かったけど、すごく良かったです」と女性。

 そしてあの悪魔のプールへ。ロープを伝って入るようです。

 この様子を見てまたまた緊張が高まってきました。

 「僕は高いところはちょっと怖いです。でも、ここまで来たんですからプールに行きますよ」

 この二人、南アフリカからやってきたそうです。

 さあ、いよいよ順番が回ってきました。足を滑らせないように慎重に歩いていきます。

 川の水は冷たそう。しかも流れが速い。ほんの数センチ先のところを水が落ちて行きます。

 そして無事、悪魔のプールに到着。

 「これまでで最良の思い出のひとつになることは確かです。やってよかった。でももう二度とやらないです(笑)」

 さっきまで泳いでいた動物たちも陸に上がってアフリカの大地を元気に歩いていました。

 続く・・・




******* フランス人のつぶやき *******


今日、弟がSMSのアカウントを再開できるように手伝ってやった。パスワードの代わりに次の質問に答えなくてはならなかった:『あなたのペットの名前は?』弟のやつ、僕の名前を使いやがった


VDM(Vie de Merde)より


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世界の絶景で水浴 3 [その他の国]

 シリーズの三回目は、中国南東部の都市紹興市(しょうこうし)を訪ねます。

 ひょっとして紹興酒の産地?と思ったら、やっぱりそうでした。

 ということはお酒の名前はこの都市の名前からきているということになります。

 それはさて置き、地図で見ると海が近いようですが、今回は海水浴でしょうか?

China_Shokoshi.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年7月5日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 海水浴を楽しむ市民の皆さん。

 大人も子供も欠かせないのが、カラフルな浮き輪。波に揺られながらプカプカ浮いているのがいいのかしら?

 それにしてもものすごい人の数。ビーチに寝そべって日光浴なんてことは望むべくもありません。

 洋服を着たままの女性もいます。肌を焼きたくないのかも。

 一方、こちらは屋内プール。ひゃあ〜、なんだこりゃ!

 この絶景はすご過ぎ(笑)。芋を洗うどころの騒ぎじゃないです。

 ここは昨年出来たばかりのウォーターパーク。中国でも一二を争う巨大テーマパークです。

 ドーム型の屋根の下には30,000㎡もあるビーチが広がっています。

 水の温度は30度、白い砂浜もあります。

 「海には長くいられませんよ。太陽の日差しに皮膚が耐えられませんからね」と男性。

 「ここなら日焼け止めクリームもビーチパラソルも必要ないです」と女性。

 有害な紫外線を気にすることなく、のんびりとカードゲームを楽しむ女性たちもいます。

 そしてこちらのご家族はおばあちゃんからお孫さんまで勢揃いで、月に二回は必ずここにやってくるそうです。

 「いろんなアトラクションもあるので子供たちは大喜びです」とお母さん。

 「水温もちょうどいいし、海よりもキレイですよ。海水は汚いですからね」とお父さん。

 ここでは溺れる心配もありません。というのも、こうしてライフジャケットを貸し出しているからです。

 しかし、ここは泳ぐためだけの施設ではなさそうです。目の前には大きなステージが・・・。

 そして、例の角質を食べてくれるドクターフィッシュのサービスコーナーもあります。

 施設の入場料は一人2,500円ほど。

 「他の国に比べて休暇が少ないんです。だからこういう週末は貴重なんです」とお父さん。

 こちらがこの施設の支配人です。

 「中国の経済が発展して、国民は衣食住には不自由しなくなりました。次は、どのようにしてレジャーを楽しむかが問題なんです」

 一番近いビーチはここから900キロも先です。車で10時間ほどかかります。

 海に近いと思ったのですが、必ずしも海水浴を楽しめるような場所ではないようです。

 そのためここが気軽に楽しめるレジャー施設になったというわけです。

 そして、こんなアトラクションもあります。なかなかスリリング。

 続く・・・。




******* フランス人のつぶやき *******


今日、バカンスから戻ってきたら、うちのプールでお隣さんが泳いでいた!


