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モン・ブランは縮む? [ローヌ=アルプ地方]

 9月も今日でおしまい。明日からは10月。

 近くのスーパーまで買い物に行く途中で公園を横切ったところ、桜の葉が枯れ葉になってはらはらと地面に落ちていった。

 とは言え、未だに服装は夏の格好。まだ秋の気温じゃない。下手に長袖や長ズボンなどに着替えると汗をかく。早く秋が深まってほしい。

 さて本日は雪山のお話。

 雪山と言えば、フランス・アルプスにそびえるモン・ブラン。”動かぬこと山の如し” と言いますが・・・。

Paris_Chamonix.jpg

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月28日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばk、mらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 モン・ブランは不動だと誰もが信じていますが、実はその頂上は年々地上に近づいているとか。

 「標高はどれくらいだとおもいますか?」

 「4,810メートルですよ」

 「4,808メートルぐらいじゃないかしら」

 「4,807メートルでしょ?少し低くなったのよ」

 では専門家に教えてもらいましょう。

 「今年の9月17日時点で4,807.81メートルでした」

 ということは4年前より1メートルも低くなっていることになるそうです。えっ、かなりの減り具合。

 でもどうやって高さを測るのか?

 測量の専門家を含む30人足らずのグループが実際に頂上を目指して山を登ります。頂上に到達したら、このポールを氷に突き当たるまで差し込みます。

 ということは、その上に積もった雪は計測しないということになります。つまり氷がモン・ブランの頂上ということになるようです。

 ポールの頭の部分にはアンテナが付いていて30分間、衛星からのシグナルを受信します。その結果、今週の水曜日の発表によると、モン・ブランは2017年に比べると91センチ低くなっていることが判明しました。

 原因は風と降水の他に、当然ながら地球温暖化。

 「すべての山が温められて氷が溶けているんです」と専門家。

 「夏になると落石が多くなります。石を支えていた氷が溶けて落ちやすくなってるんです」とベテランの山岳ガイド。

 ちなみに氷の下にあるはずの岩の頂上部分は標高4,792メートルと考えられています。こちらは一年間に1〜2ミリという超低速で隆起しているそうです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、うちのニャンがエサがみつからないとしきりに訴えてきた。エサ入れを20センチほどずらしただけなのに[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より



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パリで一番美味しいバゲット2021 [パリ]

 夜は窓を開けっ放しだとちょっと寒いくらいになってきた。

 もっとも服装が夏のまま。秋の格好をするとまだちょっと暑苦しい。

 そんなこんなでまもなく9月が終わる。ということは、今年ももうあと3ヶ月で終わり!やれやれ、またもやコロナで明け暮れた一年になりそうだ。

 さて、本日はあのバゲットのお話。いつもは春先に発表になる「パリで一番美味しいバゲット」ですが、どうも時期が変わって9月に発表となりました。

 今年はどこのパン屋さんでしょう?

Paris_Paris.jpg


”動画を再生できません”となっていますが、下記ウィンドウの”YouTubeで見る”をクリックすると、新しいウィンドが開いて番組を見ることができます。(AFPのYouTubeチャンネルで2021年9月26日に配信)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 こちらは審査会場。ずらりと並んだバゲット。

 今年は173軒のパン屋さんが出品しました。どれも同じようですが、よく見ると違ってます。

 いよいよ審査が始まりました。審査員はその道のプロとパリ市民の12名で構成されています。

 バゲットがバラバラに・・・。香りや色や手触りなどをチェック。重さは264〜314グラム、長さは55〜70センチと規定で決まっていて、それ意外は全部落とされます。

 「この切れ目のところをよく見てください。そして規定を満たしているかどうか、長さは十分かどうかを調べます。次は切ってみて匂いを確認したら、中が蜂の巣状になっているか、色はどうなっているかを見てから試食します」

