30ユーロで晩ご飯25 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯チャレンジシリーズ。
今回はちょっと季節を逆戻りしてしまいますが、去年、F1レーサーのロマン・グロジャンが挑戦してくれた時の料理を紹介します。
さあ、フルメニューの晩ご飯(前菜+メイン+デザート)4人分を30ユーロ以内で作ってもらいましょう!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年11月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ロマンさんはフランスを代表するカーレーサーですが、生まれて育ったのはスイス。
そんなわけで今回はスイスにやってきました。ここはヴォー州にある町モルジュ。
30ユーロ相当のスイスフランを渡して材料を揃えていただきましょう。
今回のメイン料理はヴォー州の郷土料理パペ・ヴォドワ。ソーセージとネギとジャガイモを使った料理です。
「山岳部に住んでいる叔父と叔母がよく作ってくれた料理なんです」とロマンさん。
まずやってきたのは加工肉のお店。大きなソーセージを2本購入。ヴォー州特産のソーセージで、お肉の他に茹でたキャベツが詰まってます。これが12.25ユーロで残りは17.75ユーロ。
次は八百屋さんでジャガイモ、玉ねぎ、ネギを購入。5.21ユーロを支払って残りは12.54ユーロ。
「この近郊で栽培された野菜ですよ」とお店の方。
「農薬を使わず本来あるべき栽培法で育てられています」と町の人。
次に、かぼちゃ、レモン、玉子を買って7.29ユーロを払いました。残りは5.25ユーロ。
この残りでパンとグリュエール地方で作られた生クリームを買いました。残りはゼロ。上手に使いきりました。
「カードライバーはスリムで軽いほうがいいんですが、体を使うスポーツですからいい食事を取らないといけません。車もいいもの使いわないと走ってくれないのと同じです」とロマンさん。
さあ、材料が揃ったので調理開始!
まずにんにくをみじん切りに、玉ねぎを輪切りにして油で炒め、1〜2センチ幅に刻んだネギを加えさらに炒めます。ここに白ワインを加えて蓋をしとろ火で10分間煮ます。
この間にジャガイモの皮をむき一口大にスライスしたら鍋で茹でます。そしてソーセージも茹でます。
「爆発して中身がこぼれ出てしまわないように楊枝を刺しておきます」とロランさん。
茹で時間は45分ほど。
茹で上がったら、まずはジャガイモをフォークでつぶし、炒めたネギの上にのせ、塩・コショウしてそのまま2分ほど火を通します。ここにソーセージをのせ蓋をし冷めないようにしておきます。これでメイン料理のパペ・ヴォドワは完成です。
前菜はかぼちゃのヴルテでした。かぼちゃを茹でてミキサーにかけ盛り付けたら出来上がり。簡単ですね。あの白いのは生クリームでしょうかね?
パペ・ヴォドワは食べる直前にソーセージを2〜3センチ幅に切るのがいいそうです。
ロマンさんのお隣の方は奥様のようです。その隣にはベビーテーブルが・・・。どうやらお子さんが3人いらっしゃるようです。まだ小さいんでしょうね。
それはさて置き、最後に欠かせないのがデザート。今回はレモンのスフレ。
玉子の白身に塩をひとつまみ入れてを泡立てたら砂糖、レモン汁を加え混ぜます。黄身の方には砂糖、おろしたレモンの皮を加え泡立てます。この二つを混ぜ合わせ耐熱容器に入れたらオーブンで10分ほど焼きます。焼きたてのほかほかを食べるのがいいそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、16歳の息子に庭の芝刈りを頼んだら、菜園まで刈り込んでしまった。今年はネギの収穫は絶望的」
VDM(Vie de Merde)より
週末はヴィリニュスで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はバルト三国の一つリトアニアの首都ヴィリニュス(Vilnius)を旅します。パリからは空路の直行便で2時間40分。一カ所経由で4時間30分。
どんな街なのか楽しみです。では出発!