VDM(Vie de Merde)より


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世界の絶景で水浴 1 [その他の国]

 今日から5回のシリーズで、世界のちょっと変わった場所で水浴を楽しみます。

 第一回目の今日は、ユネスコの世界遺産になっているトルコのパムッカレを訪ねます。

Turkey_Pamukkale.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年7月3日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 地球から突然、別の惑星にやってきたかと勘違いしそうな風景。

 名前は知らずとも、どこかで見たことがあるはず。

 白い棚田みたいなこの地形は “温泉石灰華段丘” というらしい。

 白いのは石灰で、その中に溜まっているブルーの液体は温泉です。温度は約40度。ちょうどいいくらいの温かさ。

 でも本当に浸かって大丈夫なんだろうか・・・と思っていたら、いました、浸かってる人が。

 この辺りはかつて綿の一大産地だったことから、「綿の宮殿(パムッカレ)」と名付けられました。

 自然が作りだした奇怪な形の宮殿です。

 思いっきり温泉を楽しんでらっしゃるこのご家族、ロシアからいらっしゃったそうです。

 「真っ白で驚きました」と女性。

 「雪みたいですよ」と男性。

 雪みたいだけどあったかいんですよね。のんびり温泉につかりながら、こんな爽快な眺望を楽しむことができます。

 「ここはおとぎ話の世界ね」と女性。

 「こうして座っていると王様になった気分です。ここ全部が僕のものなんだ」と男性。

 国内からも、アメリカや中国などの海外からも、多くの観光客がやってきます。もちろんフランス人もいます。

 「随分と遠くまで来ましたが、美しい風景が見られました。世界でもここにしかない風景です」

 年間100万人が訪れる有名な観光地にですが、大切な遺産が傷まないように対策がとられています。

 ここは土足厳禁。見学する人は皆、靴を脱いで裸足にならなくてはなりません。

 そして温泉に浸かることができるのは決められた場所だけ。

 この温泉石灰華段丘、年々、成長しているそうです。

 「ここの水は水道水と同じです。ただ、石灰分を多く含んでいるところが異なるんです。1リットルにつき2.5グラムもあります」とガイドさん。

 ミネラルをたっぷり含んだお湯が次々に流れ出し、水分が蒸発すると同時にミネラルが堆積し、あちこちに自然のプールが出来上がっているのです。

 華段丘のてっぺんにはローマ時代の遺跡ヒエラポリスがあります。

 ローマ人はここに温泉施設を作りました。その温泉は今でも出続け、ローマ時代とはちょっと違う姿に生まれ変わってその役割を果たしています。

 ここの温泉はご覧の通り透明。リューマチに効くそうです。

 「ここに来るようになってからよくなりました。事故直後は足が90%マヒしていたのですが、少し動くようになりました」と男性。

 一方、白い棚田の温泉では、こんなことをやってました。

 「こうやって泥を塗るとツルツルになるんだよ。泥が肌をきれいにしてくれるのさ」と男性。

 夕日が沈む頃になるとまた違った絶景を楽しむことができます。

 ここで記念撮影をする新婚さんもたくさんいるとか。

 続く・・・




******* フランス人のつぶやき *******


今日、娘が初めて洗濯をした。白いものと色物を一緒にしているので、分けなくてはダメよというと娘が言った。『ママ、人種差別はやめて!』


VDM(Vie de Merde)より


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続・観光もほどほどに [その他の国]

 大勢の観光客が訪れているのはギリシャの島だけではなさそうです。

 アドリア海に面したクロアチアの町ドゥブロヴニク(Dubrovnik)も大挙して観光客が訪れているそうです。

Croatia_Dubrovnik.jpg


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年7月2日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ターコイズブルーの海にせり出した要塞。これは観光客に人気にもなります。