 どうやらこの人、プロの方のようです。審査員に素人が6人ほどいますから最初にレクチャーするらしい。

 こうして厳しい審査を経て、いよいよ優勝者の発表です。

 「優勝者は、ルイイ通り54番地のパン屋Les Boulangers de Reuillyのアクラム・アクルートさんです!」

 そのお店がこちら。早速テレビ局が取材に来てました。

 アクラムさんはチュニジア生まれ。父の後を次いで19年前からパン作りに励んできました。

 「2017年と20018年に上位10位に入っていたんです。そして今年優勝です。とても誇りに感じてます。これは決して偶然ではないですから」

 優勝すると同時にバゲットを1年間エリゼ宮、つまり大統領官邸に納品する権利も獲得します。価格は一般の小売価格と同じ。毎日20本〜50本ほど納品するらしい。

 そして、年間売上も15%ほど増加するとか。良いことづくめですねえ。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、夫に4日ほど家を留守にすると言ったら、彼が言った。『それはつまり、僕は4回の朝食でバゲットが食べられないってこと?』」

VDM(Vie de Merde)より


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30ユーロで晩ご飯151 [お料理実践編]

 月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。

 30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。

 今回チャレンジしてくれるのは、ポン=タヴェンにあるレストランのシェフ・エトワレ(ミシュランの星を獲得したシェフ)。

 ビスキュイ(クッキーやビスケット類のフランス語の総称)を使った料理を作ってくれます。

 では、スタート!

Paris_Pont-Aven.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月25日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 ビスキュイと言えば、お菓子でお馴染みですが、工夫次第でどんな料理にも使えるとか。

 それではシェフのセバスティアンさんに30ユーロを渡して材料を揃えていただきましょう。

 まずはビスキュイを求めてこちらのお店にやってきました。

 様々な商品が並んでいます。あのガレット・ドゥ・ポン=タヴェンもありますが、シェフが選んだのはパレ・ドゥ・ポン=タヴェン。さらに地元産の塩味のビスキュイも購入。これが合計で3.60ユーロで残りは26.40ユーロ。

 次は製粉所にやってきました。自家製のビスキュイも作りたいということで小麦粉を必要な分だけ購入。これが1.70ユーロで残りは24.70ユーロ。

 粉だけではどうにもなりません。玉子とバターも購入。これが8.20ユーロで残りが16.50ユーロ。

 さあ、次は八百屋さんにやってきました。採れたての野菜の中から、カボチャ、2色のズッキーニ、ミニ玉ねぎ、ジャガイモ、いんげん、そして果物のイチゴを購入。合計で14ユーロ。

 残った2.50ユーロでシードルを買ってぴったり30ユーロを使い切りました。

 では調理の開始!

 まずはメイン料理から。

 小麦粉、玉子、バターで自家製のビスキュイを作ります。生地に、焼いたカボチャを挟んで鍋で叩いてのばしたらオーブンで焼きます。焼き上がったらお皿に盛り付け、カボチャとスライスしたズッキーニを添えたらできあがり。

 次は前菜。

 (フライパンで炒めた?)いんげんとジャガイモとミニ玉ねぎに、一口大に割った塩味のビスキュイをのせて出来上がり。

 最後はデザート。

 細かく砕いたパレ・ドゥ・ポン=タヴェンに溶かしバターを混ぜ合わせたら型に入れオーブンで焼きます。焼き上がったシェフ風ビスキュイをお皿の真ん中に置きイチゴをのせたら出来上がり。

 シードルと一緒にいただきましょう!


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、私がソファーで寝ていると、彼がクッキーの入った箱を手に取り左右に振った。その途端、目が覚めた[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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週末はキブロンで [パリから週末旅]

 日曜日は恒例の週末旅。

 今回はフランス・ブルターニュ地方の半島にあるキブロン(Quiberon)を旅します。パリからは高速列車とローカル列車を乗り継いで約4時間。車だと6時間ほど。

 では、出発!