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
古い建物の並ぶ世界遺産の街ヴィリニュス。教会の数は約10、建物の数は数百に及びます。
まずはその中の一つ、ロシア正教会Šv. Dvasios cerkvė(青印)を訪ねてみましょう。ロココ調の内部が印象的です。
また聖母マリアに捧げられた小さな教会があるかと思えば、新古典主義様式の堂々たるヴィリニュス大聖堂もあります(赤印)。
さあ、次は市場を訪ねてみましょう(緑印)。ここは野菜のマリネ専門店。近隣の農家で栽培された野菜をマリネしてあります。キャベツ、ズッキーニ、ピーマン等々、種類も豊富。リトアニア人なら毎日食べる料理だそうです。
「とっても美味しいわよ。酸味も塩味も絶妙のバランスです。うちの息子が大好きなのよ」と女性。
そしてこちらは加工肉のお店。なにやら白い一切れを食べているようですが・・・。
「これはうちで作った豚の脂身。味付けは塩とコショウだけ。黒パンやキュウリや玉ねぎと一緒に食べると美味しいわよ」とお店の方。
確かに、美味しそう・・・。お値段も1キロあたり4ユーロほどと格安です。
グルメの次は芸術。国立ドラマ劇場Lietuvos nacionalinis dramos teatras(こげ茶)でバレーを楽しみましょう。この時は「アンナ・カレーニナ」をやっていました。
さて、リトアニアは琥珀の産地としても知られています。次はそのアートセンターに行ってみましょう(黄印)。これらの琥珀はバルト海沿岸で採取されたものです。プラスティックと見分けがつきにくい琥珀ですが、本物はご覧の通り水に浮きません。
「これは全く濁りのない琥珀です。世界でも珍しい一品です」とセンターの方。
そして、琥珀はアルコールに溶かして飲むこともできます。お味は辛口。
次はちょっと変わったところに行ってみましょう。ここはエステティックサロン。マッサージに使われるのは琥珀入りエッセンシャルオイル。デトックス効果もあるとか。さらに、シワ・シミを防ぐパックにも琥珀が使われています。
「ゴマージュやピーリングにも使います」とお店の方。
お肌が美しくなったところで、今度はリトアニアの現代史を知るのに重要な場所へ行ってみましょう。そこは裁判所の地下にある、かつてKGBの牢獄だった場所。今では博物館になっています(黒印)。
「ここはソ連支配時代に政治犯が収監されていたところです。ベッドもマットレスもありませんでした」とガイドさん。
そしてこちらは独房。窓もなければ明かりもありません。ここに数日閉じ込められた後は厳しい拷問が待っていました。恐ろしい場所です。
次は気分を変えてバーへ行ってみましょう。バックパッカー向けガイドブック専門の記者が案内してくれました。こちらのお店ではリトアニアの地ビールが揃っています。このグラス一杯で1.70ユーロ。安いですねえ〜。
このバーのある地域(黄緑印)は長く放置されていましたが、現在では流行の発信地になっています。
「ここは自由の香りのする、ちょっと退廃的で、他とは一味違った場所です」と記者。
通りの壁にこんなプレートがありました。“人間には間違いを犯す権利がある”、“人間には怠ける権利または何もしない権利がある” などと書かれているようです。
さてさて、あちこち動き回ったらお腹がすいてきました。リトアニアのソウルフードとも言えるdidžkukuliaiをいただきましょう。どんな料理かというと、マッシュポテトの中に豚のひき肉を詰めたもの。その形が似ていることからツェッペリン(飛行船)と呼ばれているそうです。美味しくて安いのがその魅力。
最後に今晩の宿はこちら。バックパッカーが泊まる宿とはだいぶ違う贅沢なお部屋です。
さて今回の旅の費用は、市場で買った豚の脂身が5ユーロ、バレー鑑賞が30ユーロ、琥珀のエステティックサロンが110ユーロ、KGB博物館が4ユーロ、ツェッペリンが4.20ユーロ、ビールが1.70ユーロ、宿泊代が100ユーロで、締めて254.90ユーロ(約33,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ノンアルコールビールのコマーシャルの撮影だった。僕は役柄になりきって、ちょっと酔っ払いながら『アルコールなしでも楽しい気分になれるぜ!』と一日中言わされた」
VDM(Vie de Merde)より
美味しいクロワッサン [フランスのグルメ]
天気予報というのは2〜3時間後には変わっていて油断ならないですね。
さっきまで翌日の午前中は雨の予報だったから、お洗濯は次の日にした方がいいななんて思ってると、しばらくしたら晴れマークに変わってる。
なあんだ、それなら洗濯してしまおうと前日の夜にタイマーかけておく。そうすれば朝には洗いあがっているという寸法です。
天気予報はマメにチェックするべし!