 20年あまり前、戦火の中にあったこの町は、今では欧州で有数の観光地に生まれ変わりました。

 観光客が飛行機や大型客船で続々やってきます。

 今年一月からの観光客数は200万人以上にもなります。

 こちらは団体さま御一行。こんな感じのグループが街の路地の席巻しています。

 これは夏季シーズン中の一幕。門を通って旧市街に入ろうと大勢の観光客が押し寄せ身動きも出来ない状態です。

 そして人通りの絶えないメインストリート。

 「これではあまり愉快じゃないですね。何か対策を考えたほうがいいのかも」と女性。

 「見たいものがあるところに大勢の人がやってくるのは当たり前のことです」と女性。

 「あまりいいことじゃないね。写真を撮りたかったら朝の5時や6時に来ないとダメさ」と男性。

 観光バスもどんどんやってきて、ますます人は増える一方。

 「あっちには観光バス、こっちにはリムジンバス、どれも皆んな自分の都合のいいように止まってる。規則も何もあったもんじゃない」とイヴォさん。

 イヴォさんは “ドゥブロヴニクを守る会” のメンバーです。

 「ここは有名なレストラン街です。通りにテーブルが並んでいますが、規制が何もないんです。好き放題並べてるんです」とイヴォさん。

 それでもお店の方は商売繁盛で喜んでいます。

 しかし、別のお店の人はそうでもなさそう。こちらは観光客向けのアートギャラリー。

 「皆、食べたり飲んだりしながら歩いてますよ。ひどいもんです。そんなことしてたらここに来た意味がないじゃないですか。先週の土曜日には1万人の観光客がやってきましたが、売り上げはゼロ。三人も従業員を抱えてるんですよ」とギャラリーの経営者。

 この結果、住民が街の外へと移動を始めたそうです。

 20年前は5,000人いた住人が今では1,500人にまで減少しています。

 「観光客は人が住んでいることなんてお構いなしですからね。この間の夜はうるさくて眠れませんでした。若者が酔っ払って大騒ぎしたんですよ」と女性。

 「皆、家を売って引っ越して行きました。今では観光客がその家に泊まってますよ」ともう一人の女性。

 旧市街は世界遺産に登録されていますが、ユネスコもこの状況に懸念を示しているそうです。

 そのため市長が対策に乗り出しました。

 まずは数カ所にカメラを設置して観光客の数をチェック。その結果、6,504人という数字が出てきました。

 「観光客の受け入れは最大で8,000人が限度です。これ以上になると危険です。火事でも起きたら無事に避難できるかどうか保証できません」と市長。

 そのため、日帰りの観光の場合、事前に予約をしないと街には入れなくなりました。しかも観光の時間は2〜4時間まで。

 「観光客の数を制限するのはいい考えだと思います。でも、観光による収入も大きいですからなかなか難しいです」と女性。

 前年に比べると20%も増えた観光客。うまく調整ができるといいのですが・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、猛暑の中、バスに乗っていると体が揺れて停車ボタンを押してしまった。当然、バスは停車するが、誰も降りない。運転手がイライラして怒り始めた。なだめようとしたら、逆に運転手に無理やりバスから降ろされた[ふらふら]


VDM(Vie de Merde)より


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世界の駅 3 [その他の国]

 シリーズの三回目は、インドのムンバイにあるチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅を訪ねます。

 少々名前が長すぎるので、かつての名前「ヴィクトリア駅」と呼ぶことにします。

India_Mumbai.jpg



下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年5月31日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 チクタク、チクタク、130年も前からムンバイの心臓の鼓動のように駅の大時計が時を刻んでいます。

 これがその大時計。そして駅の全景がこちら。

 これまたすごい建物ですね。ユネスコの世界遺産に登録されているそうです。

 駅の利用者数は1日で300万人、18あるホームに発着する列車は1,250本にもなるそうです。

 ここは世界で最も混雑する駅の一つです。

 そんな人混みを抜けて階段を上がって行く二人の男性。あの大時計を管理しているのがこの二人です。

 鍵を開けて中に入ると、時計のネジを巻き始めました。

 「週に二回、火曜日と金曜日にこうしてネジを巻かないといけないんです。作業は1分半ほどで終わります」と担当者。

 「ムンバイに来たら何よりまずこの時計を見てください。映画の中で、主人公がムンバイにやってきても、人々はまず時計を見て、それから主人公を見るんですよ」と誇らしげに語るもう一人の担当者。