 Paris_Quiberon.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 半島というからには大陸とつながっていますが、つなぎ目はご覧のとおり。大潮になったら消えてしまいそう。

 この半島の先にあるのがキブロンです。ほお〜、岩がごろごろ。海の水は透明です。

 車で向かいたいところですが渋滞が起きると困るので、その手前のプルアルネル(青印)で降りて電車に乗り換えましょう。所要時間は45分。車で行くより二倍も早いそうです。確かに車は渋滞してます。

 到着したらまずは市場でお昼の食料を調達しましょう。こちらのお店の一番人気Blanc de seiche chorizoを購入(オレンジ印)。得体のしれない食べ物・・・。イカ、野菜、チョリソーの中身等々を混ぜ合わせたもので、火を通してお米と一緒に食べるらしい。ビーチで食べるのにぴったりだそうです。

 では海へと向かいましょう。風にはためくブルターニュの旗。

 ランチでお腹いっぱいになったら、マリンスポーツを楽しみましょう(水色印)。

 ん?ボートにでも乗るつもり?

 膨らましていたのはボートではなく帆。海に出る前にインストラクターに使い方をしっかり教えてもらいましょう。要領がわかったところで、いざ実践!

 こりゃかなり難しそう。ウィンドサーフィンの発展型ですね。上手い人がやるとこんな具合になります。なんだか空中に浮いちゃってますね。時速45キロで突っ走ります。

 「風を自由に操りながら空中を飛んでいるような感覚です」とインストラクター。

 海を楽しんだ後は森へと向かいましょう。今晩の宿は、キブロンから少し離れたこの森の中にあります(緑印)。

 森のアスレチックコースのような吊橋を渡ると宿が見えてきました。巨大な鳥の巣のような、いや宇宙船のような宿。中はこんな感じ。天井にはガラスの窓に付いています。なんかちょっと楽しそう。

 25ヘクタールある敷地には他にもバンガローみたいな宿泊所があるようです。

 一息ついたら、ここから車で10分ほどのところにあるカルナックへ行ってみましょう。そう、あの謎の巨石が並んでいる場所です(グレー印)。

 夜になるとこんなパフォーマンスが楽しめます。巨石の数は全部で3000個ほどありますが、そのうちの85個に照明装置が取り付けてあります。昼間とは別世界。見物客が大勢来てるようです。

 翌朝は、またキブロンの海岸へとやってきました。今回は海岸に生息する植物を探しにやってきました。こちらの草は食べられるそうです。

 「海辺の植物にはビタミンCやマグネシム、それにヨードが多く含まれていまるので身体に良いんですよ」と案内人。

 大きな岩の横に貼り付いている植物もあります。

 収穫した植物は乾燥させてからオリーブ油に浸します。これはマッサージオイルとして使えるそうです。お茶にしたり料理に使ったりもできます。

 今回の週末旅は自然を満喫した旅になりました。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、3歳になる娘を幼稚園に迎えに行くと、先生がニヤニヤしながら教えてくれた。その日、森の動物を教えるのにゴリラの絵を子どもたちに見せたところ、うちの子が言ったそうだ。『あっ、ママだ!』」

VDM(Vie de Merde)より


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クレーム・シャンティイ [フランスのグルメ]

 この数日の暑さは身体に堪えた。今週末からやっと秋になるようでホッと胸をなでおろす。

 涼しくなってくれたらどれだけ快適なことか!早くジャケットなど羽織って、まともな格好ができるようになりたい。

 さて、本日はホイップクリームのお話。あの生クリームをミキサーや泡立て器で泡立てて、ケーキなどの上に絞り出す白くてなめらかで口の中に入れるととろけるあのクリームのことです。

 フランスでは、これをクレーム・シャンティイ(crème chantilly)と言います。シャンティイとはあのパリ郊外の町のこと。

Paris_Chantilly.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2021年9月23日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 出た、生クリーム!日本ではホイップクリームとは言わず、単に生クリームと呼んでます。

 これが生まれたのは偶然からだってご存知でしょうか?

 伝説によれば、生まれたのは1671年のこと。えっ、そんなに昔?日本では徳川家綱の時代。

 この年のある夜、フランスのシャンティイ城で給仕長のフランソワ・ヴァテルが夕食を取り仕切っていました。

 「その時、デザートがなかったので、彼はキッチンに行くと、生クリームを泡立てて砂糖を加えたんです。食べてみると美味しい!見た目も素晴らしい。というわけで、このクリームのことをクレーム・シャンティイと呼ぶようになったんです」と男性。

