ペスト・ジェノヴェーゼ [イタリア]
ツール・ド・フランスは、結局、一人感染者(選手ではない)を出しただけでフィナーレを迎えられそうだ。20日が最終日。
毎日の具体的な対策がどうなっていたのか知りたくなる。延期にはなったが中止にはならず最終日まで持ちこたえたことは本当によかった。
さて、日本は4連休。とは言っても、わが家は高齢者ゆえ安全策で行楽にでかけるわけでもなく、家でゴロゴロと近所をうろうろで終わってしまいそうだ。
温泉かなんかで仕事の疲れを取りたいところだけど、これはこれでよし。のんびりすごそう!
それはともかくとして、本日はイタリア料理によく使われるソースのお話です。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月15日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
空から見たジェノヴァ。
丘の斜面にできたビニールハウスのような施設。中で栽培されているのがバジル。ジェノヴァには100軒ほどのバジル栽培農家があるそうです。一大産地ですね。
こちらは栽培を始めてから5代目になるという歴史ある農家。それにしても板の上に横になって栽培しているとは知らなかった!
「これが良いバジルですよ。一番上に4枚の葉があって、その下に小さな葉がついています」と男性。
収穫は早朝に行うそうです。皆さん、思い思いの姿勢で収穫しています。人によってはクッションを使ってます。これもなかなか大変な作業です。
「こちらは1978年頃の写真ですよ」
40年以上も続けているうちに畑もりっぱになりました。
バジルは中東からイタリアに伝わりました。12世紀のことです。
地中海と山の2つが揃っているジェノヴァはバジルの栽培に適してしました。
このバジルを使って作るのがジェノベーゼソース。イタリアではペスト・ジェノヴェーゼと呼ばれています。
材料は、バジル、パルメザンチーズ、ペコリーノチーズ、ニンニク、オリーブ油、松の実。
乳鉢にこれらの材料を入れてすりつぶせば出来上がり。このペストをパスタに絡めるだけ、美味しい料理の出来上がりです。
「以前、ロシア産のペストを試してみたけど、こっちのペストは本物ねえ。とても美味しいわ」と女性客。
ジェノベーゼソースはトマトソースについで世界で最も使われているソースだとか。
大量生産のもあれば、中小の生産者が作るソースも数多くあるそうです。
こちらは100年以上も前から続いている生産者。
「うちのソースには30%のバジルが使われています」
ということはバジルがたくさん使われているということ?
一日この瓶で1500本のソースを生産しているそうです。国内だけでなく欧州諸国にも出荷しているとか。価格は2〜3ユーロ。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、警官が家にやってきた。隣人が、うちのベランダでドラッグを栽培していると通報したらしい。栽培していたのはバジルとミントだよ」
VDM(Vie de Merde)より
紙を作る水車 [トピックニュース]
なんだか最近、四六時中眠たい。特に夕食後、ブログを書こうとパソコンに向かってしばらくすると強烈で抵抗できないほどの睡魔に襲われる。
そんなわけで2日ほどお休みしました。猛暑が退散して過ごしやすくなったせいか・・・。
幸い、皆さんのところをお訪ねする時は眠たくはならず頭は冴え渡っております。
それはともかくとして、東京もそろそろ Go To Travel に入れてもらえるらしい。しかし、旅館やホテルの人は喜んでくれるかもしれないけど、他の人はどうかな?