 時計の針を動かす時はああやって手でやるんですね。驚きです。

 駅構内にある時計はほとんどがデジタル化されています。

 さて、駅舎は19世紀後半に建てられました。当時の宮殿と同じスタイル。

 思わず見とれてしまうこの外観。手が混んでますねえ〜。

 世界のお宝になったこの建物の保存・管理をしているのがこちらのお二人。

 建物を調べていると壁の一部が崩れていました。修復しなくてはなりません。

 「残念ながら建築当時の資料が一切残されていないんです。ですから、どのような材料が使われたかわかりません。そのため、まずはサンプルを取って研究所に送り、材料がなんだったのか調べてもらうんです」

 かつてインドが英国の植民地だった時代に建てられたため、駅舎はヴィクトリア時代のゴシック建築になっています。

 しかし、レリーフをよく見ると、象などインドらしい動物が描かれており、新しいスタイルを求めた痕跡をうかがえます。

 「あの上の方にワニが飛び出しているのが見えます。雨水を通すためのガーゴイルと同じです。飾りと実用を兼ねているんです」

 こんな優雅な駅舎ですが、いつも混雑していてゆっくり眺める人はいないようです。

 東京の朝のラッシュ時と同じ。しかし、ちょっと違うのは列車が止まる前に飛び降ること。

 フランス人のパトリシアさんは3年ほど前からインドで教師をしています。通勤でよくこの駅を使うそうです。

 「こうして列車に乗るのは大好きです。多くのインド人の日常を見ることができますからね。私もその中の一人になりつつあります」

 今日は仕事ではなくツアー客と一緒に駅構内を見学することにしました。

 インド人のガイドさんに連れられてドームの真下にやってきました。

 窓からは外の光がそそぎ込み、重々しいドームに軽快さをもたらしています。また壁のステンドグラスも見事です。

 英国は莫大なお金をかけてこの駅舎を作ったようです。

 「大英帝国の権力を見せつけるために作られたんです。そのためにはお金に糸目をつけなかったんです」とガイドさん。

 その経済力を惜しみなく使ってインドに鉄道網を築いたのは英国でした。

 その中心に位置するのがこのヴィクトリア駅です。それにふさわしいゴージャスな駅舎でした。

 続く・・・。



******* フランス人のつぶやき *******


今日、インドにやってきた。いい外国人でいるために、インドの人と同じようにやってみた。つまり、バスが完全に止まるまえにバスから飛び降りること。結果は、その膝に大怪我を負い、ジーパンが履けなくなってしまった。とほほ・・・


VDM(Vie de Merde)より


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世界の駅 1 [その他の国]

 全仏オープンで変形するくらいラケットを叩きつけた錦織選手の気持ちよくわかります。

 あの返球は普通ならオンザラインあたりで決めてたところなんですよね。

 悔しかったに違いありません。お察しいたします。

 さて、あっという間に週末も終わってしまい、またまた新しい週が始まってしまいました。

 今日から5回のシリーズで世界の駅を紹介します。

 第一回目の今日は、ニューヨークのマンハッタンにあるグランド・セントラル駅。

America.jpg   


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年5月29日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 この眺め。ニューヨーク以外の何ものでもありません。