 こちらがそのシャンティイ城。有名な観光地。ル・ノートルの庭があることでも知られています。

 お城のレストランではこのクリームを使った様々なデザートを出しているそうです。

 皆さん、美味しそうに召し上がっています。このアメリカ人男性、これを食べるためにわざわざシャンティイまでやってきたとか。

 作っているのがこちらの女性。昔ながらの方法で作っています。材料は濃厚な生クリーム、グラニュー糖、バニラシュガー。これを5分以上かけて泡立てます。丁度いい頃合いで止めないとバターが出来上がってしまうとか。

 しかし、このホイップクリームの誕生に関しては諸説あるそうです。

 こちらはお城にある図書館。こちらの古い書物によれば、フランスより100年も前にヴェネツィアでホイップクリームが登場しているとか。ということは発祥の地はヴェネツィア?

 それはともかくとして、フランスではシャンティイが発祥の地。それを大切に守っているのが地元で専門店をオープンしたベルトランさん。

 今作っているのは、粗塩とシブレットとチーズを混ぜたクレーム・シャンティイ。これは普通のお料理に使えそうです。

 この日は生徒さんたちに作り方を伝授します。根気のいる作業ですねえ〜。出来上がったクリームを絞ればシュークリームの完成。

 「歴史も学べますが、これはちょっとしたスポーツですよ(笑)」と生徒。

 生クリーム好きにはたまらない番組でした。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、うちの人を驚かそうと、ロウソクに火を灯し、セクシーな衣装に身を包み、生クリームを片手にベッドでポーズを取って彼の帰りを待った。で、結局、寝てしまった」

VDM(Vie de Merde)より


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収穫と仕込み [フランスのワイン]

 9月も残り一週間で終わるというのにこの猛暑でエアコン再稼働。夏真っ盛りの頃とは違うとは言え、秋じゃないことだけは確か。

 さて、久しぶりにWHOの世界の新規感染者数(直近24時間)を見てみた。米国は20万人あまり。英国は3万人あまり。フランスは7千人あまり。日本はほぼ2千人とかなり少ない。銀週間のせいもあるか・・・。

 気になるのはイスラエルの数字で4,800人。日本の人口の10分の1ほどなのにこの感染者数はかなり深刻。このところずっと減少せず常にこのくらいの人数が続いている。あれだけ万全のワクチン接種を実施していたのに・・・。不気味。

 さて、フランスではブドウの収穫とワインの仕込みの時期が到来しました。アルザス地方のワイン農家を訪ねてみましょう。

Paris_Dahlenheim.jpg 


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月20日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 泡の出るワイン。

 とは言ってもここはシャンパーニュ地方ではありません。アルザス地方のワイン農家。

 同じ発泡ワインでもシャンパン(正しくはシャンパーニュ)という名称は使えません。フランスではシャンパーニュ地方以外で作られた発泡ワインをクレマンと呼びます。

 そのクレマンを作るべくブドウの収穫が始まりました。まだ朝の8時前ですが作業に取り掛かります。

 ブドウの品種はピノグリ。気温が上がらないうちに収穫したほうがいいらしい。

 皆さん手慣れた感じ。収穫されたブドウがトラックで運ばれていきます。

 一段落したらコーヒータイム。ひょっとして朝食?

 「皆、気心の知れた人たちばかりなんです」

 「楽しいですよ。皆知り合いですから」

 おしゃべりに夢中になってちゃだめですよ。一息入れたらまた作業の開始。

 この地域はリースリング、シャルドネ、ピノなどのワインで知られていますが、4分の1ほどがクレマンを製造しているとか。

 醸造所に運ばれてきたブドウが圧搾機にかけられます。

 「収穫したらできるだけ早く圧搾する必要があります」

 かなり大規模な農家ですね。大きなタンクがいくつも並んでいます。先祖代々続いてきた当主は7代目になるそうです。

 一日の作業が終わって夕食の時間。メニューはアルザス地方の郷土料理シュークルート。皆でおしゃべりしながら食べるのにピッタリの料理です。

 今年収穫されたブドウは2024年のクリスマスには皆さんの食卓に並ぶことになるそうです。

 フランスの発泡ワインと言えばシャンパンですが、クレマンもかなり浸透してきたとか。どんなお味なのか一度飲んでみたいものです。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、飲んでいたコーヒーに天井から蜘蛛が落ちてきた時の僕は、ウサイン・ボルトを超える速さで逃げた[ダッシュ(走り出すさま)]