「あの菊の間のお客さん、東京からなんだって・・・」などと他の宿泊客に陰口をたたかれ、肩身の狭い思いをするんじゃなかろうか、と心配。
新規の感染者がもうちょっと減らないと大手を振って出かけられそうもないな。
愚痴をこぼすのはこれくらいにして、本日の話題です。
フランスで水車と言えば大抵の場合は粉挽きですが、紙漉きというのがあるそうです。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月11日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
フランス中部のオーベルニュ地方、中世の頃には紙漉き用の水車が300あまりあったそうです。
そして、現存する唯一の水車がこれ。毎日のお手入れがかかせません。なにしろ放っておくと草木が堆積して川の水が流れなくなってしまうからです。
水が流れ水車が勢いよく回ってくれるおかげで、年間で2トンの紙の元が出来上がるとか。
「オーベルニュ地方にはこのような川があちこちにあり、トラウトやザリガニが釣れます。とても美味しいですよ」
こちらの建物、国の文化財に指定されています。なにしろ6世紀も前からここで紙がつくられているからです。
男性が裂いている白い布が紙の原料になります。使い古しの布、いわば雑巾のような布です。
「大量生産の紙の原料は木ですが、こちらは雑巾です。昔は田舎に行って雑巾を集めては水車小屋に売るという商売が成り立っていたそうです」
それにしても雑巾にしては白い。どうでもいいけど。
裂いた布は、たくさんの木槌が並んでいる部屋に運ばれます。
下の臼のようなところに裂いた布を放り込むと木槌がうちつけて布を細かく分解してくれます。
木槌の先にはたくさんの釘が取り付けられているそうです。水を加えてさらに待つとドロドロの紙の元が出来上がります。ここまで来るのに36時間かかります。
一方、水車小屋のお庭では、マドモワゼルが花壇の花を摘みとっています。このお花で紙の上にブーケを作るのがお仕事。
漉いたばかりの紙の上に花びらをのせていきます。キャンバスに本物の花を使って、花の絵を描いているようなものですね。
こちらでは男性が見学者を前に紙を漉いています。ええっ、たった一回で大丈夫なんですかねえ。特別な技術はいらないように見えますが、そうでもないらしい。
わりに分厚い紙ですね。平らにならした紙は一週間くらいかけてこちらの風通しの良い部屋で乾燥させます。
本物のお花で描かれた絵も同じ方法で乾燥させるようです。
この水車小屋で作られた紙は、あのディドロの百科事典を作るのに使われたこともあるそうです。
また、ピカソなど世界的に知られる芸術家が使ったこともあるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、めちゃくちゃ寒い印刷所で働いている。印刷されたばかりの紙で温まった」
VDM(Vie de Merde)より
クリスマスツリー騒動 [トピックニュース]
急に涼しくなりました。
でも、昔の夏(私がまだ子供だった頃)ってこんな感じじゃなかったっけかな。
30℃を超すなんてことはそうそうなかった。28℃とかそんなもん。
そして昼間は暑くても朝晩は冷えるから寝冷えに注意などと言ってた。ああ、昔が懐かしい〜。
30℃にならなくても暑いと言ってカキ氷を食べてた。いい時代だった。コロナもなかったし。
それはさておき、先日、ボルドーの市長さんが、毎年恒例になっていた市庁舎前の大きなクリスマスツリーは今年は取りやめにする、と発表したことで、今度はモミの木の生産者から「的外れ」と非難されています。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月12日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ボルドーの市長さんはエコロジスト。死んだ木を飾り付けたツリーなど見たくない、しかも高額の費用がかかる、今年はもうツリーは設置しません、てなことを言い出しました。
クリスマスのシンボルを止めてしまうなんてやりすぎというのが大半の市民の反応。
そして今度は、生産者が声を上げ始めました。
こちらはヴォージュ山地にあるモミの木の栽培場。ローランサンとファビアンさんは林業ではなく、モミの木の栽培という農業を営んでいます。
数ヘクタールの畑で1万本ほどのモミの木が植わっています。9月になると、ツリー用に収穫するモミの木に印を付けていきます。
2人にとってボルドー市長の主張は不可解でなりません。
「我々は森の木を切り倒しているわけではありません。栽培して提供しているんです」
「木を切ったあとは必ず同じ場所に苗木を移植しています。ですから森をなくしているわけではありません」
生産者にとって市長の言い分は的外れで、ツリーは自然破壊ではなく、むしろ環境保護に一役買っていると言います。
「この地域で9万本のモミの木が栽培されています。その分、二酸化炭素を酸素に変えてるんですよ。環境保護に」
フランスではクリスマスツリーのために年間約550万本のモミの木が切り倒されていますが、そのほとんどが栽培者からのものだそうです。
もちろん、大都市のツリーとして使われる大きなモミの木は森から切り出されます。
しかしこれもむやみやたらに切り倒しているわけではなく、専門家が時間をかけて調査し、これなら大丈夫というモミの木を切り倒しているらしい。
そして、使用後のモミの木は細かく砕かれ肥料や燃料としてリサイクルされています。
念のため、あのクリスマス市で知られるストラスブールのクリスマスツリーは例年通りクレベール広場に設置されるそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ある女性が買ったモミの木を返すから返金してくれという。その理由は、モミの木が死んでいるから」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯110 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。
30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。
今回チャレンジしてくれるのは、料理家であり写真家でもあるジャン=フランソワ・マレさん。
この方の作る簡単料理が人気だそうです。今日もそんな料理を作ってくれるんでしょうか?