 そしてマンハッタンのど真ん中にあるのが文字通りグランド・セントラル駅です。67本の線路のある世界最大の駅です。

 「ようこそいらっしゃいました。ここはニューヨークの美しい玄関口の一つです」と男性。

 駅の真ん中にあるこの時計、その価値はなんと2000万ドルにもなるとか。

 四方に文字盤があり、それぞれに貴重な石オパール・ガラスが使われているそうです。

 一方、この大窓の下にある階段は、パリのオペラ座の階段を模して作られています。

 上を見上げると天井には、地中海の星空が描かれています。

 「天井画は、ドガやモネと親しかったポール・ウルーの手によるものです」とジェフさん。

 ジェフさんは、この駅のことならなんでも知っている物知り博士。

 こちらは列車の出発時刻を示すパネル。なんとどれも実際の出発時刻より1分早い時刻が表示されているそうです。

 「60秒早いんですよ。ここから歩いても列車に乗り遅れることがないようにとの配慮からなんです。ニューヨーカーなら皆知ってますよ」

 ジェフさんの案内で地下に降りて行ってみましょう。ここはツーリストで賑わう場所。

 というのも、こちら側で壁に向かって話しかけると、あちら側の壁から声が聞こえてくるという不思議な場所なのです。楽しそうですね。

 これと同じ現象を南仏の教会で経験したことがあります。天井がアーチ型になっているのがミソ。

 それにしても美しい天井です。ここにはレストランもあります。

 1930年代、ここは盗聴に最適の場所だったそうです。何しろ近くに行かなくても会話が聞き取れたわけですから。

 「今もスパイ活動みたいなことがここで行われているかどうかは知りませんが、やってみたら会話が聞こえてくるかもしれませんよ」とオーギュスタンさん。

 この方がちょっと変わった場所へと案内してくれました。

 ここは駅の4階。そこにあるのは・・・テニスコート。

 さらに驚いたのは、ここの元オーナーがあのドナルド・トランプだったこと。

 数々の有名選手が招待されてここでプレーしたそうです。

 窓を見るとここが駅の天井裏にあるというのがわかります。

 「かつてここには人工スキー場がありました。スキー場と言っても上から下まで降りるだけの短いコースです」

 このテニスコートの下の階には一般には公開されてない部屋があります。

 ここは “M45” と呼ばれ、駅としては初めてオール電化されたグランド・セントラル駅の電気設備が設置されています。

 地下には秘密の線路が一本だけありました。

 フランクリン・ルーズベルトと名付けられたこの車両、誰にも知られずに駅に入ることができたそうです。

 さて、こちらの女性写真家もまたこの駅の魅力に引き付けられ、たくさんの写真を撮っています。

 そして、駅のファサードに取り付けられた大時計を、どうしても内側から撮りたくてなんども申請をしてやっと撮影したそうです。

 「あのVIの文字盤だけ色が違っているでしょう?なぜかというと、窓があったんです。この写真をみてください」

 針がちょうどIVのところに来る瞬間に撮影したんだそうです。これはなかなか貴重な写真ですね。

 1871年開業のグランド・セントラル駅、毎日70万人の人が利用しているそうですが、調べてみると知らないことがいっぱいありました。

 続く・・・



******* フランス人のつぶやき *******


今日、ナント駅から電話があって、財布が見つかったという。財布???そういえば、2年前にボルドーに行く時に失くしたんだった


VDM(Vie de Merde)より


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老後はマルタ島で [その他の国]

 欧州は昨日から夏時間になりました。

 

 これから10月の最終土曜日までは、フランスとは7時間、イギリスとは8時間の時差になります。

 

 さて、前回の週末旅で紹介したマルタ島ですが、老後を過ごす場所としてフランス人に好まれているそうです。

Malta_Valetta.jpg



  下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年3月26日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。




 こちらの男性、パリで活躍していた元ジャーナリストのエリックさんです。

 

 かつては混雑する地下鉄に乗ってあちこち仕事で動き回っていましたが、今はご覧の通り。

 

 美しい島を眺めながらターコイズブルーの海をボートで出かけていきます。

 

 「海のバスみたいなもんですが、陸を走るバスよりずっと気持ちがいいですよ」とエリックさん。

 

 老後を過ごす場所としてモロッコやタイなどを考えていましたが、結局、このマルタ島に決めました。

 

 「マルタは欧州ですし、通貨はユーロ、そして安定した国ですからね。それに言葉も重要な要素でした。ここは皆、英語が話せますから安心です」

 

 現在の収入は月々2,500ユーロ。マルタ島なら十分贅沢に暮らせます。

 

 「ブロッコリーにバナナにイチゴ。それにトマトも買いました。これだけ買って5.85ユーロです。パリの半額くらいだと思いますよ」

 

 暮らしやすいのは他にも理由があります。

 

 不動産税や住民税がありません。また相続税もありません。つまりはフランスに比べて税金が少ないのでした。

 

 エリックさんのご自宅を訪ねました。

 

 広さは100㎡。港を一望できる最高のロケーションにあるアパート。

 

 300,000ユーロで手に入れました。これがコートダジュールなら3倍の値段はするでしょう。

 

 とは言うものの、欠点がないわけではありません。

 

 「ここは車の通行が激しいんです。それが難点ですね。もう一つは医療です。公立の病院だとかなり待たされます。民間の場合は早いのですが高くつきます」

 