VDM(Vie de Merde)より


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タルト・タタン祭り [フランスのお菓子]

 雲に隠れて見えないと言われていた東京の中秋の名月。しっかり見られた。キュッとしまって眩しいくらいに煌々と輝いていた。

 あんなところに人が行ったなんて信じられないけど、行ったんですもんね。

 さて、本日は美味しいデザートのお話。

 日本でも知らない人はいないくらいに身近になったタルト・タタン。その故郷ソローニュ地方の小さな町ラモット・ブヴロン(Lamotte-Beuvron)では毎年9月になるとタタン祭りが開催されるそうです。

Paris_LamotteB.jpg 


下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月21日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 これこれ、リンゴがたっぷりのっかったタルト。リンゴのタルトとはちょっと違っています。少し焦げてカラメル状になってるのが美味しいんですよねえ。

 このタルト・タタンが生まれたのは19世紀末のこと。100年以上もの歴史があります。お店で手に入れたら早速いただきましょう。

 「甘くて口の中でとろけるのよ」と女性。

 では作っている現場を見せてもらいましょう。リンゴの皮をむいたら適当なサイズに切り、バターと砂糖の入ったフライパンに並べます。底のほうがカラメル状になったら生地をかぶせてオーブンに入れます。

 この会場では、どうやら誰が一番美味しいタルト・タタンを作れるか競技中らしい。人によってやり方が色々あるようです。

 「私は母が教えてくれたので同じ方法で作ってますよ」

 「最初からリンゴをバターと砂糖で炒めるなんてことしませんよ」

 オーブンで焼けたら、ご覧の通り皆さんひっくり返しています。ここで失敗したら元の木阿弥。慎重にお願いします。

 あれえ、同じ材料なのにそれぞれに出来上がり方が違ってます。

 「素晴らしいわ。この匂い、テレビじゃ伝わらないわねえ〜」

 確かに匂いは現場にいないと味わえません。

 この美味しいデザートが生まれたのが、駅の向かいにあるこのホテル。営んでいたのはこのタタン姉妹。

 「そもそもはリンゴのタルトを作っていたんです。しかし、型に生地を敷くのをわすれてしまったため、後からのせて焼いたんです」とシェフ。

 それ以来、あちこちのホテルで作り方を共有するようになったそうです。

 こちらのシェフはリンゴはゴールデンデリシャルを使うそうです。フライパンに砂糖を敷きバターを並べ、その上にリンゴをのせ、生地で覆ったらオーブンに入れます。

 こんがり焼けたらオーブンから出して火にかけて煮汁をカラメル状にしていきます。慎重にひっくり返すと・・・こうなります。

 決めてはやっぱりカラメル状になった煮汁。

 私も何度か作ったことがある。リンゴはかなり美味しくなるのだが、生地がいまイチの出来。何回かチャレンジしているうちにフライパンがダメになってしまった。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、ルームシェアの片割れが、タルトを焼いているから台所に見に行ってくれないかと電話をかけてきた。彼女も私もそれぞれ自分の部屋にいて、ペットの猫が気持ちよさそうに膝の上で寝ているのだった[あせあせ(飛び散る汗)][あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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ついに仲間入り! [フランスのお宝]

 オーストラリアの潜水艦問題、フランスが激怒するのも当たり前。ありゃちょっとひどすぎる。フランスは準備のためにすでにお金をかなり使っているらしい。賠償金てな話になるんじゃなかろうか?