では、スタート!
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらがジャン=フランソワさん。早くてお金も節約できる料理を作ってくれるようです。
早速30ユーロを渡して材料を揃えていただきましょう。
まずは八百屋さんへ。大きなズッキーニを発見。もちろんこれを購入します。さらに、ラディッシュ、ハーブのエストラゴンとバジル、ジャガイモも購入。合計で5.90ユーロで、残りが24.10ユーロ。
次はメイン料理に使う鶏を求めて肉屋さんへ。もも肉1キロを購入。これが10ユーロで、残りは14.10ユーロ。
さらに乳製品のお店で、玉子6個と生クリーム1カップを購入。生クリームはノルマンディ産。これが合計で4.10ユーロ。残りは10ユーロ。
まだまだ余裕です。デザートはこちらのイチジクを使うことにしました。初物ですね〜。どうやらオレンジと一緒にグラタンにするらしい。これが8.14ユーロ。
材料が全部揃ってお買い物は終了です。手元には、1.86ユーロが残って余裕でセーブ。
では調理の開始。
まずは前菜のズッキーニのミモザ。
ズッキーニは縦に切ってさっと湯がきます。味付けは、オリーブ油とオレンジの皮と果汁のドレッシング。湯がいたズッキーニにバジルをのせたら、茹玉子をチーズのようにふりかけます。玉子の黄身がミモザのようだから、ズッキーニのミモザ。上からドレッシングをかけたらできあがり。
次はメインのエストラゴン風味のチキン。
もも肉は2つの部位に切り分けます。さきっぽは後で使うのでとっておきます。肉と皮の間にエストラゴンをはさみます。耐熱皿にラディッシュとジャガイモを一緒に盛り付けオーブンで焼きます。焼き上がりはこんな感じ。
次に、先程とっておいたもも肉のさきっぽと、残ったラディッシュとハーブを使って食前酒のおつまみを作ります。
小麦粉と玉子と牛乳で作った生地に刻んだハーブを加えて型に入れオーブンで焼きます。ご覧の通りグリーンケーキの出来上がり。さらに、もも肉のさきっぽは皮がカリカリになるまでオーブンで焼きます。あの黄色いソースはなんだろう?マスタードソース???
最後は、デザート。
イチジクを縦に四等分にしたら耐熱皿に盛り付けます。玉子と生クリームと砂糖で作ったグラタンソースをその上からたらして、そのままオーブンで焼いたら出来上がり。
イチジク、美味しそうですねえ〜。
グリーンケーキがちょっと手間ですが、他のは簡単にできちゃうものばかりでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、私はよく野菜のグラタンを作る。作るたびに息子が泣き出してこう言う。『ママ、そんなに僕のことが嫌い???』」
VDM(Vie de Merde)より
週末はル・マン周辺で [パリから週末旅]
日曜日恒例の週末旅が戻ってきました。
今回は24時間耐久レースで有名なル・マン(Le Mans)とその周辺を旅します。
パリからは高速列車で1時間。どんな旅になるんでしょう?