 現在、マルタ島で老後を過ごしているフランス人が800人ほど。ここ数年で2倍に跳ね上がりました。

 

 こちらの女性は、マルタ島に移住を希望するフランス人のために活動しているシルヴィさんです。

 

 シルヴィさんにとってマルタ島の利点は何と言っても安全だそうです。

 

 「携帯やバッグをテーブルに置きっぱなしにできます。盗まれる心配がありません。それは一軒家でもアパートでも同じです。泥棒なんていないと言っても過言ではありません」

 

 ポルトガルやイタリアにはまだまだ及びませんが、老後を過ごす国として少しずつ注目され始めたマルタ島。

 

 平均収入は月600.50ユーロといいますから、その分物価も安いのでしょう。

 

 老後の移住先として外国人を受け入れることで国の経済を活性化できるかもしれません。


 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

 

「今日、税務署で2時間半待たされて、やっと自分の番が回ってきた。相談窓口に行って椅子に座ったのはいいけれど、何を相談しにやってきたのかすっかり忘れてしまった」


 

VDM (Vie de merde)より



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世界の橋 その5 [その他の国]

 シリーズの最後は、また欧州に戻ります。

 

 今回はドイツの都市ハンブルクを訪ねます。

 

 街には運河が張り巡らされ、その分、橋の数も多いことで知られています。

Berlin_Hambourg.jpg 



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年3月17日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 

 

 ご覧のように街は橋だらけ。橋を渡らずしてハンブルクの街を散策することは不可能。

 

 全部を合わせるとその数は2,500本を超えるそうです。

 

 橋を案内してくれるのがこの方、歴史の専門家ヤンさんです。

 

 「その時代時代で、橋は街を形作ってくれました。新しくできた界隈に橋をかけることで商業が生まれ、人や物の行き来が始まったのです」

 

 街の基礎を作ったとされるのがグスタヴ・アドルフと大司教オスカーでした。二人とも彫像になって橋を見下ろしています。

 

 そして橋は街の歴史をずっと見てきました。この橋も最も古い橋のひとつです。

 

 1842年の大火、第二次世界大戦中の空爆。この二つの事件は街を根底から変えてしまいました。

 

 「周りの建物はすべて破壊されてしまいましたが、橋だけは残りました。ですから、周りの建物は新しいのに、橋だけは古いんです。ですから橋は歴史の証人と言えます」とヤンさん。

 

 石橋、高架橋、鉄橋など、ハンブルクにはあらゆる種類の橋があります。大きさも様々。

 

 ここはユネスコの世界遺産にもなっているシュパイヒャーシュタット地区の倉庫街に架かる橋。

 

 運河の両脇に立ち並ぶ趣のある建物がまたいいですね。ここは小さなボートで見学してみたいところです。

 

 早速、この平で細長いボートで夜の運河を散策してみましょう。

 

 出発してしばらくすると一本の橋の下を通ることになりました。

 

 しかし、川の水位が上がったせいで、このままでは天井が橋の一部にぶつかってしまいそうです。

 

 結局、通るのを諦めなくてはならなくなりました。

 

 「数年前ボートを傷つけたことがあります。前のボートが通って行ったので、次に私も通ろうとした途端、波にやられて橋にぶつかってしまったんです」と船長さん。

 

 違う道を通って散策を続けます。

 

 「美しいですね。街の明かりに運河がロマンチックでうっとりしてしまいます」と男性。

 

 「港やドックも趣があって素敵です」と女性。

 

 しかし、街を形作る橋も年とともに傷んできます。そこで必要なのがメンテナンス。

 

 こちらは外アルスター湖の南端に架かるランバール橋(Lombardsbrücke)です。

 

 19世紀後半に作られた古い橋の上をたくさんの車が走っていきます。

 

 「作られた当時は馬車や馬しか通ってなかったんですが、今ではこの通り大小さまざまな車が通行していきます。ですから、これに耐えられるように補強しなくてはならないんです」と市の担当者

 

 道路の方はリノベーションが終わっていますが、橋脚はこれからです。

 