 それはさておき、本日は小さな村のお話。

 フランス中南部の小さな村ポリニャック(Polignac)が念願かなって ”フランスで最も美しい村” の称号を獲得することになったそうです。

Paris_Polignac.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月19日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 おお、歴史を感じさせる建物。11世紀に岩の上に作られた城塞です。

 これだけで美しい村の称号が貰えそうですが、現実にはそう簡単なことではありません。

 ポリニャックがこの称号獲得の戦いに身を投じたのが10年ほど前のこと。その間に2回ほどチャレンジしましたが結果は出ず。今回は3回目の正直だったようです。

 「こちらの建物を見てください。素晴らしいでしょう」と村長さん。

 どうやらサッシの窓を昔風の窓に作り変えたようです。

 さらに、電気メーターも見えないように壁の中に組み込み木製の扉で見えないようにしました。

 そしてこちらの窓も、前はアルミサッシでしたが、今は木製です。大工事になってしまったようですが、見事な出来ばえです。

 さらにお花も重要です。殺虫剤や除草剤などの農薬は一切禁止。手入れがかかせません。

 そんなわけで、合計で200万ユーロもの出費となってしまいました。例えばこちらの設備。

 どうやらゴミの収集所のようです。しかも4種類に分別するようになっています。ゴミは表に見えないように地下に蓄積されます。

 「これにはかなりの費用がかかっていますよ」と村長さん。

 村のお宝はやはりあの城塞です。しかし、ただ修復すればいいというわけではありません。その歴史や構造などを広く知ってもらうための活動も必要です。

 さらに、商店も欠かせません。このお店では手作りの石鹸や小物などを製造・販売しています。また革細工のお店もあります。しかも、昔のやり方で作っています。

 様々な努力を続けてきた結果、やっと ”フランスの最も美しい村” の称号を手に入れることができました。

 この称号を手に入れることで、観光客が30%増えるとか。そうなれば経済もうるおい活気が生まれます。

 コロナ禍もそろそろ出口が見えてきたところ。次のバカンスシーズンにはもっとたくさんの観光客が来てくれるといいですね。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、小さな村でスマホをネットにつなごうとしたら通知が出てきた。『あなたのスマホは外国からは接続できません』[あせあせ(飛び散る汗)]

VDM(Vie de Merde)より


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30ユーロで晩ご飯150 [お料理実践編]

 月曜日は恒例の節約晩ご飯シリーズ。

 30ユーロ以内で、4人分の晩ご飯をフルメニュー(前菜+メイン+デザート)で作ってもらいます。

 今回チャレンジしてくれるのは、パリ2区にあるレストランのシェフ、トマさん。いつもとちょっと違って、冷蔵庫の残り物を使った料理を作ってくれます。

 となると、材料費が節約できるということで予算も半分に減額で15ユーロとなりました。

 では、スタート!

Paris_Paris.jpg


下記写真をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月18日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 戸棚みたいな古めかしい冷蔵庫を開けると、使いかけのものが色々あります。ポトフのスープ、レンズ豆、フェタチーズ等々。

 では、15ユーロを渡して、足りないものだけ買いに出かけましょう。

 ここはシェフが週に2回は買い物にくるという市場。

 「ベルヴィルの市場はパリで一番安いんだよ」とシェフ。

 八百屋さんで、トマト、紫玉ねぎ、生姜を購入。これでレンズ豆のサラダを作るらしい。さらに、ルバーブも購入。こちらはデザートに使う?これが合計で3.25ユーロ、残りは11.75ユーロ。

 次はこちらの八百屋さん。様々なハーブを置いてあるのが特徴です。コリアンダー(パクチー)、ミント、シブレット、そしてキュウリを購入。合計で3.50ユーロ。残りは8.25ユーロ。

 最後は魚屋さんにやってきました。サバを2尾購入。これが5.35ユーロ。手元には2.90ユーロ残り余裕でセーフ。

 では厨房で調理の開始!

 まずはデザートから。

 シェフが取り出したのはヴィエノワズリーと呼ばれる菓子パン。これも残り物らしい。菓子パンをスライスして型に敷いておき、そこに溶かしバターを加え、玉子と牛乳と砂糖を混ぜたソースを流し込みます。これをオーブンで焼いたらケーキの出来上がり。ルバーブのコンポートを添えたらデザートの完成。

 次はメインのサバ料理。

 トマトと紫玉ねぎと生姜をみじん切りにしたらレンズ豆と一緒に塩・コショウ・オリーブ油をかけて混ぜ合わせます。キュウリは片面をグリル、サバは周りをさっと炙り焼きにします。これをお皿に盛り付けてハーブのソースを垂らしたら出来上がり。