では出発!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ル・マンと言えば、やはりカーレース。
こちらはあの耐久レースの行われるサーキット(青印)。今年は来週末に無観客で開催されるようですが、お先にコースを体験してみましょう。
手袋をしてヘルメットをかぶり、乗り込んだのはゴーカート。一般人にもコースを楽しんでもらえるようにと用意されているそうです。
「アイルトン・セナやミハエル・シューマッハも走った伝説のサーキットですよ」と関係者の方。
レース気分を堪能したら、次はル・マンの歴史を感じさせる場所へ行ってみましょう。
ここはシテ・プランタジュネと呼ばれる旧市街(赤印)。城壁はガロ・ロマン時代に作られたもの。
「これはローマ帝国時代の城壁ですが、これほどまでにいい状態で残っているのは大変珍しいです」
おかげで、ここは様々な映画のロケ地になりました。
「特にこの通りでは数多くの映画やテレビドラマの撮影が行われました」
ル・マンってそういう街だったんですね。知らなかった〜。
「思っていた街のイメージとはまるで違っていて驚きました」とバカンス客。
「中世の路地がこんなにたくさんあるところに来たのは始めてです」とその息子。
今晩の宿も、やはり中世を感じさせる建物にあります。
「ここは司祭の邸宅だった建物です。建てられたのは12世紀で、通りから少し中に入り込んでいるのが特徴です」と宿の方。
12世紀と言えば、ゴシック建築の大聖堂が次々に作られた時代でした。
お部屋はこんな感じで、一泊朝食付きで75ユーロだそうです。
そろそろお腹が空いてきました。最近できたショッピングモールでお昼をいただきましょう(緑印)。
最近できたとはいっても、そこは元修道院。200年も前から一般人が中に入ることは出来なかった場所です。しかも修道院のあとは監獄として使われていたとか。
元修道院だけあって回廊が美しいですね。中庭は飲食店のテラスとして使われています。
こちらのイタリアンレストランでランチを頂いたあとは、郊外へと向かいましょう。
ひとたび街を離れるとこんな広大な森が広がっていました。ここの散策は乗合馬車で。料金は5ユーロ。
馬車のおかげで農園の中にも自由に入ることが出来ます。夏休み中の家族連れには最適な見学コース。
そろそろ宿に戻る時間です。夜の帳が降りる頃、旧市街ではプロジェクションマッピングのイベントが開催されていました。
ちょっと得した気分で眠りにつくことができました。
翌朝は、サルト川にそってハイキング。高いところでは2000メートルの山もあり、自然の風景を満喫することができます。そして、川ではカヌーを楽しむことも出来ます。
ル・マンの週末旅は想像以上に盛りだくさんでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、家族で映画を見に来た。母によると僕たちは、 ”ボヘミアン・ラプーチン” を観ているらしかった・・・」
VDM(Vie de Merde)より
ツリーのないクリスマス? [アキテーヌ地方]
やっと普通に一日がすごせるようになってきた。まだちょっと暑いけど、なんとかなる。
今週になってから早朝にわりに涼しい風が吹くようになって、どことなく秋の気配が感じられたけど、夏にはもうそろそろ退場していただきたし。
さて本日は、早くもクリスマスのお話です。
フランス南西部の都市ボルドーの市長さんが、今年は市庁舎の前にクリスマスツリーは飾らないことにしたと言い出しました。
年末の一大イベント、そんな事決めて大丈夫なんだろうか?
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月11日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
クリスマスシーズンになるとペ・ベルラン広場に設置されるツリー。キラキラしてきれいですねえ〜。
これがもう見られなくなるんでしょうか?