「古い橋の改築や新しい橋の建設で年間1,500〜2,000万ユーロの費用がかかります」

 

 確かに、比較的最近作られた橋のようですが、明らかに劣化しています。

 

 そのすぐ近くでは新しい橋が建設中です。今年の6月頃には完成する予定だとか。

 

 そして、この新しい橋は100年は保つそうです。

 

 「少なくとも100年は保ちますが、私にはそれを見届けることはできないでしょうねえ(笑)」

 

 湖に川に運河、水とともに生きてきた町には見ごたえのある橋がたくさんありそうです。

 

 終わり。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、ドイツで従兄弟と一緒にバスに乗った。あまりお金を使いたくなかったので、従兄弟に、僕が14歳だと運転手に言ってくれと頼んだ。すると運転手が振り向いてフランス語で言った。『残念だね。僕にはそれは通じないよ』」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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世界の橋 その4 [その他の国]

 シリーズの四回目は、アジアのあの国を訪ねます。

 

 目を見張るような橋の数々をご覧ください。

 china.jpeg



 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年3月16日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。 

 

 前回訪ねたタワーブリッジ・・・でも何か様子が変。

 

 それもそのはず、ここはロンドンではなく中国でした。

 

 タワーが4つ。本物の2倍のレプリカを作っちゃいました。

 

 また別の場所には橋げたがガラス張りのもあります。美しくもぞっとするようなこの眺め。

 

 そして、延々と続く鉄道用の高架橋があるかと思えば、海の上や・・・山の中にもあります。

 

 この北盤江大橋は世界で一番高い橋だそうです。

 

 「ほら、素晴らしい眺めでしょう。ここは世界で一番高い橋です」と誇らしげに話す男性。

 

 川からの高さは565メートル。200階建てのビルと同じだとか。

 

 去年の12月に開通し、フランスのミヨーの高架橋を軽々と超えてしまいました。

 

 こちらの男性、配達の仕事で一週間に一回この橋を渡るそうです。

 

 「この橋ができてから3時間も短縮できるようになりました。ガソリン代も節約できるので大変ありがたいです。それにこの橋を通る時は空中を飛んでるような気分になりますよ」と運転手。

 

 一方、こちらは海の上の橋。工事中なのでまだ車は走っていません。

 

 完成したら、香港、マカオ、珠海市を、フェリーなら1時間半、陸を移動するなら4時間かかるところを、たったの40分でつないでしまうそうです。

 

 「現在完成しているのは15キロほどです。全部が完成すれば世界で一番長い鉄橋になります。40万トン、つまりエッフェル塔60本分の鉄が使われます」と責任者の方。

 

 全長は55キロほどにもなる予定です。2012年7月に始まった工事は、今年末には完了することになっています。

 

 橋の途中にはこのような人工島が12か所に作られるそうです。

 

 橋の建設に使われる部品はこの巨大な工場で作られます。すべて機械化されています。人間は監視するだけ。

 

 一方、工事現場では様々な作業が続いています。車が通るわけですから当然舗装工事も必要です。

 

 「工事の環境は少々複雑です。たびたび台風に見舞われますし、船の往来も頻繁です」と工事責任者の方。

 

 近くを約4,000隻の船舶が毎日海上を移動していきます。

 

 そして、こんな生き物も現れます。

 

 個体数の減少が心配されている海の生き物、ピンクのイルカ!

 

 「イルカが5メートル以内に近づいてきたら工事を休止しなくてはなりません」

 

 今や観光スポットとなったこの橋、地元の人たちが訪れては写真を撮っていきます。

 

 「この橋は私の誇りですよ」と男性。

 

  そしてこんな人も。

 

 「嬉しいですよ。生活がどんどん良くなりますからね。共産党のおかげです」

 

 この橋の建設費は140億ユーロ(1兆7千億円)ほど。

 

 「この橋は世界に今の中国を知らしめるためのショーウィンドウみたいなものなんです。中国の科学技術は格段に進歩しました。ですから世界のトップに立つことができたんです」

 

 かつて日本もこんな言葉を口にしていたような・・・。

 

 続く・・・。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、中国に来て二週間が過ぎ、やっと体が時差に慣れてきたと思ったら、今日、フランスに帰る日だった[あせあせ(飛び散る汗)]