さて、今週の5月16日は、サン=トノレ(Saint-Honoré)の日でした。
サン=トノレは6世紀にフランス北部の都市アミアンの司教を務めた人物で、死後に聖人に列せられました。そして、パン屋さんの守護聖人になっています。
それにちなんで、この日、ノルマンディーでは一番美味しいクロワッサンコンクールが開かれたそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月16日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
厳しい顔つきで作業を続ける若者たち。
このコンクールは、将来、最優秀クロワッサン職人のタイトルを受賞するための第一歩です。
機械には頼らず、自身の手で生地を作ります。
ここはパン屋さんになるための学校。生徒たちの年齢は17歳から21歳。パン屋さんのタマゴたちは、どうやらフランス全国からこのために集まってきたようです。
ディランさんはフランス南部の港町トゥーロンからやってきました。
クロワッサンには2種類あって、パン生地にバターを練りこんだものとマーガリンを練りこんだものがあります。
今回は前者、バターを練りこんだ生地から作るクロワッサン・オ・ブール(croissant au beurre)を作ります。
生地を綿棒で伸ばしてはバターをはむ、これを何回も繰り返してやっとクロワッサンの生地ができます。
こちらの女性はレユニオン島からやってきました。ずいぶん遠くから来たんですね。
生地ができたら三角に切って丸めます。
「クロワッサンと言えば世界的に知られるパンです。ですから、まず求められるのは品質です。若い生徒たちにその作り方の基礎となるものをしっかり教えるのが今回のコンクールの目的です」と先生。
「クロワッサンはフランスのシンボルです。チーズで言えばカマンベール」とヴァレンシエンヌから来た生徒。
オーブンに入れてしばらくすると・・・焼きあがりました。美味しそうですね。
出来あがったクロワッサンは、優秀職人の称号を持つ審査員のメンバーによって試食されました。
午後には各賞の発表が行われたようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、5年前にクロワッサンを買いに行くと言ったっきり姿を消した父が、クロワッサンを持って帰ってきた」
VDM(Vie de Merde)より
ミディ=ピレネーの橋4 [ミディ=ピレネー地方]
橋シリーズの最後は、アヴェロン県にある鉄道橋ヴィオール高架橋を訪ねます。
今回の橋は鉄でできています。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月11日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
アヴェロン県とタルヌ県を結ぶ鉄橋。地上116メートルのところに架けられています。
下から見上げると複雑に絡み合った美しいレースのようですが、遠くからみるとシンプルで華奢な感じに見えます。
谷に下りてもう少し詳しく橋を見学してみましょう。
橋を支える土台は石でできています。
「橋の重量は3,800トンですから、それぞれで1,900トン分を支えていることになります」と国鉄職員の方。
あれ、国鉄はストライキ中。こんなところで働いてていいんですかね???