今年、新しく着任したボルドーの市長さんは緑の党の党員でエコロジスト。こんな光景はもう見たくないそうです。
死んだ木を飾り立てて設置するのはもう止めましょうということらしい。
確かに、生きた木を切り倒して持ってくるんだから死んだ木には違いないけど、どうなんですかねえ〜。
「それはちょっとひどい決断だわね。ツリーはお祝いのシンボルみたいなものよ。ツリーがないなんて誕生日のケーキにろうそくがないのと同じよ」と女性。
「ツリーはフランスにとってとても価値があるものです。あんなにきれいなものをやめちゃうなんて残念です」と別の女性。
「子どもたちにとっても家族にとってもツリーはクリスマスの精神そのものなんです。それがなくなっちゃうんですからサンタクロースのいないクリスマスみたいになっちゃうわね」
市民は市長の主張に一定の理解を示しながらも、少しこだわりすぎだと感じている人が多いようです。
「クリスマスシーズンには街がデコレーションで華やかになるのを皆が楽しみにしています。もちろん自然を大切にすることは大事です。でも、ツリーは例外でもいいんじゃないかと思います」と女性。
市長によれば、ツリーの代わりにクリスマスの精神を反映した生きたスペクタクルが開催されるそうです。
「私はそう悪い決断だとは思いませんよ。いつものクリスマスをやめて新しいやり方で祝うというのもいいと思います」と男性。
さらに、市長さん、ツリーをやめれば毎年数万ユーロが節約できるとおっしゃっているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、そしてクリスマス以来ずっと母に嫌味を言われ続けている。母の姉妹に花をプレゼントしたのに母にはしなかったからだ。母にはずっと高価なタブレットをプレゼントした。結局、タブレットより花が良かったらしい。やれやれ・・・」
VDM(Vie de Merde)より
食卓のぶどうシャスラ [フランスのグルメ]
フランスで開催中のツール・ド・フランス、大会の責任者であるクリスティアン・プリュドム氏のコロナ陽性が確認されてしまった。
とは言え、その他全員の陰性が判明しレースは続行されている。
PCR検査は関係者全員に定期的に実施されるらしい。後半戦、これ以上の感染者が出ないことを祈るばかり。
さて、そのPCR検査だが、日本の企業が開発していた全自動PCR検査機が、フランスが先行投資していた関係でもっぱらフランスへの輸出が中心で日本で使えなかったという話だが、この全自動PCR検査機が感染防止対策に生かされたかどうかは疑問だ。
何しろ、これまでのフランスの感染者数は約300,000人、死者数は約30,000人。
日本の感染者数が約71,000人、死者数が約1,350人。
この数字、いろいろ考えさせられる。
それはさておき、まだ夏の暑さは残っているものの、朝と夜の気温が下がってきたせいか秋を感じさせます。虫の音も耳にとどくようになりました。やっとここまできたか・・・。
最近、ブドウがスーパーの売り場に登場するようになりました。お値段ちょっとお高め。
フランスにも食べるためのブドウがあります。しかもAOPのラベル付き。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月2日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
モワサックのすぐ隣にある小さな村モンテスキューのブドウ園。
黄金色にかがやく果汁たっぷりのこのブドウ、厳しい基準をクリアして育ったAOP付きのブドウです。
その名を、シャスラ=ドゥ=モワサック(chasselas de Moissac)と言います。
「こんなふうに茶色に変色したら熟したサインです。収穫しましょう」
ワインのブドウとは収穫の様子がちょっと違っています。手早くというより丁寧にといった感じ。
何しろ食卓に並ぶブドウです。見た目も大切。さらに糖度もしっかり確認します。
今年は例年より2週間早い収穫となりました。
「3月くらいにはたいてい霜が降りるんですが、今年はそれがありませんでした。春は暖かで穏やかでしたから甘く美味しいブドウになっていますよ」とぶどう園の方。
収穫されたブドウは農園の作業場に運ばれ、不要な葉や枝とカットしてもらいます。
この作業をする人たちのことをシャスラティエというそうです。
収穫されたばかりの野生のブドウを宮廷のお姫様に仕上げるのがその任務。
磨きがかけられ美しくなったシャスラは箱に詰められ出荷されます。