 最後はスープとフェタチーズで前菜を作ります。

 ラビオリの手作り生地でフェタチーズを包み、温めたスープで茹でたらお皿に盛り付け、刻んだシブレットをふりかけます。

 冷蔵庫の残り物がリッチなフルメニューのお食事に生まれ変わりました。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、どっちが普通か考えた。ホチキスを探して冷蔵庫を開けること、それとも冷蔵庫の中にホチキスがあること・・・」

VDM(Vie de Merde)より


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週末はコンカルノーで [パリから週末旅]

 日曜日は恒例の週末旅。

 今回はブルターニュ地方の観光地コンカルノー(Concarneau)を旅します。パリからは列車で最短4時間あまり。

 小さな島の要塞都市から始まった街はどんなところなんでしょうか?

 では出発!

Paris_Concarneau.jpg


下記ウィンドウの▷をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2021年9月11日に生放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。


 湾を中心に発展した街コンカルノー。

 その真中にある島に要塞都市があります(青印)。港からボートで渡ってみましょう。所要時間はたったの3分。

 上陸すると音楽で出迎えてくれました。そしてクイニーアマンの美味しい匂いも漂ってきます。そしてクレープも食べ放題。年間、150万人の観光客が行き交うメインストリート。にぎやかですねえ〜。

 「ここなら同時に3つの街を味わうことができます。海の街、歴史の街、商業の街。だからこの街が好きなんです」と女性。

 ずらりと並ぶ商店。土産品店ではこんなものが売られています。名前が書いてある陶器のボール。ブルターニュ土産と言えばこれですもんね。

 歴史を知りたかったら要塞都市見学ツアーに参加しましょう。料金は6ユーロ足らず。

 「コンカルノーはこの島から始まりました」とガイドさん。

 15世紀に作られた要塞には防戦のための様々な仕掛けが施してあります。1キロあまり続く石の壁の途中には9つの塔がありそれぞれ大砲が設置されています。イングランドの攻撃から街を守るためのものでした。

 次は観光船のクルーズに出かけましょう。1時間のツアーで33ユーロ。ここは12以上もの小島からなるグレナン諸島(緑印)。グレナンはブルターニュ語でクリアーと言う意味だそうです。白い砂浜に透明な海。

 「石灰分を多く含んだ特殊な海藻が砂をかき混ぜてくれるおかげで、砂は白く海は透明になるんです」

 さすがにここは海水浴客で賑わっています。

 「ブルターニュなのにタヒチにいるみたい(笑)」

 とは言うものの海水温は18℃。冷たくて海水浴どころじゃないような・・・。

 さて、そろそろ今晩の宿へと向かいましょう。そこは農場にある宿泊施設(こげ茶印)。このお部屋で一泊59ユーロ。海辺の街で山小屋に泊まっているような気分になれます。

 夜は、宿のオーナーが教えてくれた船上のワインバーでお酒と食事を楽しみましょう(ワインレッド印)。この船、もとはオランダの漁船だったそうです。

 翌朝、宿の食堂に降りていくとリッチな朝食が待っていました。そして、農場の菜園ではオーガニックで育った果物や野菜の収穫を体験できます。

 次はコンカルノーから少し東に遠出して、画家の町として知られるポン=タヴェンに行ってみましょう(黄緑印)。絵を描きたくなるような風景があちこちにありそうですね。写生にいそしむ方もいらっしゃいます。

 今回はこちらの絵画教室で水彩画に挑戦してみましょう。レッスン料は40ユーロ。

 芸術を楽しんだ後は、これを買って帰るのを忘れないようにしましょう。ポン=タヴェン名物のお菓子ガレット・ドゥ・ポン=タヴェン。美味しそうですね。

 今回のカメラマンさんは女性でした。旅の費用は二人で245ユーロ(約32,000円)。


******* フランス人のつぶやき *******

「今日、夜8時のニュースで、ブルターニュでは浸水を防ぐためにソーセージを使ったと言っていた。それを聞いた夫が言った。『あっちでは君が必要だってさ。行ってこいよ』」

VDM(Vie de Merde)より


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