それはさておき、縦横無尽に組み立てられている鉄骨部分を近くで見てみましょう。
ものすごい数のリベットが使われています。その数100万本。
工事が始まったのが1895年。鉄骨の組み立てはご覧の通り作業員の手作業でした。
いやはや足が震えます。あの足場がボキッと折れたらまっさかさまに谷へ転落・・・。
工事はご覧の通り、両端から少しずつ始められました。
徐々に二つの距離が縮まって、最後にカチッと連結されたのでした。
完成は1902年。7年の歳月が流れていました。
「どうやって繋がるのか、こんなやり方で大丈夫なのかと、皆、興味津々だったようです。地元の人たちは散歩がてら工事の様子を見物していました」と著述家のダニエルさん。
ダニエルさんたちがおしゃべりしている間に列車が高架橋を通過していきました。毎日14本列車が通過するそうです。
「毎日通りますが、ここからの眺めはとても素晴らしいです」と乗客。
橋の長さは460メートル。時速80キロで走っても6分弱かかります。となると外の風景をわりにゆっくり楽しむことができそうです。
さて、この橋、作ったのはあのエッフェルさんかと思いきや、別の方でした。
設計したのはこの方、ポール・ボダン。コンペで選ばれたようです。
応募者の中にはエッフェルもいましたが、選に漏れたらしい。
100年以上も前にできた鉄橋ですが古さを感じません。それもそのはず、1年前に修復を終えたばかり。
こちらは端に下を流れるヴィオール川で釣りを楽しむのが日課になっているフレドさん。
「あの橋はこの地域の宝ですからきちんと保存しておかないといけないですよ」
ヴィオール高架橋はまだまだ活躍を続けられそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、重要なミーティンングがあったのに、列車が2時間遅れているという。親切なことに国鉄は代替輸送を用意していた。問題は、それを公表しなかったこと」
VDM(Vie de Merde)より
ミディ=ピレネーの橋3 [ミディ=ピレネー地方]
橋シリーズの三回目は、スペイン国境に近い小さな村リュス=サン=ソヴール(Luz-Saint-Sauveur)にある橋を訪ねます。
その名もナポレオン橋。人口1000人にも満たない小さな村に、時の権力者の名前の付いた橋があるとは・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月10日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
雪をかぶったピレネー山脈の見える峡谷。ここに架かるのがナポレオン橋。
近づいてみると・・・あっ、バンジージャンプやってます。恐ろしい・・・。
この橋の建築は第二帝政時代、つまりナポレオン三世の時代にさかのぼります。
19世紀の中頃、この峡谷を流れる川が氾濫し、すべての橋を破壊してしまいます。
そこで断絶してしまった二つの岸をもう一度つなごうと橋の建築に乗り出したのがナポレオン三世でした。
ピレネー地方を愛していたナポレオン三世は、妻のウジェニーを連れて度々保養に来ていたとか。
橋は、川が氾濫しても影響を受けないようにと、この高さに作られたようです。川からの高さは72m、22階建てのビルに相当します。
工事が始まったのは1859年。完成するまでに3年かかりました。工事中の写真が残されていました。
「まずは足場の建築から始められました。あの見事なアーチも木造の骨組みから作られました」
確かに、木造の足場とアーチができているのが分かります。これが石と鉄の欄干になって完成しました。
「この石のアーチが見事です。このアーチが橋を支えているんです。そして壁、その上の橋桁。どれを取っても素晴らしいですよ」と村の歴史に詳しい住民の男性。
拡大画像で見ると当時の橋の専門家たちいかに頭をひねって完成させた橋かがよくわかります。
アーチの一番高いところにはナポレンのNの文字が取り付けられています。
ナポレオン三世が夫婦で保養に訪れていたのは村にある温泉施設でした。パネルには二人がここに2ヶ月滞在したことが書かれてあります。
現在はリノベーションされていますが、当時のままに残されているものもあります。ここは皇后ウジェニーが温泉に浸かっていたお風呂です。大理石でできています。
ウジェニーどうやら不妊治療できていたようです。
数ヶ月後、皇后が妊娠したため、温泉保養が瞬く間に一大ブームとなりました。