シャスラの収穫は10月までつづくそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、栄養士に、私が20キロも太った理由を図にしたものを見せられた。なんと私は、一人で4人家族分を食べていたのだった 」
VDM(Vie de Merde)より
ミラベル祭り [ロレーヌ地方]
今週いっぱい我慢すると、夏が去って秋が向こうからやってくるらしい。はやくきてくれぇ〜。
WHO発表の世界のコロナ感染リポートによると、一昨日までの一週間で、日本の100万人あたりの総感染者数は565人、韓国が413人、オーストラリアが1028人。
欧州はどうかと言えば、フランスが4604人、スペインが10672人、英国が5070人、イタリアが4570人と軒並みすごい数。
日本と欧州のこの違いには何か要因があるようなきがしてならない。
そんなコロナ禍の中、フランスのメスでは、8月最後の週末にミラベル祭りが開催されたそうです。
下記の写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年8月31日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ミラベルとは果物。プラムの一種です。
フランスではこのロレーヌ地方が産地のようで、毎年この時期になるとミラベル祭りが開催されます。
コロナ禍ゆえ出店数が例年に比べると少ないようですが、ミラベルは人気の旬の果物です。
「赤く色づいて、しっかり熟してますよ。ジャムにしたり、そのまま食べても美味しいですよ」
ミラベル、どんなお味なんでしょう?食べてことあるようなないような・・・。
こちらのマダムは42年も前からミラベル祭りには欠かさず来ているそうです。
「いつも美味しいのよ」とマダム。
ちなみにミラベル祭りは今年で70回目。
「私みたいな高齢者にとっては厳しい状況だけど、このお祭りにだけは来ますよ」
いつもは一週間開催されますが、今年は4日に短縮。入場者もちょっと少なめですが、楽団もいてにぎやか。
生産者にとっては、入場者は少くてもこのお祭りに参加することが重要です。
「こんな状況ですが参加することにしました。こうして出品する場があるでんすから、出品しないなんてことはあり得ません」と生産者。
今年は感染対策でパレードもミラベルクイーン・コンテストもありません。こちらの女性は去年のクイーンです。
「例年なら入場者の皆さんと握手をしたりハグをしたりするんですが、今年はできません。ちょっとよそよそしい感じなってしまいますが、感染対策の方が大事です」
マスク着用で互いに距離を取ることが大事。皆さん、ちゃんと守ってますね。
楽団のトランペットもマスク着用。そう言えば、トランペットが一番飛沫が飛ぶとか。
広場ではDJのパフォーマンスもあります。アルコール消毒も徹底されて感染者を出さずにすんだようです。
きちんとポイントを抑えて皆が行動すれば、コロナ禍でもお祭りは開催できるということなのかもしれません。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、キッシュを作った。娘がとても喜んでお世辞を言った。『ママはキッシュ・クイーンよ!』それを見ていた娘のパパが笑い転げていた・・・」
VDM(Vie de Merde)より
自転車急増 [トピックニュース]
最高気温30℃超え、まだまだ続くらしい。がっかり。
天気予報で言ってたけど、今の朝の気温が例年の昼間の気温だそうだ。どうりで暑いはずだ。
今年は「今までに経験したことのない」という言葉を何度も聞いた。もうあまり聞きたくないけど、なんだか冬も「今までに経験したことのない」なんてことになるんじゃないだろうねえ〜。
それはともかくとして、フランスではコロナ禍で自転車の利用者がめざましく増加したそうです。
特に大都市部でその傾向が顕著で、自転車道が混雑しているとか。
下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
コロナ感染のリスクが高い3密の公共交通機関を利用せず移動する手段として目をつけられたのが自転車。
大都市では平均33%の増加となったそうです。
こちらはフランス北部の都市リール。専用道路を走る自転車の数は、今年、26%も増えたそうです。
こちらの男性は仕事で毎日10キロは走っています。
フランス全土で500キロの自転車専用道路が追加整備されたそうです。
「20分くらい道路を見てましたが、車が1台通る間に自転車が15台は走り去っていきました」と女性。