 

 

VDM (Vie de merde)より




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世界の橋 その2 [その他の国]

 シリーズの二回目はタイのクワイ川にかかる橋を訪ねます。

 

 映画「戦場にかける橋」で有名になった橋です。

 

 日本人にとっては古傷に触れられるようで少々心が痛みますが、どんな橋なのか見てみましょう。

 

Thailand_Kwai2.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2017年3月14日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



Feuilleton : le monde sur le pont (2/5)

 

 聞こえてきたのは映画のテーマ曲「クワイ河マーチ」。

 

 そしてここがクワイ川。ここにかかるのがクワイ川鉄橋です。

 

 走っているのは観光列車。どうりで遅いわけです。いつもは徒歩で渡れるそうです。

 

 「この橋は町のシンボルですよ」と観光ボートの男性。

 

 第二次世界大戦中に旧日本軍によってつくられた橋は、今では有名観光スポットになっています。様々な国から観光客がやってきます。

 

 「映画で有名な橋ですからね。映画は何度も見てますよ」と男性。

 

 ほんの少しですがフランス語版であの歌の頭を歌ってくれました。映画の中では旧日本軍の捕虜となった兵士たちが口笛で吹きました。

 

 映画の原作となったのはフランス人作家ピエール・ブールが書いた小説「La Pont de la rivière Kwaï(クワイ川の橋)」。

 

 クワイ川に最初にかけられたのは木製の橋。しかしこれは爆破されてしまいます。

 

 その後、完成したのがこの鉄橋です。この鉄橋も爆撃を受けますが一部破損しただけで残りました。

 

 戦後、賠償の一環として日本企業が修理をしたとか。

 

 「この鉄道の延長工事は捕虜たちの手で行われました。バンコクとミャンマーを結ぶ線路です」と男性。

 

 今は1日に3回だけ列車が走ります。この鉄道 “死の鉄道” と呼ばれているそうです。

 

 また、クワイ川沿いには木製の鉄道橋が作られています。旧日本軍の占領当時、気温は40℃にもなったそうです。過酷な労働条件です。

 

 「田舎の風景を見ながらの1時間ほどの列車の旅ですが、とても印象深い体験でした」と女性。

 

 先ほどのタイ人の男性、どうやら近所で小さな博物館を開いているらしい。大戦当時の品々や橋の建設にまつわるものを展示しているそうです。

 

 そのすぐ隣にあるのが、当時の捕虜収容所を再現した竹の小屋。展示されている写真から劣悪な環境だったことがよくわかります。

 

 「十分な食事も与えられず、捕虜たちは病気で体を壊してしまいました」

 

 亡くなった捕虜はカンチャナプリ市の軍の墓地に葬られています。遺族が今でも訪ねてくるそうです。

 

 「橋の建設のために働いていましたが、コレラで亡くなったと聞いています」とオーストラリア人の遺族。

 

 捕虜の国籍は、オーストラリア、アメリカ、イギリス、オランダと様々。

 

 「下痢で苦しんでいた捕虜に、日本軍はトイレに行くことを禁じたそうです。それでも彼がトイレに行って戻ってくると殴られました。反撃するとさらにまた暴力を受け、最後には処刑されてしまったそうです」と男性。

 

 日本軍も随分と酷いことをしたものです。戦争とはそこまで人を非情してしまうものかもしれません。

 

 さて、映画の恩恵を受けてか、今のクワイ川鉄橋には毎年30万人が訪れるそうです。

 

 悲しい歴史はあるとは言っても、こうしてみるとなかなか美しい橋です。

 

 橋の向こうに見える白い像は観音像???

 

 どうやらそうらしい。ウィキペディアを見ると、2009年、宗教団体が建設を開始したところ、景観を壊すと問題になったらしい。

 

 結局、そのまま建てられたということなんですかねえ。

 

 続く・・・。 

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、ラジオでアナウンサーをしている。今年、カンヌ映画祭でパルムドールに輝いたのがタイ映画。おかげでタイ人の名前をいくつも読まなくてはならなかった。例えば、Apichatpoing Weerasethakul・・・・」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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