それから160年ほどのちの今は、バンジージャンプの地になっています。また最近ではジップラインも完備されました。
「ここは深い峡谷になっていて、そこを川が流れています。しかもこの見事は橋。これほどのロケーションは他にないですよ」とアドベンチャー・パークの責任者。
ナポレオン三世が作った橋は現在も色あせることなく人々に愛されているようです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、バンジージャンプを初めて体験してわかったことがある。それは、私は危険な目にあった時、最初に鼻をつまむ習性があることだ」
VDM(Vie de Merde)より
ミディ=ピレネーの橋2 [ミディ=ピレネー地方]
橋シリーズの二回目は、モワサックにある、ちょっと珍しい橋を紹介しましょう。
モワサックは、前回のカオールと同じようにサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路にあります。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月8日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらはガロンヌ運河。あのワインの産地で名高いメドック地方のあるジロンド河口に注ぎ込むガロンヌ川と、ミディ運河の終点となる都市トゥルーズを結んでいます。
フィリップさんはニュージーランド出身。運河をボートで旅しています。
「素晴らしい景色です。毎日、違った風景を見せてくれるんですよ」
そのフィリップさん、いつの間にか橋の上を航行していました。
これが今回紹介する運河に架かる運河の橋、カコール運河橋(Pont-canal du Cacor)です。
下を流れるのはタルン川。運河が橋を使って川を渡っているということになります。
この橋にたどり着くためには、まずはモワサックの町を通り、小さな可動式の橋と二つの水門を通過しなくてはなりません。
カコール運河橋はフランスの三大運河橋のひとつ。その長さは356m、幅は12.48m、トゥルーズ製のレンガとケルシー産の白い石でできています。
ゴシックとはまた異なり、丸いアーチが美しいですね。
この橋のおかげで、川と運河が交わることなくそれぞれがそれぞれの目的地へと流れていくことができるのです。
カコール運河橋が作られたのは1846年。ちょうどミディ運河を延長して、ボルドーと地中海沿岸の町セットが運河で繋がった年のことでした。
1930年、モワサックは大洪水に見舞われます。120人が犠牲となり、タルン川にかかる鉄道橋も破壊されてしまいました。
写真の向こうに写っているアーチの連なる橋はカコール運河橋です。あれだけの水の重さに耐えられる橋だけあって、大洪水にもびくともしなかったようです。
「そのため、1931年から32年の2年間、新しい鉄道橋がかかるまで、この運河橋を一時鉄道が走っていたこともあります」とモワサックの文化財担当の方。
タルン川の水面をスイスイ走っていくボート。運河橋の下をくぐるのが一番楽しいといいます。時にはモーターボートも走っていきます。
「ここはよく通ります。何と言っても素晴らしい橋ですからね。幅があるのでゆっくりくぐりながら叫ぶと響くんですよ」とボートクラブの会長さん。
ああ、確かにこだましてました。
橋の上ではボートと人間がのんびり渡っていくのを、小鳥たちがさえずりながら見守っていました。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、彼女の飼ってるオウムが叫んだ。『ええ、愛してるわ、ローラン!」僕はローランではなくフィリップだなんだけど・・・」
VDM(Vie de Merde)より
ミディ=ピレネーの橋1 [ミディ=ピレネー地方]
今日から4回のシリーズでフランス南部ミディ・ピレネー地方の橋を紹介します。その造形美をお楽しみください。
第一回目の今日は、ワイン産地でありサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路にもふくまれているカオール(Cahors)の橋。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月7日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
カオールの町を流れるロット川。この川に架かるのがヴァラントレ橋。