その通りで、都市部は34%、地方は18%、その中間地域が20%増加しています。
しかし、首都パリの増加が一番めざましく、+67%となってしまいました。
その結果、ご覧の通り、こちらの道路はある時間帯になると車より自転車のほうが多くなるそうです。
この混み具合はちょっと危険ですね。
「走るスペースがありませんから車道を通る時もありますよ」と女性。
「交通法規をきちんと守らない自転車乘りはたくさんいますね」と別の女性。
「運転がちょっと乱暴だけど、自転車は便利ですよ」と男性。
この急激な自転車ユーザーの増加で戸惑っているのが自転車の修理工。対応に追われていますが、申込みから数週間待ってもらわなくてはならない時もあるそうです。
自転車販売はどうかと言うと、在庫切れで手に入りにくくなっています。
こちらの工房では注文から5ヶ月かかるそうです。どうもここの自転車は高級品というかおしゃれにカスタマイズした感じですねえ。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、自転車のサドルが失くなっていた。ウチまでは上り坂5キロ」
VDM(Vie de Merde)より
30ユーロで晩ご飯109 [お料理実践編]
月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。
30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。
今回チャレンジしてくれるのは、コート・ダジュールのリゾート地カンヌにあるブラッスリーの女性シェフ。
全く火を通さないで作る料理を披露してくれます。ではスタート!
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2020年9月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
カンヌのマリーナで待ち合わせたのが女性シェフのライラさんです。さっそく30ユーロを 渡して材料を揃えていただきましょう。
やってきたのは屋内の市場。最初に訪ねたのは八百屋さん。どうやらトマトを買うようです。
「この地元産のトマトだったら火を通さずに生で美味しく食べられます」とライラさん。
トマトと黄色のピーマンで1ユーロ。残りは29ユーロ。
次は果物。オーガニックの柑橘類を購入。
「皮を使いますからオーガニックの方がいいんです」
これが2.50ユーロ。前菜に使うハーブも必要です。パセリ、パジル、ミントを購入。さらに、デザート用にフランボワズも購入。合計で9.10ユーロで残りが19.90ユーロ。
野菜と果物がそろったところで、次は魚とお肉。
「予算的に両方買って大丈夫ですかね?」とリポーター。
「仔牛の肩肉をほん少し買って薄切りにするので大丈夫です」とシェフ。
250グラムで9.60ユーロ、残りは10.30ユーロ。
魚屋さんではサバを一尾購入。三枚に下ろしてもらいます。これが7.74ユーロ。
お買い物はこれにて終了。手元には2.56ユーロも残りました。では調理の開始!
まずはメインのセビチェから。
セビチェとはラテンアメリカの料理で魚介類をマリネしたもの。トマト、ピーマンはさいの目に切ります。サバも同様。皮は使わないようです。もちろん小骨は取り除きます。レモンをしぼり、香り付けに皮を下ろしてふりかけ、よく混ぜ合わせたらできあがり。
次は前菜の仔牛のカルパッチョ。
スライスした仔牛の肉は叩いてさらに薄くします。3種類のハーブを刻んだら、肉の上にのせてパルメザンチーズをトッピング。
「そう言えば、パルメザンチーズは買わなかったですね」とリポーター。
「すっかり買い忘れました。でも、2ユーロ残ってたからその分と思えばいいでしょ」とシェフ。
前菜はこれでできあがり。お肉、生でたべるのですね。
最後はデザート。
牛乳をベースにしたシロップとフランボワズをミキサーで混ぜ合わせます。これをグラスに注いで出来上がり。
確かに火を使わない料理でした。肉も魚も新鮮だからこそできる料理ですね。
それにしてもセビチェ、美味しそう。いつか私も作ってみるか・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、レストランで働いている。お客が真面目な顔で聞いてきた。『サン=ジャックのカルパッチョって、お肉だよね?』サン=ジャックとはホタテのことでございます」
VDM(Vie de Merde)より