ご覧ください、この優雅な佇まい。
「一度見たら必ずもう一度見ます。この橋がなかったら虚ろな気分になってしまいますよ。なんといっても町のシンボルですから」と観光ボートの船長さん。
この橋はボートから眺めるのが一番いいようです。
橋の下をくぐるためには水門を通らなくてはなりません。
「ゴシック様式のアーチ、その上の馬の背のようになった橋桁。中世の橋の特徴がよく表れています。また三角の山形になった橋脚の水よけも特徴的です。これが橋脚を守っているんです」とガイドさん。
14世紀、100年戦争の時代に作られたこの橋は、軍の防衛施設でした。3つの要塞化された塔が町への侵入者を監視していました。
しかし、谷間に作られた橋は防衛としての役割は果たしていなかったようです。
「あちらの丘にヤギを連れて行くのに使われていました。つまり、この橋は実用として作られたのではなく、市民の財力と権力の象徴として作られたのです」
172メートルある橋の上をサンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼者が歩いていきます。
橋の美しさにふと立ち止まって見入っている人もいます。
「見事な中世の橋ですね。タイムトリップしたような気分ですよ。遠回りしてでも見る価値があります」と男性。
「何枚も写真を撮ってしまいました」と女性。
しかし、かつてヴァラントレ橋はこれほど静かな橋ではなかったようです。
1995年くらいまでラッシュ時には橋の上で渋滞が起きるほどでした。写真家のジャン=ルイさんが撮影した写真がそれを物語っています。
ジャン=ルイさん、橋の塔の一つに貼り付いた悪魔の写真を撮り続けていたそうです。
というのも、この悪魔、毎晩ここにやてきてははめ込んである石を取り外して行くと言い伝えられているからです。
もし本当にその瞬間をカメラに収めることができたら大変なスクープです(笑)。
この悪魔の伝説について興味のある方は以前の記事を→こちら。
ジャン=ルイさんのスタジオには四季折々の橋の写真が保管されています。
丈夫そうで優雅なヴァラントレ橋は、水源に近い場所にあるため、19世紀以来、地域の住人に水を供給するのにも一役買っているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、数学の試験だった。試験官の先生が僕の身分証明書を手に取り写真を見た途端、こらえきれずに大笑いしながら立ち去っていった・・・」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯24 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯チャレンジシリーズ。
今回はベルギーのブリュッセルにあるレストランのシェフがチャレンジしてくれます。
30ユーロでフルメニュー(前菜+メイン+デザート)の晩ご飯を作ってもらいます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年5月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはブリュッセルの観光の名所グランプラス。
ここで待ち合わせしたのがパトリックさん。ブリュッセルでは名の知れた料理人です。このすぐ近くでお店Chez Patrickを営業しています。
早速、30ユーロを渡して材料を揃えてもらいましょう。
二人はグランスプラスから路地を入ったところにある市場へ向かいました。
目的はベルギー産ホワイトアスパラガス。6月には収穫が終わってしまうので今が旬。前菜用に8本購入して4ユーロ、残りは26ユーロ。
さらに付け合わせの玉子とパセリで3.52ユーロの支出。残りは22.48ユーロ。
メインのムール貝料理用にセロリと玉ねぎ、付け合わせのフライドポテト用にジャガイモを購入。これが2.35ユーロで残りは20.13ユーロ。
次はムール貝を手に入れるべく魚屋さんへ。
立派なムール貝。オランダ産だそうです。問題はそのお値段。3キロ欲しいのですが、そうなると23ユーロで予算オーバー。仕方がないので2キロに減らしますが、それでも14ユーロと少々厳しい。
この魚屋さん太っ腹。11.50ユーロに負けてくれました。おかげでお財布にはまだ8.63ユーロが残りました。
これでデザートの材料を調達できます。どこへ向かったかというと、ブリュッセル名物のショピングモールへ。
ここはギャルリー・ドゥ・ロワ(Galerie du Roi)。おお、お散歩するだけでも楽しそうなところ。
目的のお店はここDANDOY。アイスクリームを購入。ベルギーのビスケットSpéculoosが入ったアイスクリームです。これが7ユーロ、残りは1.63ユーロ。
これでお買い物は終了。レストランの厨房で調理の開始です。
まずは前菜。
アスパラガスの皮をむいてゆでます。付け合わせは、ゆで卵を潰してにみじん切りのパセリを混ぜ溶かしバターを加えたもの。
次はメイン料理。
ジャガイモを切ってフライドポテトを作ります。油の温度は1回目は150〜160℃、2回目は180℃で二度揚げします。次はムール貝。セロリと玉ねぎを刻んで、オリーブ油を引いたフライパンで炒めます。この時、コショウとカレー粉を加えます。ここにムール貝を投入。このまま蒸し焼きにします。
最後はデザート。
アイスクリームだけではなくクレープを添えるようです。リポーターさんも頑張って、うまくひっくり返せるようになりましたが、やりすぎて元に戻ってしまいました。あったかいクレープの上にアイスクリームをのせると少しとろけてソース状になって美味しそう。
見事予算内で4人分の晩ご飯が出来上がりました。
******* フランス人のつぶやき *******
「皆さんは、うっとおしい冬さえ終わればすべてよし。鳥はさえずり、花は咲く、なんて思ってますよね。チッチッチッ、残念ながらそうではない。冬は終わっても月曜日は依然としてブルーマンデーなのだ」
VDM(Vie de Merde)より
週末はモントルーで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。
今回はスイス側レマン湖のほとりにある町モントルー(Montreux)を旅します。
パリからは列車で4時間20分ほど。風光明媚、そして見所もたくさんあるようです。
さあ、旅の始まりです!
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
湖畔に並ぶ近代的な建物群、丘の上の広大なブドウ畑、遠くには雪をかぶったアルプスの山々。美しいですねえ〜。
モントルーには世界各地から観光客がやってきます。
まずはこのクラッシクな小型バスに乗って観光です。その名も皇妃エリザベートツアー。モントルーはあのオーストリア皇后に愛された安らぎの町だったそうです。そんなわけで車中に流れているのはウィンナワルツ。
さて、最初に訪ねたのはこの豪華なホテルFairmont Le Montreux Palace(青印)。中はベルエポックの世界。こちらは1906年に作られたボールルーム。
「昔はオーケストラの生演奏で特権階級の人たちがガラスの天井とシャンデリアの下でダンスを楽しんだそうです」とホテルの方。
またホテルのこのピアノは偉大なミュージシャンとショーのひと時をともに過ごしたこともあるとか。
モントルーは音楽とは深いつながりのある町です。こちらはアネッサ・フランクリン、さらにレイ・チャールズ、そしてエラ・フィッツジェラルド(赤印)。毎年7月にはここでジャズ・フェスティバルが開催されます。
次はホテルの中にあるカフェJazz Caféでコーヒータイム。
「コーヒーと、エラ・フィッツジェラルドのチーズケーキをお願いします」と旅人。
へえ、そんなチーズケーキがあるんですね。美味しそう。
甘いお菓子とホットコーヒーでエネルギーを補給したところで、少し南へ移動してスイス随一の名城と言われるシヨン城を訪ねてみましょう(緑印)。中世の趣を残す素朴でこじんまりとしたお城。
「今で言えば5つ星のホテルのようなところです。気持ちよく宿泊することのできる環境が整っていました」とガイドさん。
「これはお風呂だそうです」と旅人。
地下のアーチ型の天井が見事です。
さて、そろそろお昼の時間。今度は北に向かって移動。こちらのレストランA La Valsainteでいただきます。お昼の定食はヨーロピアンパーチのフィレのムニエル。これで22ユーロ。スイスはやっぱり高い。レマン湖のリゾート地となると致し方なし。
さて、そろそろ今晩の宿へと向かいます。ホテルLa Cou Couは山の上にあります(黄緑印)。お部屋のベランダからはレマン湖が一望できます。
翌朝はそのレマン湖でレジャーを楽しみましょう。水温は10℃ですが、朝靄に包まれた湖は静か。これならぽちゃんなんてことにはならなさそう。
次はちょっと変わった場所へ行ってみましょう。そこはこのブロンズ像のこの方にまつわる場所(こげ茶印)。あのフレディ・マーキュリーです。
カジノの一角にある記念館Queen Studio Experience(黄印)がその場所。かつてクイーンがアルバムの録音のために使っていたスタジオです。7枚のアルバムがここで録音されました。現在はクイーンが使っていた楽器や記念の品々が展示されています。そして当時使われていたミキサーに触ってみることもできます。入場は無料。
次に訪ねたのがチャーリー・チャップリンの記念館Chaplin’s World(水色印)。ここはチャップリンが8人の子どもたちとともに晩年を過ごした場所です。記念館を運営しているのがチャップリンの息子さんです。
「ここでは皆さんが私たちのことをそっとしておいてくれました。平気で町まで歩いて新聞を買いに行ってたりしてたんですよ」と息子さん。
ここにはスタジオもあります。チャップリンの奥様も映画人。二人で映画を製作しては楽しんでいたとか。観光客も楽しめそうな仕掛けがしてあります。
最後は、バーでお酒でも飲みながらジャズを楽しむことにしましょう。
さて今回の旅の費用は、皇妃エリザベートツアーが37ユーロ、ジャズカフェが17ユーロ、シヨン城が10ユーロ、食事代が22ユーロ、宿泊費が84ユーロ、スタンダップパドルが58ユーロ、チャップリン博物館が21ユーロで、締めて249ユーロ(約32,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ビッグバンドで演奏していたら隣の奴が大きなオナラをした。観客には聞こえなかったから良かったものの、僕は笑いをこらえきれずにサックスを演奏しながら吹いてしまった」
VDM(Vie de Merde)より
フロスダンス [トピックニュース]
昨日はやっと晴れました。
日差しが戻って、ああ、やっと普通に戻った!という感じです。
まさかあの暑い連休の後にこんな寒い日が続くとは・・・。
とっくの昔に真空パックにしてしまいこんだ羽布団を今更出してくる気にもなれず、ひたすら毛布を重ねて寝る毎日。
とりあえずは風邪もひかずにあの寒さを乗り切りました。
しかし、もう寒いのはご勘弁願いたし。季節は夏に向かって前進中なのに冬の亡霊に出てこられたのではたまったものではありません。
とは言っても猛暑の夏もあまりありがたくないですけどねえ〜。
それはさておき、最近、“フロスダンス” とかいうのが拡散してるとか。特に子供や若者の間で流行ってるそうです。
下記のウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2018年5月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これがそのフロスダンス。
ただ両手をぶらぶらさせているだけに見えますが、規則性があります。
あのデンタルフロスを使っているように見えるところからこの名前が付けられたとか。簡単に見えて実は結構難しい。
おお、すご〜い。むちゃくちゃ早いですね。
「どんな時にこのダンスをやるの?」とリポーター。
「いつでもどこでもやりますよ(笑)」と女性。
このダンスの生みの親は15歳のアメリカ人少年ラッセル君。SNSであっという間に若者の間に広まりました。
あの、ピコ太郎現象みたいなもんですね。そう言えばピコ太郎、最近あまり見なくなったけど、どうしてるんだろう?
それはさておき、このダンスに興じるのは若者だけかと思いいきや、こんなおじいさんまで・・・できてるようなできてないような・・・。
あらまっ、サッカー選手やライダーもやってます。ここまで流行っているとは知らなかった!
「子供がやるんで私もやってみましたけど、うまくできるようになるまでに1〜2週間はかかりますよ」と女性。
「私もちょっとやってみましたけど、ちゃんとできるのは最初だけ(笑)」と別の女性。
子供たちの方がずっとうまくできるようです。
本家ラッセル君のは早すぎてどうなってるのかわかるようでわからない。でもなんだかとぼけてて流行するのもわかる気がします。
フロスダンス、このビデオを見て初めて知ったのですが、ネットで検索するとたくさん出てくるのでちょっと驚き。
私って、いよいよ時代に乗り遅れてしまったか・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、初めて彼の前でズンバを踊った。彼に感想を聞くとこう言った。『水もないのに溺れてるように見える』」
VDM(Vie de Merde)より